初詣の舞踊
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犬達に案内されて居間に到着した嵐山達、事前にシロはフブキと一緒に来ると柚紀から聞いていたのでそこにはフブキが居ると思われたが………
「ん?……よぉ、ボーダーの顔!!明けましておめでとうさん!ほら、そんな所に突っ立ってねぇで座った座った!!(バンバン!)」
「へっ?と、棟梁のお爺ちゃんっ?!何で此処に?!風音ちゃんはっ??」
「んあっ?フブキか?(バリボリ、ゴックン)……アイツはシロをダウンさせた飲んだくれ共を締めてる最中だ。…………どうも柚紀ともひと悶着あった奴等らしくてな、奴等を見た瞬間ワシの後ろに隠れやがった。ったく、新年めでたいのは分かるが酒は飲んでも飲まれるなだ。立派な大人ならその辺の節度は保ちやがれってもんだ!因みに知り合いの警官と一緒だからやり過ぎる心配はねぇし、気が済めば此処に来る筈だ」
「……野々村の事は大丈夫だから良いとして、…つまりその酔っ払いに柚紀さんが以前絡まれた事があるって事ですよね?……お酒を飲んでいるなら、夜出歩いてだとしてそんな時間に彼女が無防備に出歩くなんて…あまり考えられないですが………」
「………夏の歓迎会のお開き前に柚紀ちゃんが一人になってしまった事があっただろ?で、迅や風間さんに保護されたのは二人も覚えているよな?何でそうなったか後日迅に聞いたら【何故か一人な柚紀ちゃんが暗い夜道で酔っ払いに絡まれている姿が視えた。でも場所が分からなくて丁度任務帰りの風間さん達に助力を求めた】って事を聞いた。………もしかしてその相手が彼等だった?それはそうと、……市河ちゃんは何処に居るんですか?後、…動物達が少ない気がするのは気のせいですか?」
シロの祖父である棟梁がちゃぶ台に一人座ってお茶と煎餅を食べて過ごしていた。予想外な相手が居て驚く佐鳥に何故フブキが居ないかを説明。それを聞いて納得する反面"何故そうなった"のか時枝は疑問を抱く。……柚紀は暗闇を恐れている風に見受けられるので、そんな自ら嫌う行為をするのか?と思う部下に、嵐山が知っている情報を提示。そんな昔話はさておき、シロの姿がないのと何時も出迎えてくれた以上の動物達が居るのに見当たらない事を口にすれば、棟梁が襖で仕切られた隣の部屋を指差す
「シロなら隣の部屋でアニマルセラピー受講中だ。……アイツの場合"植物と相性が良いからそっちが手っ取り早いが、今は冬だからな〜"……(ズズズッ)…妥協案で治療中だから静かにしろよ?これでまだコレが使えればまだ楽なんだがな〜(コトン)」
「これって、……水晶のブレスレット、ですか?でもこれで市河さんの容態が良くなるなんて聞いた事ないですよ?」
「……(ズズズッ)…言っただろ"使えれば楽だ"ってな、…多少は効果あるがシロが体調崩す程の情報受信量には【採掘・加工されたコレでは歯が立たねぇ】……もうこれ以上成長しねぇ"死んだも当然"だからな。アレの苦悩を取り除けるのは"今もこの世に生きるモノだけ"だ。ま、ワシも生きては居るが何もしてやれねぇけどな。………これでウチの女房が生きてば、まだ変わったんだがな〜」
「棟梁の奥さんって事は市河ちゃんのお祖母ちゃんって事ですよね?……その、…実はとある理由で彼女の目の秘密を知った際に【家族は普通なのに自分だけが髪も瞳も色が違うのに忌み嫌ったりしなかったのは、同じ色合いをお祖母ちゃんがしていたから。でも自分が産まれた時には亡くなって会った事が無い】………的な事を言ってたんです。で、……不思議な能力は遺伝するとか漫画とかではあり得る設定ですが、……………もしかして市河ちゃんのお祖母ちゃんは…」
「……えぇ、棟梁さんの奥さんも"植物と意思疎通が出来る"不思議な能力を持っていたわ。それ故に彼女は覡 の任を承っていた。……あの神社の配神が植物を司る者と言われていたから、彼女が適任だったのよ。……シロちゃんは受信するだけだけど触れさえすればありとあらゆるモノの意思を読み取れてしまう。…難儀でしかないわね」
