88.会談の曲(153.
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二人のやり取りを見守っていた男性陣だったが、最後に放ったの一言とそれの後に起きた現象に驚きを隠せずに居た。柚紀がタートルネックを着用し始めた頃と並行して、首元が見えるカットソーをトリオン体・生身共に着用している言実の首筋に以前柚紀の首筋にあったあの鎖の様な痣が浮かび上がり、最後の言葉を放つ際に二人共利き手を軽く挙手する様に掲げており、柚紀の右手首にも同じ様な痣が浮かび上がっていた。誰もが驚きを、誰かが「コレは、一体……」と呟いたのを聞いて言実が説明を開始する
『これが兄さんが持っていたサイドエフェクトの効果だ。敢えて能力名を付けるなら【盟約】や【契約】……人によっては【等価交換】の方がピンと来る者も居るだろう。もっと簡単に言ってしまえば【口約束の強化版】だ。発動方法は【互いに条件と約束を破った場合のペナルティー・守った場合の報酬を提示し、双方同意する事】。他にも色々条件があるから日常でそれが発動する事はない、のだが逆を言ってしまえば【条件さえ満たせば些細な事すら、能力発動してしまうかなり面倒な能力】とも言える。故に兄さんは常に気を張り詰め発言を気にしており、だが人としてなマナーを守る為に色々工夫をしておった。……ストレスや緊張で取り乱し平常心を保てなくては実力を十分に発揮するのは無理に等しい。…………これが兄さんがトリオン量を計測しても平均以下だった理由だ。ま、あの人なら逆にコントロール出来ていたが、別の理由で偽った。それも考えられるがな』
「………話の筋は通っているが言実くん、静樹さんは近界民との交渉成立した際に二人みたいな異変は起きなかった。これはどう説明するんだ?」
『(…スッ)これはあくまでも分かりやすくする為にわざと可視化したに過ぎぬのと、使用者が柚紀だと言う事が関係する。一部の者は知らぬだろうが、この子が声を失った際に同じ様なモノが首筋に浮かび上がった。柚紀にとって鎖は【自由を奪い拘束する代物】のイメージが強い故にな。因みに柚紀の手首に浮かんだ理由は"家事独自の動きを感知する為"…的なイメージが要因だ。これも思い込み…自己暗示による柚紀本人が持つサイドエフェクトの影響だ。ま、互いに条件を破らなければ害はないから心配はするな』
『後、お父さんなら【見返りは自分に還元されるのでなく、他人若しくは未来に起きるかも知れない災厄の為に】的な内容で盟約を結んでいる可能性があります。そう言う人、だった気がするのですが皆さん思い当たる節はないですか?』
主に旧時代メンバー及び静樹氏と関わりがある風間が反応する中……風間は見た目は分からないが、オトで察していた菊地原がこんな事を口にする
「とりあえず静樹氏がかなり面倒なサイドエフェクト持ちなのは皆さんのオトからして確定ですが、……その盟約を破った者の一例とかないんですか?何か悪知恵が働く人ならかなり有利に事を運んで主導権を握るのも簡単そうですし、交わした内容次第じゃ破っても全然痛手にならないですよね?」
『重要でなければ内容も軽度に済むが、重要であればあるほど"条件を不公平にしたくはない"ものだ。故に双方が合意しなくてはこの能力は発動・成立しない。そして破った者の一例か?……土田兄弟、あの二人がまさにそうだな』
「!!……なんで、ソイツ等が出てくるんですか?」
『あの二人と片親が私達の生まれ育った里を出た際、新たな生活が安定するまでの間"とある条件の元に"兄さんが暫く金銭的な援助をしていた。が、それを反故したせいで親は悲惨な最後を遂げ、あの二人も今では五体満足な状況ではない。自業自得の結果だが、選択肢を誤らなければ人並みの幸せを手に入れれたと言うのに(ハァ〜)』
