合わせ鏡〜貴女は、もう一人の私?〜
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あと数日で今年も終わるある日、危険区域内にて"不可思議な現象"が発生したらしく作戦室に現場から通信が入ってくる。その詳細を聞いた言実が"違うとは思うがある予感に見舞われ"柚紀と、丁度打ち合わせの為に一緒に居た嵐山達を伴い現場へ調査に赴く。そこでみた景色とは……
- コンコン、コンコン -
「ん〜……見た目はガラスっぽいけど"向こう側に見える景色"が違う、よな〜。あんな更地じゃなくて普通に建物ある筈だし、何より(……スタ、スタ、スタン)うん、向こう側に居た筈の嵐山さん達が見えなかった。おつるちゃん、これって………あのトリガーとは違うよね?」
『あぁ、………奴等が作成・使用したアレは"捕縛を目的とした"モノで今みたいに行き来は不可能だ(しかし、ならば何故この様なモノが突如として現れた?ヒナに調べさせたが不審な反応はない……遠隔にしても、コレが意図する事が分からぬな)…………柚紀、お前は触るなよ?ナニが起きるか分からぬ』
『………じゃあ、何で私を連れて来たの?てっきり【シロとリンクしてコレに触って解析させる】とかだと思ったのにさ〜(ムスッ)』
「(ナデナデ)まぁまぁそんな風に拗ねないでよ柚紀ちゃん、……君の体質的にトリガーらしきモノに無闇に触るのは俺も反対だ。何か遭ってからじゃ遅いんだ、少しは自分の事を大切にしてくれ(ナデナデ)」
見てるだけで何も出来ていないのがもどかしくしている柚紀を嵐山が慰め、他のメンバーも同意する。……理解は出来るが、やはり心情は複雑らしく視線をガラス…らしいモノに向けると新たな人達がいきなり現れる。それは……
『あれは……風間さん達?でも今日は基地に三人とも来てない筈だけど、………シロ、反応もないよね?』
❲うん、風間隊のトリオン体反応はその周囲にはないね。……その例のガラスみたいなのに映っているのは私にも見えているけど…❳
「あの、………大変言い難いのですが柚紀先輩。………………"私には風間隊の姿は見えていません"、ただの更地しか」
『…………えっ?そ、そうなの?えっと……藍ちゃん以外の皆も???』
(嵐山隊)「…………(コクリ)」
自分には見えているのに皆には視えていない事実に、戸惑いや不安を覚えた柚紀は無意識に皆から距離を取ろうとしてしまう。そんな姪の行動を先読みしていた言実が例のガラスらしきモノに触れる前に引き寄せ、頭を撫でたりして落ち着かせ何故そうなったかの理由を語る
『……恐らくDivaを正式に起動させたせいで"封印も緩くなった故にお前だけ視えている"のだろうな。因みに私にも視えてはおらぬか………嘘ではないのだろう?ならば堂々としていろ、揺らぐ必要はないし、嵐山達だって本気で疑ってはおらぬ(ナデナデ)(だが、視えてしまう事で何か弊害が起きねばよいが)一先ず、……(ゴソゴソ、スッ)シルバーブレット(眼鏡)を身に着けておけ。で、お得意の自己暗示を施せば視えなくなるだろうが、……向こうはどんな感じだ?』
『えっと………あ、ゲートが開いて戦闘に入ってます。で、風間さん達は危なげなく敵を一掃してます(ただ何だろう?"動きのキレが何時もより良い"気がする)……あ、菊地原くんが足元を見て………………えっ?も、土竜?!何で、……風間さん達の足元からっ?!?そんな事、今まで…一度も無かった、のに』
『……(ナデナデ)落ち着け柚紀、恐らくコレに映し出された光景は私達が居る時間や環境が違うが同じ場所……所謂"平行世界"の光景だ。故にコチラの常識がアチラに通じない可能性もある。(ナデナデ、スッ)…一度引くぞ。恐らくコチラから向こうに干渉するのは不可能だろう』
言実も見えていないので状況が掴めないが、長居をしても柚紀への精神的負担となると結論付け更に"多少任務に弊害は出るだろうが、この程度ならコレがあっても問題ない"と持論して退避を促す。言実が言うならと全員納得し、柚紀もガラスみたいな壁に背を向け歩き出した……その時
- キィーン……ヌルッ、シュルルル……ガシッ!! -
『………えっ?な、何で…(クイッ!)い、嫌っ!!助けてっ!!』
「「「「柚紀(っ?!!/ちゃんっ!!?/先輩っ?!?)」」」」
『柚紀っ!!(ガシッ!!)(何故だ?!私ですらこれをすり抜けたり出来なかったぞ!!なのに何故触手はコレを…)(- シュルシュル……ガシッ! -)っ!?しまっ……』
土竜から放たれたであろう触手に柚紀が絡め取られ後方にひっぱられる。まさかの事態に嵐山達は焦り、一番傍に居た言実が咄嗟に腕を掴むが更にもう一本の触手に捕らえられそのまま抵抗する間もなく引っ張られる。……これでまだ言実が正隊員用のトリオン体なら抵抗出来たが、調査であるのと嵐山達が居ると過信して"白衣姿"での参加だったのだ。そして二人がこのままではガラスの様な壁に激突する……かと思いきや
- ゴボ、ゴボゴボゴボ……ピキッ、パリィーン! -
- パラパラパラ…… -
「っ!……皆っ!怪我はないか?!」
「わ、私は平気です。咄嗟にお二人が庇ってくれたので…って!!佐鳥先輩っ?!時枝先輩も大丈夫ですかっ?!!」
「だ、大丈夫だから落ち着けよ木虎。……例のガラスみたいなのが四散した時に、目に破片が入ったみたい。……痛覚切ってるのに何で(パチパチ)…………えっ?(…スッ)…………なぁとっきー、もしかしてお前も"視えてたりする?"」
「………(スッ)……そう、みたいだね。でも視えるのは柚紀さんだけで、言実さんまでは視えてない。……あれ?目の色が戻ってる??………市河さん、何でリンク切…❲ちょっと現場っ!!どうなってるのさっ!!?何でいきなり"シロと歌姫ちゃんのリンクが切れたの?!"コッチからじゃ状況把握出来ないんだけど!!!❳……巽さん?」
❲嵐山、状況はどうなっている?ナニか遭ったのは分かるが"レーダー上では特に異変がなくてコチラはお手上げ状態だ"❳
「!!……例のガラスみたいな壁の向こうに出現した土竜の触手が貫通してコチラに現れ、歌姫を捕縛。言実さんが助けようとしたのですが二人ごと引っ張られ……ガラスの向こう側に行ってしまい、その瞬間に壁が四散してコチラも状況が分からない状態に。ただ、……そのガラスらしき破片が目に入った時枝・佐鳥の両名は原理は不明ですが歌姫の姿を視認出来ているみたいです。………レーダーと合わせ、このまま追跡しようと思いますが如何しますか本部長」