蒼碧の舞踊
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〜 横一列でスタートを切ったあの日の僕らはもういない
君の行く場所に 僕の行く場所に それぞれは必要ないから 〜
- ドーン、ドーン、ドーン……バババババババババ -
「あ〜、クソッ!!当たんね〜!!!彼奴等そこまで素早くねぇが間合い把握が上手いのか、直ぐに射程範囲外に逃げやがる!!っと(キイィーン…ガキン!)それもさほど威力はないが、長射程の攻撃手段を有していやがるから…(キイィーン…バババババ…)あんま近づけさせて柚紀ちゃんに攻撃が当たれば一大事だし」
「(ダダダダダ…)そう焦るな出水!今大切なのは"倒すより護る事"だ!!歌が終われば柚紀ちゃんを即退避させて、残党を俺達が残って倒せば問題ない!だから充、……前に出すぎるなよ?」
「(ダダダダダ……)…?……おれ、普通にしているつもりですよ?嵐山さん」
「んふっ。もしかして無意識なのかしら?……私から見ても何時もの時枝くんより"気持ち前に出て率先して敵を倒そうとしている"感じよ?(キイィーン……バババババ…)ライバルに負けたくないって感じかしら??貴方も彼女が気になっているみたいだし」
「っ!!………(スチャッ)少し前まで、討伐数を気にしながら任務をこなしてましたから、その名残りですよ。…………多分(ダダダダダ…)」
スナイパーは順調に数を減らしているが、シューターやガンナートリガーを使う四人は苦戦を強いられていた。それでも牽制の為に打ち続けており、少しでも柚紀に降り掛かる脅威を減らしたい時枝の行動を加古が冷静に指摘。……些か意味深な言葉が含まれているのと【フブキと言実以外の女性には自分の気持ちは見抜かれている】と割り切っているつもりだが、………いざ指摘されると肯定出来ず曖昧な、嘘ではない回答を口にしてやり過ごす。そんな会話を知ってか知らずか少し離れた位置で狙撃していた佐鳥が「おっじゃましまーす!!」と元気に時枝の側に来て、撃ち始めるのを見て………色々言いたい事があるが言葉を飲み込み代わりにため息を吐いて気持ちを切り替える
〜 いくつもの挫折を超えて いくつもの冬を超えて
花が開くように 青い宝石が輝くように
- パアァー……スタッ、スタン………パサパサパサ -
「…………へっ?!あ、あ、あああああああああ…姐さんに、忍田さんっ?!!何でいきなり現れたのさっ!!それも二人ともトリオン体だし、つる姐は珍しく弧月装備しているしさ!!!」
『………太刀川煩い。たまたま忍田さんと手合わせしていて、ついでにDivaが適合するか試していたらいきなり光って…(キイィーン、ガキン!……チラッ)……この状況では話もまともに出来ぬな。(…スチャッ、ブォン)グラスホッパー持ち、私に続け。忍田さん含む他は…いや、スナイパー以外は柚紀を護れ(ダン!!)』
〜 だって見つけたんだ 眩しくて仕方ないんだ
その光の正体は… 〜
いきなり"青白い光"が現れたかと思いきや、言実と忍田が現れる。それには各自驚く中で太刀川が一番オーバーリアクションを取るが、それを一蹴し冷静に状況を分析した言実が早々に行動を開始する。……例の"銀色の雪"が舞う空間に……歌の途中で現れた忍田が危険じゃないか不安で嵐山が思わず駆け寄るが、彼の手元には"作戦室で見たものより青みがかった碧色の"Divaが輝き続けており、更に忍田の体全体がうっすらとその光と同じモノを纏っている姿から【恐らくこの光が忍田を護っている】と推測し、最後のラッシュと言わんがばかりに現れた敵に銃を向け、忍田も弧月を抜き参戦する
一方、言実と指名されたグラスホッパー持ちの二人はと言うと………
〜 辞めてしまいたい理由なら10も100も1000もあった
でもその全てがちっぽけに見えたのはどうして 〜
- ダン!ダンダンダンダンダン!……ザシュッ!ドーン! -
「……かなり距離があったし、(ダン!)空中の敵は飛び道具持ちが倒すのがセオリー、なんだが(ザシュッ!ダン!)………射程に関しては出水と同じで届かないから自ら接近して仕留めるとか(ダン!バッ!!)…姐さんらしいな」
「(ザシュッ!ダン!)ま!!あの状況じゃ(ダン!ザシュッ!)こいつ等が一番(ダンダン!ザシュッ!)ユズには脅威な訳だから…(ザンザン!ダン!)当たり前じゃね?(にしても、空中戦じゃ俺に部がありそうだな。……次のランク戦に戦略として組み込んでみるか)」
各自で攻撃を回避しつつバドを着実に撃破していく三人。……逃走する姿勢を見せた敵がいたがそんな奴はサポートに回ったスナイパー勢がキッチリ撃ち抜いて抜かりなく処理していた。そして女性だけあって身軽に動き回り敵を倒しつつ"グラスホッパーの特質"を理解して次を考える辺り、……フブキも太刀川に負けず劣らず戦闘狂感が否めない
〜 あの日始まった物語が向かう先で僕ら
見つけた光を照らし合わせて 答え合わせをしよう
思い思い描くたった一つの
青く光る一瞬の煌めきを 〜
歌が終わるとほぼ同時のタイミングでバドの集団を倒し終えて屋上に帰還した三人。そして降り立って直ぐに言実は換装を解き、優雅に煙草を吸い始める。勿論風下で柚紀に臭いが行かないように。だが……
- ………フワッ -
『!(……スウゥ)この香りは、…あっ!?やっぱり言実さんだっ!!!(タタタタタ……)えっ?いつの間に来てたの??だって……(キョロキョロ)…うん、やっぱり敵が現れてたよね。それにこんな所で煙草吸う意味あるの?それに……暑がりだからってその格好は流石に良くないよ!!』
『(…ナデナデ)……お前の歌に呼応したDivaに私達は連れて来られた、文句ならアレに言え。それと………(キイィーン)…敵が現れるのが想定出来るなら"それでもきちんと後始末出来る様にした上で歌え"。具体的に言えば"インカムとブレスレット、二つシルバーブレッドを併用する"とかな(ナデナデ)……今回みたいに必ずその場に有志が揃うとは限らぬだろう?』
『はぁ〜い、善処します。所であの子は何処に……って、し、忍田さんっ?!!にゃ、にゃんで居るんでしゅか〜!!!あっ、もしかしなくても歌、聞かれた?!わぁ〜恥ずかしいですぅ〜!!!』
嗅ぎ慣れた叔母の煙草の香りに反応して、目を開けた柚紀は一直線で言実の側へ。そんな姪に煙草を持っていない手で頭を撫でながら質問や今後のアドバイスをしたりと二人の会話を全員が見守る中、忍田が居るのに気づき柚紀は恥ずかしげにする。殆どのメンバーが"今更感"を抱くが【忍田が柚紀が歌う現場に居合わせるのは今回が初めて】なのを思い出し、仕方ないと割り切るのであった