「……(チラッ)あの二人は一体どんな約束を破ったのですか?人生を棒にする程の結末に似合う程の大事な事、なんですよね?」
菊地原の問の一例にまさかの人物の名が出てきて"柚紀が動揺しないか"と気にする歌川だが、再び座り直した柚紀にミニ達が"ごめんなさい"や"それ、大丈夫?"と言葉は発せないが表情や動作で表しており、それの対処をしていた。迅が軽く頷いたのを見てとりあえず平気と判断すれば、風間が言実に話の続きを促す
『兄さんが課した条件は【三門市ひいては近界関連の事案に関わるな】だ。……あれ等も里の者を守る為に戦う事を前提に訓練や教育を受けておった。故に戦いとは無縁の世界に一度身を置かせ、今後どうするかを本人に決めさせようとしたのだ。が、……がやはり普通の生活は合わなかったらしくて兄さんが消息不明となり、ボーダーの存在が公となればあの二人は条件を破りボーダーに所属した。事あろうか裏で近界民とコンタクトを取り、秘密裏に暗躍をしつつな。それをしても何もペナルティーが無くて奴等は安心していた。が、……あの条件は【何れ日常生活を安心して送れるように開発した能力制御トリガーをあの子が持つ、…つまりはボーダーに関わるであろう柚紀に危害を加えさせない為の予防線】だったのだよ。ま、今まで優秀・最強と持て囃され天狗となっていたせいでが、技術面・戦闘面で更に上が居るのを知り挫折し、なにかと思い通りにならなくなっていた。それを全て他人のせいにし、努力を怠り、目先の利益や己の欲に囚われ冷静な判断力を失い、最後には"人としての道を踏み外した"。故に私が手を下した。兄さんに代わって柚紀を守り育てるのが私の役目だからな』
「なる程、静樹氏は娘の柚紀くんに自分と同じ末路を辿らせたくなかった。…常にストレスを抱えるのは体に良くないのを、医師である本人も知っていただろうし……もしかしたらそれが原因で余命が短かった可能性もあった。でもサイドエフェクトを制御する術が見つかってないから自ら黒トリガーとなった。こんな感じだろうね。………時に柚紀くん、君程のトリオン量を有する子が戦闘員になれば確かにかなりの戦力アップになるだろうが…………君には"歌姫"としての役目もある。こちらはどうするつもりだい?」
『これが兄さんが持っていたサイドエフェクトの効果だ。敢えて能力名を付けるなら【盟約】や【契約】……人によっては【等価交換】の方がピンと来る者も居るだろう。もっと簡単に言ってしまえば【口約束の強化版】だ。発動方法は【互いに条件と約束を破った場合のペナルティー・守った場合の報酬を提示し、双方同意する事】。他にも色々条件があるから日常でそれが発動する事はない、のだが逆を言ってしまえば【条件さえ満たせば些細な事すら、能力発動してしまうかなり面倒な能力】とも言える。故に兄さんは常に気を張り詰め発言を気にしており、だが人としてなマナーを守る為に色々工夫をしておった。……ストレスや緊張で取り乱し平常心を保てなくては実力を十分に発揮するのは無理に等しい。…………これが兄さんがトリオン量を計測しても平均以下だった理由だ。ま、あの人なら逆にコントロール出来ていたが、別の理由で偽った。それも考えられるがな』
「………話の筋は通っているが言実くん、静樹さんは近界民との交渉成立した際に二人みたいな異変は起きなかった。これはどう説明するんだ?」
『(…スッ)これはあくまでも分かりやすくする為にわざと可視化したに過ぎぬのと、使用者が柚紀だと言う事が関係する。一部の者は知らぬだろうが、この子が声を失った際に同じ様なモノが首筋に浮かび上がった。柚紀にとって鎖は【自由を奪い拘束する代物】のイメージが強い故にな。因みに柚紀の手首に浮かんだ理由は"家事独自の動きを感知する為"…的なイメージが要因だ。これも思い込み…自己暗示による柚紀本人が持つサイドエフェクトの影響だ。ま、互いに条件を破らなければ害はないから心配はするな』
