80.革命の曲〜伝説は此処から始まる〜(145.
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いきなり突拍子もない発言をしてほぼ全員が呆然としたり、場違いながらも自信たっぷりな笑みに見惚れたりしている中で唯一、フブキだけが悪巧みを抱えた様な楽しげに笑いながら「いいね〜、防衛一方ってのは性に合わないんでな!で、具体的にどうするんだ?」と柚紀の宣言に全面的に賛同する。そして具体案を口にしようとしたが……少し先から誰かの声が聞こえた気がした柚紀は、話を中断『その前に……人助けかな?』と更に宣言すれば髪色を変化させ、いきなり走り出した柚紀をフブキが追随。それを見て我に戻った面々が続々に追いかけ始める(綾辻は性能的に並走は無理そうなので嵐山が抱えている)
「あーもうっ!!?さっきまでメソメソ泣いていたのにいきなり元気になるとか!……まぁ、ずっと泣かれるよりは遥かにマシだけどさ〜〜。かなり落差が激しいよね柚紀って」
「……でもきっかけは明白だろ?今回のトリガーは【あの眼鏡から聞こえたであろう言実さんの言葉】、それを聞いて"迷いが無くなった"、そんな感じだよ恐らく。そして柚紀さんの宣言通りなら、それは言実さんにしろと言われたからじゃない。までは分かるけど、ナニをするつもりなんだ?」
「少なくとも、先輩はソレをすればこの状況を打開出来ると考えられている。………あの人の考えと言いますか思考回路は独特ですので、私達が考えても多分無駄です。……特に佐鳥先輩は」
と佐鳥・時枝・木虎が討論しながら走る後ろを「野々村ちゃんは兎も角、柚紀ちゃんって生身だよね?何で追い付けないのかな?」「あれもサイドエフェクトの一種です、……恐らく」と来馬と村上が続き主に柚紀の能力に関する答弁を繰り返していた。その最後尾を嵐山が走っている中、……彼宛に通信が入る
❲あ、あ〜あ〜……テステス。…………コチラ市河です、嵐山さん聞こえていらっしゃいますでしょうか?❳
「!?(ズサー!)市河ちゃん?!どうして君がっ??それに今、本部との通信は出来ない状態の筈じゃ…」
❲あ!ちゃんと繋がったみたいですね。良かったぁ〜!……えっと、通信は確かにまだ復旧はしてませんよ?私のコレは【本部のシステムとは完全に孤立している独自の専用サーバーを有しているから】です。とは言いましても、こうやって通信を繋げたりオペ業務は普通に出来ますがね。っと、無駄話は此処までにしましょうか。………大学構内にて"亜種反応"が検知されました。土竜ではないですがあまり悠長にしている暇もありません。とユズちゃん…いえ、歌姫に伝えて下さい。そうすれば彼女の首元にある錠前が開き、……完全復活を果たせる筈です❳
さて先頭を走る柚紀に見えてきたのは、女子大学生二人組に敵の凶刃が伸びて今にも襲われそうになっている場面であった。それを認識した柚紀は反射的にシルバーブレッドを放ち、ブレード部分を鈴に変形させる。そして敵が怯んだ隙に学生二人の前に躍り出ると、再度弾を生成しつつ親友の名を呼ぶ。そして
- シュッ!…スパーン!!…ババババ、…………チリーン -
『(普通のモールモッドと同じ見た目で大きさだけど、………鈴の色は金だから)……いよいよ亜種のお出ましな訳か。気をつけなよフブキ、金剛型が相手だと斬りにくくなるでしょ?』
「んあっ??……まぁ、斬るにはコツが必要にはなるが"今みたいなパターン"じゃない限り基本弱点の目玉一点狙いだから平気平気(チーン、……スタスタ、…スッ)……逃げ遅れて更に怪我してるな、…お〜い誰かこの二人をシェルターまで運んでやってくれないか〜?(- スタスタ、……スッ -)ん?ナニをするつもりだユズ。っておい!無理するなっ!?お前血が駄目だろ?!?」
脚を両断してもらいその隙に再度弾を放って無力化させ、それによって敵が金色の鈴に変形したのを見て"今のは亜種のどれが"と察する柚紀。……一種類でも亜種が出始めれば他のも現れかねないと予想し、万が一対策の為に呼吸を整え冷静さを保ちながら出血している箇所に手を翳す。すると
- パアァーー……シュン -
「えっ?……怪我が、治ってる??…………貴女は一体…」
『今は髪色も変わっていますし、長さもあの時と違いますから分からないですよね。でも、……私は貴女達に一度会っています。あの時"お色直し"のお手伝いして頂いたお礼、ですかね?………ボーダーの人を誰か付けます。急いでシェルターに避難して下さい。万が一にも、また敵に遭遇しても足を止めずに真っ直ぐ目的地に向かって進んで下さいね?(…スクッ)敵はコチラで対処します。それが、……ボーダーの役目ですから』
