晩夏の陽炎
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~警戒区域内~
「……今日はゲートが開かないのか平和だな~。このまま一日過ぎれば良いんだが」
〔ですね~嵐山さん。トリオン兵が来なければって佐鳥も思いますが、……任務前に聞いたおつるちゃんの話が本当なら、…無理な話ですよね〕
「あくまでも"仮説"でしかない、……とは言えなくなって居るのが現状ですね。…今月だけで"四回"ゲート出現率が通常に比べて明らかに上がっている。そして全てに"鶴ヶ峰さんが関わっている"と疑いがある。…まだ検証段階だけどもし本当なら………」
〔……本部から最悪、…"出られなくなる"。幾ら安全だからと行って男性比率が高いボーダーに柚紀ちゃんを軟禁状態にするのは…流石の私も賛成できません。彼女は籠の中の鳥じゃない、……自由にあるべきです。それとは無関係かも知れませんが最近"亜種"の出現確率も上昇傾向なのも…気になりますね〕
防衛任務に勤めている嵐山隊のメンバーが周囲を警戒しつつそんな事を各々口にしていた。……実際に出現率上昇の影響を受けてはいないが自分達が知る部隊がそれらを経験している以上、知らないフリは出来ないのだ。そんな重たい雰囲気の中
〔こちら忍田だ、嵐山隊応答せよ〕
「!!こちら嵐山です。……どうかしましたか?本部長」
〔どうか、と言う程でもないが……念のため知らせた方が良いと私が判断したから繋いだ。急ぎや重大な事ではないが、……感知してしまった以上話さないわけにも行かないからな〕
「(感知?)……時枝です本部長、用件をお伺いしても宜しいですか?急を要する事ではないがおれ達に通信を繋げた理由…内容とは?」
いきなりの通信が、それも忍田から入り先ず嵐山が対応する。そして歯切れの悪く曖昧な口振りに、気になるワードまで出てきて流石に違和感を感じた時枝が話を促す。すると、忍田に代わって沢村の声が聞こえてくる
〔お疲れ様です嵐山隊、本部沢村です。……少し前に市内・居住地にてトリオン反応を検知、いえ既に見知ったものだから感知になるかしら?〕
「トリオン反応を?……ですが、ゲート発生もしていませんのに何故??それに急ぎや重大ではないと本部長がおっしゃったのなら、…そのトリオン反応は"トリオン兵でないナニか"で"住民に危害や危険性はない訳"ですよね?それも見知った反応と言ったら……………まさかっ!?」
〔………そう、柚紀くんのトリオン反応だ。…装置は正常に作動はしているから居住地にゲートが発生する事はないだろう。ただ、"絶対"ではない。……今、亜種に関しての意見が聞きたいらしくて言実くんが本部に来ている。念のため彼女に話したら"大丈夫、問題ない"とは返答されたが……〕
〔佐鳥です本部長、おつるちゃんがそう判断したのなら問題ないと思います!……何か"柚紀ちゃん限定"みたいですが、こう…第六感と言うのかな?それが働くみたいですから!後は迅さんも何も言ってきていないなら大丈夫ですよ!!〕
沢村の説明を聞いて最初は重要性が理解出来ていなかったが、…通信が入る前に話していた少女の存在を思い出した嵐山が焦りの表情を浮かべる。そして忍田がそう断言し、更には【柚紀の最強無敵のセコム…保護者】が自由に動けない状況に加えて、わざわざ休暇中の言実が呼び出しを食らった理由等を考慮しても心配な忍田。それに対して佐鳥が今までの経験からして【柚紀に"一定の危険性や不安事項"があれば必ず言実や迅が何かしら動きを見せる】と感じており、平気だと断言したのを聞いて納得する忍田。……だが
《いきなり割り込んで済まない、…聞こえるか嵐山隊、忍田さん》
〔!?……こちら時枝です。今丁度本部長から反応に関する事を聞いていましたが…貴女がこうやって通信してきたと言うことは、………彼女、…鶴ヶ峰さんの身に異変が起きたのですか?……お答え願います、言実さん〕
「〔〔〔!!〕〕〕」
まさかのタイミングで言実からの通信が入り、再び緊張感や重苦しい雰囲気となる中、時枝が代表して話を促す。……内心は穏やかではないが、まだ柚紀が危ないと確定はしていないのだ
《確定事項ではない、だが………"妙な胸騒ぎ"を覚えてな。…あの子は今日、マンション周囲を散策している。適度な休息と水分補給を取るように注意はしてある故にこちらは問題なかろう。が、……"トリオン反応"が出てくるとそうも行かん。…私が呼び出しを食らった亜種に関する新たな事実を知った以上、"今までの常識を覆す事態"が起きぬとも限らなくなってきた。それに今あの子の手元には………私が与えた"精神安定剤"がある。……なら、能力が"次のステップ"に移行せぬとも限らぬ。そこでだ忍田さん。……動かせそうな隊があれば嵐山隊と防衛任務を交代させてくれ。候補は太刀川隊・那須隊・…荒船の所は一人柚紀を知らぬから出来れば避けたいが、先に上げた二つが駄目なら要請を。……嵐山隊は代わり次第、柚紀の元に向かってくれ。…恐らく"トリオン反応があった場所"にあの子が居る筈だ。………私は暫く技術開発部からは出れそうにもない。が、…ナニかあれば直ぐに連絡を入れろ。……鬼怒田さんや此処の者共には既に話は付けてある【私の最優先事項は柚紀の事だ】とな。……済まないが頼んだぞ》
