初お目見えの舞踊
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから忍田と老婦、更に数匹が居間から出て行き、柚紀と言実は居間のちゃぶ台に座って動物達と戯れながら二人が食べ終えるのを待っていた。『早すぎても向こうは準備が整わぬ、急いで食べる必要はない』そう言実に言われたので焦りはしなかったが、少し居たたまれない気分を味わう二人であった。そして食べ終えると残っていた動物達も一緒に移動をする柚紀達。とは言っても数部屋先だったので一分も掛からずに到着した。此処も和室であり中に用意されていたのは
『わあぁーー!?琴だ~!!それもちゃんとした和琴!?え?お婆ちゃん、コレ……弾けたりするの?』
「フフ、…簡単なものしか出来ないけどね。(ポロン)……あの人の趣味仲間は皆和洋両方の楽器を弾ける人ばかりでね、コレはお預かりしているモノだけど、ボケ防止を兼ねて持ち主に時折師事してもらっているのよ?因みにあの人は洋楽器ならピアノとギターにドラムを担当していて、ギターは知り合いの子に上げてしまったし、ドラムは場所を取るから別の場所に置いてあるの。で、和楽器だと笛系を担当していたわ。……"同じ系統ばかりだとつまらない"と皆で決めてね。だけど、今も手元にあるのが」
『……この龍笛のみになってしまったな。他は別の吹き手に譲渡してしまったが、…これだけは継母に頼んで遺して貰った。私にとっても思い出の品に値するからな』
用意された立派な琴を見て目を輝かせる柚紀と、何処からか取り出した黒漆の龍笛を手に持つ言実。ただ両方"見るだけ"で触ろうとしない事に違和感を覚えた佐鳥が思わず訊ねる
「ねぇ柚紀ちゃん、その……触らないの?特に琴とか佐鳥でも珍しいと思うから触ってみれば良いんじゃない?機械じゃないから少し触ったぐらいじゃ壊れない、でしょ?」
『え?あ、うん。和楽器類……別に初めてじゃないんだ見るのは、でも久しぶりかな?時折ではあったけど昔使っているのを見たことあるし、それに…和楽器に関しては私の担当は奏者じゃないし……』
「???……その言い方だと"別の役目"があると聞こえるけど、…和楽器に合わせて歌う、とかじゃないよね?でも聞く専って感じもしない。……鶴ヶ峰さん、ナニをするの?」
先程のピアノには触れていたのを見ていたので、二つを触ろうとしない事が不思議な佐鳥に少しだけ困った表情を浮かぶながら受け答えする柚紀。それを聞いて更に違和感を感じた時枝が追求すれば『えっと、その……』と何やら歯切れが悪くなる。表情が辛そうではなくただ何やら恥ずかしそうにする柚紀を見て疑問しかない二人。すると、ずっと何かを探していた忍田がナニかを見つけ出すと、近くにいた言実に手渡す。それは
‐ ………シャランシャラーン… ‐
「「……鈴?」」
『!?な、何で神楽鈴があるの?!普通の家にはそれない筈ですよ??………言実さん、何でソレがあるの?』
「おやおや?よく知ってるね~。……楽器仲間の中には神社の神主を勤める人が居ましてね~、…今は殆んど無くなったけど奉納舞の練習するのをウチでしていたのよ?演奏もだけど……踊りね?でもそうかい、…………柚紀ちゃん貴女、…踊り子さんかい?」
『諦めろ柚紀、…私がコレ(龍笛)を手にしている時点で予想は出来ていただろ?無駄や意味のない事を私がしないのをお前が一番知っているのだから。それに……(スッ)丁度昨日お前から扇子を貰った故に道具には事足りよう。別に嫌なら断っても良いし、私も久しく吹いてない。それに………私が奏でれてお前が舞えるのはあの独自創作した一つのみだ。見た目とかを気にする必要もない、あの通りに舞う必要もない。だが、(シャラーン)……良い気分転換には、なろう?』
『………』
