5.下剋上の曲〜VSシューターNo.1編〜(160.
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「待て待てマテマテ待ってよ〜!!?ナニ?いきなり弾が巨大化するし、"四つに分裂してるし"?!幾ら身内贔屓でもやり過ぎじゃないの〜言実〜〜!!?」
- カツン、カツカツ -
『馬鹿言うな、そんな事をしたらやっかみやら上層部の小言待ったなしだ。弾が大きくなったのは戦い慣れぬあの子を補助する為の時間制限付きセーフティーが外れたからに過ぎん。因みに四つになったのはただ単純にサイドエフェクトだからと言う理由ではない。ちゃんと種や仕掛けはある』
「ま!それもちょっとばかし細工はしてるが、見破る方法はちゃんとある。だからそれさえ知れば攻略は容易だぜ?……初見じゃほぼ分かんねぇけどな」
急展開についていけない巽が親友に悪態をついていると、その言実と協力者である冬島がロビーに姿を表す。そして言実は解説スペース、冬島は東達の元に行き試合を観戦する。弾の変化は兎も角数の変化のトリックを知りたく訊ねてくるが"試合が終わってから"と二人とも答える気がないので、大人しく見ている事に
「にしても、数で負けているにも関わらず二宮くんは何故
「あ〜…………多分、知ってるからです。柚紀ちゃんのメイントリガーがバイパーだって事を。だからフルになった瞬間に軌道操作して出し抜かれる、…これを警戒しているんですよ。…………言うんじゃなかったな〜」
「(バシバシ!)気にする必要ないぜ出水、……遅かれ早かれ分かる事だからなソレは。つーか、なら最初の打ち合いが真っ直ぐだったのは、単純に直線の軌道を引いたからか?」
『そうだ。意外とアステロイドとハウンド・バイパー両方を入れる者がおるが、その気になれば代用が可能てもある。が、……それを咄嗟にするのは意外と難しい故に一概に間違えとは言わんがな。出水の場合は合成弾の使用を前提に考えておるから今のトリガー構成となった。……やはり個性が現れると言う訳だ』
解説スペースの話を引き継ぐかのように「逆にスナイパー同士はどうしても同じ構成になってしまう。ただ、逆に言えばやり方次第では別のトリガーと一番併用しやすいとも言えなくもない。こだわりがなければイーグレットだけで事が足りるからな」と東が付け加え、アタッカーに関する見解はオールラウンダーの一例を出して更に補足。そして激しい攻防戦が終わり、視界がクリアになると片腕を落とされた以外の負傷はない柚紀と、致命傷は受けていないが何箇所か掠ったらしく服がボロボロになっている二宮が映し出される。互いに睨み合いが続く中、先に動いたのは柚紀で弾を生成すると……
「おーっと!?二宮くんになく地面に弾を被弾させたぞー!!?……いずみんや、これって…」
「柚紀ちゃん、勝負に出るみたいです。さっきの大量の弾丸ですら致命傷を追わせれなかった以上、【弾トリガーによる撃破は無理】と判断したんだと思います。って言っても………ぶっちゃけ柚紀ちゃんが
「………え〜っとだよ?つまりは弾トリガー以外を歌姫ちゃんは使うって訳?後さ、……………何でホンモノは一つって、分かるの?」
「俺、あのトリオン体での戦闘馴れさせる為に手合わせしたんッスが、リミットなしのフルアタだと発射された弾数はアレの比じゃない程大量なんですよ。分解した弾の大きさから見ても数はデフォルトのままだと思うんで、これは間違えないかと。因みに何のトリガーを使うかは……ROMってれば分かりますよ?」
別の意味で画面が見づらくなる中、次に起こりうる事が分かったメンバーは"あ、アレか"と納得する。そして土煙が晴れた先に映った光景は………
「ん?……す、スコーピオンッ?!あ、でもシールドで防がれているし逆に歌姫ちゃんが蜂の巣状態?!!…………でも撃たれ方を見ると"真っ直ぐと言うより、……上から"って感じだね」
「これはハウンドによる曲射……つまりは上に撃ち上げて時間差の攻撃を仕掛ける手ですね。ハウンドの性能を生かした戦法の一つですが、…………二宮さ〜ん、ソレ次俺が使う予定の手だったのに〜。…効かなくなるじゃないですかぁ〜柚紀ちゃんにさ〜」
「ん???……柚紀が頭良いのは知っているが、出水の言い方じゃ【同じ手はアイツに通じない】って解釈されるぜ?」
『実際ほぼそんな感じだ。ROMを見ての復習による対処のイメトレで六割、実体験で八割位の精度で身に付いてしまう。好きな分野の知識や経験の吸収率が異様に良い、……これが鶴ヶ峰の特色だ。たが適度に使用しなければ膨大な情報を常に覚えようとする人は忘れてしまう。……それでも、積み重ねた経験や知識は咄嗟に出てくる故に無駄ではないがな』
「ま、どっちにしろ勝負アリだね!!……流石の歌姫ちゃんも二宮くんには勝てなかったか〜。ちょっとは期待、したんだけどな〜」
画面には一人で佇む二宮が映し出されており、一部の者は"だよな〜"と反応する反面、巽同様に落胆する者もチラホラ。それらを見て「勝てたぜ?柚紀ちゃんが妙なこだわりさえしなければな」と冬島が発言した事に視線が一箇所に集中する。……言実は言いたい事が分かっているので無関心であり、実況解説組は出水が似たような発言をしていたが……答え合わせを兼ねて注目する
「だって柚紀ちゃん【他の隊員が真似出来る範囲内での戦術しか使ってねぇ】………つまりサイドエフェクトを十分に生かした戦いをしてねぇんだよ。あの弾が分裂する奴だって少し特殊なトリガーカスタムが必要にはなるが真似できないわけじゃねぇ。…嫌なんだとさゴリ押し戦法も、自分にしか出来ない戦い方で勝つのがな。そりゃあ不利な状況や相手にあらかじめ了承を得た状態なら話は変わるが、……………それだと柚紀ちゃんの実力を認められるかは微妙で【サイドエフェクトがあるから】って難癖を付けられる可能性が高い。でも、それはあくまでも個人戦での話で"団体……チーム戦"となれば話は変わる。菊地原みたいに能力ありきの戦法を、あの子だって使用する。目標の為に無様な負け方を出来ない以上に………戦闘時に他人の足を引っ張る事を恐れているからな」