80.革命の曲〜伝説は此処から始まる〜(145.
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前方で戦闘が開始されている中、フリーズドライのお陰で痛みも腫れも引いた柚紀は"これからの事"について考えていた。現在本部が停電状態な為に非常光としてこの弾が配布されたのを聞いて、電気を動力にしている機械は全て止まっている……つまりはゲートを制御する機械も恐らく動いていないとの結論に達してしまったのだ
『(……コレが計画的な犯行、気がするけど)……兎に角どうにかしないと、街にも住民にも被害が出てしまう。それにどれだけゲートが開くのかも分からないし…新しい亜種だって出るかもしれない。……ぁっ(…ギュッ!)………駄目だ私、考えるな。不安を口に出して……能力が作用したら…ワタシハ……(ヒュー、ヒュー)』
「柚紀ちゃんっ!……(サスサス)大丈夫、大丈夫だから落ち着いて。まだ、そうなるとは限らないから、お願いだから……自分を追い込まないで」
「(マズイ、このままじゃ柚紀が罪悪感に押し潰される!!でも、…ゲートが何処から現れるか分からない以上、オレも警戒してなきゃ…)『……おい柚紀聴こえるか?…誰か応答しろ』……ん?この声は………(ゴソゴソゴソ…)……えっと、もしかしなくてもおつるちゃんですか??」
《その声は佐鳥か?今は時間が惜しい故にコレを……眼鏡を柚紀に返せ。私があの子を落ち着かせる》
「り、了解です!(タタタ、……スチャッ)……これで良しっと!(…ナデナデ)大丈夫だよ柚紀、ただ想像しただけじゃそれは現実になったりしない。…そうなって欲しいと強く願わなければ、君の能力は作用しない。そうでなければ、……あんな辛い経験を強いられたりなんて、しないよ絶対にさ」
色んな可能性を考えてしまうが故に"あり得る最悪な展開"を思わず口にしてしまい、サイドエフェクトもだが"言葉は言霊"を信じている柚紀は顔を真っ青にさせて呼吸が乱れ始める。それに気がついた綾辻が落ち着かせようとするが、"そうなる可能性"を彼女も抱いているせいかあまり効果がない。そして木虎や佐鳥も柚紀の変化に気づいては居るが、綾辻同様な状態なので自分が諌めて果たして効果があるか分からず躊躇してしまう。そんな時、柚紀から取り上げていた眼鏡から言実の声が聞こえてきたのでポケットから取り出し、指示された通りに柚紀に一言添えて掛け直し、直ぐに離れてしまう
佐鳥の言葉で何とか意識が浮上し、お礼を述べる間もなく離れてしまった佐鳥の後ろ姿を淋しげに見つめていた柚紀に《……柚紀、私の声が聞こえておるか?》と言実が話し掛けられて意識をそちらに向ける
《状況は大体把握しておるな?全隊員に緊急要請 は発信しておるし数年前よりは悪くはないが、マズい状況には変わりない。………お前ならどうする柚紀》
『どうするって、……私は今トリガーホルダー持っていない。トリオン体になれない状態ではサイドエフェクトを使うのはリスクが高いし、…………皆の足手まといになる。だから大人しくしているしか…』
《…………本当にそうか?玉狛に……林藤さんから兄さんについて色々聞いただろ?ならば、辿り着いている筈だ"ある可能性に"な。その条件もほぼ満たしておるし、後は……お前次第だ柚紀》
『可能性に、条件。…………でも言実さん、コレをしたらまた…(ギュッ!)"アレを繰り返す事になるんだよ?"そんなの、私は……望んでない!!でも、状況を打破するには、コレしか………ない、よね?でも、私はっ!!』
《……大丈夫だ柚紀、あの時とは違う。お前が危惧している状況には絶対には成らぬ。ソレをした所で"お前はお前である事には何も変わらぬ。……新たな一面が開花するだけに過ぎぬ"。そんな風にする輩ではないのは、お前も分かっているだろ?》
『………でも、…怖いよ。また、独りになるのは。そんなの、……嫌だ(ポタポタ)』
柚紀も分かっていた、この状況を引っ繰り返す為の手段を…方法はあると。だが、それは未知の領域であり自分の考えが正しければ今から行うのは"前代未聞の事"なのだ。だから躊躇してしまっている、普通を平和や平凡を誰よりも願い望む柚紀は、一部例外を除いて"特別扱い"されて周囲の反応や接し方が変わり……疎遠となるのを恐れているのだ。そんな姪の心情を察している言実は、いきなりこんな事を口にする
