新春の舞踊
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その日の夜、やはり柚紀が心配な佐鳥はこっそり自宅を抜け出して神社にやって来ていた。夜のやり取りで【今日は藍ちゃんとシロと神社で一泊しまーす。楽しみだな〜✧◝(⁰▿⁰)◜✧】とメッセージが届いたのだ。泊まる場所なんてあるのか気になり訊ねていたので、どの辺りに居るかも把握済みであり……ちらっと窓から様子が見れれば程度の考えであった。そして彼女を心配していたのは彼だけでなく
「(ザッ!)……やっぱりとっきーも心配で来てたんだね。普通ならおつるちゃんや風音ちゃんが居るから大丈夫とか思いそうだけど…」
「(チラッ)……………市河さんからってのもあるけど、野々村に様子を訊ねたら"自分は明日の警備の為に道場に戻っている"って聞いてさ。……昨日から色々バタついてたから流石に言実さんも明日に備えて休んでいそうだけど、…………諏訪さん達が周囲を警戒してるから大丈夫かな?」
「って言う割には"心配だ〜"って表情をしてるよ?にしてもこれじゃあオレ達も容易に近付けないよな〜。でもやっぱり気になるし……どうする?」
「おっ!!やっと来たか、遅いぞ二人とも。他の奴等はもう来てるよ?」
「「!!?」」
神社から少し離れた所から見つめていた時枝を見つけて声を掛ける。二人ともトリオン体に換装して更にバックワームを装着しているが、厳戒態勢で見回りをしている仲間の目をかいくぐって侵入は至難の業である。……カメレオンを使えば話は変わるが、それはどうかと思う二人(と言うより元からセットしてないから使えない)そんな悶々としている二人に暗闇から現れた迅が声を掛けてきた。…彼のサイドエフェクトなら自分達が此処に居る未来が視えても不思議ではないが"他の奴等"が誰なのかイマイチ分かっていない様子だ。そんな二人を尻目に「とりあえず移動しよっか!ハイ、これ持ってついてきてよ。あ、ぶつからない様にだけ気をつけてね」と何やらお札らしいのを一枚ずつ渡して神社の方に迅はUターンする。………よく分からないがとりあえずついていく二人は、警備に当たる諏訪に近づいても自分達を認識していない事に気づき顔を見合わせる。それを横目に迅も世間話をソコソコに境内に入っていく。……実力派エリートさんは顔パスなご様子である
そして暫く歩いて行くと三度"北側の一角、柚紀かアキラと再開した部屋"前に到着すれば先客が待ち受けていた
「菊地原に……笹森?何で二人が此処に??」
「!!…………俺、明日の警備担当だったんだけど急に"夜の見回りに駆り出される事になったから明日の警備はなし"って諏訪さんから連絡が来て、……鶴ヶ峰にナニか遭ったのかって思ってコッソリ見に来たら…(チラッ)」
「僕は言実さんからシフトの変更って事で夜の警備に当たっていたら、カメレオン使ってコソコソしてる笹森を見つけて………迅さんに言われて此処で待っていた感じだね。因みに歌川は道場のヘルプに行ってるよ、何か子供達の面倒見る人が不足しているとかなんとかで。……それで二人はどうして来たのさ?警備を強化するって連絡来たのは夕方頃だよ?そんな時間まで神社を彷徨いていたの??」
トリオン体の二人が待ち構えていたのだ。笹森は兎も角、菊地原も迅の指示で此処で待っていたらしい。……何故この場に集めたのか、その意図が知りたくて四人の目線が迅に集中する。これに対して「俺も頼まれたからで、詳しくは知らない。聞くなら"彼に"聞いてよ」とコチラもどうやら使いっパシリらしく肩すくめ……暗闇の先を見つめる。全員がソチラを見る中、菊地原が眉間に皺を寄せて「……は?"いきなり足音が聞こえる"とかなんでさ?砂利だから絶対に聞き逃すはず無いのに(ブーブー)」とかなり不機嫌そうに愚痴を漏らしていると
