出会いの舞踊
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買い物に行った二つのお店より近かったので、直ぐに目的地に到着した。そこは
「えっと、……カフェ、なのかな?"お茶所"……何て読むんだろう?普通に読んで良いのかな?」
『多分ね。…"お茶所癒心 "だと思うけど、……忍田さん、此処で間違えないのですか?』
「あぁ。しかし、…カフェを始めていたのは。……お店が閉まっているから恐らく併設されているご自宅にいらっしゃる筈だ。ここから裏の方に玄関があるから先に尋ねていて構わない、…言実くんが連絡済みと言っていたのだから君達だけでも大丈夫だろう。私は近くの駐車場に車を止めてくる」
「分かりました本部長。……ほら、二人とも行くよ」
先に店前で三人を降ろせば、駐車スペースがないので忍田は車を止めるために移動をする。小さめの隠れ家的なお店を眺めている佐鳥と柚紀に声を掛けて行動を促す時枝。それに反応し、とりあえず仕切りと目隠し的な意味で植えられている生垣に添って歩いて行くと、無事に玄関に到着"は"したのだが……
‐ デーーン!! ‐ ‐ デーーン!! ‐
‐ ……(チラッ……ムスッ) ‐ ‐ zzzz……… ‐
「い、い、い、い……………犬っ!!?」
「そんなに溜めて言う程じゃないだろ佐鳥。それにしても、…大きい犬だね。……この子達をどうにかしないと玄関先に辿り着けない、…どうしようか」
『……………』
かなり古い家らしく、来訪者を報せるチャイムは玄関ドア横に付いており、そこに辿り着くには前を陣取る様に寝ている大きな犬が二匹(茶色と黒い毛並みで恐らくゴールデンレトリバー)をどうにかしないと行けなく困ってしまう二人。無理に退かせたりする選択肢は最初から無い様子だ。そんな二人と犬達を交互に見ていた柚紀は、何を思ったのか普通に犬に近づいて行く
「えっ?!柚紀ちゃん??!そんないきなり近づいちゃ、危ない、よ?」
『大丈夫だよ佐鳥くん、…多分この子達は私達に危害を加えたりしないから。……(スッ…ニッコリ)こんにちは、君達のご主人様に用があるのだけど、…会わせてくれないかな?』
‐ ………(クンクン、クンクン) ‐
‐ …(ムクリ…フテッ)zzzzzzzz ‐
「…黒い方の犬は全然彼女に興味を示さないけど、……茶色い方は気になるみたいだね。鶴ヶ峰さんが差し出した手を頻りに嗅いでる」
「ん~……何だろう?誰かを彷彿させる感じがする。片や柚紀ちゃんに興味を持つ点とか、……寝ている方だって興味がないのは本当だろうけど、…あれだけ彼女が近くに居るのに平然としているのは肝が据わっている訳、だよね?」
二匹同時に相手は無理なので茶色い方の犬側に寄り、屈んで笑顔で手を差し出し話し掛ける柚紀を見守る二人。暫くすると納得(?)満足(?)したらしく、茶色い方が立ち上がれば家に向かって二・三回吠える。それが終わると尻尾を振り柚紀にすり寄ってくるので、とりあえず頭を撫でてやる柚紀。そして
‐ カランコロン、カランコロン ‐
「おやおや、珍しく吠えたから様子を見に来たら……可愛らしいお客さん達が来たもんだね~。こんにちはお嬢さん、…お名前聞いてもいいかしら?」
『(スクッ)あ、ど、どうも初めましてっ!えっと……鶴ヶ峰柚紀です。あの、その、えっと…「(ナデ)大丈夫大丈夫、…焦らなくて良いから、ね?」…!………はい、…有り難う、御座います』
「「………」」
庭先から下駄を穿いて現れた七十台位の白髪頭の優しそうな女性は、懐いている犬とを交互に見つめれば最後に柚紀に視線を向けて名を訊ねる。その問いに素直に答えたのは良いが何を話せば良いが分からなくて戸惑う柚紀を見て頭を撫でながら微笑みを浮かべる老婦。そのお陰で落ち着きを取り戻したのを見た二人は互いに目配りをして一つ頷いた