《………兄さんはお前に過酷な使命・運命を背負わせたくなくて、自ら蓄えた知恵や経験…人生を語る事は無かった。遺言も残さず与えたのは【能力を制御する性能を持ったその石だけ】…そう思っていた。が、最近改めて受け継いだ研究資料を見ていたら柚紀、………明らかにお前宛のメッセージが出てきたんだ。ご丁寧に私には読めない国の文面で書かれた、な。そこにはこう記されていた。
- 可能であれば僕のせいで愛する家族に喪服を着させるのは本望では無い。しかし、それをきっかけに新たな道に歩みを進めて欲しいと、心から願う。君は、自ら望む未来に向かって進めば良い。最初は一人かも知れないが、諦めずに歩み続ければきっと……共に歩んでくれる人が必ず見つかる筈だ。僕にとってそれが彼女だった様にね。父親らしい事が出来なかったせめての罪滅ぼしに、贈り物を残して逝くが…………僕は何時までも君を見守り、必要なら道を切り開くチカラを貸そう。他の誰でもない、ただ一人の為に……………このチカラを遺そう。それをどう使うかは、君次第だ。他人には扱えない、唯一無二のチカラだから他人から文句を言われようと気にする必要はない。…………全ては君の心があるがままに。そして願わくば、それが他人の笑顔に繋がる道となる事を -
…………なぁ柚紀、今…お前は本当に、独りか?本当にそうなってしまうと、思っているのか??目の前には、周りには誰も居ないのか?》
無駄が嫌いな言実が長々と話しており(柚紀関連ならかなり饒舌になるが、本人の前ではあまり語らない)、それが珍しくて黙って聞き入っていたが、周囲を見ろと言われて俯いていた顔を上げれば……敵が片付いたらしく全員が柚紀の側に居た。その中でも「もう!また泣いてるよ〜。眼鏡あるから吹けないじゃんか〜!!」「ゆっくりしている暇はないから直ぐに話も終わるから待ってなよ」と相変わらずなやり取りを佐鳥と時枝がしており、合流を果たした来馬が村上と嵐山と何か話をしている。そして「おっ?!話が終わったのか?で、つる姐はこの後どうするって?」「……やはり先輩は安全な場所に避難するべきですよ、そうするれば私達は安心して対処できます」「そうね、私はサポート出来ないから柚紀ちゃんと一緒に居るね」と一番傍に居たい女子三人の言葉を聞いて、……決意を固める。そして、眼鏡を外して涙を自分で拭い、立ち上がれば全員がコチラを見たのを確認してこう宣言する
『チカラある者にはそれに見合うだけの責務が生じます、ならば……私は私の役目を果たします。誰かに言われたからでなく私が"そうすべき"だと思うから。………もう決めましたから反対意見は受け付けませんので悪しからず。でも、……一人じゃ出来ないから皆さんのチカラを貸してくれたら…(ニコッ)私は嬉しいな』
『(……コレが計画的な犯行、気がするけど)……兎に角どうにかしないと、街にも住民にも被害が出てしまう。それにどれだけゲートが開くのかも分からないし…新しい亜種だって出るかもしれない。……ぁっ(…ギュッ!)………駄目だ私、考えるな。不安を口に出して……能力が作用したら…ワタシハ……(ヒュー、ヒュー)』
「柚紀ちゃんっ!……(サスサス)大丈夫、大丈夫だから落ち着いて。まだ、そうなるとは限らないから、お願いだから……自分を追い込まないで」
「(マズイ、このままじゃ柚紀が罪悪感に押し潰される!!でも、…ゲートが何処から現れるか分からない以上、オレも警戒してなきゃ…)『……おい柚紀聴こえるか?…誰か応答しろ』……ん?この声は………(ゴソゴソゴソ…)……えっと、もしかしなくてもおつるちゃんですか??」
《その声は佐鳥か?今は時間が惜しい故にコレを……眼鏡を柚紀に返せ。私があの子を落ち着かせる》
「り、了解です!(タタタ、……スチャッ)……これで良しっと!(…ナデナデ)大丈夫だよ柚紀、ただ想像しただけじゃそれは現実になったりしない。…そうなって欲しいと強く願わなければ、君の能力は作用しない。そうでなければ、……あんな辛い経験を強いられたりなんて、しないよ絶対にさ」
色んな可能性を考えてしまうが故に"あり得る最悪な展開"を思わず口にしてしまい、サイドエフェクトもだが"言葉は言霊"を信じている柚紀は顔を真っ青にさせて呼吸が乱れ始める。それに気がついた綾辻が落ち着かせようとするが、"そうなる可能性"を彼女も抱いているせいかあまり効果がない。そして木虎や佐鳥も柚紀の変化に気づいては居るが、綾辻同様な状態なので自分が諌めて果たして効果があるか分からず躊躇してしまう。そんな時、柚紀から取り上げていた眼鏡から言実の声が聞こえてきたのでポケットから取り出し、指示された通りに柚紀に一言添えて掛け直し、直ぐに離れてしまう
