17.革新の曲(172.
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予想以上の話に誰もが口を閉ざしてしまう事態になり、色んな感情が各自感じていた。勿論その矛先は柚紀の義理の父親に対して、である。そんな中「ん?待てよ、それって破綻してないか?」と出水が何やら意味深な発言をする。これに対して「どう言う意味だ出水」と嵐山に先を促され、唯我を親指で指しながらこう口にする
「さっきコイツが【柚紀ちゃんが義理のおやっさんを差し置いて次期財閥当主に指名された】ってほざいてたんですよ。……それだと勝手に嫁に出したりは無理じゃないですか?役職とかあんまり詳しくないですが、多分そのご隠居さんの方が権力は上、ですよね?なんでそんな身勝手な発言を?」
『(スーパー……)知ってるから、御爺様は。私が、此処に…三門市に逃げ出しているのを。だから暗に"私の事をちゃんと気にしているのか?"って言いたいんじゃないかな?あの方は、血の繋がりの無い私に対しても、とても良くして下さいました。ちゃんと私の名前を呼んでくれたし、(…サラッ)母と今では同じとなったこの髪色が気に入らなくて、あの人に無理矢理黒く染めさせられたのが分かった時も【何故偽る必要がある?お前はこの髪色が嫌なのか?でないのならそのままで居れば良い】と、言ってくれた。髪の長さは……まぁ仕方なかったけどね。(スーパー……)あの、息苦しくも自分らしさを押し殺さなければならない場所に、何とか生きていられたのは御爺様のお陰。可能な限り、理由を作ってはあの屋敷から連れ出してくれたし、再婚する前まで仲良くしてくれた友達と会わせてくれた。……一人にならない様にとペットを買い与えてくれたり、あのヴァイオリンだって、去年の誕生日に御爺様から頂いたモノ。御爺様だけじゃない、屋敷の人の中には、私をちゃんと見てくれていた人は何人かは居た。でもっ!!……それがあの人に、あの人の息が掛かった使用人にバレればタダじゃ済まなかった!!あの子みたいに、殺されはしなかったが酷い仕打ちを受けて、あの街には居られなくなる様に仕向けていた!!それは、……かつての友達にまで危害が加えられようとした!!直接的ではなく間接的に関与して、あの子の家族すら陥れ様とした!!そのせいで……、あの子にも会えなくなった。変な、噂を流されて、それを信じた周りの子がその子を護る為にと、私を遠ざけたの。本人も、私と目を合わせてくれなくなって、…だから、…私は……(ヒック、ヒック……)』
「(……ポンポン)だから友達を、…親しい相手を作るのが怖かったんだね。同じ過ちを、悲劇を繰り返したくないと。そう思ったんだよね?その人がどれだけ強大な権力を持っているか、私には分からないけど……此処は三門市で柚紀ちゃんが前まで住んでいた場所じゃないよ?(ポンポン)だから大丈夫、此処では自分に嘘を付かなくて良いんだよ?貴女は鶴ヶ峰柚紀ちゃん以外の何者でもないんだから」
「そうそう。後ね〜……私や皆が柚紀ちゃんに頼って欲しいと思うのは見返りを求めている訳じゃないよ〜?まぁ、たまぁ〜には…あるけど、誰も無理難題を押し付けたりはしないし、された事ないでしょ?後、柚紀ちゃんがちゃんと無理な理由込みで断れば【じゃあ仕方ないか】って諦めてくれる筈。(ナデナデ)……無理をしなきゃいけない場面もあるだろうけど、それはそれ!コレはコレで、今は考える必要はなし!!(ナデナデ)その時に考えれば良いんじゃないかな〜?柚紀ちゃんはさ〜、心配し過ぎなんだよ。大丈夫だよ!!コッチには最強無敵の言実さんが居るんだよ?楽勝だよ!!?」
「……それはボーダー内限定だと思いますよ?ですが、……(コホン)…"歌姫として"とかなり限定的にはなりますが、市民からの人気は絶大なのは事実です。私も、学校では歌姫先輩に関する問い合わせが年明けから増えました。……歌姫も柚紀先輩には変わりありませんから、今更居なくなられても困ります色々。だから、………明白な理由もなしにボーダーから、この街から連れ出すのは不可能だと思いますよ?例えあの石のお陰でチカラの制御は出来ても、抑え込むだけでは何時かは限界を迎えてしまう。そうなれば周囲の被害は甚大となるのは、この数ヶ月で私も理解しました。なのでチカラを発散出来る場が必要であり、それを有意義に使えるのがこの街でありボーダーだと私は考えています。間違えてますか?」