- ジャリ、ジャリ………パサッ -
「……君が月花が言っていた"異能力の先輩くん"かしら?自分の能力に自信を持つのは悪くないけど過信は良くないわよ?………君達は見た事も聞いたことのない、知らない事柄は世の中には沢山あるものよ?……この世に絶対なんて事柄が存在しないのと同じで、ね。それと、嵐山隊の二人は"厳戒態勢を敷く事になったキッカケ"を目撃しているもの、……気になって見に来ると思っていたわ」
「アキラ、さん。その格好は……後、迅さんに頼んでおれ達を此処に集めた理由は一体何なんですか?」
「ん?……二人と知り合いみたいですけどえっと、…………月花って誰を指しているんですか?後……烏帽子に狩衣、それと首に下げている首飾りの中心にあるそのマーク、…確か五芒星ですよね?よく"陰陽師"のトレードマーク的な感じで使われている」
「!?……もしかしてアキラさんが兼任してる職業って……陰陽師だったりするんですか?」
笹森が口にした様な服装のアキラが現れたのだ。そして胸元に輝く飾りマークが木虎に渡していた手鏡と同じものでそこから職業に関する問い掛けの答えを半信半疑で口にすれば「じゃあ改めて自己紹介を」と見知らぬ二人に名乗る意味を含めて答え合わせをする
「月城煌、源氏名はコウ。表向きは美容師で裏の顔がしがない占い師。でも全ては陰陽師の家業を隠す隠れ蓑でしかないの。……あ、美容や女の子を可愛くするのは本当に好きよ!?好きな事を仕事にしたいと思っていたのを現実にしただけ、仕事をやるなら嫌々じゃ続かないものね〜。でも………陰陽師は"天性の才能や素質がないと務まらない特殊な職業"、そして役目を放棄した悲惨な末路が分かっている以上何もしない訳にはいかない。その感覚は君達も少しは理解できるんじゃないかな?ねぇ……界境防衛機関・ボーダー所属の皆さん」
「……俺は以前からアキラさんとは何回か邂逅している、最初はそれこそ静樹さんが存命の時にね。理由は俺が…いや、俺のサイドエフェクトは"柚紀ちゃんを狙うある組織にとっては諸刃の剣"、敵に居られたら厄介らしくてね……未だに会ったことはないから何とも言えないけど、"仲間に勧誘か始末されるか"の二択しかないらしい。勿論俺はボーダー以外に所属するつもりもないし、理不尽に殺されるのは真っ平御免だ。今までは重要視されていなかったけど、柚紀ちゃんがS級になった以上……確実に動くってのが言実さんの見解であり、アキラさんも同じ結論に達してる。近界民……ひいてはトリオン兵以外の驚異からあの子を守る覚悟、四人にはある?それに対抗する手段を持ち合わせて居ない今の状態でも」
アキラそして迅からの問に、四人は答えられずにいた。"そうでありたい"と願っても、現実に"その時が来たら"どうなるかなんて分からない。……未知なる的にトリガーによる攻撃が効かなければ自分達は無力な中学生でしかないのだ。菊地原ですらそんな考えが脳裏を横切り静寂となった空間を破ったのは
〜 単純な日々を恐れて いたのはもう遠い昔
複雑な日々こそ 悲しいのも知ってる
戻りたいとかじゃなくて 信じたい心がほら
背中で叫んでる 間違ってなんかいないよって 〜
- ダレカ、ダイジョウブッテイッテ -
- コワイノ、マタ、ダレカガキズツカナイカガ………ワタシガ、ココデ、フタタビ、マウセイデ、チガナガレナイカガ -
- ミンナニ、メイワクヲカケテイルイジョウ、イマサライヤトハ、イエナイ -
- デモ、ワタシハ……… -
- 可能な限り、普通の女の子のままで居たい!!お願いだから居させて!!! -
