18.貯古齢糖の曲(173.
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柚紀が倒れた事により騒然とするが、意外と冷静だった影浦の号令でフブキは私室にある"まさくん"を取りに部屋を後にする。その間、新たな布団を敷いたりとシロを中心に動く最中、「……なんでお前はあんだけ冷静だったんだよ?」と当真が問い掛ければ意外な回答が返ってくる
「………同じだったからな、具合が悪い奴が俺を見た時に刺さる感覚と。ま、前例の具合が悪いってのは"俺がボコボコにしたゾエ"の、だ。それに……………任務に出れないだけの事態に陥る程のトラウマ案件が発生したにも関わらず、アイツは落ち着いていた。アイツはかなり喜怒哀楽が表に出やすい奴だ、…俺に向けられてなくても体質的に受信しやすい。たが、ナニも感じなかったのが、逆に気になってな」
「理由は(……ジャラッ- キラキラ -)これですね。翠時のDivaは制御に優れていますから、それで"普通の人"と変わらない状態になっていた。……多分、本当は心拍数とかも凄い状態だったんだと思います。それとバレない為に呼吸とか見た目で分かるモノだけを平然を装っていたから、菊地原くんも気付けなかった」
「…………………そんなの、可能なの?そこまで器用じゃないでしょ?鶴ヶ峰ってさ」
「確かに"鶴ヶ峰柚紀ちゃん"は無理だけど"天童寺柚紀の時"はそうしないといけない事が何度もあった、と言えば納得しますか?(なのは読み取った事から理解は出来る。でもこの技術は所謂"黒歴史の産物であり、ユズちゃんが使いたいとは思わない筈"。……これも自分の一部と割り切っている?いや、それは…………)(ポツリ)私は何かを、見落としている?でも、ナニを??」
そんな疑問を口にしたシロの声は、菊地原以外にも聞こえていたらしく風間が訊ねようとしたタイミングでまさくんを抱えたフブキがご帰還。……寝起きらしい言実を伴って。そしてこの作戦室の唯一の弱点である"あのトリオン製のベッドの作成不可"を補う為のぬいぐるみが一体なのは不便と感じれば『………林藤さんの許可を貰って、同じ仕組みのをもう一体作るか』とぼやきつつ、精神的疲労にて倒れた姪の看病シフトやら"誰にどう説明するか"を考える叔母さまであった
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それからボーダー全体に【歌姫が体調不良によりダウンし、基地内で療養中】の通達がされた。柚紀と親しい隊員には【懸念していた防衛任務を最初から最後まで完遂した事により、気が緩んでしまい蓄積疲労が一気に出た】と言実があらかじめ説明。……例の話を知る者達は真相を知りつつも黙っていた。言実に【"天童寺"に関する事を無闇に広げれば面倒な事になるから、話さなければならない状況になるまでは他言厳禁とする】と言われていたからだ。…………その対象に諏訪が入っているのに懸念を抱く者も居たが、"諏訪だからだ"と東が独自見解を示せば誰もが納得して反論は出なかった。シロが用意した天童寺に関するまとめ資料内容には、慎重な行動を余儀なくされるだけの事が記載されていたので
それから高熱は出たが、それも約一日で治まりはした。しかし平熱には戻らず微熱が続いている間は基地内での生活をする事に、柚紀は渋々ながら従っていた。トリオンも体調も更にはサイドエフェクトの制御すら安定していないのを自覚しており、下手に作戦室や私室から出れない状態になっていたのだ。が、ずっと部屋に籠もっては夏休みの二の舞いになるので、A級隊員の付き添いの元、短時間だけ屋上へ行ったり窓から外を眺めたりする生活が続いていたある日
〜 2月14日・野々村隊作戦室 〜
「じゃあ、今日この後一時帰宅されるんですね。……まだ基地での生活から抜け出せなさそうですか?」
『……うん。でも帰るのはマンションじゃなくてお婆ちゃんの家なんだ。年末から一緒に住んでいるあの子達を預けているからってのもあるけど……実はね、療養中に屋敷で良くしてくれてた人が"旦那様にお嬢様が居ない事が完全にバレた"って言実さんにわざわざ連絡してくれて、………不用意に今は外に出たりマンション特定されるのは良くないって二人で話し合って決めたの。(ギュッ)屋敷で働いている人なら、大体分かるけど会社の部下までは…把握してなくて』