『後、お父さんなら【見返りは自分に還元されるのでなく、他人若しくは未来に起きるかも知れない災厄の為に】的な内容で盟約を結んでいる可能性があります。そう言う人、だった気がするのですが皆さん思い当たる節はないですか?』
主に旧時代メンバー及び静樹氏と関わりがある風間が反応する中……風間は見た目は分からないが、オトで察していた菊地原がこんな事を口にする
「とりあえず静樹氏がかなり面倒なサイドエフェクト持ちなのは皆さんのオトからして確定ですが、……その盟約を破った者の一例とかないんですか?何か悪知恵が働く人ならかなり有利に事を運んで主導権を握るのも簡単そうですし、交わした内容次第じゃ破っても全然痛手にならないですよね?」
『重要でなければ内容も軽度に済むが、重要であればあるほど"条件を不公平にしたくはない"ものだ。故に双方が合意しなくてはこの能力は発動・成立しない。そして破った者の一例か?……土田兄弟、あの二人がまさにそうだな』
「!!……なんで、ソイツ等が出てくるんですか?」
『あの二人と片親が私達の生まれ育った里を出た際、新たな生活が安定するまでの間"とある条件の元に"兄さんが暫く金銭的な援助をしていた。が、それを反故したせいで親は悲惨な最後を遂げ、あの二人も今では五体満足な状況ではない。自業自得の結果だが、選択肢を誤らなければ人並みの幸せを手に入れれたと言うのに(ハァ〜)』
「……(チラッ)あの二人は一体どんな約束を破ったのですか?人生を棒にする程の結末に似合う程の大事な事、なんですよね?」
菊地原の問の一例にまさかの人物の名が出てきて"柚紀が動揺しないか"と気にする歌川だが、再び座り直した柚紀にミニ達が"ごめんなさい"や"それ、大丈夫?"と言葉は発せないが表情や動作で表しており、それの対処をしていた。迅が軽く頷いたのを見てとりあえず平気と判断すれば、風間が言実に話の続きを促す
『兄さんが課した条件は【三門市ひいては近界関連の事案に関わるな】だ。……あれ等も里の者を守る為に戦う事を前提に訓練や教育を受けておった。故に戦いとは無縁の世界に一度身を置かせ、今後どうするかを本人に決めさせようとしたのだ。が、……がやはり普通の生活は合わなかったらしくて兄さんが消息不明となり、ボーダーの存在が公となればあの二人は条件を破りボーダーに所属した。事あろうか裏で近界民とコンタクトを取り、秘密裏に暗躍をしつつな。それをしても何もペナルティーが無くて奴等は安心していた。が、……あの条件は【何れ日常生活を安心して送れるように開発した能力制御トリガーをあの子が持つ、…つまりはボーダーに関わるであろう柚紀に危害を加えさせない為の予防線】だったのだよ。ま、今まで優秀・最強と持て囃され天狗となっていたせいでが、技術面・戦闘面で更に上が居るのを知り挫折し、なにかと思い通りにならなくなっていた。それを全て他人のせいにし、努力を怠り、目先の利益や己の欲に囚われ冷静な判断力を失い、最後には"人としての道を踏み外した"。故に私が手を下した。兄さんに代わって柚紀を守り育てるのが私の役目だからな』
「なる程、静樹氏は娘の柚紀くんに自分と同じ末路を辿らせたくなかった。…常にストレスを抱えるのは体に良くないのを、医師である本人も知っていただろうし……もしかしたらそれが原因で余命が短かった可能性もあった。でもサイドエフェクトを制御する術が見つかってないから自ら黒トリガーとなった。こんな感じだろうね。………時に柚紀くん、君程のトリオン量を有する子が戦闘員になれば確かにかなりの戦力アップになるだろうが…………君には"歌姫"としての役目もある。こちらはどうするつもりだい?」