‐ 柚紀に危害を与える方ではない ‐
‐ そもそも"大人の女性"と接触したのは、言実を抜かせばこれが初めてではないか? ‐
‐ そして恐らくご婦人は"柚紀の様な子"の扱いに慣れている ‐
等を考えていると
「失礼します。…ご無沙汰しております先生。まさか此方にお住み続けていらっしゃるとは思ってもいませ(ワンワン!!)…ん?……お前はあの時の…(スクッ…ナデナデ)大きくなったな~」
「本部長!もう、こんな大きい犬が居るなら先に言ってくださいよ~!?流石に吃驚しちゃいましたよ佐鳥は~!ってかコイツ、…柚紀ちゃんを見向きもしなかったのに本部長が来た途端コレって一体」
『ん~…多分だけど、犬を飼っていたのは"お爺ちゃん"の方で……既に亡くなってしまっているから居ないと忍田さんは思ったんじゃないかな?後、黒い方が………お兄ちゃんかな?で、こっちの子が年下くん。…で、合ってますか?』
「!鶴ヶ峰さん、流石に初対面の方にいきなりソレを披露するのはっ!?それに……当てずっぽじゃないのはおれ達は分かるけど、…こちらのご婦人が気分を害されない可能性なんて、無い筈だよ?」
忍田に寄ってきた黒い方の態度が気に入らなそうな佐鳥を諌める為に、マンションでの会話内容や犬達や忍田の反応から推測した事を話ながら茶色い子を連れて三人の元へ行く柚紀。その内容を聞いて"自分達は慣れているが…"と、柚紀そして老婦を心配する時枝。そんな様子を遠目で見ていた老婦は優しい表情を崩さずにこう告げた
「フフフ、……忍田くんにその子が懐くのは当たり前ですよ。何せ命の恩人、だからね~。それと、…そっちの子は彼女も含めてだけどあたしを心配してくれる何て優しい子だねぇ~。でも、大丈夫だよ慣れてますから。ずっと似たような子達を見てきましたからね~。それにしても、……やはり遺伝なのかね~、その洞察力や推測する能力の高さは。まぁ、…柚紀ちゃんがあの静樹くんの娘さんだから不思議な事では、無いのだろうけど、ね」
「えっと、……カフェ、なのかな?"お茶所"……何て読むんだろう?普通に読んで良いのかな?」
『多分ね。…"お茶所
「あぁ。しかし、…カフェを始めていたのは。……お店が閉まっているから恐らく併設されているご自宅にいらっしゃる筈だ。ここから裏の方に玄関があるから先に尋ねていて構わない、…言実くんが連絡済みと言っていたのだから君達だけでも大丈夫だろう。私は近くの駐車場に車を止めてくる」
「分かりました本部長。……ほら、二人とも行くよ」
先に店前で三人を降ろせば、駐車スペースがないので忍田は車を止めるために移動をする。小さめの隠れ家的なお店を眺めている佐鳥と柚紀に声を掛けて行動を促す時枝。それに反応し、とりあえず仕切りと目隠し的な意味で植えられている生垣に添って歩いて行くと、無事に玄関に到着"は"したのだが……
‐ デーーン!! ‐ ‐ デーーン!! ‐
‐ ……(チラッ……ムスッ) ‐ ‐ zzzz……… ‐
「い、い、い、い……………犬っ!!?」
「そんなに溜めて言う程じゃないだろ佐鳥。それにしても、…大きい犬だね。……この子達をどうにかしないと玄関先に辿り着けない、…どうしようか」
『……………』
かなり古い家らしく、来訪者を報せるチャイムは玄関ドア横に付いており、そこに辿り着くには前を陣取る様に寝ている大きな犬が二匹(茶色と黒い毛並みで恐らくゴールデンレトリバー)をどうにかしないと行けなく困ってしまう二人。無理に退かせたりする選択肢は最初から無い様子だ。そんな二人と犬達を交互に見ていた柚紀は、何を思ったのか普通に犬に近づいて行く
「えっ?!柚紀ちゃん??!そんないきなり近づいちゃ、危ない、よ?」
