晩冬の道標〜光が導くままに〜
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〜ボーダー本部・会議室〜
『……以上が私の世界で現れた亜種と対処法、使用しているプログラムだ。但し、コチラの敵に必ずしも有効とは限らぬ故に参考程度にしてくれ』
「承知した。………しかし、我々と似て非なる世界が実在するとは…」
『……………本来なら知る由もない事であり、それを認知しているモノもほんの一握りの存在に過ぎん。ま、【玄界に瓜二つな近界の星がある】程度の認識で問題なかろう。貴方達とて、近界の全てを知っている訳で無かろう?』
「……………なる程な」
会議室内には忍田を始めとした上層部一同が集結しており、言実の監視役として太刀川と東、生身の風間が同席していた。そしてあらかじめ用意して貰ったらパソコンに常に持っているUSBメモリを接続して亜種やそれに関する情報を開示・説明をしていた。そして鬼怒田がデータの写しを持って早速対策に乗り出す為に退席し、ひと息ついた時に……この男が口を開く
「鶴ヶ峰くん、と言ったな。そのエンジニアの腕を見込んで一つ提案があ…『言っておくが、私達はコチラ側に居るつもりもボーダーに厄介になる気もない。やることが終われば帰らせて貰う』…………何故だ?同じボーダーならどちらに所属しても変わらない筈だが?」
『………私の知る貴方は鶴ヶ峰くんとは呼ばぬ。そして確かに見た目や恐らく性格や所属する顔触れ等はアチラと変わらぬだろうが、…あくまでも信用・信頼関係を築いて来たのはアチラの貴方達であって、………貴方ではない』
「へぇ〜、…………じゃあソッチの玉狛支部にも犬が居るのか?」
『犬??…………それは小南にからかう為についた嘘だろ?雷神丸はカピバラだ』
「……………確かにほぼ同じみたいだな」
城戸と言実の攻防戦に林藤が試すかのように口を挟めば、正確に嘘を指摘したのを見て言い分は確かに筋が通っていると理解する。そしてに唐沢が「なら、どうやってご自分の世界に帰るつもりですか?アテでもある様には見えませんが」とほぼ身一つでやって来た言実を見つめながら訊ねると、……かなり嫌そうにしつつ答える
『確かに私一人ではアチラに戻る手段はない。が、……あの子が居れば話は変わる。そしてコチラもとある調査中にあの様なアクシデントに見回れ、その場に同行していた隊員とあの子は仲が良い。………ならば問題なかろう。そもそも、…………【私をスカウトする行為自体、己の方針と矛盾している】のは分かっているのか城戸司令官殿?』
「……何が言いたい?」
『私が自分の世界を【玄界と瓜二つの近界の星の一つ】と例えをしたのを肯定したのは貴方だ。だが貴方の方針が【私の世界の城戸さんと同じなら"近界民は全て敵"と明言しておる筈だ】……ならば問おう。貴方にとって【玄界の民と近界民の違いは何だ?】………産まれが玄界ならか?育ちが玄界ならか?玄界の生まれ育ちでも禄でのない奴は沢山おる。逆に近界民の方が"筋さえ通せば"まだ裏切りも無ければ理解し合えると私は思うがな。……上に立つ者なら後先考えない軽率な発言には気を付ける事だな』
「………………………そうやって私に真っ向から意見を言う者は…あの男以来かも知れないな。ならば………君がコチラの条件を呑まなければ、"同行してきた少女の身の保証は出来ぬ"……と、言ったらどうする?確か今の彼女は生身でトリガーホルダーも手元に無い筈だ。そんな状況では………トリオン体の隊員相手に抵抗は不可能だろ?」
言実に鋭い指摘をされた城戸が攻め手を変える。その内容に忍田が異議を唱えるが、構わず太刀川経由で側にいるであろう菊地原達に勅命を出す。それを特に焦る事なくパソコンからUSBメモリを引き抜きポケットに仕舞ったついでに携帯を取り出して電話を掛ける。相手は勿論…………
『……私だ、まだ無事か?』
《えっと………今まさに身柄を拘束されそうなんですが、瑠花ちゃんが私を庇ってくれているので無事です。………………コレ、どうすれば良いですか?あまり手荒な真似はしたくないんですが》
『だろうな。………時にあの石は持っておるか?』
《えっ?………まぁ、アチラ(開発部門)から要請がない限り常に身につけてるよ?》
『なら良い。……"30秒後に呼ぶ"、それまでに挨拶等を済ませておけ。ま、邪魔だてせぬなら"見送り"は許可する。……"会場"は何時もと変わらぬから、そのつもりでいろ』
《分かった、とりあえず大人しくしてるね》
手短に伝えたい用件が姪に分かるように順序立てに話して通話を終わらせる言実。それを見計らい言実の身柄も拘束を城戸が指示を出し、それを了承した太刀川に肩を掴まれた次の瞬間
- ガシッ!クイッ……バーン!!…キイィーン、バババババババ(ダダダダダダダダ) -
(全)「!!!?」
