新春の舞踊
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柚紀の弱々しい歌声と心の声、そして一番の願望が聞こえた四人は二人をそっちのけにほぼ同時に走り出す。「何処に居ると思う?」「多分明日舞を披露する舞台!」「確か早く寝るとか話してた気がするけど……」「不安で眠れなくなる事は誰にでもある!兎に角行こう!!」と警備に見つかる可能性など露も考えておらず、今はただ不安で心細くて……恐らく一人で居る柚紀の元に行く事しか考えていないのだ
そんな若者の後ろ姿を呆然と見送っていたアキラがクスッと笑いを溢し、迅も朗らかな表情で「やっぱり彼女のチカラは偉大ですね」と彼等が向かった先で起こりうる風景をサイドエフェクトで見つめながら、こんな事を口にする
「……きっと、この未来は変えられない。彼女の周囲に影響を与えてしまう性格…性を変えたりそれこそサイドエフェクトを封じない限りはね。それでもし変われたとしても、それは本当に彼女だと言えるのかな?………俺がこうやって苦労をしてまで守りたいのは"今の柚紀ちゃんだからだ"。……自分らしくするのを心情にしている彼女が変わってしまうのは………俺は嫌です。アキラさんは…どうですか?」
「………………(ハァ〜)僕だって嫌よ、今の柚紀ちゃんじゃない"別の誰かに変わってしまうのは"。でも、…(チラッ)星が言ってるの【そう遠くない未来、あの子の中に眠る別人格が目を覚ます。その原因は赤い星の存在だと】……木虎ちゃんが狙われた理由は恐らくコレね、【敵にも予知者が居て、僕と同じ結果が出た内容を元にあの子の人格を変えようとしている】………少なくとも今のままじゃ敵に靡く訳がないもの!!」
「さっき聞いた"敵の活動動機"が本当なら、先ずないですね。それは"今まで歩んで来た人生を、体験した事や乗り越えてきた事を全て否定している"に等しい事であり"犠牲にしてきた命すら無駄にしてしまう"。そんなの優しい彼女が容認する筈がない……っと、意見が合った所でアキラさん。……【さっきの問い掛けをしたらアイツ等がどう答えるかの賭け】…………俺の勝ちで良いよね?」
「僕は相手がなんと言おうと"無理や出来ないと言わせる気満々だったし、自ら危険な道に進むのを止めるつもりでいた"。でも迅くんは"先の事より今を大切にするから、きっと答えは出ない"と宣言し、その通りになった。(ゴソゴソ……スッ)約束通り、君に"敵に対抗出来るチカラ"を上げるわ。でも、………良いの?コレを手に入れたら、更なる茨の道が待ち受けているわよ?」
迅も無償でアキラの使いっパシリになっていた訳でなく、"とあるモノを掛けた賭け"に乗り見事勝利を収めたのだ。そして景品を懐から取り出しはしたが渡す前に最終警告を口にして反応を伺う。……アキラにとっては迅だってあの四人同様自分より遥かに年下の子どもであり、危ない人生を送ってほしくないのだ。それに対して迷うこと無く差し出されたモノを掴んでこう返す
「良いんです、……見ての通り彼女にはあーやって大切にしてくれる奴等が居ますが、………"あの人には居ない"。全くって訳じゃないですが、性格が、実力が…あの人を孤独にさせてしまう。そしてナニかあれば結局コチラにまで影響が出る。…………本当に不思議な一族ですよ鶴ヶ峰の皆さんは」
「……そう言う星の元に産まれてしまったから仕方ないわ。あの一族と言うより"静樹を筆頭に、だけどね"。彼が特別過ぎて、あの二人は余波を受けた感じかしら?あ、………柚紀ちゃんは母親の影響も少なからずあるわね。あの方は太陽みたいな人で、その気質を娘である柚紀ちゃんも引き継いでいるもの(クスクス)」
「一つ、聞いていいですか?貴方も言実さんも彼女の母親の名を口にするのを避けている風に見受けられますが何か理由が…『(ジャリ、ジャリ)……迅に、煌さん??珍しい組み合わせ…でもないか。何か面倒な事がこの後にでも起こる故に相談でもしておるのか?』!………そう言う言実さんこそどうしてコチラに?貴女にだって大切な姪の不安なコエが届いている筈、ですよね?」
