初の演習
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~本部長執務室~
きっちり仕事をこなす忍田は、仕事を怠慢する事はないのだが……本部長という役職や来月に控えた新入隊員関連の仕事もあり、やはり忙しそうではあった。そしてある程度仕事が一区切りした所で時間を見て"もうお昼か"と確認すると、丁度空腹も感じ始めたので食堂にランチを食べに行こうと執務席を立ち上がった時
‐ コンコン ‐
「忍田さん居ますか?太刀川です」
「!……慶?…入ってきて構わないぞ?」
「(ガチャ)失礼しま~す。…(バタン)良かったです、まだ執務室に居てくれて。時間的に微妙だったので"もしかして"とは思ったんですが、無駄足にならなかったし、頼み事も果たせそうです」
尋ねてきた太刀川の入室を許可した忍田は、相手が来た理由や時間帯、そして佐鳥同様に太刀川にしては"不自然で何やら荷物が入っている鞄"を見て首を傾げた。…予想はついていなくはないが、念のため用件を訪ねる事に
「それで私に何の用だ?こんな時間にアポなしとは、次からは一応携帯に連絡ぐらいする事だな。幾ら相手が私であってもそれが礼儀と言うものだぞ慶。……例えソレが柚紀くんからのお使いでも、だ」
「あ、やっぱりバレましたか?(にしても、佐鳥と言い忍田さんと言い、"ナニが"決定打なのかがイマイチ分からないが…)(トン…ゴソゴソ)何でも昨日食いパッくれたロールキャベツをメインに柚紀が弁当を作ったらしくて(コトン)それを届けに来たって訳ですよ。因みに俺の分も作ってくれてます。……本当に良い奴ですね~、…冗談抜きで妹に欲しいかも。あ、こっちが忍田さん用ですね、手紙が付いていますから」
「……お前には良くても柚紀くんには迷惑になるから諦める事だ慶。…手紙?(彼女は私に何か言いたいことでもあるのか?……性格的にも真っ向からは難しいから、と言う訳か?)」
何となく応接スペースに二人して腰を下ろせば、チェック柄のお弁当袋を二つ取り出し、紫紺の袋に付属の手紙が同封されているのを確認して忍田に差し出す太刀川。因みにもう一つは濃緑であり、色からしてこちらは柚紀用だろう。…後で返しに行かないとと考えている内に忍田は何やら小さなメモを太刀川に差し出す。それを受け取り文章を確認すると
【太刀川さんへ
ごめんなさい、太刀川さんのお弁当にロールキャベツの代わりに肉じゃが(鶏肉バージョン)を保温ケースに入れてます。なので両方味わいたいなら忍田さんとご一緒に食べてください(あ、勿論こっちも言実さん作です)
柚紀】
「…………マジかよ。…あ、あの忍田さん。その…俺も此処で食っても良いですか?何か保温ケースに別々の料理が入っているみたいで、でもって…両方ともつる姐の手料理何ですよ?!!やっぱり俺は両方食いたいです!!(パン)お願いします!!忍田さんっ!!?」
「……なら、せめてお茶ぐらい用意してくれ。私はそこまで言実くんの手料理に執着心はないが、…ただ単純にお前だけいい気分を味合わせるのも少し考えものだからな。先に行っておくが柚紀くんの料理も中々美味しかったぞ?(本人は"一通り出来る位"とは言っていたが、中学生にしては十分な腕前だと私は思うが……"昔誰かに何かを言われたから"自信がないのか?)」
忍田から許可が降りたので「お茶ぐらいでいいなら喜んで用意します!!」と意気揚々と狭めながら別室に設備されている給湯スペースに向かう太刀川。それを横目で見送りながら忍田は、自分宛に書かれた手紙を読み始める
【忍田本部長様
本来なら拝啓とか付けるべきなのですが、あまり堅苦しいのは良くないかなと思い普通に手紙を認 めました事をお許しください。昨日は貴重な非番の日にも関わらず、一日中私達にお付き合いくださりまして本当に有難う御座いました。初日にお逢いした際は「生真面目な方」と思いましたが、意外と茶目っ気がある方で安心しました。あ、こんな事を年上の方に言うのは失礼かも知れませんね。ですが私はそう素直に感じました。お父さんが生真面目で家でも父親としてずっと頑張っている姿が印象強い人でしたから。
お仕事大変かとは存じますが、お身体を大切にしてくださいね?食事・睡眠・休息はしっかり心掛けて下さい。口には出していませんが、多分言実さんは貴方を頼りにしていますから、倒れたりしたらあの人がもっと無茶しそうで心配です。時折誰かと手合わせしたりしてストレス発散してください。あ、理由が思いつかないなら太刀川さんを使ってください。ネタなら何個かありますし。
これから、多分ですが言実さん以上に私が色々ご迷惑をお掛けしてしまうと思います。ですがもし】
「(…………大丈夫だよ柚紀くん。…その覚悟の上で、城戸さんには申し立てを"既にしてある"。君が正式でないがボーダーに…この街にいる限りは、影ながら見守り時には手を貸そう。子供を守るのは、大人の務めだ)」
