88.会談の曲(153.
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柚紀の爆弾発言に対して加古が二宮に追求していると、不在だった言実が帰還。何を話していたかと東に問えば【異性に対する苦手意識がある者同士で改善させよう】的な話にすり替えられ、その内容は【時折柚紀と"辻"を会わせる事が決まり、同伴者を誰にするかでひと悶着が起きていた】と説明。すると『それこそ犬飼や氷見……二宮で問題なかろう。柚紀は異性と二人っきりでなければ平気故にな』と一刀両断し話し合いはお開きとなる。その際に二宮隊の誰かと繋がる必要があるとなり、………コミュニケーション能力を考慮して犬飼と柚紀が連絡先を交換する事となった。そして去り際に「…………紅茶、美味かったぞ」と言ってくれた二宮を嬉しそうに見送る姪を見て、うっすらと笑みを浮かべた言実は席を外していた理由の一つを柚紀に告げる
『さて柚紀よ、薄々感づいてはいるだろうが街の復興やら後片付けもあらかた済んだ故に………城戸さんがお前と今後について話したいらしい。今から会議室に赴けるか?無理なら後日にしても構わぬが?』
『(クスッ)大丈夫ですよ言実さん、"下準備や根回し"は済んでますから。それに、……確かに午後から記者会見やりますよね?そこで私に対する事を勝手に言われたら嫌ですから、今のうちにハッキリさせなきゃ!!でも、…………行くのは私だけ?』
『いや、私も同席するし林藤さんに頼んで迅にも来てもらう。が、あくまで同席するだけで話し合いは主にお前一人に対する問答となろう。(ナデナデ)……私が口を出せば会議が長引き、記者会見に間に合わなくなりそう故にな。だが向こうが理不尽な事を言えば必ずお前を助けるから心配するな』
『心配しないで、大人との討論バトルはソコソコ慣れているし多分……向こうは私が子どもだからと油断している。それこそあの方達より狡賢いご年配の方相手に、自分の意志を貫く為に殺りあった私ですよ?………油断はしませんし、全力で完全論破してみせます(ニッコリ)』
何やら物騒な物言いに聞こえたりもしたが、自信満々な柚紀を見てコチラも不安や心配は不要と判断した言実はそのままラボを後にする。因みに言実は珍しく生身の状態で動いており、これは【話し合いの場に武力を持ちいらない】事を表す為だ。時折二人に声を掛けてくる者がいたが、用事があると早々に話を切り上げれば目的地に向かって進み、………いつの間にか会議室ドア前に到着していた。ドアをノックする前に柚紀の頭を撫でて"大丈夫か?"と目で訴える言実に笑顔で頷いたのを確認すれば
『(コンコン)…鶴ヶ峰です。歌姫を連れて来ました』
「………入れ」
『(ガチャッ)……失礼します。…………柚紀は椅子に座れ』
『(コクン)……失礼します。(ペコリ)』
初めて訪れた時の様に城戸からの返事を待って入室。そこには上層部メンバーに加えて迅と、……三輪が同席していた。そして言実が迅の隣に、柚紀は城戸と真正面から対峙する様に配置された椅子に迷いなく座ったのを確認すれば、早速本題に入る
「……………君が此処に来て数ヶ月経過した。その際にボーダー内部にて浮き彫りとなりつつあった問題点を改めて見直せるキッカケとなった。先ずはコレに対して感謝をしよう」
『お礼は不要です城戸司令、私は"自分がしたいと思った言動を取った"に過ぎません。それが巡り巡って周囲に影響を及ぼした。……ただそれだけです』
「司令は敢えて礼を述べたが、私からすれば文句の一つや二つも言いたくなるよ全く。……女王の件は兎も角として【昨日のオープンキャンパスの一件】……あれはどう言う事か説明してもらおう。何故あんな事をしたのかを」
『……………あれですか?アレは"太刀川さんの無茶振りに答えた"だけです。なので文句はあの人にお願いします。一応無理と一度は断りましたよ?ですが【風間さんの例があるからお前が紛れ込んでいても問題ない、後何故か"歌姫は俺の親族"的な解釈されてて知り合いからの質問攻めが面倒で課題も進まねぇからなんとかしろ】と言われまして。なので忍田さんの頭痛や腹痛改善とボーダーのイメージダウンを防止する為に仕方なく、です。あ、一応太刀川さんの単位の為とも言っておきますね』