『大丈夫だよ佐鳥くん、…多分この子達は私達に危害を加えたりしないから。……(スッ…ニッコリ)こんにちは、君達のご主人様に用があるのだけど、…会わせてくれないかな?』
‐ ………(クンクン、クンクン) ‐
‐ …(ムクリ…フテッ)zzzzzzzz ‐
「…黒い方の犬は全然彼女に興味を示さないけど、……茶色い方は気になるみたいだね。鶴ヶ峰さんが差し出した手を頻りに嗅いでる」
「ん~……何だろう?誰かを彷彿させる感じがする。片や柚紀ちゃんに興味を持つ点とか、……寝ている方だって興味がないのは本当だろうけど、…あれだけ彼女が近くに居るのに平然としているのは肝が据わっている訳、だよね?」
二匹同時に相手は無理なので茶色い方の犬側に寄り、屈んで笑顔で手を差し出し話し掛ける柚紀を見守る二人。暫くすると納得(?)満足(?)したらしく、茶色い方が立ち上がれば家に向かって二・三回吠える。それが終わると尻尾を振り柚紀にすり寄ってくるので、とりあえず頭を撫でてやる柚紀。そして
‐ カランコロン、カランコロン ‐
「おやおや、珍しく吠えたから様子を見に来たら……可愛らしいお客さん達が来たもんだね~。こんにちはお嬢さん、…お名前聞いてもいいかしら?」
『(スクッ)あ、ど、どうも初めましてっ!えっと……鶴ヶ峰柚紀です。あの、その、えっと…「(ナデ)大丈夫大丈夫、…焦らなくて良いから、ね?」…!………はい、…有り難う、御座います』
「「………」」
庭先から下駄を穿いて現れた七十台位の白髪頭の優しそうな女性は、懐いている犬とを交互に見つめれば最後に柚紀に視線を向けて名を訊ねる。その問いに素直に答えたのは良いが何を話せば良いが分からなくて戸惑う柚紀を見て頭を撫でながら微笑みを浮かべる老婦。そのお陰で落ち着きを取り戻したのを見た二人は互いに目配りをして一つ頷いた
‐ 柚紀に危害を与える方ではない ‐
‐ そもそも"大人の女性"と接触したのは、言実を抜かせばこれが初めてではないか? ‐
‐ そして恐らくご婦人は"柚紀の様な子"の扱いに慣れている ‐
等を考えていると
「失礼します。…ご無沙汰しております先生。まさか此方にお住み続けていらっしゃるとは思ってもいませ(ワンワン!!)…ん?……お前はあの時の…(スクッ…ナデナデ)大きくなったな~」
「本部長!もう、こんな大きい犬が居るなら先に言ってくださいよ~!?流石に吃驚しちゃいましたよ佐鳥は~!ってかコイツ、…柚紀ちゃんを見向きもしなかったのに本部長が来た途端コレって一体」
『ん~…多分だけど、犬を飼っていたのは"お爺ちゃん"の方で……既に亡くなってしまっているから居ないと忍田さんは思ったんじゃないかな?後、黒い方が………お兄ちゃんかな?で、こっちの子が年下くん。…で、合ってますか?』
「!鶴ヶ峰さん、流石に初対面の方にいきなりソレを披露するのはっ!?それに……当てずっぽじゃないのはおれ達は分かるけど、…こちらのご婦人が気分を害されない可能性なんて、無い筈だよ?」
忍田に寄ってきた黒い方の態度が気に入らなそうな佐鳥を諌める為に、マンションでの会話内容や犬達や忍田の反応から推測した事を話ながら茶色い子を連れて三人の元へ行く柚紀。その内容を聞いて"自分達は慣れているが…"と、柚紀そして老婦を心配する時枝。そんな様子を遠目で見ていた老婦は優しい表情を崩さずにこう告げた
「フフフ、……忍田くんにその子が懐くのは当たり前ですよ。何せ命の恩人、だからね~。それと、…そっちの子は彼女も含めてだけどあたしを心配してくれる何て優しい子だねぇ~。でも、大丈夫だよ慣れてますから。ずっと似たような子達を見てきましたからね~。それにしても、……やはり遺伝なのかね~、その洞察力や推測する能力の高さは。まぁ、…柚紀ちゃんがあの静樹くんの娘さんだから不思議な事では、無いのだろうけど、ね」