男性陣の話を割り込むかの様に先生が居間にやって来る。それに対して嵐山が三人の所在を訊ねれば「今は写真撮影中だから、少し待っててあげて」と答えた後に、居間に置いてある本……アルバムを一冊取り出してテーブルに広げて見せる
「……モノクロで分かりづらいけど面影があるから分かると思うけど、………この子がシロちゃんのお祖母ちゃん。…シロちゃんに似てるでしょ?で、コッチが棟梁さんでオーナーと師範さんに、……私とウチの人。写真を撮ってくれたのが宮司様よ」
「お〜!!皆さんお若いですね〜!!!……あれ?この写真のお婆ちゃん先生、…"神楽鈴持ってる?"…………もしかして、踊ってたの?昔は……神様への感謝を込めた舞を」
「えぇ、そうですよ。私は自力では神様の声を聞いたり姿を拝見したりは出来ませんが、何故か見初められてしまってね(フフッ)……お仕事を続けさせて頂くのを条件に…約十五年程前まで舞っていたわ。でも小梅ちゃん、……シロちゃんのお祖母ちゃんの名前ね、彼女が亡くなったのをキッカケにお役目を返上したの。彼女は私の……今風に言えば"専属のメイクアップアーティスト"さんで、私も嫌だったし神様も彼女以外の人に身支度をさせるのを許容しなかったわ。だから、……どうするつもりかしら?恐らくあの方は柚紀ちゃんに舞を所望しそうだけど、あれだけ繊細で祭事から離れている子の身支度をさせるのは一苦労よ?中途半端は神の怒りを買いますし、あの子だって危険な状態になると言うのを………分からない方じゃ無い筈よ?この街には近界民が現れる、あの時と対峙する敵は違いますが十年前の惨劇をまた繰り返すつもりなのかしら???」
「「「……………」」」
"何故先生がそれを?"と思う三人だが、その惨劇のせいで言実が守り人の任を拝命した影響で今までの生活も変化したのなら、一緒に暮らしていた先生が知っていても不思議ではないと各自で自己完結させる。そして場の雰囲気が暗くなったのを察した棟梁が「大丈夫だろ!!お前さん達やフブキ、……あの言実嬢ちゃんが居るんだ!近界民なんて恐れに足りぬさ!!!ガハハハハハ!!!!」と元気に笑い飛ばして場の雰囲気を一新させる。……不思議とそうだと感じてしまった三人の表情が明るくなったのを見守る先生は、更に話題を変える為に彼等にお年玉を渡すのであった
「ん?……よぉ、ボーダーの顔!!明けましておめでとうさん!ほら、そんな所に突っ立ってねぇで座った座った!!(バンバン!)」
「へっ?と、棟梁のお爺ちゃんっ?!何で此処に?!風音ちゃんはっ??」
「んあっ?フブキか?(バリボリ、ゴックン)……アイツはシロをダウンさせた飲んだくれ共を締めてる最中だ。…………どうも柚紀ともひと悶着あった奴等らしくてな、奴等を見た瞬間ワシの後ろに隠れやがった。ったく、新年めでたいのは分かるが酒は飲んでも飲まれるなだ。立派な大人ならその辺の節度は保ちやがれってもんだ!因みに知り合いの警官と一緒だからやり過ぎる心配はねぇし、気が済めば此処に来る筈だ」
「……野々村の事は大丈夫だから良いとして、…つまりその酔っ払いに柚紀さんが以前絡まれた事があるって事ですよね?……お酒を飲んでいるなら、夜出歩いてだとしてそんな時間に彼女が無防備に出歩くなんて…あまり考えられないですが………」
「………夏の歓迎会のお開き前に柚紀ちゃんが一人になってしまった事があっただろ?で、迅や風間さんに保護されたのは二人も覚えているよな?何でそうなったか後日迅に聞いたら【何故か一人な柚紀ちゃんが暗い夜道で酔っ払いに絡まれている姿が視えた。でも場所が分からなくて丁度任務帰りの風間さん達に助力を求めた】って事を聞いた。………もしかしてその相手が彼等だった?それはそうと、……市河ちゃんは何処に居るんですか?後、…動物達が少ない気がするのは気のせいですか?」
