始まりの舞踊
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一方、言実達はと言うと
『柚紀め、私生活関連には容赦や妥協を全くせぬ。頑固なのは悪くはないのだが、……少しは楽させろ』
「君の言い分も分かるが、やはり柚紀くんの言い分に軍配があると私も思うぞ?……あの二人が来るのを分かっていてあの姿は、流石に良くないだろう」
『……別に裸で無かったのだからマシだろ?』
「………その言い方だと誰も居なければ風呂上がりでは"それに近い"姿で過ごしているのか?」
『……………暑いのが私は嫌いだ(プイッ)』
あの諏訪ですら今の言実を見たら、驚き目を見開く状況に陥るであろう。ボーダー"戦闘員"では言実より年上は冬島しかいないから分からない者の方が多いが、比較的"自分より年上相手"には弱い言実だったりもするのだ。尤も、プライベートでもある程度関わりのある人物や相手の性格にもよるが、忍田以外なら林藤も該当する。城戸一派の幹部達は仕事は兎も角、プライベートまで深く関わろうとは基本考えていない言実。…柚紀がボーダーに関わった以上、それが顕著となってしまったのが現状だった。そもそも、柚紀が三門市来た初日に忍田を訪ねた辺りから、その一端を窺えるのだった
「それにしても、量もあるが大きさも組み立て前のでもかなりだな。…流石にあの車に入りきらないぞ?どうする言実くん」
『…時間指定をして配達にするしかあるまい。となると、……一部は商品でなくこのカードを持っていき精算する方が良いか。あ、既に組み立て済みのにしてくれ。……流石に自分の身長より高い物をあの子に組み立てさせるのは……………心臓に悪い』
「……君が作ると言う選択肢はないのか?」
『無くはないが、…休みの間に必要な手続きを全て済ませる必要がある。あまり休み過ぎるのも良くない、三日以上十分な準備なしで休んだ暁には……職場が崩壊し、更には冬島さんが倒れる可能性があるのは忍田さんもご存じだろ?』
「……悲しいが否定できないな」
肩書きを気にしない言実だが、自分が事実上【幹部クラス】な立ち位置なのを自覚しているからこそ、長期間現場を離れるのは避けたいと考えており、戦闘員からも何かと頼られている言実が居ないとなれば主に冬島に色々皺寄せが行くのを危惧し、忍田も複雑な表情をした事で肯定を意味するのだ。…実際に以前あった事なので。こんな感じで仕事関係からプライベートまで色々語りながら、リストアップされているモノ・"必要そうなモノ"を吟味しカートに載せていく二人だった
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
些か互いに時間オーバーしたが、集合場所に集まった際には大量の商品に加えて、時枝までもがカートを押している事態になっており全員が思わず苦笑いを浮かべていた。そんな中、佐鳥が言実に自分が持つカゴの中身を見せながら話しかけ始めた
「ねぇねぇおつるちゃん、コレも買って大丈夫だよね?題して【柚紀ちゃんリラックスセット!】なんだけど…本人がリストアップしてないからって言うんだよね~、佐鳥はあってもいい気がするけど……」
『ふむ、問題ない。…"コーヒー関連"のはリストにあったが"紅茶関連"のが一つも無いのは私も気づいてはいた。……柚紀、学校やボーダーの両立は大変だ。更に家事類も出てくるのだ、…きちんと息抜きする為のコレ等を買った所で私は怒らぬぞ?』
『あぅ、……じゃあ、買って欲しいです。…二人とも"大丈夫"って言ってくれたけど、自信なかったから』
そんな三人のやり取りを不思議そうに見ていた忍田に気づき側に近づく時枝。それに気づいた忍田に"何故彼女は…"と目で訴えられた気がしたので、小さくため息をついて簡単に説明を開始する
「……過ごした環境の影響と言うべきなのですが、…彼女は他人優先な思考が強い反面、自分に厳しかったりするんです。いや、……"蔑ろにする"が正確ですね。出会った当初に比べたら大分良くはなりましたが。因みに、…隊長の皆さんから何か彼女に対する注意点は、……言われていませんか?」
「……色んなアドバイスがあったが、頭を撫でる以外だと大体が【対人関連には注意が必要】【無茶をしやすい】【あまり自分の意見を言わない】【泣かせたり怖がらせたりするのは厳禁】と言った感じの内容だったな。……他だと興味がある話や話題にしやすい内容位だが、……中には【言実くんの実質妹みたいな奴】的な事を言った者も居たな」
「……成る程、…とりあえず彼女と接する際は無理はしない事をお薦めします。……必ず気づきます、それが彼女の凄い所ですから。基本対応はおれや佐鳥でしますから安心して下さい。……忍田さんは彼女の側に居るだけで十分なんです。…年上の男性は鶴ヶ峰さんにとっては"恐怖対象"であるのと同時に"精神安定"にも繋がる存在ですから」
そんな事を話している内にリストアップのチェックが終わったのか会計が始まり「とっきー、本部長ー、お会計するってー!!」と声を掛けられた時枝はカートを押して移動を開始する。それを追い掛ける様についていく忍田は考察を開始した
「(私も彼女についてまだまだ知らない事ばかりだが、…言実くんや"あの人"を通じてなら、……幾分かは理解出来る。更にはサイドエフェクト関連…例のゲート騒動の件を含めれば…………恐らく鶴ヶ峰の人間の中で一番柚紀くんが、大変…なのだろうな今後。……"子どもである事"を差し引いたとしても)」