出水の言い分に最初は淡々と答える柚紀だったが、徐々に辛い記憶が呼び覚まされてしまい最後には泣き出してしまう。まさくん効果で今度は加重現象に見舞われる事は無かったが、対人関係のトラウマの禍根が垣間見えたのをきっかけにオペレーター二人が"今は以前と違う事"を中心に口にしていく。木虎は二人とはニュアンスは違うが、それでも"貴女が必要だ"と明言するした上でちゃんとこの街に居るべきな理由も口にすれば「確かに…」「うんうん!俺もそう思うぞー!!」と男子もこぞって賛同。そのお陰で大分気持ちが楽になり『あ、有難う、御座います』と柚紀からのお礼の言葉を聞いて全員が安堵する中、佐鳥と時枝は夏の屋上で柚紀から聞いた話を各自で理解していた。"何故理由を頑なに話さなかった"や"名前を告げただけであんな風に泣いたのか"を。そして、……二人してほぼ同時に"新たな疑問が浮かんでしまい"、一瞬躊躇はしたが【このタイミングで無ければ聞けない気がした】ので互いにアイコンタクトをし「あのさ柚紀、一つ聞いても良いかな?」と控え目に先ずは佐鳥から発言。それを見て『……ナニ?今なら家出や、…天童寺に関する事なら、話せる気がするから聞いてくれても大丈夫だよ』と前向きな返事が返って来たので、……チラッと一瞥した後に言葉を慎重に選ぶ
「あのさ、柚紀のお母さんがその人と再婚するって決めたのは、強引に迫られて渋々な感じ?そもそも、その人がお母さんと知り合ったきっかけって、ナニ?」
『えっと、……お父さんと結婚する前になるかな?お母さんが歌を生業に仕事をしていた時に住んでいたのがあの街で、更に言えば常連さん…所謂熱烈なファンの一人があの人。それで、お父さんが居なくなって里から出てその街に暮らしていたら、お母さんの縁のある人から"ちょっとした催し物の一環"として、ステージに立つのを依頼されてその場に偶然居合わせて、話をしていたらそっち側の話にいつの間にかなって……だったかな?(- ズキリッ! -)っ!!…一応、合意の上で無理強いじゃなかった記憶が、あるよ』
「………その割には柚紀さんの教育方針に一切口出しをして来ないのは、少し違和感があるのはおれだけかな?少なくとも君に対して無関心な人には、おれは思えない。病弱ながらも最初は自分一人で君を育てる努力をしていたのが先程の迅さんの発言から分かるし、娘である君が居なくなるのを何よりも恐れていた節も去年言実さんから話を聞かせてもらっていた。にも関わらず、それだけ無理強いをさせられていたのを見過ごしていたのは、どうして?」
二人の疑問や指摘を聞いて「確かに…」や「そう言えば……」と同意する発言がチラホラ。あまり柚紀と関わりを持っていない唯我や来馬・村上は口を閉ざしている中、不意に"この後の出来事が分かってしまった"村上と、未来視で視えた"サイアクを防ぐ為に"迅が同時に柚紀の元へ駆け寄ろうとした、その時
- ズシリッ!!……カタカタカタカタカタ… -
「さっきコイツが【柚紀ちゃんが義理のおやっさんを差し置いて次期財閥当主に指名された】ってほざいてたんですよ。……それだと勝手に嫁に出したりは無理じゃないですか?役職とかあんまり詳しくないですが、多分そのご隠居さんの方が権力は上、ですよね?なんでそんな身勝手な発言を?」
『(スーパー……)知ってるから、御爺様は。私が、此処に…三門市に逃げ出しているのを。だから暗に"私の事をちゃんと気にしているのか?"って言いたいんじゃないかな?あの方は、血の繋がりの無い私に対しても、とても良くして下さいました。ちゃんと私の名前を呼んでくれたし、(…サラッ)母と今では同じとなったこの髪色が気に入らなくて、あの人に無理矢理黒く染めさせられたのが分かった時も【何故偽る必要がある?お前はこの髪色が嫌なのか?でないのならそのままで居れば良い】と、言ってくれた。髪の長さは……まぁ仕方なかったけどね。(スーパー……)あの、息苦しくも自分らしさを押し殺さなければならない場所に、何とか生きていられたのは御爺様のお陰。可能な限り、理由を作ってはあの屋敷から連れ出してくれたし、再婚する前まで仲良くしてくれた友達と会わせてくれた。……一人にならない様にとペットを買い与えてくれたり、あのヴァイオリンだって、去年の誕生日に御爺様から頂いたモノ。御爺様だけじゃない、屋敷の人の中には、私をちゃんと見てくれていた人は何人かは居た。でもっ!!……それがあの人に、あの人の息が掛かった使用人にバレればタダじゃ済まなかった!!あの子みたいに、殺されはしなかったが酷い仕打ちを受けて、あの街には居られなくなる様に仕向けていた!!それは、……かつての友達にまで危害が加えられようとした!!直接的ではなく間接的に関与して、あの子の家族すら陥れ様とした!!そのせいで……、あの子にも会えなくなった。変な、噂を流されて、それを信じた周りの子がその子を護る為にと、私を遠ざけたの。本人も、私と目を合わせてくれなくなって、…だから、…私は……(ヒック、ヒック……)』
