8.新調の曲(73.
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それから時間は流れ、放課後になれば掃除当番でもない三人は早々に学校を後にした。…今にも降りそうな曇り空を見て、無意識に溜め息を漏らす柚紀に佐鳥を中心に色々話しながら歩いており、シロも進んで会話に参加していた。……二人とも柚紀が"青空が好き"なのを知っているからだ。特に佐鳥は曇り空や雨の時、明らかに元気がない姿を実際に見ているので少し心配であった。別に誰だって"そんな時もある"のだが、……"こう言う時に限って"この少女に災厄が降りかかりやすいのだ。実例を上げればあのゲート大量発生時、諏訪隊とお散歩を始めた際は天気が良かったが、歌を口ずさみ迅からの緊急通信が入った辺りから曇り空となり……歌姫発動と同時に徐々に空が晴れやかになっていったのである。ただ、それを知るのはごく一部の人間のみであるが
そして秘密経路入り口に辿り着いて、佐鳥がトリガーホルダーをパネルに当てようとした時
『あ!待って佐鳥くん。……ちょっと試してみたい事があるんだ。…良いかな?』
「!?……別に良いけど柚紀ちゃん、ナニを試すの?」
『ん?…数日前に言実さんが私に対して"試してみたい事"の応用編……かな?あ、……例え知っても"今後使わない事"に越した事は無いんだけどね。…シロちゃんは分かっているかも知れないけど、……ナイショね?(シー)』
「???……流石の私もユズちゃんが今からナニをするかは分からないけど、口出しはしないし無闇には喋らないよ?…多分、"体質に関係する事かな"って思うから」
そんな感じでひと言断ってから佐鳥の隣に立てば、"生身"のままパネルに触れ瞳を閉じて意識を集中させる。……すると
‐ トリオン感知 本部への直通通路を開きます ‐
「「!!」」
『あ、やっぱり出来た。……雨も降りそうだし、説明や質問は通路を歩きながらで良いかな?』
予想外な展開に差はあるが驚きを示す二人を尻目に、空が本格的に暗くなってきたのを見て通路へと誘う。…雨に当たって濡れたくもないのでそれに従い、中に入って少し歩いた辺りで柚紀自ら説明をする
『この通路への入り口はトリガーが無ければ開かない、……それは部外者の侵入防止なのは分かるよ?でさ、…トリガーとトリオンって両方ボーダー独自の技術……知りうる知識でしょ?だから(スッ)手にトリオンを意識的に集めて触れればもしかして、と思ったの。ただ、かなりの集中力が居るから瞬時にって訳じゃないけどね』
「ん?ん~……分からなくはないけど、こう……具体的な例はないかな?」
「…………洗濯をする時に、昔ながらの洗濯板と洗濯機の二つの方法があるとすればユズちゃんがやったのは"洗濯板"で、私達が通常使用しているのが"洗濯機"…かな?【両方衣類を洗えるけど前者は手間が掛かる】。……だけどメリットもある。それは……」
「今の柚紀ちゃんみたいに"トリガーホルダー"を持っていなくても基地に来れるってこった!!ま、あんまり推奨しないがな。……お前さんもそうだろ?…風間」
『「「!!?」」』
柚紀が実際に試した理由を聞いてなんとなく理解は出来たが身近な例が欲しそうな佐鳥を見て、"天気関連"で洗濯を用いて分かりやすく解説するシロ。これに関しては賛否両論だろうと更に話そうとしたが、……前方で待ち伏せされていた誰かに先に言われる形に。そこには
「あれ?冬島さん??何でこんな所に???…佐鳥達を待っていたのですか?」
「まぁな、自分が手掛けた"完成作"をきちんと拝もうかと思ってな。……今言実ちゃんのラボに陽菜ちゃんが顔を出してナニやら話し込んでいてよー………追い出された。で、柚紀ちゃんが居れば流石に立ち合えるだろうと思って此処で待っていた訳(ナデナデ)」
『あ~、……言実さんなら【その内見るだろうからわざわざ……】とか言いそうですね。特に冬島さんに無理をさせたのを承知してますから。でも、(フニャリ)……うん、顔色も良いし隈も消えてますから私が許可したと言えば大丈夫そうですね。………それで、風間さんは何故冬島さんとご一緒だったのですか?(コテン)』
今日ボーダーに柚紀が足を運んだ理由に関わる冬島が、壁に背を預けて腕を組んで待ち構えており話しながら近づけば既にお約束と化している"頭ナデナデ"をされて、それも含めて子どもっぽい垢抜けた笑みを浮かべれば、少し離れた所に冬島と同じ様な体制で待ち構えていた風間に声を掛ける
その声に反応した風間も近づいてくると、柚紀を一瞥後、視線をシロに
「俺は鶴ヶ峰と言うより、…市河の様子見に来た。今はこうだがトリオン体の時は俺と同じ色合いになる事もあって……それなりに気に掛けている。他にも菊地原と似たサイドエフェクト持ちな点や、諏訪や言実さんに他多数から"見た目兄妹みたいだし"と言った理由で面倒を押し付けられたのもある。………下手なスキンシップは市河の負担になるからな」