『柚紀め、私生活関連には容赦や妥協を全くせぬ。頑固なのは悪くはないのだが、……少しは楽させろ』
「君の言い分も分かるが、やはり柚紀くんの言い分に軍配があると私も思うぞ?……あの二人が来るのを分かっていてあの姿は、流石に良くないだろう」
『……別に裸で無かったのだからマシだろ?』
「………その言い方だと誰も居なければ風呂上がりでは"それに近い"姿で過ごしているのか?」
『……………暑いのが私は嫌いだ(プイッ)』
あの諏訪ですら今の言実を見たら、驚き目を見開く状況に陥るであろう。ボーダー"戦闘員"では言実より年上は冬島しかいないから分からない者の方が多いが、比較的"自分より年上相手"には弱い言実だったりもするのだ。尤も、プライベートでもある程度関わりのある人物や相手の性格にもよるが、忍田以外なら林藤も該当する。城戸一派の幹部達は仕事は兎も角、プライベートまで深く関わろうとは基本考えていない言実。…柚紀がボーダーに関わった以上、それが顕著となってしまったのが現状だった。そもそも、柚紀が三門市来た初日に忍田を訪ねた辺りから、その一端を窺えるのだった
「それにしても、量もあるが大きさも組み立て前のでもかなりだな。…流石にあの車に入りきらないぞ?どうする言実くん」
『…時間指定をして配達にするしかあるまい。となると、……一部は商品でなくこのカードを持っていき精算する方が良いか。あ、既に組み立て済みのにしてくれ。……流石に自分の身長より高い物をあの子に組み立てさせるのは……………心臓に悪い』
「……君が作ると言う選択肢はないのか?」
『無くはないが、…休みの間に必要な手続きを全て済ませる必要がある。あまり休み過ぎるのも良くない、三日以上十分な準備なしで休んだ暁には……職場が崩壊し、更には冬島さんが倒れる可能性があるのは忍田さんもご存じだろ?』
「……悲しいが否定できないな」
肩書きを気にしない言実だが、自分が事実上【幹部クラス】な立ち位置なのを自覚しているからこそ、長期間現場を離れるのは避けたいと考えており、戦闘員からも何かと頼られている言実が居ないとなれば主に冬島に色々皺寄せが行くのを危惧し、忍田も複雑な表情をした事で肯定を意味するのだ。…実際に以前あった事なので。こんな感じで仕事関係からプライベートまで色々語りながら、リストアップされているモノ・"必要そうなモノ"を吟味しカートに載せていく二人だった
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些か互いに時間オーバーしたが、集合場所に集まった際には大量の商品に加えて、時枝までもがカートを押している事態になっており全員が思わず苦笑いを浮かべていた。そんな中、佐鳥が言実に自分が持つカゴの中身を見せながら話しかけ始めた
「ねぇねぇおつるちゃん、コレも買って大丈夫だよね?題して【柚紀ちゃんリラックスセット!】なんだけど…本人がリストアップしてないからって言うんだよね~、佐鳥はあってもいい気がするけど……」
『ふむ、問題ない。…"コーヒー関連"のはリストにあったが"紅茶関連"のが一つも無いのは私も気づいてはいた。……柚紀、学校やボーダーの両立は大変だ。更に家事類も出てくるのだ、…きちんと息抜きする為のコレ等を買った所で私は怒らぬぞ?』
『あぅ、……じゃあ、買って欲しいです。…二人とも"大丈夫"って言ってくれたけど、自信なかったから』
そんな三人のやり取りを不思議そうに見ていた忍田に気づき側に近づく時枝。それに気づいた忍田に"何故彼女は…"と目で訴えられた気がしたので、小さくため息をついて簡単に説明を開始する
「……過ごした環境の影響と言うべきなのですが、…彼女は他人優先な思考が強い反面、自分に厳しかったりするんです。いや、……"蔑ろにする"が正確ですね。出会った当初に比べたら大分良くはなりましたが。因みに、…隊長の皆さんから何か彼女に対する注意点は、……言われていませんか?」
「……色んなアドバイスがあったが、頭を撫でる以外だと大体が【対人関連には注意が必要】【無茶をしやすい】【あまり自分の意見を言わない】【泣かせたり怖がらせたりするのは厳禁】と言った感じの内容だったな。……他だと興味がある話や話題にしやすい内容位だが、……中には【言実くんの実質妹みたいな奴】的な事を言った者も居たな」
「……成る程、…とりあえず彼女と接する際は無理はしない事をお薦めします。……必ず気づきます、それが彼女の凄い所ですから。基本対応はおれや佐鳥でしますから安心して下さい。……忍田さんは彼女の側に居るだけで十分なんです。…年上の男性は鶴ヶ峰さんにとっては"恐怖対象"であるのと同時に"精神安定"にも繋がる存在ですから」
そんな事を話している内にリストアップのチェックが終わったのか会計が始まり「とっきー、本部長ー、お会計するってー!!」と声を掛けられた時枝はカートを押して移動を開始する。それを追い掛ける様についていく忍田は考察を開始した
「(私も彼女についてまだまだ知らない事ばかりだが、…言実くんや"あの人"を通じてなら、……幾分かは理解出来る。更にはサイドエフェクト関連…例のゲート騒動の件を含めれば…………恐らく鶴ヶ峰の人間の中で一番柚紀くんが、大変…なのだろうな今後。……"子どもである事"を差し引いたとしても)」