「(ナデナデ)これでまだ普通に学校に通ってればまだ外に出る理由出来たけど、ボーダー推薦で高校に入れる柚紀ちゃんが無理に学校に行くにはリスクがある。……嵐山さんが"迅さんが何時も以上に暗躍に力を入れている"って言っていたから、多分貴女が連れ去られる未来が視えているのね。(ナデナデ)暫く様子を見ましょう。アチラがどんな手を使ってくるか分からない以上、無理に動くべきじゃないわ。ね?(ナデナデナデナテ)」
『………(コクン)』
「(全く、こういう時こそ柚紀先輩の側に居るべきだと言うのに!!ま、お二人も渋々だったのは見て分かりますし、今日だからこその仕事に駆り出されている訳ですから、……仕方ないですね)(カチャン)」
綾辻と木虎が"手土産持参"で訪ねて来ており、柚紀にお茶を振る舞われつつ最初は世間話をしていたのだが、嬉しい筈の出来事がやはり内容や事情のせいでかなり複雑な表情……何処か辛そうな柚紀を綾辻が慰めていた。因みに普通なら二人も一緒に広報活動するのだが、今日に限っては些か危ないと判断したのでお留守番となっている。何せ………
「それにしても、ちょっと前にやった"バレンタインチョコ企画"が思った以上に人気が出ちゃって根津さんから【去年行った市民へのチョコ配りは反響や女子の人数が増えて安全確保が難しくなったから今回は見送る】って言う程だなんて、……二人とも凄い人気ね!!」
『ひやっ?!!わ、わわわ、私は、そ、そこまでじゃないですよ絶対に!!!も、もしその、……所謂ファンになってくれた人が居たとしてもフブキの教え子とかお爺さんやお婆さま達ですから!!(アセアセ)』
「ま、年齢層は小学生からお年寄りまで幅広く、とは聞いていますので有り勝ち柚紀先輩の推測通りかと。……広報活動は主に"私達の年齢層をターゲット"にしていますから。って、仕事の話はこれ位にして……今は"友チョコ"も流行っているみたいで学校の同級生から頂いたので消費するのを手伝って下さい。今日は仕事で一日中学校に行けないのをうっかり口にして、昨日貰ったのですが…流石にこの量は食べ切れないので私も」
「………同じだったからな、具合が悪い奴が俺を見た時に刺さる感覚と。ま、前例の具合が悪いってのは"俺がボコボコにしたゾエ"の、だ。それに……………任務に出れないだけの事態に陥る程のトラウマ案件が発生したにも関わらず、アイツは落ち着いていた。アイツはかなり喜怒哀楽が表に出やすい奴だ、…俺に向けられてなくても体質的に受信しやすい。たが、ナニも感じなかったのが、逆に気になってな」
「理由は(……ジャラッ- キラキラ -)これですね。翠時のDivaは制御に優れていますから、それで"普通の人"と変わらない状態になっていた。……多分、本当は心拍数とかも凄い状態だったんだと思います。それとバレない為に呼吸とか見た目で分かるモノだけを平然を装っていたから、菊地原くんも気付けなかった」
「…………………そんなの、可能なの?そこまで器用じゃないでしょ?鶴ヶ峰ってさ」
「確かに"鶴ヶ峰柚紀ちゃん"は無理だけど"天童寺柚紀の時"はそうしないといけない事が何度もあった、と言えば納得しますか?(なのは読み取った事から理解は出来る。でもこの技術は所謂"黒歴史の産物であり、ユズちゃんが使いたいとは思わない筈"。……これも自分の一部と割り切っている?いや、それは…………)(ポツリ)私は何かを、見落としている?でも、ナニを??」
そんな疑問を口にしたシロの声は、菊地原以外にも聞こえていたらしく風間が訊ねようとしたタイミングでまさくんを抱えたフブキがご帰還。……寝起きらしい言実を伴って。そしてこの作戦室の唯一の弱点である"あのトリオン製のベッドの作成不可"を補う為のぬいぐるみが一体なのは不便と感じれば『………林藤さんの許可を貰って、同じ仕組みのをもう一体作るか』とぼやきつつ、精神的疲労にて倒れた姪の看病シフトやら"誰にどう説明するか"を考える叔母さまであった