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その日の夜、やはり柚紀が心配な佐鳥はこっそり自宅を抜け出して神社にやって来ていた。夜のやり取りで【今日は藍ちゃんとシロと神社で一泊しまーす。楽しみだな〜✧◝(⁰▿⁰)◜✧】とメッセージが届いたのだ。泊まる場所なんてあるのか気になり訊ねていたので、どの辺りに居るかも把握済みであり……ちらっと窓から様子が見れれば程度の考えであった。そして彼女を心配していたのは彼だけでなく
「(ザッ!)……やっぱりとっきーも心配で来てたんだね。普通ならおつるちゃんや風音ちゃんが居るから大丈夫とか思いそうだけど…」
「(チラッ)……………市河さんからってのもあるけど、野々村に様子を訊ねたら"自分は明日の警備の為に道場に戻っている"って聞いてさ。……昨日から色々バタついてたから流石に言実さんも明日に備えて休んでいそうだけど、…………諏訪さん達が周囲を警戒してるから大丈夫かな?」
「って言う割には"心配だ〜"って表情をしてるよ?にしてもこれじゃあオレ達も容易に近付けないよな〜。でもやっぱり気になるし……どうする?」
「おっ!!やっと来たか、遅いぞ二人とも。他の奴等はもう来てるよ?」
「「!!?」」
神社から少し離れた所から見つめていた時枝を見つけて声を掛ける。二人ともトリオン体に換装して更にバックワームを装着しているが、厳戒態勢で見回りをしている仲間の目をかいくぐって侵入は至難の業である。……カメレオンを使えば話は変わるが、それはどうかと思う二人(と言うより元からセットしてないから使えない)そんな悶々としている二人に暗闇から現れた迅が声を掛けてきた。…彼のサイドエフェクトなら自分達が此処に居る未来が視えても不思議ではないが"他の奴等"が誰なのかイマイチ分かっていない様子だ。そんな二人を尻目に「とりあえず移動しよっか!ハイ、これ持ってついてきてよ。あ、ぶつからない様にだけ気をつけてね」と何やらお札らしいのを一枚ずつ渡して神社の方に迅はUターンする。………よく分からないがとりあえずついていく二人は、警備に当たる諏訪に近づいても自分達を認識していない事に気づき顔を見合わせる。それを横目に迅も世間話をソコソコに境内に入っていく。……実力派エリートさんは顔パスなご様子である
そして暫く歩いて行くと三度"北側の一角、柚紀かアキラと再開した部屋"前に到着すれば先客が待ち受けていた
「菊地原に……笹森?何で二人が此処に??」
「!!…………俺、明日の警備担当だったんだけど急に"夜の見回りに駆り出される事になったから明日の警備はなし"って諏訪さんから連絡が来て、……鶴ヶ峰にナニか遭ったのかって思ってコッソリ見に来たら…(チラッ)」
「僕は言実さんからシフトの変更って事で夜の警備に当たっていたら、カメレオン使ってコソコソしてる笹森を見つけて………迅さんに言われて此処で待っていた感じだね。因みに歌川は道場のヘルプに行ってるよ、何か子供達の面倒見る人が不足しているとかなんとかで。……それで二人はどうして来たのさ?警備を強化するって連絡来たのは夕方頃だよ?そんな時間まで神社を彷徨いていたの??」
トリオン体の二人が待ち構えていたのだ。笹森は兎も角、菊地原も迅の指示で此処で待っていたらしい。……何故この場に集めたのか、その意図が知りたくて四人の目線が迅に集中する。これに対して「俺も頼まれたからで、詳しくは知らない。聞くなら"彼に"聞いてよ」とコチラもどうやら使いっパシリらしく肩すくめ……暗闇の先を見つめる。全員がソチラを見る中、菊地原が眉間に皺を寄せて「……は?"いきなり足音が聞こえる"とかなんでさ?砂利だから絶対に聞き逃すはず無いのに(ブーブー)」とかなり不機嫌そうに愚痴を漏らしていると
