20.試金石の曲〜貴方の実力は?〜(175.
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さて、昼の部が終わり夜の部までの時間潰しに……と考える隊員も多いらしくC級ランク戦ロビーはかなり盛況である。(因みにランク戦常連の出水は今日は私用で本部には来ておらず不在で、米屋は奈良坂が北添と一緒に解説役となっているのでそちらも観戦中、緑川は任務中)その中で、先程のランク戦にて見事に勝利した東隊が柚紀と一緒に現れれば自然と注目が集まる。が、そこは影浦の一睨みで解決される。礼を述べて近くのブースに入り、そこから比較的近いソファーに腰を降ろして携帯を弄っていると、荒船・村上の師弟コンビが現れる
「カゲ?なんで居るんだ??誰かにランク戦誘われたのか?」
「んあ?……試合後の解説聞いてなかったのかよ?俺が当真に代わってアイツの面倒を見てるだけだ。で、今は見ての通りだが?」
「……奥寺や小荒井達の相手をしている訳か。最近体調が万全じゃなくて、ずっとランク戦も防衛任務も休んでいたからなアイツ。までは分かるが、東さんが居るのにお前が此処に留まる理由はあるのか?」
「………忘れたのか荒船、鶴ヶ峰が此処に来れば嫌でも注目を集めるのを。それにだ(…チラッ)あの人の人気ぶりは"スナイパーのみに留まってねぇ"、現にあーやって声を掛けられている。その隙に誰かにちょっかい掛けられた時に、………あの二人で捌けるとは思えねぇ。それが分かってて側を離れれば……………あの人がウルセーからな、後野々村も」
「(………クスッ)野々村をついで扱いするのはお前位だぞ?大抵の奴はアイツに勝てないし、最近だと鶴ヶ峰関連で言実さんが隊員に干渉するのはごく稀。特に今は、…何やら調査で忙しいみたいだしな」
村上も師である荒船には"天童寺関連"のを伏せており、数日前のアーモンドの件も関係する事を話していない。此方はまだ可能性の話だが、来馬の反応からして恐らく無関係でないと察している。が、これは一個人の事なので下手に話を広げるべきでないと判断したのだ。…………噂で村上も少なからず苦い経験をした事があるので。そして、やはりと言うべきか奥寺達に快勝してブースから現れた柚紀が荒船達と先程のランク戦について二・三言葉を交わしていると、B級らしい隊員(男子)が数人近付いてくる。それに気づいた柚紀と影浦が動いたのはほぼ同時で、立ち上がった影浦の後ろに柚紀が隠れ、荒船と村上に更には東までもが壁になるように動き要件を訊ねる
「そんなに警戒しないで下さいよ東さん、俺達は単に"歌姫にランク戦を申し込みに来ただけ"ですから。確か回数制限あって後一戦位しか出来ない、だよな?荒船」
「………一応、そうですね。本人にヤル気があっても回数オーバーすればあの人が怒るらしいのです。…それが分かってて何故集団で来たのか、お答え頂けますか?"先輩方"」
「俺達、3月にはボーダーを除隊するんだが折角だから"かの有名な歌姫と戦った事がある"って思い出が欲しい訳。で、……君は体調崩しやすいだろ?今日を逃せば"居る間に戦うチャンスが無い可能性だってある"、だから無理を承知で俺達三人と戦ってくれないかって頼みに来た。…………あの人の姪なら1対多人数でも余裕だろ?サイドエフェクトだってあるんだから」
「………それはソッチの都合だろ?それもあの人とコイツを比較するのは見当違いにも程が…『(……クイッ)待ってカゲ先輩。……その申し出、お受けします。ですが、私が不利な状態での戦闘になる以上全力でお相手します。…後で変な屁理屈やら言い掛かりを仰らないで下さいね?』………(チッ)…お前が決めたのなら俺はナニも言わねぇ。が、………負けたら承知しねぇぞ?」
相手が年上でボーダーに居るのも残り僅かと聞いて自分の代わりに対峙・対応してくれた先輩より前に出て、申し出を受けると柚紀は断言。勿論不利な戦いになるのもたが、一応"S級としての自覚"があるので加減が出来ない点やそれこそ"サイドエフェクトありきで"と先に断っておく。それを了承したのを確認してブースに向かう四人を黙って見送るご一行の中で、東が珍しく険しい表情をしているのが気になり小荒井達が「何か気になる事でも?」「もしかして鶴ヶ峰が負けるとか、東さんは思ってたり…するんですか?」と訊ねる
「………いや、恐らく鶴ヶ峰が負ける事はないだろう。そこまであの三人とは親しくも接点がある訳でもないが…"交友関係"に、少し気になる奴が居る………いや、居たが正しいか?兎に角少し気になる事があるのは事実だ」
「………………具体的には?((まさかだとは思いますが、例の財閥が絡んできますか?))」
「……村上達の一つ上、つまりは迅や嵐山と同級生にして戦闘員の中で"鶴ヶ峰に直接危害を明らかに加えた奴等"が居たんだが、度重なるボーダーに悪影響な言動で去年付けで除名処分を上層部が下された。……その人物と確かあの集団には繋がりがあった筈。…言実さんには"軽く気に留めてくれ"程度にしか言われてないが、…タイミングや理由がどうも、な((今回は無関係、と言いたいが間接的に関係する可能性が捨てきれない。…ナニもなければいいがな))」