龍笛を一度忍田に預け、更に昨日生身の時に使用していた扇子を取り出せば二つとも柚紀に差し出す言実。それを見て更に老婦や動物達、更には忍田そして佐鳥と時枝を見てどうするかを考え悩んでしまう。すると
‐ ブイ(ピョーン……ポフッ…)ブイブイ、…ブイ ‐
「あらま、寂しがり屋のお前から離れるなんて。……邪魔したくないのね?彼女がやりたい事の。…ご近所さんの事なら心配ないわ、皆昔馴染みだもの。逆に喜ばれるかもね【ウチから昔みたいに音楽が聞こえてくる事に】…………お前達も見たいわよね?」
‐ ワン!! ‐
‐ ニャ~ ‐
「お~、皆楽しみにしてるみたいだね!あ、勿論佐鳥も見たいです!!踊るとしたら…庭先になるのかな?生身だからちゃんと見えないかもだけどね、でも見たいな~柚紀ちゃんの躍り!?ね?そう思わないとっきーも!!」
「まぁ、………違うと言ったら嘘にはなるかな?鶴ヶ峰さんや言実さんの口振りからして【ブランクがある事】を気にしてるみたいだけど、……好きに踊れば良いとおれも思うよ?奉納舞とか神楽とか詳しく知らないから、何が正解で何が間違えとか分からないし……本部長はどうですか?」
「ん?……決めるのは柚紀くんだろうが、折角見つけたのだから使ってくれたら労働のした甲斐があるって感じだね。…一応非番な身だからね今日は」
腕の中に居た碧兎が自ら柚紀から離れる(落ちる)のを見て、老婦が動物の事や近所に関する心配無用と答える。因みに碧兎の落下地点には四匹程待機していた事を言っておこう。更に佐鳥ははっきりと、時枝は曖昧だか踊ることに反対しておらず、ちゃんと踊ることも望んでいない感じで、あくまでも"柚紀が楽しめれば良い"的な雰囲気だ。そして忍田の言葉がダメ押しする結果となり……小さくため息を漏らして神楽鈴と扇子を言実から受け取り、一足だけあったサンダルに足を通して庭先に降りて扇子を広げて柄を確認する柚紀
『(柄が藤だから季節に合ってないけど、…ま、仕方ないか)……本当に舞うの久し振りですから足運びとか滅茶苦茶だと思いますので、…これが本場の舞とは、思わないで下さいね?ただ鈴を鳴らしたり音色に合わせて適当に動くだけですが、………一差しお付き合い下さい。そこまで演奏も長くはありませんから』
『わあぁーー!?琴だ~!!それもちゃんとした和琴!?え?お婆ちゃん、コレ……弾けたりするの?』
「フフ、…簡単なものしか出来ないけどね。(ポロン)……あの人の趣味仲間は皆和洋両方の楽器を弾ける人ばかりでね、コレはお預かりしているモノだけど、ボケ防止を兼ねて持ち主に時折師事してもらっているのよ?因みにあの人は洋楽器ならピアノとギターにドラムを担当していて、ギターは知り合いの子に上げてしまったし、ドラムは場所を取るから別の場所に置いてあるの。で、和楽器だと笛系を担当していたわ。……"同じ系統ばかりだとつまらない"と皆で決めてね。だけど、今も手元にあるのが」
『……この龍笛のみになってしまったな。他は別の吹き手に譲渡してしまったが、…これだけは継母に頼んで遺して貰った。私にとっても思い出の品に値するからな』
用意された立派な琴を見て目を輝かせる柚紀と、何処からか取り出した黒漆の龍笛を手に持つ言実。ただ両方"見るだけ"で触ろうとしない事に違和感を覚えた佐鳥が思わず訊ねる
「ねぇ柚紀ちゃん、その……触らないの?特に琴とか佐鳥でも珍しいと思うから触ってみれば良いんじゃない?機械じゃないから少し触ったぐらいじゃ壊れない、でしょ?」
『え?あ、うん。和楽器類……別に初めてじゃないんだ見るのは、でも久しぶりかな?時折ではあったけど昔使っているのを見たことあるし、それに…和楽器に関しては私の担当は奏者じゃないし……』
「???……その言い方だと"別の役目"があると聞こえるけど、…和楽器に合わせて歌う、とかじゃないよね?でも聞く専って感じもしない。……鶴ヶ峰さん、ナニをするの?」
