13.新星の曲~新たなる出会い~(78.
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それから柚紀が目を覚ましたのは既に日が落ちた時間帯であった。流石に言実も再びエアマットを用意するのは面倒と感じたのでマンションに帰ることにはなったが、夕飯は食堂で済ませる事にした。因みに日浦達や迅は話が済んだ後、直ぐにラボを後にして居たのであれから会うことは無かった。それから帰宅後、入浴等を済ませた柚紀はリビングにて恒例となっている佐鳥達とのやり取りや、体調が気になった他数人とのやり取りに加えて、明日ボーダーに入ってくるフブキからも連絡が来ており、それに対して返事を返した辺りで『明日また本部に行くならそろそろ寝ろ』と言実に言われるがまま私室に戻れば、不思議と眠りにつけたのであった。やはり何年も規則正しい生活をしていれば、一日無理をしただけで体内時計は狂わない様だった
次の日、休日な事もあって普段よりは遅く目覚めて朝御飯を作って言実と食べながら今日の予定を確認する
『……今日私は非番で用事がある故に出掛ける。…夕飯は私が作るが、何かリクエストはあるか?』
『リクエスト……特にないかな?まぁ強いて言うなら"冷蔵庫の中身を使って"位?まだ材料はあるから買い物は必要ないからね?……無駄な出費はしないでよ言実さん』
『…承知した。……分かっているとは思うが柚紀、私が基地におらぬ時は決して無理無茶はするなよ?…今日も諏訪と風間が基地におる、……何かあれば必ず頼れ。良いな?(暫く嵐山隊は新人の面倒で手が空かぬ、そして…東も同様だ。……何事もなければ良いが)』
『もう、大丈夫だよ!最初は諏訪さん達と居るし、帰りはフブキちゃんと帰るもん!!で、極力誰かが居る所に居れば良いんでしょ?……流石に同じ失敗を繰り返さないようにはするよ』
こんな感じで会話を済ませればお皿洗い等は言実がしてくれる事となり、柚紀は身支度を整えてマンションを後にしたのであった
それからラボに必要ない荷物を置いてアウターを脱ぎ、……念のため風間隊のエンブレム付きのパーカーを着用して携帯を首から下げてお財布と、…トリガーホルダーをポケットに入れて身支度を再度済ませた柚紀は、ラボを出る前に色々確認を始める。先ずはアプリを用いて諏訪の居場所を確認してから【今日入隊してくる友達に会ってから合流します】とメッセージを送れば【了解した、此処で待ってるぞ】と返信が来たのだった。次に三人グループにて【入隊式って今二人が居る場所でやるんだよね?……まだ時間大丈夫?フブキちゃんに会いたいのだけど】とメッセージを送れば【時間はまだ余裕があるよ】【彼女なら会場入り口近くの廊下に居る筈】と佐鳥・時枝から返事があったので、お礼を送った後にアプリを頼りに出発したのであった
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目的地に行く最中、緊張やワクワク感にあふれた訓練生を何人か見掛け"新しい人結構居るんだな~"と感心しつつ、ゆっくりとした足取りで向かう柚紀。……時折見られたりするが、エンブレム付きの服を着ているのと、変に話し掛けられなければ特に問題なくなってきたのであった。そしてお目当ての人物を見つければ、自然と笑顔になり小走りで近づくのであった
『あっ!!フブキちゃ~ん!(タタタタ)良かった本当に廊下に居てくれてた!?ってかあれ?……何で服の色黒いの?確か訓練生の服は白ベースだよね?』
「!……ユズ?何で此処に…あ~お前も基地内を自由に散策できる立場だったな。ん?………どうやら"見た目で注目株を判別する為"らしい。本来は別の方法があるが、それでは分からない分類の奴が居るんだと。ま、(コリコリ)"俺がソレ"何だよな~。いや、理屈は分かるがこう"一人だけ特別視"されるのが嫌なんだよ俺は。………シロの影響、かもな。因みに黒服は俺以外にも何人か居るぜ?……所でその服のマーク、何処かで見た気がするのは、……気のせいか?」
壁に寄り掛かり携帯を操作していたフブキを見てその服装に柚紀は疑問を抱く。髪をポニーテイルにしているのは良いとして、彼女だけ黒をベースとした訓練生のトリオン体なのだ。それに対して理由を説明すれば今度はフブキがエンブレムについて柚紀に訊ねる。すると【マークが意味する事や見覚えがある理由、更にはコレを着用している目的】を話せば、フブキは素直に納得したのであった
「……成る程な、ユズを手軽に守る役目があるって訳か。…だが、俺は兎も角として新人はA級隊員がどんな奴とか、えっと……言実さんを知らない奴ばっかりだ。あまり過信するなよ?状況によっては"別の手段"を用いるべきだが、………一番効果的なのは【明らかに先輩・目上の人と分かる奴と一緒に居る】だろうな。(ポン)そこは問題ないだろ?笹森に"頼りになる高校や大学生の隊員とかの知り合いがソレなりに居る"って聞いたからな(ナデナデ、スッ)っと!そろそろだな。……後で連絡するから待っててくれよ?(ヒラヒラ)」
『う、うん!!いってらっしゃ~い!?(パタパタ)』
そんな感じで雑談をしていると式が始まる時間となったのでフブキは会場に入って行った。柚紀も移動しようとしたが嵐山達が見えたので軽く手を振り、振り返してくれたのを確認してから諏訪が待っている場所へと向かうのであった