「……今日はゲートが開かないのか平和だな~。このまま一日過ぎれば良いんだが」
〔ですね~嵐山さん。トリオン兵が来なければって佐鳥も思いますが、……任務前に聞いたおつるちゃんの話が本当なら、…無理な話ですよね〕
「あくまでも"仮説"でしかない、……とは言えなくなって居るのが現状ですね。…今月だけで"四回"ゲート出現率が通常に比べて明らかに上がっている。そして全てに"鶴ヶ峰さんが関わっている"と疑いがある。…まだ検証段階だけどもし本当なら………」
〔……本部から最悪、…"出られなくなる"。幾ら安全だからと行って男性比率が高いボーダーに柚紀ちゃんを軟禁状態にするのは…流石の私も賛成できません。彼女は籠の中の鳥じゃない、……自由にあるべきです。それとは無関係かも知れませんが最近"亜種"の出現確率も上昇傾向なのも…気になりますね〕
防衛任務に勤めている嵐山隊のメンバーが周囲を警戒しつつそんな事を各々口にしていた。……実際に出現率上昇の影響を受けてはいないが自分達が知る部隊がそれらを経験している以上、知らないフリは出来ないのだ。そんな重たい雰囲気の中
〔こちら忍田だ、嵐山隊応答せよ〕
「!!こちら嵐山です。……どうかしましたか?本部長」
〔どうか、と言う程でもないが……念のため知らせた方が良いと私が判断したから繋いだ。急ぎや重大な事ではないが、……感知してしまった以上話さないわけにも行かないからな〕
「(感知?)……時枝です本部長、用件をお伺いしても宜しいですか?急を要する事ではないがおれ達に通信を繋げた理由…内容とは?」
いきなりの通信が、それも忍田から入り先ず嵐山が対応する。そして歯切れの悪く曖昧な口振りに、気になるワードまで出てきて流石に違和感を感じた時枝が話を促す。すると、忍田に代わって沢村の声が聞こえてくる
〔お疲れ様です嵐山隊、本部沢村です。……少し前に市内・居住地にてトリオン反応を検知、いえ既に見知ったものだから感知になるかしら?〕
「トリオン反応を?……ですが、ゲート発生もしていませんのに何故??それに急ぎや重大ではないと本部長がおっしゃったのなら、…そのトリオン反応は"トリオン兵でないナニか"で"住民に危害や危険性はない訳"ですよね?それも見知った反応と言ったら……………まさかっ!?」
〔………そう、柚紀くんのトリオン反応だ。…装置は正常に作動はしているから居住地にゲートが発生する事はないだろう。ただ、"絶対"ではない。……今、亜種に関しての意見が聞きたいらしくて言実くんが本部に来ている。念のため彼女に話したら"大丈夫、問題ない"とは返答されたが……〕
〔佐鳥です本部長、おつるちゃんがそう判断したのなら問題ないと思います!……何か"柚紀ちゃん限定"みたいですが、こう…第六感と言うのかな?それが働くみたいですから!後は迅さんも何も言ってきていないなら大丈夫ですよ!!〕
沢村の説明を聞いて最初は重要性が理解出来ていなかったが、…通信が入る前に話していた少女の存在を思い出した嵐山が焦りの表情を浮かべる。そして忍田がそう断言し、更には【柚紀の最強無敵のセコム…保護者】が自由に動けない状況に加えて、わざわざ休暇中の言実が呼び出しを食らった理由等を考慮しても心配な忍田。それに対して佐鳥が今までの経験からして【柚紀に"一定の危険性や不安事項"があれば必ず言実や迅が何かしら動きを見せる】と感じており、平気だと断言したのを聞いて納得する忍田。……だが
《いきなり割り込んで済まない、…聞こえるか嵐山隊、忍田さん》
〔!?……こちら時枝です。今丁度本部長から反応に関する事を聞いていましたが…貴女がこうやって通信してきたと言うことは、………彼女、…鶴ヶ峰さんの身に異変が起きたのですか?……お答え願います、言実さん〕
「〔〔〔!!〕〕〕」
まさかのタイミングで言実からの通信が入り、再び緊張感や重苦しい雰囲気となる中、時枝が代表して話を促す。……内心は穏やかではないが、まだ柚紀が危ないと確定はしていないのだ
《確定事項ではない、だが………"妙な胸騒ぎ"を覚えてな。…あの子は今日、マンション周囲を散策している。適度な休息と水分補給を取るように注意はしてある故にこちらは問題なかろう。が、……"トリオン反応"が出てくるとそうも行かん。…私が呼び出しを食らった亜種に関する新たな事実を知った以上、"今までの常識を覆す事態"が起きぬとも限らなくなってきた。それに今あの子の手元には………私が与えた"精神安定剤"がある。……なら、能力が"次のステップ"に移行せぬとも限らぬ。そこでだ忍田さん。……動かせそうな隊があれば嵐山隊と防衛任務を交代させてくれ。候補は太刀川隊・那須隊・…荒船の所は一人柚紀を知らぬから出来れば避けたいが、先に上げた二つが駄目なら要請を。……嵐山隊は代わり次第、柚紀の元に向かってくれ。…恐らく"トリオン反応があった場所"にあの子が居る筈だ。………私は暫く技術開発部からは出れそうにもない。が、…ナニかあれば直ぐに連絡を入れろ。……鬼怒田さんや此処の者共には既に話は付けてある【私の最優先事項は柚紀の事だ】とな。……済まないが頼んだぞ》