始まりの舞踊
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
壮大なレシートの長さの割りには、昨日使った"金額の半分"にもいかなかった買い物ROUND1を終えて帰宅中の一行。比較的軽いものや、直ぐに使いそう・組み立て可能なモノを車に積んでお持ち帰りし、残りは後日マンションに配達する手筈にした。……したのだが
『………(ムス~)』
「ね、ねぇ柚紀、ちゃん。な、何でそんなに不機嫌なの?そのクッション、気に入らなかった訳じゃない、よね?」
『………うん、触り心地や抱き心地は…悪くないよ?ないけど、……(ギュッ)…無かった、"一番欲しい組み合わせ"のが』
「組み合わせ?クッションを選ぶポイントとして残りは……色とか形かな?座布団はカバーまで買ったから"実用性重視"で、クッションはそのままな点から"私用目的"…つまりは"リラックス用"なのは分かるけど……どんなのが欲しかったの?」
『っ!?……い、言わないっ!!…言いづらい、から…ちょっとだけ(ポフッ)』
言実に言われて選んで追加購入したクッションを抱き締めている柚紀だが、何処か納得行かない様子を漂わせている。流石に理由が分からない佐鳥が訊ね、言い分を聞いた時枝が分析して核心に迫ったが柚紀はクッションに顔を埋めて解答を許否した。…こうなるとこの二人でもお手上げ状態なのだが、言実は"組み合わせ"の"片方"は予想済みだがもう片方が不明な点と、こだわる理由が分からないので口を出さないつもりだ。そんな中、運転中の忍田がバックミラー越しに柚紀を見ながら語り始めた
「時に柚紀くん、…君の誕生日は何時かな?」
『(ムクリ)え?!6月27日…ですが、……それが何か??』
「いや、……もしその組み合わせのモノが欲しいなら誕生日プレゼントと称して買って上げようかと思っただけだ。だが既に終わっているとなると……クリスマスプレゼントになるかな?それでも大丈夫なら…」
『ま、待って下さいっ!?…お心遣いはとても、嬉しいですがその……プレゼントと称して何かを頂く理由が、私には分かりませんしありません。なのに、どうして……』
いきなりの発言に戸惑いを覚える柚紀を見て、丁度信号で止まっているので片手を顎下に添えてかんがえる仕草を見せる忍田。そして考えが纏まったのか一つ頷き解答を告げる
「理由が必要なら【慶が君に迷惑を掛けたから】では駄目かい?…実際に何度かあるみたいだからね。私は本部長であるのと同時に慶にとっては剣の師でもある、……弟子の失態の責任を負ったりもするものだ。それが無くても君はまだまだ子どもだ、少しの我が儘位なら問題ないさ。…きっと"あの人"だってそう言うし、そうする筈だ」
『………………………………考えて、おきます。…直ぐにとか、絶対に欲しいとかじゃ……ない、ので』
「分かったよ。それと、……何かあれば私に相談してくれても構わない。内容次第では隊員は勿論、…言実くんにも話せない事も今後出てくるだろう。流石に突然は無理だが、…アポを取ってさえくれれば話を聞く時間位なら、作れるだろうからね」
『(………ポフッ)………』
忍田が言いたいことを言い切った辺りで信号の色が変わり、運転を再開したので会話も此処で止まってしまう。そして"色々思うことがあり"……表情を見られたくないのか再び"丸形の青いクッション"に顔を埋めてしまう柚紀。そんな姿を見て何を考えているのか二人は各々考える
「(本部長が言ったあの人、それに青色……お父さんの事かな?昨日の話で"おつるちゃんと同じ系統の配色を持つ"って言ってたし、彼女が青空が好きな理由が多分コレ、だよね?見ているときの表情、確かに嬉しそうで穏やかな表情だったけど………瞳は何処か悲しみが見え隠れしていたから)」
「(本部長が彼女を気にする理由、……多分父親の存在もあるだろうけど、恐らく一番の理由は…"今の現状の不安定さ"何だろうな。言実さん一人ではどうにもならなくなる、そうお考えなのだろう。何せ……敵は、…城戸一派元より"ボーダー組織そのもの"なんだろうから)」