怪我を治療して行動の妨げになる懸念材料を解消した後に、年上相手にはっきりと宣言する柚紀。その発言内容や追いかけて来た嵐山隊メンバーを見て「貴女、もしかしてあの時の……」と、コチラも以前会った時の事を思い出した様子。そしてこれ以上の話をしても時間の無駄であり、彼女達が危険な状況に変わりないので相談の末、来馬と村上に護衛を頼んで後ろ姿を見送る。その後遅れて嵐山が到着し、シロからの伝言を聞いて『コレで条件が満たされるかな?』と柚紀は意味深な発言をする。それを聞いて全員が「ナニをするつもり?」と訊ねれば髪色を戻して首から下げていたペンダントから翠の石を分離させた後に説明を始める
『シロが嵐山さんに連絡をして来たのなら、恐らく基地の機能が回復するのも時間の問題。でも今だって街の何処かでゲートが発生し、敵が市民に襲い掛かっているかも知れない。…………ならば、"何時もの逆をすれば良い"。……私の能力で、敵を危険区域に集めます。そうすればゼロとまでは行きませんが被害は最小限に収まる筈です』
「ま、待ってよ柚紀っ!?百歩譲ってそれを実行するにしても今の君は生身だ!無茶をすれば確実に倒れるし、喉にはまだ痣が残っているんだよ?!それだけの大仕事をするとなると必然的に歌姫を使い事を意味するよね?……駄目だよ!危険過ぎる!!それに敵の攻撃を喰らえばトリオン体と違って痛みも血も流れるんだよ?!……幾らその石に【サイドエフェクトを増幅させる能力】があるにしても、無傷で街全域の敵を引き寄せるなんて、無茶だよ!!」
「ん???待てよ佐鳥、この石が持つ効力は【溢れたトリオンやサイドエフェクトを抑制させる】だろ?……何で増幅出来ちまうんだよ?」
「彼女が初めて本部基地に来た時、言実さんを助ける為にと迅さんに言われて歌った歌声は基地全体に響き渡っていた。アレは普段は無理な芸当で、可能にした要因が【無知であるが故に力まず自然体な状態で、その石を身に着けた状態で能力を使ったから】。……そこまでは理解出来るけど柚紀さん、おれも生身で能力を使うのは反対だ。それにアレは基地がトリオン製だから成し得た奇跡であり、範囲が街全体であり建物を中心に建造に使用する素材にトリオンは含まれていないに等しい。……この状況でも、本当に出来るの?勿論君が倒れない怪我しないのが前提で」
確かに柚紀の言い分は筋が通っている風に聞こえるし、フブキが疑念に思う案件は既に実証済みな事なので問題はない。が、どう考えても柚紀の負担は絶大であり、身を危険に晒すのを佐鳥や時枝は勿論、口にはしないが嵐山や木虎・綾辻……フブキだって良いとは思っていないのだ。それを承知で全員に手に乗せた"作戦成功の鍵"となる翠の石を見せながら語るのだ。………この石の正体を
それと並行して、柚紀の頭の片隅でうっすらとだが父親と交わした会話が再生されていた
「あーもうっ!!?さっきまでメソメソ泣いていたのにいきなり元気になるとか!……まぁ、ずっと泣かれるよりは遥かにマシだけどさ〜〜。かなり落差が激しいよね柚紀って」
「……でもきっかけは明白だろ?今回のトリガーは【あの眼鏡から聞こえたであろう言実さんの言葉】、それを聞いて"迷いが無くなった"、そんな感じだよ恐らく。そして柚紀さんの宣言通りなら、それは言実さんにしろと言われたからじゃない。までは分かるけど、ナニをするつもりなんだ?」
「少なくとも、先輩はソレをすればこの状況を打開出来ると考えられている。………あの人の考えと言いますか思考回路は独特ですので、私達が考えても多分無駄です。……特に佐鳥先輩は」
と佐鳥・時枝・木虎が討論しながら走る後ろを「野々村ちゃんは兎も角、柚紀ちゃんって生身だよね?何で追い付けないのかな?」「あれもサイドエフェクトの一種です、……恐らく」と来馬と村上が続き主に柚紀の能力に関する答弁を繰り返していた。その最後尾を嵐山が走っている中、……彼宛に通信が入る
❲あ、あ〜あ〜……テステス。…………コチラ市河です、嵐山さん聞こえていらっしゃいますでしょうか?❳
「!?(ズサー!)市河ちゃん?!どうして君がっ??それに今、本部との通信は出来ない状態の筈じゃ…」
❲あ!ちゃんと繋がったみたいですね。良かったぁ〜!……えっと、通信は確かにまだ復旧はしてませんよ?私のコレは【本部のシステムとは完全に孤立している独自の専用サーバーを有しているから】です。とは言いましても、こうやって通信を繋げたりオペ業務は普通に出来ますがね。っと、無駄話は此処までにしましょうか。………大学構内にて"亜種反応"が検知されました。土竜ではないですがあまり悠長にしている暇もありません。とユズちゃん…いえ、歌姫に伝えて下さい。そうすれば彼女の首元にある錠前が開き、……完全復活を果たせる筈です❳