似た者同士な二人が話をしている最中に暗闇から昼間と変わらない姿の言実が現れる。敢えて一つ違うとしたら、腰に佩刀している"刀を手に持った状態で"いる事位である。それに対して「仕事熱心ね〜現月影は」と、何故柚紀の元へ行かなかったのか見知った風なアキラを一瞥した後に迅の方を見て質問に答える
『次に私が手を出すのは"残る最大級の地雷が発覚した時"だ、……それが発覚した暁には…あの子は確実に暴走する。今回みたいな孤独による寂しさや不安なら、……奴等で事足りる。ならば私は【その邪魔立てするものを始末するだけだ】………あの子達に気付かれぬよう、秘密裏にな』
「(…ハァ〜)本当に言実ちゃんは何でも一人でやろうとするわよね〜、……静樹ですら近界民関連は今で言うボーダーの人達と協力して対処する様にしたのは【自分の負担を少しでも減らす為】よ?だから迅くんはそんな貴女を見て"コチラ側に干渉する"と決めた、まだ幼い彼女には貴女が必要だからね。(…クルッ)そろそろ、金髪ヤンキー君のお説教で涙目になってそうな月花を助けに行ってくるから"後はヨロシクね"(パチン!……ザクザクザク…)」
『後はって、………私はナニをすれば良いんだ?』
「あ〜………多分"敵を視認出来る様にしろ"って意味だと思いますよ?俺は(ギュッ!)……この刀を貰っただけで"戦い方や注意点"とか詳しくは聞いていない。………ただ相手を斬れば良いのだろうけど、見えなきゃ戦えないし…サイドエフェクトが使えませんからね」
『………………常に視えているのはかなり辛くなる故に(……パチィン- キイィン -)…これで一時的に敵を視認出来る筈だ。この祭事が終わったら【トリオン体・生身共にサングラスをしたら視認出来るように細工してやる】。……ちゃんと見えているかチェックも兼ねて敵を狩りに行くからついてこい(クルッ……ジャリジャリ、ジャリジャリ)』
「……指鳴らしただけで、何か見やすくなったけど今の言実さんは生身、だよな?…………本当にサイドエフェクト持ってないの??ねぇっ!??(タタタタタタタタ……)」
誰も居なくなったその場に"半透明な女性が現れ"ると
- 人の子達よ、我は何かをしてあげる事は出来ぬが……ずっと見守っておるぞ -
そう呟けば姿が消え、表向きは平和で静寂な夜が続くのであった。………裏でなにが起きているかを知るのは夜空に輝く星と月のみ
そんな若者の後ろ姿を呆然と見送っていたアキラがクスッと笑いを溢し、迅も朗らかな表情で「やっぱり彼女のチカラは偉大ですね」と彼等が向かった先で起こりうる風景をサイドエフェクトで見つめながら、こんな事を口にする
「……きっと、この未来は変えられない。彼女の周囲に影響を与えてしまう性格…性を変えたりそれこそサイドエフェクトを封じない限りはね。それでもし変われたとしても、それは本当に彼女だと言えるのかな?………俺がこうやって苦労をしてまで守りたいのは"今の柚紀ちゃんだからだ"。……自分らしくするのを心情にしている彼女が変わってしまうのは………俺は嫌です。アキラさんは…どうですか?」
「………………(ハァ〜)僕だって嫌よ、今の柚紀ちゃんじゃない"別の誰かに変わってしまうのは"。でも、…(チラッ)星が言ってるの【そう遠くない未来、あの子の中に眠る別人格が目を覚ます。その原因は赤い星の存在だと】……木虎ちゃんが狙われた理由は恐らくコレね、【敵にも予知者が居て、僕と同じ結果が出た内容を元にあの子の人格を変えようとしている】………少なくとも今のままじゃ敵に靡く訳がないもの!!」
「さっき聞いた"敵の活動動機"が本当なら、先ずないですね。それは"今まで歩んで来た人生を、体験した事や乗り越えてきた事を全て否定している"に等しい事であり"犠牲にしてきた命すら無駄にしてしまう"。そんなの優しい彼女が容認する筈がない……っと、意見が合った所でアキラさん。……【さっきの問い掛けをしたらアイツ等がどう答えるかの賭け】…………俺の勝ちで良いよね?」