「お〜、こりゃ見事な一本背負いだこった!でもって間髪入れずに片腕・片足を器用に弾で床や机に打ち付けて身動きを封じる。………本当に良い腕をしてるお嬢さんだな〜」
「な、何を暢気な事を言っているんですか林藤支部長っ!?それにしても…何故トリガーを使える?!今の君は生身では無いのかね!!現に戦闘時に使用していたトリオン体は破壊し、その姿になったと報告を受けて居ます!!」
『……………何故"私達を自らの利益の為に利用を目論む敵"にそんな事を語る必要がある?言った所でコレを実現するのは至難の業だろうな。……ま、【黒トリガー】なら…話は変わるやも知れぬ。さて、……そろそろ30秒だな。……………"こい、…Diva"
- パアァーー ………スタ、スタン -
……………何故、その子がおる?』
『あ〜、そろそろ帰るって言ったら"まだお話したい"って引き止められちゃって。で、一緒にワープして来ちゃいました。アハハ……それにしても生身だろうと誤差なく目的地にちゃんと移動できるとか……………やっぱり凄いね"黒トリガー"って』
この白衣姿もトリオン体と暴露し有利になる言実は宣言通りに呼んだのだ、……柚紀が身に付けている黒トリガーの名を。そしてトリオン特有の緑白い光から柚紀と……手を掴んでいた瑠花が現れ、更に場が騒然とする。勿論瑠花も状況が呑み込めず周囲を見渡しながら『えっ?か、風間さん!?それに東さんに………太刀川さんは、なんでそうなっていらっしゃるのですか?後……出水先輩に、米屋先輩???』と"気になる事"を口にすれば、所持していた銀縁眼鏡……シルバーブレットを起動させてドアに放ち砂状に分解する言実が外に待機していた槍弾バカコンビを見据えて『一時的で構わぬ、アレの動きを封じろ。……その手段はアレから預かっているであろう?』と指示を出す。叔母の意図を察した柚紀が"ゴメンナサイ"と二人に謝った後にポケットから"指輪"を取り出して弾を作り出して二人に被弾させる。……一見ノーダメージに見えるが…
「………ありゃ?な、何だこれ??か、体が…」
「体が、動かねぇだとっ?!特にダメージなんて受けてない筈なのに!!」
『……今、この子が使用したトリガーは私お手製のものだ。殺傷能力はないが"トリオン伝達器官"を一時的に麻痺に出来る。暫くすれば動ける様になるから安心しろ。……さて、まだ何かするのならコチラも実力行使も厭わないがどうする?次はそうだな………………この基地を土に還すの位、私達には可能だぞ?別にそうなっても私達には痛くも痒くもない故にな』
『……以上が私の世界で現れた亜種と対処法、使用しているプログラムだ。但し、コチラの敵に必ずしも有効とは限らぬ故に参考程度にしてくれ』
「承知した。………しかし、我々と似て非なる世界が実在するとは…」
『……………本来なら知る由もない事であり、それを認知しているモノもほんの一握りの存在に過ぎん。ま、【玄界に瓜二つな近界の星がある】程度の認識で問題なかろう。貴方達とて、近界の全てを知っている訳で無かろう?』
「……………なる程な」
会議室内には忍田を始めとした上層部一同が集結しており、言実の監視役として太刀川と東、生身の風間が同席していた。そしてあらかじめ用意して貰ったらパソコンに常に持っているUSBメモリを接続して亜種やそれに関する情報を開示・説明をしていた。そして鬼怒田がデータの写しを持って早速対策に乗り出す為に退席し、ひと息ついた時に……この男が口を開く
「鶴ヶ峰くん、と言ったな。そのエンジニアの腕を見込んで一つ提案があ…『言っておくが、私達はコチラ側に居るつもりもボーダーに厄介になる気もない。やることが終われば帰らせて貰う』…………何故だ?同じボーダーならどちらに所属しても変わらない筈だが?」
『………私の知る貴方は鶴ヶ峰くんとは呼ばぬ。そして確かに見た目や恐らく性格や所属する顔触れ等はアチラと変わらぬだろうが、…あくまでも信用・信頼関係を築いて来たのはアチラの貴方達であって、………貴方ではない』
「へぇ〜、…………じゃあソッチの玉狛支部にも犬が居るのか?」
『犬??…………それは小南にからかう為についた嘘だろ?雷神丸はカピバラだ』
「……………確かにほぼ同じみたいだな」
城戸と言実の攻防戦に林藤が試すかのように口を挟めば、正確に嘘を指摘したのを見て言い分は確かに筋が通っていると理解する。そしてに唐沢が「なら、どうやってご自分の世界に帰るつもりですか?アテでもある様には見えませんが」とほぼ身一つでやって来た言実を見つめながら訊ねると、……かなり嫌そうにしつつ答える
『確かに私一人ではアチラに戻る手段はない。が、……あの子が居れば話は変わる。そしてコチラもとある調査中にあの様なアクシデントに見回れ、その場に同行していた隊員とあの子は仲が良い。………ならば問題なかろう。そもそも、…………【私をスカウトする行為自体、己の方針と矛盾している】のは分かっているのか城戸司令官殿?』