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それからボーダー全体に【歌姫が体調不良によりダウンし、基地内で療養中】の通達がされた。柚紀と親しい隊員には【懸念していた防衛任務を最初から最後まで完遂した事により、気が緩んでしまい蓄積疲労が一気に出た】と言実があらかじめ説明。……例の話を知る者達は真相を知りつつも黙っていた。言実に【"天童寺"に関する事を無闇に広げれば面倒な事になるから、話さなければならない状況になるまでは他言厳禁とする】と言われていたからだ。…………その対象に諏訪が入っているのに懸念を抱く者も居たが、"諏訪だからだ"と東が独自見解を示せば誰もが納得して反論は出なかった。シロが用意した天童寺に関するまとめ資料内容には、慎重な行動を余儀なくされるだけの事が記載されていたので
それから高熱は出たが、それも約一日で治まりはした。しかし平熱には戻らず微熱が続いている間は基地内での生活をする事に、柚紀は渋々ながら従っていた。トリオンも体調も更にはサイドエフェクトの制御すら安定していないのを自覚しており、下手に作戦室や私室から出れない状態になっていたのだ。が、ずっと部屋に籠もっては夏休みの二の舞いになるので、A級隊員の付き添いの元、短時間だけ屋上へ行ったり窓から外を眺めたりする生活が続いていたある日
〜 2月14日・野々村隊作戦室 〜
「じゃあ、今日この後一時帰宅されるんですね。……まだ基地での生活から抜け出せなさそうですか?」
『……うん。でも帰るのはマンションじゃなくてお婆ちゃんの家なんだ。年末から一緒に住んでいるあの子達を預けているからってのもあるけど……実はね、療養中に屋敷で良くしてくれてた人が"旦那様にお嬢様が居ない事が完全にバレた"って言実さんにわざわざ連絡してくれて、………不用意に今は外に出たりマンション特定されるのは良くないって二人で話し合って決めたの。(ギュッ)屋敷で働いている人なら、大体分かるけど会社の部下までは…把握してなくて』
「(ナデナデ)これでまだ普通に学校に通ってればまだ外に出る理由出来たけど、ボーダー推薦で高校に入れる柚紀ちゃんが無理に学校に行くにはリスクがある。……嵐山さんが"迅さんが何時も以上に暗躍に力を入れている"って言っていたから、多分貴女が連れ去られる未来が視えているのね。(ナデナデ)暫く様子を見ましょう。アチラがどんな手を使ってくるか分からない以上、無理に動くべきじゃないわ。ね?(ナデナデナデナテ)」
『………(コクン)』
「(全く、こういう時こそ柚紀先輩の側に居るべきだと言うのに!!ま、お二人も渋々だったのは見て分かりますし、今日だからこその仕事に駆り出されている訳ですから、……仕方ないですね)(カチャン)」
綾辻と木虎が"手土産持参"で訪ねて来ており、柚紀にお茶を振る舞われつつ最初は世間話をしていたのだが、嬉しい筈の出来事がやはり内容や事情のせいでかなり複雑な表情……何処か辛そうな柚紀を綾辻が慰めていた。因みに普通なら二人も一緒に広報活動するのだが、今日に限っては些か危ないと判断したのでお留守番となっている。何せ………
「それにしても、ちょっと前にやった"バレンタインチョコ企画"が思った以上に人気が出ちゃって根津さんから【去年行った市民へのチョコ配りは反響や女子の人数が増えて安全確保が難しくなったから今回は見送る】って言う程だなんて、……二人とも凄い人気ね!!」
『ひやっ?!!わ、わわわ、私は、そ、そこまでじゃないですよ絶対に!!!も、もしその、……所謂ファンになってくれた人が居たとしてもフブキの教え子とかお爺さんやお婆さま達ですから!!(アセアセ)』
「ま、年齢層は小学生からお年寄りまで幅広く、とは聞いていますので有り勝ち柚紀先輩の推測通りかと。……広報活動は主に"私達の年齢層をターゲット"にしていますから。って、仕事の話はこれ位にして……今は"友チョコ"も流行っているみたいで学校の同級生から頂いたので消費するのを手伝って下さい。今日は仕事で一日中学校に行けないのをうっかり口にして、昨日貰ったのですが…流石にこの量は食べ切れないので私も」