先程のピアノには触れていたのを見ていたので、二つを触ろうとしない事が不思議な佐鳥に少しだけ困った表情を浮かぶながら受け答えする柚紀。それを聞いて更に違和感を感じた時枝が追求すれば『えっと、その……』と何やら歯切れが悪くなる。表情が辛そうではなくただ何やら恥ずかしそうにする柚紀を見て疑問しかない二人。すると、ずっと何かを探していた忍田がナニかを見つけ出すと、近くにいた言実に手渡す。それは
‐ ………シャランシャラーン… ‐
「「……鈴?」」
『!?な、何で神楽鈴があるの?!普通の家にはそれない筈ですよ??………言実さん、何でソレがあるの?』
「おやおや?よく知ってるね~。……楽器仲間の中には神社の神主を勤める人が居ましてね~、…今は殆んど無くなったけど奉納舞の練習するのをウチでしていたのよ?演奏もだけど……踊りね?でもそうかい、…………柚紀ちゃん貴女、…踊り子さんかい?」
『諦めろ柚紀、…私がコレ(龍笛)を手にしている時点で予想は出来ていただろ?無駄や意味のない事を私がしないのをお前が一番知っているのだから。それに……(スッ)丁度昨日お前から扇子を貰った故に道具には事足りよう。別に嫌なら断っても良いし、私も久しく吹いてない。それに………私が奏でれてお前が舞えるのはあの独自創作した一つのみだ。見た目とかを気にする必要もない、あの通りに舞う必要もない。だが、(シャラーン)……良い気分転換には、なろう?』
『………』
龍笛を一度忍田に預け、更に昨日生身の時に使用していた扇子を取り出せば二つとも柚紀に差し出す言実。それを見て更に老婦や動物達、更には忍田そして佐鳥と時枝を見てどうするかを考え悩んでしまう。すると
‐ ブイ(ピョーン……ポフッ…)ブイブイ、…ブイ ‐
「あらま、寂しがり屋のお前から離れるなんて。……邪魔したくないのね?彼女がやりたい事の。…ご近所さんの事なら心配ないわ、皆昔馴染みだもの。逆に喜ばれるかもね【ウチから昔みたいに音楽が聞こえてくる事に】…………お前達も見たいわよね?」
‐ ワン!! ‐
‐ ニャ~ ‐
「お~、皆楽しみにしてるみたいだね!あ、勿論佐鳥も見たいです!!踊るとしたら…庭先になるのかな?生身だからちゃんと見えないかもだけどね、でも見たいな~柚紀ちゃんの躍り!?ね?そう思わないとっきーも!!」
「まぁ、………違うと言ったら嘘にはなるかな?鶴ヶ峰さんや言実さんの口振りからして【ブランクがある事】を気にしてるみたいだけど、……好きに踊れば良いとおれも思うよ?奉納舞とか神楽とか詳しく知らないから、何が正解で何が間違えとか分からないし……本部長はどうですか?」
「ん?……決めるのは柚紀くんだろうが、折角見つけたのだから使ってくれたら労働のした甲斐があるって感じだね。…一応非番な身だからね今日は」
腕の中に居た碧兎が自ら柚紀から離れる(落ちる)のを見て、老婦が動物の事や近所に関する心配無用と答える。因みに碧兎の落下地点には四匹程待機していた事を言っておこう。更に佐鳥ははっきりと、時枝は曖昧だか踊ることに反対しておらず、ちゃんと踊ることも望んでいない感じで、あくまでも"柚紀が楽しめれば良い"的な雰囲気だ。そして忍田の言葉がダメ押しする結果となり……小さくため息を漏らして神楽鈴と扇子を言実から受け取り、一足だけあったサンダルに足を通して庭先に降りて扇子を広げて柄を確認する柚紀
『(柄が藤だから季節に合ってないけど、…ま、仕方ないか)……本当に舞うの久し振りですから足運びとか滅茶苦茶だと思いますので、…これが本場の舞とは、思わないで下さいね?ただ鈴を鳴らしたり音色に合わせて適当に動くだけですが、………一差しお付き合い下さい。そこまで演奏も長くはありませんから』