全て読み終えた忍田は、丁寧に手紙を畳んで背広の内ポケットに仕舞い込む。…少女の切実なる願いが書かれた文章を、例え手の掛かるが腕は良く人としても悪くはないであろう我が弟子であろうと見せるべきではない。少なくとも忍田はそう判断した。……その上で、柚紀にどう返答すべきかを考える最中、お茶を持って戻ってきた太刀川を見て思考を切り替える
……今はとりあえず、少女が用意してくれたお弁当を有り難く頂くことにしようと思ったのであった
きっちり仕事をこなす忍田は、仕事を怠慢する事はないのだが……本部長という役職や来月に控えた新入隊員関連の仕事もあり、やはり忙しそうではあった。そしてある程度仕事が一区切りした所で時間を見て"もうお昼か"と確認すると、丁度空腹も感じ始めたので食堂にランチを食べに行こうと執務席を立ち上がった時
‐ コンコン ‐
「忍田さん居ますか?太刀川です」
「!……慶?…入ってきて構わないぞ?」
「(ガチャ)失礼しま~す。…(バタン)良かったです、まだ執務室に居てくれて。時間的に微妙だったので"もしかして"とは思ったんですが、無駄足にならなかったし、頼み事も果たせそうです」
尋ねてきた太刀川の入室を許可した忍田は、相手が来た理由や時間帯、そして佐鳥同様に太刀川にしては"不自然で何やら荷物が入っている鞄"を見て首を傾げた。…予想はついていなくはないが、念のため用件を訪ねる事に
「それで私に何の用だ?こんな時間にアポなしとは、次からは一応携帯に連絡ぐらいする事だな。幾ら相手が私であってもそれが礼儀と言うものだぞ慶。……例えソレが柚紀くんからのお使いでも、だ」
「あ、やっぱりバレましたか?(にしても、佐鳥と言い忍田さんと言い、"ナニが"決定打なのかがイマイチ分からないが…)(トン…ゴソゴソ)何でも昨日食いパッくれたロールキャベツをメインに柚紀が弁当を作ったらしくて(コトン)それを届けに来たって訳ですよ。因みに俺の分も作ってくれてます。……本当に良い奴ですね~、…冗談抜きで妹に欲しいかも。あ、こっちが忍田さん用ですね、手紙が付いていますから」
「……お前には良くても柚紀くんには迷惑になるから諦める事だ慶。…手紙?(彼女は私に何か言いたいことでもあるのか?……性格的にも真っ向からは難しいから、と言う訳か?)」
何となく応接スペースに二人して腰を下ろせば、チェック柄のお弁当袋を二つ取り出し、紫紺の袋に付属の手紙が同封されているのを確認して忍田に差し出す太刀川。因みにもう一つは濃緑であり、色からしてこちらは柚紀用だろう。…後で返しに行かないとと考えている内に忍田は何やら小さなメモを太刀川に差し出す。それを受け取り文章を確認すると
【太刀川さんへ
ごめんなさい、太刀川さんのお弁当にロールキャベツの代わりに肉じゃが(鶏肉バージョン)を保温ケースに入れてます。なので両方味わいたいなら忍田さんとご一緒に食べてください(あ、勿論こっちも言実さん作です)
柚紀】
「…………マジかよ。…あ、あの忍田さん。その…俺も此処で食っても良いですか?何か保温ケースに別々の料理が入っているみたいで、でもって…両方ともつる姐の手料理何ですよ?!!やっぱり俺は両方食いたいです!!(パン)お願いします!!忍田さんっ!!?」
「……なら、せめてお茶ぐらい用意してくれ。私はそこまで言実くんの手料理に執着心はないが、…ただ単純にお前だけいい気分を味合わせるのも少し考えものだからな。先に行っておくが柚紀くんの料理も中々美味しかったぞ?(本人は"一通り出来る位"とは言っていたが、中学生にしては十分な腕前だと私は思うが……"昔誰かに何かを言われたから"自信がないのか?)」
忍田から許可が降りたので「お茶ぐらいでいいなら喜んで用意します!!」と意気揚々と狭めながら別室に設備されている給湯スペースに向かう太刀川。それを横目で見送りながら忍田は、自分宛に書かれた手紙を読み始める
【忍田本部長様
本来なら拝啓とか付けるべきなのですが、あまり堅苦しいのは良くないかなと思い普通に手紙を
お仕事大変かとは存じますが、お身体を大切にしてくださいね?食事・睡眠・休息はしっかり心掛けて下さい。口には出していませんが、多分言実さんは貴方を頼りにしていますから、倒れたりしたらあの人がもっと無茶しそうで心配です。時折誰かと手合わせしたりしてストレス発散してください。あ、理由が思いつかないなら太刀川さんを使ってください。ネタなら何個かありますし。
これから、多分ですが言実さん以上に私が色々ご迷惑をお掛けしてしまうと思います。ですがもし】
「(…………大丈夫だよ柚紀くん。…その覚悟の上で、城戸さんには申し立てを"既にしてある"。君が正式でないがボーダーに…この街にいる限りは、影ながら見守り時には手を貸そう。子供を守るのは、大人の務めだ)」
全て読み終えた忍田は、丁寧に手紙を畳んで背広の内ポケットに仕舞い込む。…少女の切実なる願いが書かれた文章を、例え手の掛かるが腕は良く人としても悪くはないであろう我が弟子であろうと見せるべきではない。少なくとも忍田はそう判断した。……その上で、柚紀にどう返答すべきかを考える最中、お茶を持って戻ってきた太刀川を見て思考を切り替える
……今はとりあえず、少女が用意してくれたお弁当を有り難く頂くことにしようと思ったのであった