「……何が言いたい?」
『私が自分の世界を【玄界と瓜二つの近界の星の一つ】と例えをしたのを肯定したのは貴方だ。だが貴方の方針が【私の世界の城戸さんと同じなら"近界民は全て敵"と明言しておる筈だ】……ならば問おう。貴方にとって【玄界の民と近界民の違いは何だ?】………産まれが玄界ならか?育ちが玄界ならか?玄界の生まれ育ちでも禄でのない奴は沢山おる。逆に近界民の方が"筋さえ通せば"まだ裏切りも無ければ理解し合えると私は思うがな。……上に立つ者なら後先考えない軽率な発言には気を付ける事だな』
「………………………そうやって私に真っ向から意見を言う者は…あの男以来かも知れないな。ならば………君がコチラの条件を呑まなければ、"同行してきた少女の身の保証は出来ぬ"……と、言ったらどうする?確か今の彼女は生身でトリガーホルダーも手元に無い筈だ。そんな状況では………トリオン体の隊員相手に抵抗は不可能だろ?」
言実に鋭い指摘をされた城戸が攻め手を変える。その内容に忍田が異議を唱えるが、構わず太刀川経由で側にいるであろう菊地原達に勅命を出す。それを特に焦る事なくパソコンからUSBメモリを引き抜きポケットに仕舞ったついでに携帯を取り出して電話を掛ける。相手は勿論…………
『……私だ、まだ無事か?』
《えっと………今まさに身柄を拘束されそうなんですが、瑠花ちゃんが私を庇ってくれているので無事です。………………コレ、どうすれば良いですか?あまり手荒な真似はしたくないんですが》
『だろうな。………時にあの石は持っておるか?』
《えっ?………まぁ、アチラ(開発部門)から要請がない限り常に身につけてるよ?》
『なら良い。……"30秒後に呼ぶ"、それまでに挨拶等を済ませておけ。ま、邪魔だてせぬなら"見送り"は許可する。……"会場"は何時もと変わらぬから、そのつもりでいろ』
《分かった、とりあえず大人しくしてるね》
手短に伝えたい用件が姪に分かるように順序立てに話して通話を終わらせる言実。それを見計らい言実の身柄も拘束を城戸が指示を出し、それを了承した太刀川に肩を掴まれた次の瞬間
- ガシッ!クイッ……バーン!!…キイィーン、バババババババ(ダダダダダダダダ) -
(全)「!!!?」
「お〜、こりゃ見事な一本背負いだこった!でもって間髪入れずに片腕・片足を器用に弾で床や机に打ち付けて身動きを封じる。………本当に良い腕をしてるお嬢さんだな〜」
「な、何を暢気な事を言っているんですか林藤支部長っ!?それにしても…何故トリガーを使える?!今の君は生身では無いのかね!!現に戦闘時に使用していたトリオン体は破壊し、その姿になったと報告を受けて居ます!!」
『……………何故"私達を自らの利益の為に利用を目論む敵"にそんな事を語る必要がある?言った所でコレを実現するのは至難の業だろうな。……ま、【黒トリガー】なら…話は変わるやも知れぬ。さて、……そろそろ30秒だな。……………"こい、…Diva"
- パアァーー ………スタ、スタン -
……………何故、その子がおる?』
『あ〜、そろそろ帰るって言ったら"まだお話したい"って引き止められちゃって。で、一緒にワープして来ちゃいました。アハハ……それにしても生身だろうと誤差なく目的地にちゃんと移動できるとか……………やっぱり凄いね"黒トリガー"って』
この白衣姿もトリオン体と暴露し有利になる言実は宣言通りに呼んだのだ、……柚紀が身に付けている黒トリガーの名を。そしてトリオン特有の緑白い光から柚紀と……手を掴んでいた瑠花が現れ、更に場が騒然とする。勿論瑠花も状況が呑み込めず周囲を見渡しながら『えっ?か、風間さん!?それに東さんに………太刀川さんは、なんでそうなっていらっしゃるのですか?後……出水先輩に、米屋先輩???』と"気になる事"を口にすれば、所持していた銀縁眼鏡……シルバーブレットを起動させてドアに放ち砂状に分解する言実が外に待機していた槍弾バカコンビを見据えて『一時的で構わぬ、アレの動きを封じろ。……その手段はアレから預かっているであろう?』と指示を出す。叔母の意図を察した柚紀が"ゴメンナサイ"と二人に謝った後にポケットから"指輪"を取り出して弾を作り出して二人に被弾させる。……一見ノーダメージに見えるが…
「………ありゃ?な、何だこれ??か、体が…」
「体が、動かねぇだとっ?!特にダメージなんて受けてない筈なのに!!」
『……今、この子が使用したトリガーは私お手製のものだ。殺傷能力はないが"トリオン伝達器官"を一時的に麻痺に出来る。暫くすれば動ける様になるから安心しろ。……さて、まだ何かするのならコチラも実力行使も厭わないがどうする?次はそうだな………………この基地を土に還すの位、私達には可能だぞ?別にそうなっても私達には痛くも痒くもない故にな』