合わせ鏡〜貴女は、もう一人の私?〜
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〜向こう側・敵が出現する少し前〜
- スタッ、スタ、スタン! -
「…………この辺りか?間違いないか三上…って、今は"通信機能が麻痺している状態"だったな」
「敵を……アフトクラトルを退けたばかりで色々ごたついている状態で、この通信機能の停止はかなり痛手ですね。お陰で単独で敵を叩けて"目や耳の聞く"俺達が調査に出向くことになった。のは分かりますが………」
「病み上がり……退院したばかりのアイツを現場に引っ張り出すのはどうかと思いますけどね僕は。ま、今回はあくまでもサポートメインで必要以上に狙撃しないってのが条件で来てもらってるけど……(スッ)それで瑠花、やっぱり君には"視えてたりするの?"」
《(ジジッ)う、うん。……私にはレーダーの反応通り"嵐山隊四人が見えて、ます。"あ、後…未登録のトリオン反応が二つって、い、言ってましたが、……………わ、私は見覚え、ない人……です。片方は、その……お医者さんが着る白衣を纏った方で、もう片方は………普通の服、とはち、違いますね。どちらかと言いますと、こう…"服にこだわりのあるトリオン体"ってのがシックリ来る服装、かな?ただ、ボーダー隊員、と言いますかトリオン体なら必ず何処かに"ボーダーのロゴ"が、は、入ってますよね?それが見当たりましせん。でもこの区域内に居ても咎められてないって事は…》
「……少なくとも一般人ではないな、白衣の方はエンジニアの可能性があるが…(バチ、バチバチ……)…調査は一時中断だ。(キイィーン)先ずは敵を排除するぞ」
「「了解!!」」
《み、皆さんが、頑張って下さい!!》
カメレオン無効化や透視が可能な【強化視覚】を有するスナイパー・蒼井瑠花が所属する風間隊が現場にやって来ていた。ただコチラは"向こう側に居る嵐山隊含めた柚紀達のトリオン反応を検知している"らしい。実は彼等以外にもこの時間帯に彼等がそこに居る筈のない事隊員のトリオン反応を何度も検知しており、何故と上層部が頭を抱えていた所でサポートに呼ばれた冬島が「もしかしたらあの子なら視えるかも」と面白半分で口にしたのがキッカケである。更に彼等を招集する前に別部隊が偵察に出た際に【オペレーターとの通信が遮断する事態が発生してしまい、急ピッチで距離があっても現場の隊員間の通信が途切れない様に冬島が瑠花を始めとした風間達のトリオン体を調律した】のであった。そして調査区域が危険区域内だけあり、普通にゲートが開き敵が現れればボーダー隊員としての責務を果たす為に戦闘を開始し、菊地原が言った通り足の怪我で入院していた瑠花は戦闘には参加せず観察を続けていた
『(ん〜、確かに嵐山さん達何だけど……"何か違う"気がする。い、以前防衛任務をご一緒させてもらってからかなり経っているから当たり前かも知れないけど、なんだろう…"落ち着きとか余裕が無い"感じ?後、佐鳥くんが前線に一緒に居るのもやっぱり違和感の正体、なのかも。後…………"緑の女性"、……風間さん達が見えている、よね?しっかり見据えている感じだけど、……嵐山さん達は見えてないから動揺してる?後…)(- ズドン!! -)……えっ?ち、地中から敵が出て来た??こ、こんな事私は初めてですが、皆さんも……ですか?』
❲(ジジッ)あぁ。しかし、出て来たのは良いが俺達の方を見向きもせずに、……ナニかを探しているのか?…!!……前足部分が変形しただとっ?!だか、そっちにはナニも❳
『………えっ?!あ、だ、……ダメッ!!?そんな事しないでっ!!!(キイィーン……スチャッ)』
やはり亜種はアチラ側にのみ現れるらしく、風間達はその性質を知らない様子。そしてナニもない方角に触手を伸ばし"空間の間を擦り抜け"柚紀を捕獲し、それを助けようとした言実を捕らえた姿もバッチリ見えていた瑠花は反射的にイーグレットを構え、タイミングを見計らう。そして
- シュルシュル…ズボッ、ズボッ!!……ドーン!プチプチ……ガシッ!スタン!……ゴホゴホ! -
『ゲホッ、…ゲホゲホッ………い、いきなり水に入った、みたいな感覚になって、…息、出来なくて、苦しかった。ゴホゴホ』
『(サスサス)アレは仕方ない……私はお前が引き込まれる瞬間を見ていたから反射的に息を止めれたがな。さて…(シュン……キイィーン)……私の姪を相も変わらず狙うその執念は認めるが、………それを赦す私ではないぞ?…
- キュイン…バババババババババ! -
コチラ側に二人が現れた瞬間に射線が通る位置に居たので、一撃で二本の触手を瑠花が撃ち抜き助ける。自由になった瞬間に急展開過ぎて対応が追い付かない柚紀を言実が回収し、着地をして軽く介抱を済ませれば白衣から正隊員用のトリオン体に再換装、弱点・前足だけで無く動きを完全に封じる為に後ろ足も見事にバイパーで打ち抜き殲滅する。それを始終見ていた風間が「貴女達は一体、…何者ですか?」と近付きながら問いかけて来るが『その答えを話すより後続を始末するのが先だ』と"いつものパターン"を警戒する。が
「穴から新手がっ!?ですが……俺達を完全に無視してますね。………一体何処へ向かっているのでしょうか?」
『!……((柚紀、敵の後を追え。恐らく狙いは触手を撃ち抜いたスナイパーだ。このままでは東や…未遂だが佐鳥みたいな被害が出る。何とか説得してコチラに連れて来い、その間に……コチラの風間達と話を付ける。やはり見た目や性格はほぼ私達が知る彼奴等と同じだろうが、亜種に関する知識が全く無いのが今の歌川の言葉で察しただろ?私の心配はするな………行け))』
『!……(コクリ、…ブォン!……ダン!!)』
手助けしてくれたスナイパーが誰かは不明だが、敵に距離を詰められたら対処が難しい特色を知っているので言実の言い分に素直に従い、グラスホッパーとサイドエフェクトを用いてトップスピードで風間達の横を駆け抜ける柚紀。その際に「グラスホッパーだとっ?!」「えっ?」「ちょっ、…待ちなよ!!」と三者三様の声が聞こえたがお構いなく敵の行く先を見据えて前へ進む。……手遅れになる前にと