1.始業の曲~新たな生活の幕開け~(66.
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「(ムスッ)……とりまるさ、とっきーから忠告受けなかった?【柚紀ちゃんは他の女子と違う】って。なのに彼女を悲しませないでよね、………多分関わらないで済まされないから」
「佐鳥、…具体的に話してくれ。何が違うのかと、……本人には無理に関わる必要ないと言われたばかりだが?」
「あ~、……うん。ちゃんと話すよ、じゃないと理解できないもんね。ただ、一言で言い表すと【柚紀ちゃんはおつるちゃんの姪】かな?……彼女は洞察力がずば抜けて高いんだよね、これは"あの"おつるちゃんの表情のビミョーーーな変化にも気づく程だから…とりまるの変化にさえ彼女は気づいた筈だよ。更に言うと彼女は自分より他人優先的な思考が強い、…だから本人が損得関係なしに誰かと仲良くしたいって思っても【相手がどうなのか】を考えてしまう。そ・れ・と、……柚紀ちゃんはイケメン!な、とりまるには顔を赤くさせなかったけど、オレにはさせた!!コレ重要ね!!?」
「…………………何処が重要なんだ?お前だって、この町なら有名人になるだろ?……一応」
別に自分の容姿を自慢したい訳じゃない烏丸は、ボーダー外なら佐鳥達"嵐山隊"が有名なので柚紀も彼等なら知っていて当たり前、と思っていた。……勿論、今までの経験上烏丸もそう考えるのは佐鳥でも予測出来たので、疑問に思わず素直に白状した。…周囲にバレない様にコッソリと
「(小声)あまり公にはしたくないけど、……柚紀ちゃんってね"対人関係のトラウマ持ち"なんだよね。…特に異性・年上・長身、後は威圧感も駄目かな。一対多数や自己中や自信屋とか自分のペースを崩されるのもあまり良くない、……下手したら困って泣いちゃうかも。最初オレ達ですら話すのも容易じゃなかったんなよ?触るのだって以ての外!……今は大分良くなったけど、…小柄な彼女相手だと大体の男子は背が高い分類に入るから、囲まれてたりしたら助けて上げてよ?あ、話した理由は……"多分直ぐに分かるよ"?だからオレは言わない。…なって欲しくないもんオレは」
「……よく分からないが、………もし、実現しなかったら教えてくれ」
校舎が見えて来て学生も増えてきたので、柚紀と時枝と"二人っきりな姿"を認識されたくないので佐鳥は二人に合流する。それを遠目に見つめる烏丸は内心、二人の間に居る少女が"特別"な存在には見えなかった。あの迅ですら気にする程の……そんな子には
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
それから体育館で始業式が終わり、とある三年のクラスの一つに、一人の少女が転校されてきた。黒みがかった緑色の髪を一括りにし若草色の瞳をした……少し大人びた大人しそうな子が
「こんな時期ですが、今日からクラスの一員になる転校生を紹介します。鶴ヶ峰柚紀さん、家庭の事情でこの町に引っ越してきました。皆さん色々教えてあげて下さいね。……はい、貴女からも自己紹介と何か一言どうぞ」
『は、はいっ。…えっと、…鶴ヶ峰…柚紀……です。…あの、…すみません、……き、緊張…し過ぎて何を…話せば良いか…えっと、……………べ、勉強は…多分出来ますが…体が…少し弱い…と言いますか…長時間の運動は、…苦手……です。皆さんその………い、…色々ご迷惑を……お掛けします、が………宜しくお願い…します(ペコッ)』
女性担任の前降りをされ、クラスメートに見られる中で若干俯いた状態ではあるが頑張って挨拶をする柚紀。……教室に入ってから"見知った顔"は見つけたが、最初から頼る訳にはいかないのだ。それでは駄目な事ぐらい分かりきっているのだ、…"彼に"迷惑をあまり掛けるべきではない、例え"頼ってくれて構わない"と言われていても