さて先頭を走る柚紀に見えてきたのは、女子大学生二人組に敵の凶刃が伸びて今にも襲われそうになっている場面であった。それを認識した柚紀は反射的にシルバーブレッドを放ち、ブレード部分を鈴に変形させる。そして敵が怯んだ隙に学生二人の前に躍り出ると、再度弾を生成しつつ親友の名を呼ぶ。そして
- シュッ!…スパーン!!…ババババ、…………チリーン -
『(普通のモールモッドと同じ見た目で大きさだけど、………鈴の色は金だから)……いよいよ亜種のお出ましな訳か。気をつけなよフブキ、金剛型が相手だと斬りにくくなるでしょ?』
「んあっ??……まぁ、斬るにはコツが必要にはなるが"今みたいなパターン"じゃない限り基本弱点の目玉一点狙いだから平気平気(チーン、……スタスタ、…スッ)……逃げ遅れて更に怪我してるな、…お〜い誰かこの二人をシェルターまで運んでやってくれないか〜?(- スタスタ、……スッ -)ん?ナニをするつもりだユズ。っておい!無理するなっ!?お前血が駄目だろ?!?」
脚を両断してもらいその隙に再度弾を放って無力化させ、それによって敵が金色の鈴に変形したのを見て"今のは亜種のどれが"と察する柚紀。……一種類でも亜種が出始めれば他のも現れかねないと予想し、万が一対策の為に呼吸を整え冷静さを保ちながら出血している箇所に手を翳す。すると
- パアァーー……シュン -
「えっ?……怪我が、治ってる??…………貴女は一体…」
『今は髪色も変わっていますし、長さもあの時と違いますから分からないですよね。でも、……私は貴女達に一度会っています。あの時"お色直し"のお手伝いして頂いたお礼、ですかね?………ボーダーの人を誰か付けます。急いでシェルターに避難して下さい。万が一にも、また敵に遭遇しても足を止めずに真っ直ぐ目的地に向かって進んで下さいね?(…スクッ)敵はコチラで対処します。それが、……ボーダーの役目ですから』
怪我を治療して行動の妨げになる懸念材料を解消した後に、年上相手にはっきりと宣言する柚紀。その発言内容や追いかけて来た嵐山隊メンバーを見て「貴女、もしかしてあの時の……」と、コチラも以前会った時の事を思い出した様子。そしてこれ以上の話をしても時間の無駄であり、彼女達が危険な状況に変わりないので相談の末、来馬と村上に護衛を頼んで後ろ姿を見送る。その後遅れて嵐山が到着し、シロからの伝言を聞いて『コレで条件が満たされるかな?』と柚紀は意味深な発言をする。それを聞いて全員が「ナニをするつもり?」と訊ねれば髪色を戻して首から下げていたペンダントから翠の石を分離させた後に説明を始める
『シロが嵐山さんに連絡をして来たのなら、恐らく基地の機能が回復するのも時間の問題。でも今だって街の何処かでゲートが発生し、敵が市民に襲い掛かっているかも知れない。…………ならば、"何時もの逆をすれば良い"。……私の能力で、敵を危険区域に集めます。そうすればゼロとまでは行きませんが被害は最小限に収まる筈です』
「ま、待ってよ柚紀っ!?百歩譲ってそれを実行するにしても今の君は生身だ!無茶をすれば確実に倒れるし、喉にはまだ痣が残っているんだよ?!それだけの大仕事をするとなると必然的に歌姫を使い事を意味するよね?……駄目だよ!危険過ぎる!!それに敵の攻撃を喰らえばトリオン体と違って痛みも血も流れるんだよ?!……幾らその石に【サイドエフェクトを増幅させる能力】があるにしても、無傷で街全域の敵を引き寄せるなんて、無茶だよ!!」
「ん???待てよ佐鳥、この石が持つ効力は【溢れたトリオンやサイドエフェクトを抑制させる】だろ?……何で増幅出来ちまうんだよ?」
「彼女が初めて本部基地に来た時、言実さんを助ける為にと迅さんに言われて歌った歌声は基地全体に響き渡っていた。アレは普段は無理な芸当で、可能にした要因が【無知であるが故に力まず自然体な状態で、その石を身に着けた状態で能力を使ったから】。……そこまでは理解出来るけど柚紀さん、おれも生身で能力を使うのは反対だ。それにアレは基地がトリオン製だから成し得た奇跡であり、範囲が街全体であり建物を中心に建造に使用する素材にトリオンは含まれていないに等しい。……この状況でも、本当に出来るの?勿論君が倒れない怪我しないのが前提で」
確かに柚紀の言い分は筋が通っている風に聞こえるし、フブキが疑念に思う案件は既に実証済みな事なので問題はない。が、どう考えても柚紀の負担は絶大であり、身を危険に晒すのを佐鳥や時枝は勿論、口にはしないが嵐山や木虎・綾辻……フブキだって良いとは思っていないのだ。それを承知で全員に手に乗せた"作戦成功の鍵"となる翠の石を見せながら語るのだ。………この石の正体を
それと並行して、柚紀の頭の片隅でうっすらとだが父親と交わした会話が再生されていた