「(……ポンポン)だから友達を、…親しい相手を作るのが怖かったんだね。同じ過ちを、悲劇を繰り返したくないと。そう思ったんだよね?その人がどれだけ強大な権力を持っているか、私には分からないけど……此処は三門市で柚紀ちゃんが前まで住んでいた場所じゃないよ?(ポンポン)だから大丈夫、此処では自分に嘘を付かなくて良いんだよ?貴女は鶴ヶ峰柚紀ちゃん以外の何者でもないんだから」
「そうそう。後ね〜……私や皆が柚紀ちゃんに頼って欲しいと思うのは見返りを求めている訳じゃないよ〜?まぁ、たまぁ〜には…あるけど、誰も無理難題を押し付けたりはしないし、された事ないでしょ?後、柚紀ちゃんがちゃんと無理な理由込みで断れば【じゃあ仕方ないか】って諦めてくれる筈。(ナデナデ)……無理をしなきゃいけない場面もあるだろうけど、それはそれ!コレはコレで、今は考える必要はなし!!(ナデナデ)その時に考えれば良いんじゃないかな〜?柚紀ちゃんはさ〜、心配し過ぎなんだよ。大丈夫だよ!!コッチには最強無敵の言実さんが居るんだよ?楽勝だよ!!?」
「……それはボーダー内限定だと思いますよ?ですが、……(コホン)…"歌姫として"とかなり限定的にはなりますが、市民からの人気は絶大なのは事実です。私も、学校では歌姫先輩に関する問い合わせが年明けから増えました。……歌姫も柚紀先輩には変わりありませんから、今更居なくなられても困ります色々。だから、………明白な理由もなしにボーダーから、この街から連れ出すのは不可能だと思いますよ?例えあの石のお陰でチカラの制御は出来ても、抑え込むだけでは何時かは限界を迎えてしまう。そうなれば周囲の被害は甚大となるのは、この数ヶ月で私も理解しました。なのでチカラを発散出来る場が必要であり、それを有意義に使えるのがこの街でありボーダーだと私は考えています。間違えてますか?」
出水の言い分に最初は淡々と答える柚紀だったが、徐々に辛い記憶が呼び覚まされてしまい最後には泣き出してしまう。まさくん効果で今度は加重現象に見舞われる事は無かったが、対人関係のトラウマの禍根が垣間見えたのをきっかけにオペレーター二人が"今は以前と違う事"を中心に口にしていく。木虎は二人とはニュアンスは違うが、それでも"貴女が必要だ"と明言するした上でちゃんとこの街に居るべきな理由も口にすれば「確かに…」「うんうん!俺もそう思うぞー!!」と男子もこぞって賛同。そのお陰で大分気持ちが楽になり『あ、有難う、御座います』と柚紀からのお礼の言葉を聞いて全員が安堵する中、佐鳥と時枝は夏の屋上で柚紀から聞いた話を各自で理解していた。"何故理由を頑なに話さなかった"や"名前を告げただけであんな風に泣いたのか"を。そして、……二人してほぼ同時に"新たな疑問が浮かんでしまい"、一瞬躊躇はしたが【このタイミングで無ければ聞けない気がした】ので互いにアイコンタクトをし「あのさ柚紀、一つ聞いても良いかな?」と控え目に先ずは佐鳥から発言。それを見て『……ナニ?今なら家出や、…天童寺に関する事なら、話せる気がするから聞いてくれても大丈夫だよ』と前向きな返事が返って来たので、……チラッと一瞥した後に言葉を慎重に選ぶ
「あのさ、柚紀のお母さんがその人と再婚するって決めたのは、強引に迫られて渋々な感じ?そもそも、その人がお母さんと知り合ったきっかけって、ナニ?」
『えっと、……お父さんと結婚する前になるかな?お母さんが歌を生業に仕事をしていた時に住んでいたのがあの街で、更に言えば常連さん…所謂熱烈なファンの一人があの人。それで、お父さんが居なくなって里から出てその街に暮らしていたら、お母さんの縁のある人から"ちょっとした催し物の一環"として、ステージに立つのを依頼されてその場に偶然居合わせて、話をしていたらそっち側の話にいつの間にかなって……だったかな?(- ズキリッ! -)っ!!…一応、合意の上で無理強いじゃなかった記憶が、あるよ』
「………その割には柚紀さんの教育方針に一切口出しをして来ないのは、少し違和感があるのはおれだけかな?少なくとも君に対して無関心な人には、おれは思えない。病弱ながらも最初は自分一人で君を育てる努力をしていたのが先程の迅さんの発言から分かるし、娘である君が居なくなるのを何よりも恐れていた節も去年言実さんから話を聞かせてもらっていた。にも関わらず、それだけ無理強いをさせられていたのを見過ごしていたのは、どうして?」
二人の疑問や指摘を聞いて「確かに…」や「そう言えば……」と同意する発言がチラホラ。あまり柚紀と関わりを持っていない唯我や来馬・村上は口を閉ざしている中、不意に"この後の出来事が分かってしまった"村上と、未来視で視えた"サイアクを防ぐ為に"迅が同時に柚紀の元へ駆け寄ろうとした、その時
- ズシリッ!!……カタカタカタカタカタ… -