城戸、根津の言葉に対しても戸惑う事なくはっきりと受け答えする柚紀。その発言に「慶の奴……」と頭を抱える忍田に対して、林藤・迅・言実は黙って見守るのに徹しており、三輪も口出しせずにただ傍聴していた。鬼怒田も【言実に頼り過ぎていた点や、エンジニア全体の実力向上や働き方の見直し改善】に関する事を口にした所で、……この方が口を開く
「さて、互いに腹の探り合いはこの位にして柚紀くん、……君はこれからどうするつもりだ?恐らく一番の目的であった静樹氏に関する事は判明したし、あの石さえあれば日常生活を送るのに支障はない筈だ。それらを考慮した上で、………君は今後もボーダーと関わるつもりでいる。だからあんな事をしたんだろ?」
「な、何を言っているんだね唐沢くん!?全ては、彼女の計画通りとでも?!!」
「そ、それに彼女は黒トリガーを使える数少ない適合者じゃ?!それを抜きにしてもあの能力にトリオン量をみすみす遊ばせるのは……」
『(ギロッ)室長、数日前にも話した筈だ。トリガーを有しているからボーダーに所属が当たり前的な考えは辞めろとな。それに……【トリガーを一般人に譲渡するのは重大な規則違反】と言って柚紀を引き入れる、……この手は使えぬからな?コレは【ボーダーで生産したトリガーがそうなったら】が前提で、アレは兄さんが作り出した唯一無二の代物。そして今現在、柚紀は正式にボーダーに入隊はしておらぬし、地元へ帰す事に難色を示したのはソチラだ。………柚紀本人が納得したから良かったが、そうで無ければ……(カチッ……フー)………私はボーダーを辞めていたぞ?そしてこの方針は今後も変わらぬと、改めて行っておくとしよう』
唐沢の発言から空気が一変。先程の発言とは真逆とも取れる推測が発せられ狼狽する根津と、"既に柚紀はボーダーの一員"と認識していた鬼怒田に言実が鋭い指摘をすると同時に【柚紀の言動次第で言実すらボーダーを去る】可能性を改めて突きつけられる。そんな微妙な空気となってしまい戸惑う柚紀に「(ポン)大丈夫、君は言いたい事を話せば良いんだ」と迅に励まされ、呼吸を整えてこう宣言する
『……結論から言ってしまえば、許可さえ頂けるなら私は正式にボーダーに入隊したいです。黒トリガー含めてこの能力を今後もボーダーの為に使うのは構いません。が、…………それを最終的に判断するのは私である事をご了承下さい。もし、勅命や力づくで言う事を聞かせようとなさった場合…………【父から受け継いだ権限を用いてでも反抗します事を】先に言っておきます』
『さて柚紀よ、薄々感づいてはいるだろうが街の復興やら後片付けもあらかた済んだ故に………城戸さんがお前と今後について話したいらしい。今から会議室に赴けるか?無理なら後日にしても構わぬが?』
『(クスッ)大丈夫ですよ言実さん、"下準備や根回し"は済んでますから。それに、……確かに午後から記者会見やりますよね?そこで私に対する事を勝手に言われたら嫌ですから、今のうちにハッキリさせなきゃ!!でも、…………行くのは私だけ?』
『いや、私も同席するし林藤さんに頼んで迅にも来てもらう。が、あくまで同席するだけで話し合いは主にお前一人に対する問答となろう。(ナデナデ)……私が口を出せば会議が長引き、記者会見に間に合わなくなりそう故にな。だが向こうが理不尽な事を言えば必ずお前を助けるから心配するな』
『心配しないで、大人との討論バトルはソコソコ慣れているし多分……向こうは私が子どもだからと油断している。それこそあの方達より狡賢いご年配の方相手に、自分の意志を貫く為に殺りあった私ですよ?………油断はしませんし、全力で完全論破してみせます(ニッコリ)』
何やら物騒な物言いに聞こえたりもしたが、自信満々な柚紀を見てコチラも不安や心配は不要と判断した言実はそのままラボを後にする。因みに言実は珍しく生身の状態で動いており、これは【話し合いの場に武力を持ちいらない】事を表す為だ。時折二人に声を掛けてくる者がいたが、用事があると早々に話を切り上げれば目的地に向かって進み、………いつの間にか会議室ドア前に到着していた。ドアをノックする前に柚紀の頭を撫でて"大丈夫か?"と目で訴える言実に笑顔で頷いたのを確認すれば