クラスメートに拍手され空いている席に移動する際に"自分同様珍しい髪色の人"が居て、軽く瞬きをした柚紀だがあまりジロジロ見たら失礼かと考えそのまま席に座り、隣の男子生徒にとりあえず『よ、よろしくね』と頑張って笑顔を作って挨拶をすれば「あ、うん。……こちらこそ…どうも」と少し顔を赤くさせながら歯切れ悪口返事が返ってきた。内心"暑いのかな?"と心配はするが、聞く勇気が持てずとりあえず先生の話を聞くことに徹したのであった
そしてチャイムが鳴り、一回先生が教室を後にすれば……ほぼ恒例行事である転校生に対する質問タイムに突入する。因みに柚紀の席は窓際なので、四方向から人に囲まれはしないが、やはり三方向でも威圧感は感じており居心地が悪そうだった。それでも"初めは仕方ない"と割り切っており、クラスメートもあれだけ緊張している柚紀を見ているので、矢継ぎ早に話し掛けず先ずは名乗って名前を覚えて貰う所から始まった。そしてある程度収まると、隣に座る男子と彼の親しい友人、更に交遊関係が広そうな女子達が柚紀の側に寄ってくると早速在り来たりな質問が始まったのだ
「お前いいな~、こんな綺麗な子の隣に座れてよ~。髪色も珍しいけど、……それって地毛か?」
『(!!やっぱり聞くよねソレを)う、うん。遺伝で染めてないよ。…目立つって分かるけど、(サワッ)……親がそうだから、無理に黒くしなくて…良いかなと』
「そっか!でもウチのクラスには鶴ヶ峰さん以外にも珍しい髪や……瞳の色を持つ子が居るから、一人だけ目立つことはそこまでないと思うよ!?後さ、……三門市 に引っ越してきたって事は、………やっぱりボーダーに関係、してるの?」
『…………どうして…そう思うの?』
男子から髪についての質問をされたが、これは個室での一件で予測済みだったので比較的スムーズに答え、女子の一人が柚紀も気にしていた生徒……女の子を一瞥した後に少し切り込んだ質問が飛んできたのでコレには素直に答えず先ずは質問の経緯を訊ねることに
「佐鳥、…具体的に話してくれ。何が違うのかと、……本人には無理に関わる必要ないと言われたばかりだが?」
「あ~、……うん。ちゃんと話すよ、じゃないと理解できないもんね。ただ、一言で言い表すと【柚紀ちゃんはおつるちゃんの姪】かな?……彼女は洞察力がずば抜けて高いんだよね、これは"あの"おつるちゃんの表情のビミョーーーな変化にも気づく程だから…とりまるの変化にさえ彼女は気づいた筈だよ。更に言うと彼女は自分より他人優先的な思考が強い、…だから本人が損得関係なしに誰かと仲良くしたいって思っても【相手がどうなのか】を考えてしまう。そ・れ・と、……柚紀ちゃんはイケメン!な、とりまるには顔を赤くさせなかったけど、オレにはさせた!!コレ重要ね!!?」
「…………………何処が重要なんだ?お前だって、この町なら有名人になるだろ?……一応」
別に自分の容姿を自慢したい訳じゃない烏丸は、ボーダー外なら佐鳥達"嵐山隊"が有名なので柚紀も彼等なら知っていて当たり前、と思っていた。……勿論、今までの経験上烏丸もそう考えるのは佐鳥でも予測出来たので、疑問に思わず素直に白状した。…周囲にバレない様にコッソリと
「(小声)あまり公にはしたくないけど、……柚紀ちゃんってね"対人関係のトラウマ持ち"なんだよね。…特に異性・年上・長身、後は威圧感も駄目かな。一対多数や自己中や自信屋とか自分のペースを崩されるのもあまり良くない、……下手したら困って泣いちゃうかも。最初オレ達ですら話すのも容易じゃなかったんなよ?触るのだって以ての外!……今は大分良くなったけど、…小柄な彼女相手だと大体の男子は背が高い分類に入るから、囲まれてたりしたら助けて上げてよ?あ、話した理由は……"多分直ぐに分かるよ"?だからオレは言わない。…なって欲しくないもんオレは」
