4.巡り合わせの曲(159.
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それから絵描きアプリを使ってラフスケッチをしていると白衣の言実と私服姿のフブキが訪れ、迅に風刃を手渡す。どうやら定期メンテに出していたらしく今はスコーピオンを主体としたトリガー構成のトリオン体だった様だ。因みに柚紀は腰に風刃が無い点からそれを見抜いており、恐らく太刀川もその辺りは目敏いので確かにあのままロビーに行っていればランク戦に誘われていただろう。それを知った緑川が「じゃあ俺、迅さんと戦ってみたい!!?」と言われ、既にBへの昇格条件を満たしている事もありトリガー構成の考察や新調予定の服にした上での動きチェックも兼ねて、迅と手合わせする事になる
〜ラボ内・トレーニングルーム〜
- スタ、スタスタスタ……コツン -
❲私はシステム操作とかがあるからコッチに居るね。でも、何で言実さんもソチラに?❳
『ん?………私も久し振りに迅と手合わせしたいと思ってな。そんな訳だからシロ、終わるまで誰も出すなよ?』
「あ、俺も迅さんとバトリたい!ついでに緑川とも。ご要望なら黒服でも戦える……よな?」
❲うん、あくまでもトレーニング目的だから色々弄れるよ。とりあえず先ずは迅さんと緑川くんのバトルからだね。後、設定は確かに弄れるけど戦いの最中には変更出来ないから、変更したい事があれば試合始める前に私が言実さんに言ってくれれば対処します。じゃあ、私は別作業もあるからナニかあれば声掛けて下さい❳
何故かラボに移動した上で、更に迅を中心としたバトル大会と化していた。本人も「ま、たまにはこんなのもいっか」と満更でもないご様子。さて、そんな感じで迅VS緑川の対決を見物している女性三人だが、それ以上に気になる事があるフブキが柚紀に訊ねる
「なぁ、何でわざわざつる姐のラボにあるトレーニングルーム使うんだ?………あるよな?ユズの部屋にも同じ施設が」
『あ〜……うん、あるけど〜………私の部屋についてるトレーニングルームは専ら歌姫用のカスタムしてるから、戦闘訓練には向かないんだ。出来なくはないけど、システム設定をミスると大惨事になる可能性があるから、弄らない様にしてるんだよね』
「………………確かにあの検査室みたいなトリオン漏出防止機能がねぇと危ねぇし、思いっきり歌えないか。……ん?なら前みたいに屋上で歌うとかはしねぇのか??」
『太刀川や風間の都合が付けば許可をするが、そろそろ進級に必要な単位を気にする時期だ。………柚紀を理由に講義を休ませるのは些か抵抗がある。特に太刀川は、……かなり危ういがそこは諏訪達に一任したから何とかなるだろう。サイアク師である忍田さんにお出まし願えば流石の彼奴もやるだろう。……フブキも高校受験を控えているだろう?故に暫くは【影響を及ぼさない環境下でのみ】と柚紀も納得しておる。ま、あの部屋のトレーニングルームでなら好きなだけ歌えればストレスが溜まる事も無かろう』
各作戦室にもあるトレーニングルーム、やはり柚紀の部屋にも付属されていたのだが用途が些か違うらしい。が、そもそも柚紀の課せられた役目的には"歌の質のキープや向上"が必須なのでこれはこれで必要と上層部も承諾しているで問題ないだろう。どちらかと言えば言実が言った通り他人の時間を縛る方が問題なのだ。……必要性を理解しているし、柚紀とも友好な関係を築いているので文句を言わないから誰も気にしてはいないが。(協力してくれた相手には柚紀なりのお礼を必ずしているのも不満が出ない要因の一つである)
その言い分に一応納得はしたフブキだが、少しだけ"自分の存在意味や目標"に対する迷いや不安を感じたタイミングで迅と緑川との対決が終わり、続いて迅VSフブキの番に。……相手が相手なので気持ちを切り替えて挑む親友を見送り、戻って来た緑川を労う柚紀に反省点や課題を自ら口にする
「ん〜、同じトリガーだとやっぱり年季が入っている人の方が扱い上手いよな〜。……これは流石に自己鍛錬やランク戦で経験を積むとして…………こう、俺の長所を活かせる戦い方ってないかな?柚紀ちゃんはどう思う?」
『長所と言うより"どんな風に戦いたいか?"じゃないかな?まだまだボーダーに入って日が浅いから今からでも"なりたい自分"になれるチャンスだよ?でも、……緑川くんって小柄で動きが俊敏でキレもあるから…(……スッ)フブキみたいなスタイルはどうかな?』
「??でも野々村先輩は弧月で、俺はスコーピオンだよ?」
そんな会話をしていると、互いに生粋の武器での斬り合いからトリガーを用いた戦闘に移行する二人。迅はサイドエフェクトやエスクードを用いて戦うのに対してフブキは旋空と……グラスホッパーを用いた戦闘を繰り広げる。ほぼセットトリガーが固まりつつあるフブキだが【カメレオンとグラスホッパー】は状況に応じてセットするのを変えているのだ。カメレオンは"風間隊"と組む時に主にセットし、それ以外はグラスホッパーにしている
そしてこの試合も迅が勝てば「ちょい休憩させて〜。流石に疲れた」と迅が柚紀の元に来たので、お次は緑川とフブキが対戦する事に。シロに懇願して試しにグラスホッパーを入れた状態で戦う緑川をこころなしか嬉しそうに見つめる言実。……真実かは定かではないが【カメレオンとグラスホッパーは言実が制作した】と言った噂があり、最近の自作トリガーはかなり玄人向けなだけありこうやって使ってくれるのを見るのは、やはり作者としては嬉しいのであろう。そんな言実を横目にふと"自分が密かに考えている事が上手くいくか"、少し不安な柚紀が迅にこっそり耳打ちして訊ねる。……フブキと緑川の対決の勝者は分かりきった上での言動であり、迅も予知でそれは分かっているので特に咎めるつもりはない様子。そして"大丈夫"の意味合いを込めて微笑みながら頭を撫でる迅に微笑み返す柚紀。……そんな二人の雰囲気に気づいた緑川がバトルそっちのけで「ねぇ、やっぱり二人ってそう言う関係じゃないの??!傍目から見るとそう見えるから!!?」と誰に対してヤキモチを焼いているか分からないが面白くないと表情から見て取れる。が、それ以上に「お"い"ごら"!?真剣勝負の最中に他所見とはいい度胸だな〜!……決めた、今から完膚無きまでに打ちのめす」とフブキの殺る気スイッチを入れてしまったのを見て…………思わず合掌する二人だった(言実に関しては"当たり前だ馬鹿者が"と言いたげな表情をしていたと追記)