『(コンコン)…鶴ヶ峰です。歌姫を連れて来ました』
「………入れ」
『(ガチャッ)……失礼します。…………柚紀は椅子に座れ』
『(コクン)……失礼します。(ペコリ)』
初めて訪れた時の様に城戸からの返事を待って入室。そこには上層部メンバーに加えて迅と、……三輪が同席していた。そして言実が迅の隣に、柚紀は城戸と真正面から対峙する様に配置された椅子に迷いなく座ったのを確認すれば、早速本題に入る
「……………君が此処に来て数ヶ月経過した。その際にボーダー内部にて浮き彫りとなりつつあった問題点を改めて見直せるキッカケとなった。先ずはコレに対して感謝をしよう」
『お礼は不要です城戸司令、私は"自分がしたいと思った言動を取った"に過ぎません。それが巡り巡って周囲に影響を及ぼした。……ただそれだけです』
「司令は敢えて礼を述べたが、私からすれば文句の一つや二つも言いたくなるよ全く。……女王の件は兎も角として【昨日のオープンキャンパスの一件】……あれはどう言う事か説明してもらおう。何故あんな事をしたのかを」
『……………あれですか?アレは"太刀川さんの無茶振りに答えた"だけです。なので文句はあの人にお願いします。一応無理と一度は断りましたよ?ですが【風間さんの例があるからお前が紛れ込んでいても問題ない、後何故か"歌姫は俺の親族"的な解釈されてて知り合いからの質問攻めが面倒で課題も進まねぇからなんとかしろ】と言われまして。なので忍田さんの頭痛や腹痛改善とボーダーのイメージダウンを防止する為に仕方なく、です。あ、一応太刀川さんの単位の為とも言っておきますね』
城戸、根津の言葉に対しても戸惑う事なくはっきりと受け答えする柚紀。その発言に「慶の奴……」と頭を抱える忍田に対して、林藤・迅・言実は黙って見守るのに徹しており、三輪も口出しせずにただ傍聴していた。鬼怒田も【言実に頼り過ぎていた点や、エンジニア全体の実力向上や働き方の見直し改善】に関する事を口にした所で、……この方が口を開く
「さて、互いに腹の探り合いはこの位にして柚紀くん、……君はこれからどうするつもりだ?恐らく一番の目的であった静樹氏に関する事は判明したし、あの石さえあれば日常生活を送るのに支障はない筈だ。それらを考慮した上で、………君は今後もボーダーと関わるつもりでいる。だからあんな事をしたんだろ?」
「な、何を言っているんだね唐沢くん!?全ては、彼女の計画通りとでも?!!」
「そ、それに彼女は黒トリガーを使える数少ない適合者じゃ?!それを抜きにしてもあの能力にトリオン量をみすみす遊ばせるのは……」
『(ギロッ)室長、数日前にも話した筈だ。トリガーを有しているからボーダーに所属が当たり前的な考えは辞めろとな。それに……【トリガーを一般人に譲渡するのは重大な規則違反】と言って柚紀を引き入れる、……この手は使えぬからな?コレは【ボーダーで生産したトリガーがそうなったら】が前提で、アレは兄さんが作り出した唯一無二の代物。そして今現在、柚紀は正式にボーダーに入隊はしておらぬし、地元へ帰す事に難色を示したのはソチラだ。………柚紀本人が納得したから良かったが、そうで無ければ……(カチッ……フー)………私はボーダーを辞めていたぞ?そしてこの方針は今後も変わらぬと、改めて行っておくとしよう』
唐沢の発言から空気が一変。先程の発言とは真逆とも取れる推測が発せられ狼狽する根津と、"既に柚紀はボーダーの一員"と認識していた鬼怒田に言実が鋭い指摘をすると同時に【柚紀の言動次第で言実すらボーダーを去る】可能性を改めて突きつけられる。そんな微妙な空気となってしまい戸惑う柚紀に「(ポン)大丈夫、君は言いたい事を話せば良いんだ」と迅に励まされ、呼吸を整えてこう宣言する
『……結論から言ってしまえば、許可さえ頂けるなら私は正式にボーダーに入隊したいです。黒トリガー含めてこの能力を今後もボーダーの為に使うのは構いません。が、…………それを最終的に判断するのは私である事をご了承下さい。もし、勅命や力づくで言う事を聞かせようとなさった場合…………【父から受け継いだ権限を用いてでも反抗します事を】先に言っておきます』