シロの祖父である棟梁がちゃぶ台に一人座ってお茶と煎餅を食べて過ごしていた。予想外な相手が居て驚く佐鳥に何故フブキが居ないかを説明。それを聞いて納得する反面"何故そうなった"のか時枝は疑問を抱く。……柚紀は暗闇を恐れている風に見受けられるので、そんな自ら嫌う行為をするのか?と思う部下に、嵐山が知っている情報を提示。そんな昔話はさておき、シロの姿がないのと何時も出迎えてくれた以上の動物達が居るのに見当たらない事を口にすれば、棟梁が襖で仕切られた隣の部屋を指差す
「シロなら隣の部屋でアニマルセラピー受講中だ。……アイツの場合"植物と相性が良いからそっちが手っ取り早いが、今は冬だからな〜"……(ズズズッ)…妥協案で治療中だから静かにしろよ?これでまだコレが使えればまだ楽なんだがな〜(コトン)」
「これって、……水晶のブレスレット、ですか?でもこれで市河さんの容態が良くなるなんて聞いた事ないですよ?」
「……(ズズズッ)…言っただろ"使えれば楽だ"ってな、…多少は効果あるがシロが体調崩す程の情報受信量には【採掘・加工されたコレでは歯が立たねぇ】……もうこれ以上成長しねぇ"死んだも当然"だからな。アレの苦悩を取り除けるのは"今もこの世に生きるモノだけ"だ。ま、ワシも生きては居るが何もしてやれねぇけどな。………これでウチの女房が生きてば、まだ変わったんだがな〜」
「棟梁の奥さんって事は市河ちゃんのお祖母ちゃんって事ですよね?……その、…実はとある理由で彼女の目の秘密を知った際に【家族は普通なのに自分だけが髪も瞳も色が違うのに忌み嫌ったりしなかったのは、同じ色合いをお祖母ちゃんがしていたから。でも自分が産まれた時には亡くなって会った事が無い】………的な事を言ってたんです。で、……不思議な能力は遺伝するとか漫画とかではあり得る設定ですが、……………もしかして市河ちゃんのお祖母ちゃんは…」
「……えぇ、棟梁さんの奥さんも"植物と意思疎通が出来る"不思議な能力を持っていたわ。それ故に彼女は
男性陣の話を割り込むかの様に先生が居間にやって来る。それに対して嵐山が三人の所在を訊ねれば「今は写真撮影中だから、少し待っててあげて」と答えた後に、居間に置いてある本……アルバムを一冊取り出してテーブルに広げて見せる
「……モノクロで分かりづらいけど面影があるから分かると思うけど、………この子がシロちゃんのお祖母ちゃん。…シロちゃんに似てるでしょ?で、コッチが棟梁さんでオーナーと師範さんに、……私とウチの人。写真を撮ってくれたのが宮司様よ」
「お〜!!皆さんお若いですね〜!!!……あれ?この写真のお婆ちゃん先生、…"神楽鈴持ってる?"…………もしかして、踊ってたの?昔は……神様への感謝を込めた舞を」
「えぇ、そうですよ。私は自力では神様の声を聞いたり姿を拝見したりは出来ませんが、何故か見初められてしまってね(フフッ)……お仕事を続けさせて頂くのを条件に…約十五年程前まで舞っていたわ。でも小梅ちゃん、……シロちゃんのお祖母ちゃんの名前ね、彼女が亡くなったのをキッカケにお役目を返上したの。彼女は私の……今風に言えば"専属のメイクアップアーティスト"さんで、私も嫌だったし神様も彼女以外の人に身支度をさせるのを許容しなかったわ。だから、……どうするつもりかしら?恐らくあの方は柚紀ちゃんに舞を所望しそうだけど、あれだけ繊細で祭事から離れている子の身支度をさせるのは一苦労よ?中途半端は神の怒りを買いますし、あの子だって危険な状態になると言うのを………分からない方じゃ無い筈よ?この街には近界民が現れる、あの時と対峙する敵は違いますが十年前の惨劇をまた繰り返すつもりなのかしら???」
「「「……………」」」
"何故先生がそれを?"と思う三人だが、その惨劇のせいで言実が守り人の任を拝命した影響で今までの生活も変化したのなら、一緒に暮らしていた先生が知っていても不思議ではないと各自で自己完結させる。そして場の雰囲気が暗くなったのを察した棟梁が「大丈夫だろ!!お前さん達やフブキ、……あの言実嬢ちゃんが居るんだ!近界民なんて恐れに足りぬさ!!!ガハハハハハ!!!!」と元気に笑い飛ばして場の雰囲気を一新させる。……不思議とそうだと感じてしまった三人の表情が明るくなったのを見守る先生は、更に話題を変える為に彼等にお年玉を渡すのであった