「……私が触れても、相手に触れられても読み取ってしまいますからね。…だから他人と極力触れ合わない様にしていました、ボーダーでも……学校でも」
事実を口にして落ち込んだ表情をするシロを見て反射的に頭を撫でようとした風間だが、直ぐに自ら止めたのだった。……よく柚紀を撫でていたせいで癖になりかけているのだった。だが、相手はシロ。不用意に触れるわけには…そんな感じで何とも言えない雰囲気の中、動いたのは
‐ …………ギュッ ‐
そして秘密経路入り口に辿り着いて、佐鳥がトリガーホルダーをパネルに当てようとした時
『あ!待って佐鳥くん。……ちょっと試してみたい事があるんだ。…良いかな?』
「!?……別に良いけど柚紀ちゃん、ナニを試すの?」
『ん?…数日前に言実さんが私に対して"試してみたい事"の応用編……かな?あ、……例え知っても"今後使わない事"に越した事は無いんだけどね。…シロちゃんは分かっているかも知れないけど、……ナイショね?(シー)』
「???……流石の私もユズちゃんが今からナニをするかは分からないけど、口出しはしないし無闇には喋らないよ?…多分、"体質に関係する事かな"って思うから」
そんな感じでひと言断ってから佐鳥の隣に立てば、"生身"のままパネルに触れ瞳を閉じて意識を集中させる。……すると
‐ トリオン感知 本部への直通通路を開きます ‐
「「!!」」
『あ、やっぱり出来た。……雨も降りそうだし、説明や質問は通路を歩きながらで良いかな?』
予想外な展開に差はあるが驚きを示す二人を尻目に、空が本格的に暗くなってきたのを見て通路へと誘う。…雨に当たって濡れたくもないのでそれに従い、中に入って少し歩いた辺りで柚紀自ら説明をする
『この通路への入り口はトリガーが無ければ開かない、……それは部外者の侵入防止なのは分かるよ?でさ、…トリガーとトリオンって両方ボーダー独自の技術……知りうる知識でしょ?だから(スッ)手にトリオンを意識的に集めて触れればもしかして、と思ったの。ただ、かなりの集中力が居るから瞬時にって訳じゃないけどね』
「ん?ん~……分からなくはないけど、こう……具体的な例はないかな?」
「…………洗濯をする時に、昔ながらの洗濯板と洗濯機の二つの方法があるとすればユズちゃんがやったのは"洗濯板"で、私達が通常使用しているのが"洗濯機"…かな?【両方衣類を洗えるけど前者は手間が掛かる】。……だけどメリットもある。それは……」
「今の柚紀ちゃんみたいに"トリガーホルダー"を持っていなくても基地に来れるってこった!!ま、あんまり推奨しないがな。……お前さんもそうだろ?…風間」
『「「!!?」」』
柚紀が実際に試した理由を聞いてなんとなく理解は出来たが身近な例が欲しそうな佐鳥を見て、"天気関連"で洗濯を用いて分かりやすく解説するシロ。これに関しては賛否両論だろうと更に話そうとしたが、……前方で待ち伏せされていた誰かに先に言われる形に。そこには
「あれ?冬島さん??何でこんな所に???…佐鳥達を待っていたのですか?」
「まぁな、自分が手掛けた"完成作"をきちんと拝もうかと思ってな。……今言実ちゃんのラボに陽菜ちゃんが顔を出してナニやら話し込んでいてよー………追い出された。で、柚紀ちゃんが居れば流石に立ち合えるだろうと思って此処で待っていた訳(ナデナデ)」
『あ~、……言実さんなら【その内見るだろうからわざわざ……】とか言いそうですね。特に冬島さんに無理をさせたのを承知してますから。でも、(フニャリ)……うん、顔色も良いし隈も消えてますから私が許可したと言えば大丈夫そうですね。………それで、風間さんは何故冬島さんとご一緒だったのですか?(コテン)』
今日ボーダーに柚紀が足を運んだ理由に関わる冬島が、壁に背を預けて腕を組んで待ち構えており話しながら近づけば既にお約束と化している"頭ナデナデ"をされて、それも含めて子どもっぽい垢抜けた笑みを浮かべれば、少し離れた所に冬島と同じ様な体制で待ち構えていた風間に声を掛ける
その声に反応した風間も近づいてくると、柚紀を一瞥後、視線をシロに
「俺は鶴ヶ峰と言うより、…市河の様子見に来た。今はこうだがトリオン体の時は俺と同じ色合いになる事もあって……それなりに気に掛けている。他にも菊地原と似たサイドエフェクト持ちな点や、諏訪や言実さんに他多数から"見た目兄妹みたいだし"と言った理由で面倒を押し付けられたのもある。………下手なスキンシップは市河の負担になるからな」
「……私が触れても、相手に触れられても読み取ってしまいますからね。…だから他人と極力触れ合わない様にしていました、ボーダーでも……学校でも」
事実を口にして落ち込んだ表情をするシロを見て反射的に頭を撫でようとした風間だが、直ぐに自ら止めたのだった。……よく柚紀を撫でていたせいで癖になりかけているのだった。だが、相手はシロ。不用意に触れるわけには…そんな感じで何とも言えない雰囲気の中、動いたのは
‐ …………ギュッ ‐