5.下剋上の曲〜VSシューターNo.1編〜(160.
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- ザザッ! -
「……調律技術はソコソコだな。タイムラグや表情に変化がない、………それだけで大体の奴は仕留められるだろう」
『って言う割には貴方に当たってないですけどね〜。……そろそろ探り合い、辞めません?ただアステロイドを撃つだけじゃ、私は倒せませんよ?』
「………みたいだな。なら、コレはどう対処する?(キイィーン……)…ハウンド」
- ヒュウゥー(…ダン!)……クイッ! -
『!?……トリオン検知の方のハウンドっ?!!…………チッ!(ブォン、ダン!!)』
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「お〜っと!弾がハウンドに変わったらしく歌姫ちゃんが慌ててグラスホッパーで回避っ?!…………あ〜、私やっぱりトリオン体のあの子を歌姫ちゃんって呼びます。そっちに慣れちゃっているので」
「…………それ、今はカンケーなくないですか?ってかあの慌てよう、……目視のハウンドと間違えた感じか?俺も両方織り交ぜて使ったからな〜。……ただハウンドと宣言しても弾の軌道を見るまでは分かりづらいんですよね〜。そう言う意味じゃ何時か【口にしたのとは別の弾を撃てる器用な奴】とか現れるかも知れないです。ま、……俺はしませんよ?やったら太刀川さんやお荷物くんを潰しそうなので」
「ハハハハッ!……俺は兎も角、アイツなら引っかかるかもな〜。あ、因みに柚紀もそれは出来ない芸当だろうな。練習すればイケそうだが………アイツってそこまで器用じゃない。つーか無理!……能力の性質上【イメージや発言と異なる事は出来ない】筈だ」
「あ〜、サイドエフェクトね!!……何時か分かる事だから言っちゃうけど、歌姫ちゃんは【強化暗示】って名称のサイドエフェクト持ちの子だよ〜。だからその気にさえなれば【不可能を可能に出来る】チート持ちだったりする!……さっき私が口にした歌姫はそんなあの子が"他人に能力の恩恵を付与する際に歌を使う事から名付けられた呼び方"であり渾名と今は一部の人には定着してるね。ま、無茶をすれば跳ねっ返りが凄くて生身にも多大な影響が出るから、原則【その能力はトリオン体時にしか使わない様にしている】から普段のあの子を見ても疎遠やら嫌厭したら駄目だよ〜?!因みに生身で使えば【トリオン体時と同じ髪色になるから一発で見抜けるよ〜】兎に角……何時もと様子や見た目が違う時は気をつけな、かなり機嫌が悪かったり怒っている合図だから」
と、新人にもあまり親しくない一般隊員にも柚紀がサイドエフェクト持ちと暴露すれば、自然と影浦に視線が集まる。……自分に向けられるソレが嫌らしく、そそくさとロビーを後にする影浦を黙って見送りさえすれば止めようとする者は居なかった。こればかりは種類は違えど同じ能力持ちでないと分からない苦悩であり「やっぱり僕じゃなくて鋼が来た方が良かったかも」と落ち込む来馬を荒船が諌めていた。そんな状態でもランク戦は進んでおり、今は柚紀が防戦一方な感じに見えるが………
「……わぁ〜、コレ二宮さんの忍耐力問われる状況だな〜。つーか、普通の弾をあの子に当てるのは至難の業なんだよな〜。………俺は合成弾とか小細工してやっとだったし、ってか二宮さんって合成弾使えたっけ?」
「…………少なくとも俺は見た事ないな。ってか使わなくても、トリオン量に物を言わせたゴリ押し戦法やら、それこそ十八番を使えば勝てるって必勝法が今まであったろ?アレ……柚紀には通じねぇって分かってるのか?トリオン量が自分より多い奴と戦った事ないから分かんねぇだろうが………噂なら聞いてるだろ?【アイビスの一撃すらシールド一枚で防げる】奴だって」
「……………太刀川アンタってさ〜、地味にいずみんより情報持ちと言うか分析力良くない?なのに何でそれを皆に広めようとしない訳??知ったらアンタをおバカ呼びしたり戦闘狂とか揶揄されなくなるのにさ〜」
「ん??……馬鹿なのは本当だし、ランク戦もだが戦うのが好きなのは事実だぜ?俺の場合、ソッチ関連じゃなきゃ回転良くならないだけ。ボーダーじゃ重宝するだろうけど、日常じゃポンコツのまま。それに戦闘以外で頼りに、……面倒事に巻き込まれるのは御免だ。あ、柚紀は例外な!!アイツは巡り巡って俺にとっては幸せを運ぶえっと…コウノトリになる存在だからな!!?」
そんな巽と太刀川のやり取りは一度放っておき、試合は弾から逃げ切った柚紀が建物の物陰に隠れて一時休戦……かと思われたが、ハウンドにより炙り出されてしまう。それを見て「アイツ、何でバックワームを使わないんだ?」と疑問を口にする柿崎にこの二人が反応
「違いますよ
「これでまだ鶴ヶ峰が自分を大切にする事を重んじれば良かったが、餓鬼の頃から【他人の役に立つ・尽くす】のが当たり前的な環境に居たせいで呼吸するのと同じ感覚になっちまっていた。……だからつる姐は歌姫を軸にした能力制御カリキュラムを組んだ。自分より他人をどっか優先する姪の性格を考慮して、……その他人から【自分達の為にも自身を大事にして欲しい】と思われているのを分からせる為にもな。それらを学習したアイツは、強いぜ?自分が負ければ身内の評価すら落ちる事に直結する、それを良しとする訳ねぇだろ?…………つる姐は気にしないのにな」
熊谷と諏訪、主に言実経由ではあるが柚紀と独自の繋がりがある二人の言葉に納得する面々。そんな柚紀の性格や体質・思考解説をしていると、状況に変化が。太刀川が言っていた十八番こと【変則
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「…………どうやら買い被り過ぎていたみたいだな。アイビスを一枚のシールドで防げるお前が、この程度の攻撃を防げないとは。……その時は防御に特化したカスタムだったのかも知れないが、戦闘員となれば話が変わる。…………過信すると今みたいな状況になるぞ?」
『……ご忠告どうも。ですが、私は一度でも自分の事を過信した事はありませんよ?今のは単純に必要なシールド耐久値を読み違えただけです。後、確かにあの時とトリオン体のカスタム内容は変わっています。ですがそれは【ペース配分が苦手な私が長期戦出来る様に序盤はチカラをセーブする】システムを組み込んだからです。ですがそれも…(- 規定時間が過ぎました。リミットを解除します -)此処までですけどね(スッ………キイィーン)』
「!!?……弾の大きさが、変化しただと?」
『(ニコッ)私のトリオン量を貴方の倍と視覚的に表すと、こうなります。これなら一目で分かりますよね?後、リミットがある時はサイドエフェクトが使えないん"素の私の実力"までしか出せませんが、此処からはサイドエフェクト有りで参ります。(フワ、フワフワフワ……)では、………………"IT'S SHOWTIME"』