78.分岐の曲〜今こそ決断の時〜(143.
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何が起きたか説明すると、いきなり聞こえた脅迫めいた言葉の意味を理解したフブキが巽から持たされた位置情報から"迅の背後から奇襲が来る"、そう感じで反射的に移動し迎撃体制を取ったが……まさかの狙撃に単体シールドでは防ぎきれず右腕に被弾。そして再び消えた相手を見て舌打ちするが、犯人の姿はキッチリ確認した。潜伏しているのは………
「チッ!……よりにもよってアンタ等だったか。ユズが声を失うキッカケとなったスコーピオン使いとその取り巻きガンナー!!スコーピオン使いは元からカメレオン持ちだが、………ガンナーの方もカメレオン使ってるし更にスナイパーになってイーグレットによる狙撃とは、流石に予想外だったぜ。俺や"木虎"に完膚なきまでに負けたから、戦略を変えたのか?」
「木虎?………!…少し前に一部の隊員を脅して木虎を外に誘い出して狙撃し、規約違反を彼女に擦り付けようとしたのはお前達だったのか。(そして俺が撃ち抜いた奴は"何処かガンナー経験者な気がする"と佐鳥が言っていたが、…当たっていた訳か。あの時はバックワーム着用していて更にフードを深く被っていたから顔を確認出来なくてヒントは佐鳥の勘だけだったが、これで確定だな)……同じ銃でもやはり用途が違えば簡単には扱えない、今の一発も【迅の排除目的で狙いが右胸にあるトリオン器官】なのは分かったが………背後と正面からの打つ場合左右逆になる。…次からは頭を狙うべきだな(ま、その次は…恐らくないだろうけど)」
「!!?……まさか、あの騒動の首謀者がノコノコ現れたのか。捕縛して色々問い質し(- ドスッ!! -)グッ!?!(ガクン!)」
「「「秀次っ?!/三輪くんっ?!!」」」
最近土田元エンジニアの騒動ばかりだったが、台風の目は"戦闘員側にも未だに存在していた"。それが新学期から何かと柚紀に関わっていたあのスコーピオン使いの青年とその取り巻きである。(あの元弧月使いの青年は嫌々無理強いをさせられており、今では改心して和解も済んでいるので此処では除外としています)実際の所、一部のエンジニアと何やらただならぬ関係であり【悪巧みや一部ズルとも取れる便宜を図らう代わりに、戦闘員としての腕を借す】的な利害一致の協力関係を築いていたのだ。が、弱みを握れば年齢など関係なく形勢逆転させて"下僕的な扱いをする"面があるスコーピオン使いを、迅は早い段階から警戒し始業式に言実に警告していたのだが、………それを知るのは風間を始めとしたほぼ一部のみであり、ポジションの違いから東には報せていなかったが、…遠征前に【二宮以外の柚紀にとって危険人物・要警戒人物】に関して風間から共有されており、危険性は十分把握している
が、生身の状態ではカメレオン相手に対処が難しく、下手な動きや相手の癇に障る発言をすれば容赦ない暴力が襲うと察してしまい身動きが取れなくなる。…三輪はギリギリのラインだが、自分が負傷を負えば確実に柚紀の精神が良くない状態となる。それは何としても避けなければ少女の立場が危うくなり、今までの苦労が水の泡になるのだから。そんな東に『心配するな』と言実が声を掛ける。彼女もまた、米屋が三輪に駆け寄った事によりエンジニア二人の側から離れらず身動きが取れない中、冷静さを失っていない。そんな相手に「……理由は?」と短く問えば、至極当然な口調でこう告げる
『確かに状況は芳しくはないが"サイアクではない"。柚紀の側に迅とフブキ、そして……二宮がおり三人共換装しておる。ま、フブキは負傷具合からして長期戦は不利ではあるが、…だからこそ"試せる事もある"。【アレ】は東、お前にも話していないから分からないのも無理はないから気にするな』
「…………………………二宮には、ナニを期待しているのですか??」
『………アレは分かりづらい男だが、そこまで捻くれた性格でもなく腹黒芸当は無理な奴だ。ならば【今みたいに自分や身内に明らかに害と為す者は誰か】分かれば、自ずと行動も取れよう(正直な所、今のアイツが"ドチラナノカ"私にも判らぬ。そう言う意味では二宮の動きが柚紀の平常心を保てるかの鍵となる。……期待を裏切るなよ?)』
- キイィン、ドカッ………ドカッ… -
「さぁ〜て困ったな、俺は相手が見えないと先読みが出来ないんだけどな〜。(本来ならある程度視えるんだけど、柚紀ちゃんが側に居ると【彼女との繋がりが薄い、若しくは敵対関係の奴等の未来が見にくくなる】。だから"その前後の風景からどうすべきかを読むわけだが"……)((…野々村ちゃんゴメン、"ぶっつけ本番"になるけど、イケる??))」
「レーダー見れば位置は分からなくはないけど、…視線を手元に動かした瞬間、また狙撃が来そうだよな〜。((………この状況じゃ、ヤルしかねぇだろ?つる姐が動けば一番楽だが、そうなると"二兎を追う者は一兎をも得ず"状態になりかねねぇ。が、……"迅さんは平気なのか?"もしアンタやユズが危うくなるなら玉砕覚悟で俺が…))」
「あ、もしかしてスナイパーについてあんまり詳しくない感じ?明日の勉強会で受験勉強だけじゃなくてソッチ系のも教わったら?柚紀ちゃんも参加するけど、主催は東さんだし!((ダ〜メ!!そうやって大切なモノを守る為なら自分が盾になる的な発想、全部が駄目じゃないけど"今の君には最強の
「………東さんに習うなら、まぁ受けてみなくもないか?これが当真先輩や佐鳥みたいな感覚派スナイパーだと、多分理解出来ねぇ気がするし((…………信じるぜ迅さん、俺はただ"相手を斬る事"それだけに集中させてもらう))(ハァ〜……スッ)」
武器無しで時折攻撃を仕掛けてくるが、それを気配や音で察知して的確にフブキが防いでおり、今は背中合わせな状態で内部通話でこんなやり取りをしていた迅とフブキだが、方針が決まるとフブキは目を閉じて集中力を高め始める。それを一瞥した迅は未だに目覚めない柚紀を抱え直せば付かず離れずな位置にいるこの男・二宮に内部通話で話し掛ける。その内容は
((さて二宮さん、内部通話盗み聞きしていた……と言うより野々村ちゃんが制御不足で聴こえちゃってましたよね?一先ず敵の排除はどうにかなりますが、【彼女が確実に仕留めれるのは一人だけ】で、もう一人は撤退するか悪足掻きで俺若しくは……彼女に危害を加えるかは正直言って五分五分。それで、上手く説明出来ませんが俺も訳あって換装維持が困難になってきました。だから、…………"選択を間違えないで下さいよ?"それだけで貴方はこの先、柚紀ちゃんと仲良くなれるかが決まります。今はかなり劣悪な関係ですが、修繕する余地はまだあります。……"言実さんの事を抜きにして"柚紀ちゃんと関わりたいか、今一度考えて下さい。時間はありませんがね))