「僕は相手がなんと言おうと"無理や出来ないと言わせる気満々だったし、自ら危険な道に進むのを止めるつもりでいた"。でも迅くんは"先の事より今を大切にするから、きっと答えは出ない"と宣言し、その通りになった。(ゴソゴソ……スッ)約束通り、君に"敵に対抗出来るチカラ"を上げるわ。でも、………良いの?コレを手に入れたら、更なる茨の道が待ち受けているわよ?」
迅も無償でアキラの使いっパシリになっていた訳でなく、"とあるモノを掛けた賭け"に乗り見事勝利を収めたのだ。そして景品を懐から取り出しはしたが渡す前に最終警告を口にして反応を伺う。……アキラにとっては迅だってあの四人同様自分より遥かに年下の子どもであり、危ない人生を送ってほしくないのだ。それに対して迷うこと無く差し出されたモノを掴んでこう返す
「良いんです、……見ての通り彼女にはあーやって大切にしてくれる奴等が居ますが、………"あの人には居ない"。全くって訳じゃないですが、性格が、実力が…あの人を孤独にさせてしまう。そしてナニかあれば結局コチラにまで影響が出る。…………本当に不思議な一族ですよ鶴ヶ峰の皆さんは」
「……そう言う星の元に産まれてしまったから仕方ないわ。あの一族と言うより"静樹を筆頭に、だけどね"。彼が特別過ぎて、あの二人は余波を受けた感じかしら?あ、………柚紀ちゃんは母親の影響も少なからずあるわね。あの方は太陽みたいな人で、その気質を娘である柚紀ちゃんも引き継いでいるもの(クスクス)」
「一つ、聞いていいですか?貴方も言実さんも彼女の母親の名を口にするのを避けている風に見受けられますが何か理由が…『(ジャリ、ジャリ)……迅に、煌さん??珍しい組み合わせ…でもないか。何か面倒な事がこの後にでも起こる故に相談でもしておるのか?』!………そう言う言実さんこそどうしてコチラに?貴女にだって大切な姪の不安なコエが届いている筈、ですよね?」
似た者同士な二人が話をしている最中に暗闇から昼間と変わらない姿の言実が現れる。敢えて一つ違うとしたら、腰に佩刀している"刀を手に持った状態で"いる事位である。それに対して「仕事熱心ね〜現月影は」と、何故柚紀の元へ行かなかったのか見知った風なアキラを一瞥した後に迅の方を見て質問に答える
『次に私が手を出すのは"残る最大級の地雷が発覚した時"だ、……それが発覚した暁には…あの子は確実に暴走する。今回みたいな孤独による寂しさや不安なら、……奴等で事足りる。ならば私は【その邪魔立てするものを始末するだけだ】………あの子達に気付かれぬよう、秘密裏にな』
「(…ハァ〜)本当に言実ちゃんは何でも一人でやろうとするわよね〜、……静樹ですら近界民関連は今で言うボーダーの人達と協力して対処する様にしたのは【自分の負担を少しでも減らす為】よ?だから迅くんはそんな貴女を見て"コチラ側に干渉する"と決めた、まだ幼い彼女には貴女が必要だからね。(…クルッ)そろそろ、金髪ヤンキー君のお説教で涙目になってそうな月花を助けに行ってくるから"後はヨロシクね"(パチン!……ザクザクザク…)」
『後はって、………私はナニをすれば良いんだ?』
「あ〜………多分"敵を視認出来る様にしろ"って意味だと思いますよ?俺は(ギュッ!)……この刀を貰っただけで"戦い方や注意点"とか詳しくは聞いていない。………ただ相手を斬れば良いのだろうけど、見えなきゃ戦えないし…サイドエフェクトが使えませんからね」
『………………常に視えているのはかなり辛くなる故に(……パチィン- キイィン -)…これで一時的に敵を視認出来る筈だ。この祭事が終わったら【トリオン体・生身共にサングラスをしたら視認出来るように細工してやる】。……ちゃんと見えているかチェックも兼ねて敵を狩りに行くからついてこい(クルッ……ジャリジャリ、ジャリジャリ)』
「……指鳴らしただけで、何か見やすくなったけど今の言実さんは生身、だよな?…………本当にサイドエフェクト持ってないの??ねぇっ!??(タタタタタタタタ……)」
誰も居なくなったその場に"半透明な女性が現れ"ると
- 人の子達よ、我は何かをしてあげる事は出来ぬが……ずっと見守っておるぞ -
そう呟けば姿が消え、表向きは平和で静寂な夜が続くのであった。………裏でなにが起きているかを知るのは夜空に輝く星と月のみ