東と影浦の裏での会話を知らない小荒井達も例の声喪失の原因となった現場に居合わせていたので、少し心配げにスクリーンを眺める。その先では今まさに柚紀が戦闘開始する所であった
「カゲ?なんで居るんだ??誰かにランク戦誘われたのか?」
「んあ?……試合後の解説聞いてなかったのかよ?俺が当真に代わってアイツの面倒を見てるだけだ。で、今は見ての通りだが?」
「……奥寺や小荒井達の相手をしている訳か。最近体調が万全じゃなくて、ずっとランク戦も防衛任務も休んでいたからなアイツ。までは分かるが、東さんが居るのにお前が此処に留まる理由はあるのか?」
「………忘れたのか荒船、鶴ヶ峰が此処に来れば嫌でも注目を集めるのを。それにだ(…チラッ)あの人の人気ぶりは"スナイパーのみに留まってねぇ"、現にあーやって声を掛けられている。その隙に誰かにちょっかい掛けられた時に、………あの二人で捌けるとは思えねぇ。それが分かってて側を離れれば……………あの人がウルセーからな、後野々村も」
「(………クスッ)野々村をついで扱いするのはお前位だぞ?大抵の奴はアイツに勝てないし、最近だと鶴ヶ峰関連で言実さんが隊員に干渉するのはごく稀。特に今は、…何やら調査で忙しいみたいだしな」
村上も師である荒船には"天童寺関連"のを伏せており、数日前のアーモンドの件も関係する事を話していない。此方はまだ可能性の話だが、来馬の反応からして恐らく無関係でないと察している。が、これは一個人の事なので下手に話を広げるべきでないと判断したのだ。…………噂で村上も少なからず苦い経験をした事があるので。そして、やはりと言うべきか奥寺達に快勝してブースから現れた柚紀が荒船達と先程のランク戦について二・三言葉を交わしていると、B級らしい隊員(男子)が数人近付いてくる。それに気づいた柚紀と影浦が動いたのはほぼ同時で、立ち上がった影浦の後ろに柚紀が隠れ、荒船と村上に更には東までもが壁になるように動き要件を訊ねる
「そんなに警戒しないで下さいよ東さん、俺達は単に"歌姫にランク戦を申し込みに来ただけ"ですから。確か回数制限あって後一戦位しか出来ない、だよな?荒船」
「………一応、そうですね。本人にヤル気があっても回数オーバーすればあの人が怒るらしいのです。…それが分かってて何故集団で来たのか、お答え頂けますか?"先輩方"」
「俺達、3月にはボーダーを除隊するんだが折角だから"かの有名な歌姫と戦った事がある"って思い出が欲しい訳。で、……君は体調崩しやすいだろ?今日を逃せば"居る間に戦うチャンスが無い可能性だってある"、だから無理を承知で俺達三人と戦ってくれないかって頼みに来た。…………あの人の姪なら1対多人数でも余裕だろ?サイドエフェクトだってあるんだから」
「………それはソッチの都合だろ?それもあの人とコイツを比較するのは見当違いにも程が…『(……クイッ)待ってカゲ先輩。……その申し出、お受けします。ですが、私が不利な状態での戦闘になる以上全力でお相手します。…後で変な屁理屈やら言い掛かりを仰らないで下さいね?』………(チッ)…お前が決めたのなら俺はナニも言わねぇ。が、………負けたら承知しねぇぞ?」
相手が年上でボーダーに居るのも残り僅かと聞いて自分の代わりに対峙・対応してくれた先輩より前に出て、申し出を受けると柚紀は断言。勿論不利な戦いになるのもたが、一応"S級としての自覚"があるので加減が出来ない点やそれこそ"サイドエフェクトありきで"と先に断っておく。それを了承したのを確認してブースに向かう四人を黙って見送るご一行の中で、東が珍しく険しい表情をしているのが気になり小荒井達が「何か気になる事でも?」「もしかして鶴ヶ峰が負けるとか、東さんは思ってたり…するんですか?」と訊ねる
「………いや、恐らく鶴ヶ峰が負ける事はないだろう。そこまであの三人とは親しくも接点がある訳でもないが…"交友関係"に、少し気になる奴が居る………いや、居たが正しいか?兎に角少し気になる事があるのは事実だ」
「………………具体的には?((まさかだとは思いますが、例の財閥が絡んできますか?))」
「……村上達の一つ上、つまりは迅や嵐山と同級生にして戦闘員の中で"鶴ヶ峰に直接危害を明らかに加えた奴等"が居たんだが、度重なるボーダーに悪影響な言動で去年付けで除名処分を上層部が下された。……その人物と確かあの集団には繋がりがあった筈。…言実さんには"軽く気に留めてくれ"程度にしか言われてないが、…タイミングや理由がどうも、な((今回は無関係、と言いたいが間接的に関係する可能性が捨てきれない。…ナニもなければいいがな))」
東と影浦の裏での会話を知らない小荒井達も例の声喪失の原因となった現場に居合わせていたので、少し心配げにスクリーンを眺める。その先では今まさに柚紀が戦闘開始する所であった