佐鳥の言葉で何とか意識が浮上し、お礼を述べる間もなく離れてしまった佐鳥の後ろ姿を淋しげに見つめていた柚紀に《……柚紀、私の声が聞こえておるか?》と言実が話し掛けられて意識をそちらに向ける
《状況は大体把握しておるな?全隊員に
『どうするって、……私は今トリガーホルダー持っていない。トリオン体になれない状態ではサイドエフェクトを使うのはリスクが高いし、…………皆の足手まといになる。だから大人しくしているしか…』
《…………本当にそうか?玉狛に……林藤さんから兄さんについて色々聞いただろ?ならば、辿り着いている筈だ"ある可能性に"な。その条件もほぼ満たしておるし、後は……お前次第だ柚紀》
『可能性に、条件。…………でも言実さん、コレをしたらまた…(ギュッ!)"アレを繰り返す事になるんだよ?"そんなの、私は……望んでない!!でも、状況を打破するには、コレしか………ない、よね?でも、私はっ!!』
《……大丈夫だ柚紀、あの時とは違う。お前が危惧している状況には絶対には成らぬ。ソレをした所で"お前はお前である事には何も変わらぬ。……新たな一面が開花するだけに過ぎぬ"。そんな風にする輩ではないのは、お前も分かっているだろ?》
『………でも、…怖いよ。また、独りになるのは。そんなの、……嫌だ(ポタポタ)』
柚紀も分かっていた、この状況を引っ繰り返す為の手段を…方法はあると。だが、それは未知の領域であり自分の考えが正しければ今から行うのは"前代未聞の事"なのだ。だから躊躇してしまっている、普通を平和や平凡を誰よりも願い望む柚紀は、一部例外を除いて"特別扱い"されて周囲の反応や接し方が変わり……疎遠となるのを恐れているのだ。そんな姪の心情を察している言実は、いきなりこんな事を口にする
《………兄さんはお前に過酷な使命・運命を背負わせたくなくて、自ら蓄えた知恵や経験…人生を語る事は無かった。遺言も残さず与えたのは【能力を制御する性能を持ったその石だけ】…そう思っていた。が、最近改めて受け継いだ研究資料を見ていたら柚紀、………明らかにお前宛のメッセージが出てきたんだ。ご丁寧に私には読めない国の文面で書かれた、な。そこにはこう記されていた。
- 可能であれば僕のせいで愛する家族に喪服を着させるのは本望では無い。しかし、それをきっかけに新たな道に歩みを進めて欲しいと、心から願う。君は、自ら望む未来に向かって進めば良い。最初は一人かも知れないが、諦めずに歩み続ければきっと……共に歩んでくれる人が必ず見つかる筈だ。僕にとってそれが彼女だった様にね。父親らしい事が出来なかったせめての罪滅ぼしに、贈り物を残して逝くが…………僕は何時までも君を見守り、必要なら道を切り開くチカラを貸そう。他の誰でもない、ただ一人の為に……………このチカラを遺そう。それをどう使うかは、君次第だ。他人には扱えない、唯一無二のチカラだから他人から文句を言われようと気にする必要はない。…………全ては君の心があるがままに。そして願わくば、それが他人の笑顔に繋がる道となる事を -
…………なぁ柚紀、今…お前は本当に、独りか?本当にそうなってしまうと、思っているのか??目の前には、周りには誰も居ないのか?》
無駄が嫌いな言実が長々と話しており(柚紀関連ならかなり饒舌になるが、本人の前ではあまり語らない)、それが珍しくて黙って聞き入っていたが、周囲を見ろと言われて俯いていた顔を上げれば……敵が片付いたらしく全員が柚紀の側に居た。その中でも「もう!また泣いてるよ〜。眼鏡あるから吹けないじゃんか〜!!」「ゆっくりしている暇はないから直ぐに話も終わるから待ってなよ」と相変わらずなやり取りを佐鳥と時枝がしており、合流を果たした来馬が村上と嵐山と何か話をしている。そして「おっ?!話が終わったのか?で、つる姐はこの後どうするって?」「……やはり先輩は安全な場所に避難するべきですよ、そうするれば私達は安心して対処できます」「そうね、私はサポート出来ないから柚紀ちゃんと一緒に居るね」と一番傍に居たい女子三人の言葉を聞いて、……決意を固める。そして、眼鏡を外して涙を自分で拭い、立ち上がれば全員がコチラを見たのを確認してこう宣言する
『チカラある者にはそれに見合うだけの責務が生じます、ならば……私は私の役目を果たします。誰かに言われたからでなく私が"そうすべき"だと思うから。………もう決めましたから反対意見は受け付けませんので悪しからず。でも、……一人じゃ出来ないから皆さんのチカラを貸してくれたら…(ニコッ)私は嬉しいな』