「……よく分からないが、………もし、実現しなかったら教えてくれ」
校舎が見えて来て学生も増えてきたので、柚紀と時枝と"二人っきりな姿"を認識されたくないので佐鳥は二人に合流する。それを遠目に見つめる烏丸は内心、二人の間に居る少女が"特別"な存在には見えなかった。あの迅ですら気にする程の……そんな子には
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それから体育館で始業式が終わり、とある三年のクラスの一つに、一人の少女が転校されてきた。黒みがかった緑色の髪を一括りにし若草色の瞳をした……少し大人びた大人しそうな子が
「こんな時期ですが、今日からクラスの一員になる転校生を紹介します。鶴ヶ峰柚紀さん、家庭の事情でこの町に引っ越してきました。皆さん色々教えてあげて下さいね。……はい、貴女からも自己紹介と何か一言どうぞ」
『は、はいっ。…えっと、…鶴ヶ峰…柚紀……です。…あの、…すみません、……き、緊張…し過ぎて何を…話せば良いか…えっと、……………べ、勉強は…多分出来ますが…体が…少し弱い…と言いますか…長時間の運動は、…苦手……です。皆さんその………い、…色々ご迷惑を……お掛けします、が………宜しくお願い…します(ペコッ)』
女性担任の前降りをされ、クラスメートに見られる中で若干俯いた状態ではあるが頑張って挨拶をする柚紀。……教室に入ってから"見知った顔"は見つけたが、最初から頼る訳にはいかないのだ。それでは駄目な事ぐらい分かりきっているのだ、…"彼に"迷惑をあまり掛けるべきではない、例え"頼ってくれて構わない"と言われていても
クラスメートに拍手され空いている席に移動する際に"自分同様珍しい髪色の人"が居て、軽く瞬きをした柚紀だがあまりジロジロ見たら失礼かと考えそのまま席に座り、隣の男子生徒にとりあえず『よ、よろしくね』と頑張って笑顔を作って挨拶をすれば「あ、うん。……こちらこそ…どうも」と少し顔を赤くさせながら歯切れ悪口返事が返ってきた。内心"暑いのかな?"と心配はするが、聞く勇気が持てずとりあえず先生の話を聞くことに徹したのであった
そしてチャイムが鳴り、一回先生が教室を後にすれば……ほぼ恒例行事である転校生に対する質問タイムに突入する。因みに柚紀の席は窓際なので、四方向から人に囲まれはしないが、やはり三方向でも威圧感は感じており居心地が悪そうだった。それでも"初めは仕方ない"と割り切っており、クラスメートもあれだけ緊張している柚紀を見ているので、矢継ぎ早に話し掛けず先ずは名乗って名前を覚えて貰う所から始まった。そしてある程度収まると、隣に座る男子と彼の親しい友人、更に交遊関係が広そうな女子達が柚紀の側に寄ってくると早速在り来たりな質問が始まったのだ
「お前いいな~、こんな綺麗な子の隣に座れてよ~。髪色も珍しいけど、……それって地毛か?」
『(!!やっぱり聞くよねソレを)う、うん。遺伝で染めてないよ。…目立つって分かるけど、(サワッ)……親がそうだから、無理に黒くしなくて…良いかなと』
「そっか!でもウチのクラスには鶴ヶ峰さん以外にも珍しい髪や……瞳の色を持つ子が居るから、一人だけ目立つことはそこまでないと思うよ!?後さ、……
『…………どうして…そう思うの?』
男子から髪についての質問をされたが、これは個室での一件で予測済みだったので比較的スムーズに答え、女子の一人が柚紀も気にしていた生徒……女の子を一瞥した後に少し切り込んだ質問が飛んできたのでコレには素直に答えず先ずは質問の経緯を訊ねることに