と、二人が各々考えている事など言実は両方理解していた。…だから忍田と柚紀を会わせたのだ。そして更に"次なる手"を窓から外を見ながら既に講じているのだった
『………(ムス~)』
「ね、ねぇ柚紀、ちゃん。な、何でそんなに不機嫌なの?そのクッション、気に入らなかった訳じゃない、よね?」
『………うん、触り心地や抱き心地は…悪くないよ?ないけど、……(ギュッ)…無かった、"一番欲しい組み合わせ"のが』
「組み合わせ?クッションを選ぶポイントとして残りは……色とか形かな?座布団はカバーまで買ったから"実用性重視"で、クッションはそのままな点から"私用目的"…つまりは"リラックス用"なのは分かるけど……どんなのが欲しかったの?」
『っ!?……い、言わないっ!!…言いづらい、から…ちょっとだけ(ポフッ)』
言実に言われて選んで追加購入したクッションを抱き締めている柚紀だが、何処か納得行かない様子を漂わせている。流石に理由が分からない佐鳥が訊ね、言い分を聞いた時枝が分析して核心に迫ったが柚紀はクッションに顔を埋めて解答を許否した。…こうなるとこの二人でもお手上げ状態なのだが、言実は"組み合わせ"の"片方"は予想済みだがもう片方が不明な点と、こだわる理由が分からないので口を出さないつもりだ。そんな中、運転中の忍田がバックミラー越しに柚紀を見ながら語り始めた
「時に柚紀くん、…君の誕生日は何時かな?」
『(ムクリ)え?!6月27日…ですが、……それが何か??』
「いや、……もしその組み合わせのモノが欲しいなら誕生日プレゼントと称して買って上げようかと思っただけだ。だが既に終わっているとなると……クリスマスプレゼントになるかな?それでも大丈夫なら…」
『ま、待って下さいっ!?…お心遣いはとても、嬉しいですがその……プレゼントと称して何かを頂く理由が、私には分かりませんしありません。なのに、どうして……』
いきなりの発言に戸惑いを覚える柚紀を見て、丁度信号で止まっているので片手を顎下に添えてかんがえる仕草を見せる忍田。そして考えが纏まったのか一つ頷き解答を告げる
「理由が必要なら【慶が君に迷惑を掛けたから】では駄目かい?…実際に何度かあるみたいだからね。私は本部長であるのと同時に慶にとっては剣の師でもある、……弟子の失態の責任を負ったりもするものだ。それが無くても君はまだまだ子どもだ、少しの我が儘位なら問題ないさ。…きっと"あの人"だってそう言うし、そうする筈だ」
『………………………………考えて、おきます。…直ぐにとか、絶対に欲しいとかじゃ……ない、ので』
「分かったよ。それと、……何かあれば私に相談してくれても構わない。内容次第では隊員は勿論、…言実くんにも話せない事も今後出てくるだろう。流石に突然は無理だが、…アポを取ってさえくれれば話を聞く時間位なら、作れるだろうからね」
『(………ポフッ)………』
忍田が言いたいことを言い切った辺りで信号の色が変わり、運転を再開したので会話も此処で止まってしまう。そして"色々思うことがあり"……表情を見られたくないのか再び"丸形の青いクッション"に顔を埋めてしまう柚紀。そんな姿を見て何を考えているのか二人は各々考える
「(本部長が言ったあの人、それに青色……お父さんの事かな?昨日の話で"おつるちゃんと同じ系統の配色を持つ"って言ってたし、彼女が青空が好きな理由が多分コレ、だよね?見ているときの表情、確かに嬉しそうで穏やかな表情だったけど………瞳は何処か悲しみが見え隠れしていたから)」
「(本部長が彼女を気にする理由、……多分父親の存在もあるだろうけど、恐らく一番の理由は…"今の現状の不安定さ"何だろうな。言実さん一人ではどうにもならなくなる、そうお考えなのだろう。何せ……敵は、…城戸一派元より"ボーダー組織そのもの"なんだろうから)」
と、二人が各々考えている事など言実は両方理解していた。…だから忍田と柚紀を会わせたのだ。そして更に"次なる手"を窓から外を見ながら既に講じているのだった