- ジャリ、ジャリ………パサッ -
「……君が月花が言っていた"異能力の先輩くん"かしら?自分の能力に自信を持つのは悪くないけど過信は良くないわよ?………君達は見た事も聞いたことのない、知らない事柄は世の中には沢山あるものよ?……この世に絶対なんて事柄が存在しないのと同じで、ね。それと、嵐山隊の二人は"厳戒態勢を敷く事になったキッカケ"を目撃しているもの、……気になって見に来ると思っていたわ」
「アキラ、さん。その格好は……後、迅さんに頼んでおれ達を此処に集めた理由は一体何なんですか?」
「ん?……二人と知り合いみたいですけどえっと、…………月花って誰を指しているんですか?後……烏帽子に狩衣、それと首に下げている首飾りの中心にあるそのマーク、…確か五芒星ですよね?よく"陰陽師"のトレードマーク的な感じで使われている」
「!?……もしかしてアキラさんが兼任してる職業って……陰陽師だったりするんですか?」
笹森が口にした様な服装のアキラが現れたのだ。そして胸元に輝く飾りマークが木虎に渡していた手鏡と同じものでそこから職業に関する問い掛けの答えを半信半疑で口にすれば「じゃあ改めて自己紹介を」と見知らぬ二人に名乗る意味を含めて答え合わせをする
「月城煌、源氏名はコウ。表向きは美容師で裏の顔がしがない占い師。でも全ては陰陽師の家業を隠す隠れ蓑でしかないの。……あ、美容や女の子を可愛くするのは本当に好きよ!?好きな事を仕事にしたいと思っていたのを現実にしただけ、仕事をやるなら嫌々じゃ続かないものね〜。でも………陰陽師は"天性の才能や素質がないと務まらない特殊な職業"、そして役目を放棄した悲惨な末路が分かっている以上何もしない訳にはいかない。その感覚は君達も少しは理解できるんじゃないかな?ねぇ……界境防衛機関・ボーダー所属の皆さん」
「……俺は以前からアキラさんとは何回か邂逅している、最初はそれこそ静樹さんが存命の時にね。理由は俺が…いや、俺のサイドエフェクトは"柚紀ちゃんを狙うある組織にとっては諸刃の剣"、敵に居られたら厄介らしくてね……未だに会ったことはないから何とも言えないけど、"仲間に勧誘か始末されるか"の二択しかないらしい。勿論俺はボーダー以外に所属するつもりもないし、理不尽に殺されるのは真っ平御免だ。今までは重要視されていなかったけど、柚紀ちゃんがS級になった以上……確実に動くってのが言実さんの見解であり、アキラさんも同じ結論に達してる。近界民……ひいてはトリオン兵以外の驚異からあの子を守る覚悟、四人にはある?それに対抗する手段を持ち合わせて居ない今の状態でも」
アキラそして迅からの問に、四人は答えられずにいた。"そうでありたい"と願っても、現実に"その時が来たら"どうなるかなんて分からない。……未知なる的にトリガーによる攻撃が効かなければ自分達は無力な中学生でしかないのだ。菊地原ですらそんな考えが脳裏を横切り静寂となった空間を破ったのは
〜 単純な日々を恐れて いたのはもう遠い昔
複雑な日々こそ 悲しいのも知ってる
戻りたいとかじゃなくて 信じたい心がほら
背中で叫んでる 間違ってなんかいないよって 〜
- ダレカ、ダイジョウブッテイッテ -
- コワイノ、マタ、ダレカガキズツカナイカガ………ワタシガ、ココデ、フタタビ、マウセイデ、チガナガレナイカガ -
- ミンナニ、メイワクヲカケテイルイジョウ、イマサライヤトハ、イエナイ -
- デモ、ワタシハ……… -
- 可能な限り、普通の女の子のままで居たい!!お願いだから居させて!!! -