76.推理の曲〜遺された軌跡を辿る〜(141.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから【ロゴの丸三つと立方体等が表す意味】と【父親は遠征先でなく、同盟国で起きてしまった戦争に加勢した際に、人命救助の最中、敵の凶刃を喰らい致命傷を追い、住民や仲間を逃す為に自ら囮となり……万が一の為に忍ばせていた"自害用のトリガーを作動させて……跡形もなく消滅した"】……そう語ったのだ。まさかの結末に迅ですら驚きを感じる中、柚紀は意外と冷静だった。その理由は
『………少し前に、言実さんから聞きました。【トリガーとは近界民文明の根幹となる技術を指す言葉であり、決して武器を指し示す言葉だけを意味していない】と。そして、こちらの世界とは独自に発達・成長を日夜している。…………なら、"死体から生前に蓄えた知識や技術を何らかの方法で後世に残す"…そんな事も出来るんじゃないですか?うぅん、………出来ると知っているから、父は死体すら残さない道を選んだ。あの人は他人より優れている事を知っていた。……わざわざ山奥の里にその力を借りたくて訪れる医学関係者が居る程でしたからね、それが何度もあれば幼い私でも嫌でも分かりますよ。それ以上に………父は【死後も自分は安らかな眠りを約束されていないのを、知っていましたから】尚更かもしれません』
「!!死んだ後もって、……柚紀ちゃん。それはどう言う意味なんだ?」
『……この国では大体の家庭が多数ある何処かの仏門に属しています。そして理由は問わず亡くなれば"死体は火葬され、故人の魂は祭られている神の居る世界へ行く"なのが一般的ですが、……ウチって実は神道に属しているんですよね。で、お葬式の形状はそれ程変わらないんですが、………一箇所だけ、明らかに解釈が違うんです』
「………ン?!?……神道とは俺も聞き慣れない言葉だが、話の流れ的に寺じゃなくて神社に世話になっているって感じか?…………駄目だ、全然分からねぇな。柚紀ちゃん説明を頼む」
何故父親の悲惨とも思える最後を知っても柚紀が動揺しないのか、その理由は"鶴ヶ峰家ならでわの理由"が存在するらしい。そのキーワードが【神道】……あまり詳しくない林藤が匙を投げて説明を素直に求める中、迅は何かを考えていた。神道………神社に関する逸話を以前言実から聞いた事もあるが、……何となく見た事があるのだ。【夢で幼い姿の少女が巫女装束を身に纏い、和風な建物内を歩く姿を】そんな思考の底に居る迅を一瞥はしたが先ずは林藤の問に答えるべきと考え、決定的な違いを口にする
『仏教では"お彼岸とかになると、家族が気になって故人が魂だけの存在となり現世に降りてくる"と言われていますよね?ですが神道の場合【故人の魂を家に留めて守護神として祀り、ずっと見守ってもらう】……そんな概念を持っています。更に、お父さんは里の為に色んな貢献を果たした功績を讃えて、祠を作り神として崇めようと考えていた人も居た……らしいです。…流石にもう、理解出来ましたよね?そんなのお父さんが望む訳が無い、ありがた迷惑な話だって』
「…………あぁ。もし神頼みして何の効果もご利益も感じなければ、身内である君や言実ちゃんに苦情が行ってしまう。……他力本願な奴等には有り勝ちな考えであり、静樹さんはそれ等を容易に想像が出来た。なら一つ疑念が残る。【何故自分の死後、娘である柚紀ちゃんを俺達に託さなかったんだ?】そんな碌でなしが居る里に大切な一人娘を独り放置する方が危険な気がするが?確かあの頃の言実ちゃんは大学を通いながら働いていて、姪の世話どころでないのは知っていたが」
「…………懸念、していたから?柚紀ちゃんのサイドエフェクトは強力だから本人の意志を無視して無理矢理近界民との戦いの世界に引き込む事になるのを。若しくは、そんな禄でなしな思考の持ち主はごく一部であり、体が弱いこの子を里から出したくなかったとか。……いや、今の城戸さんなら兎も角、生前時の城戸さんしか知らない静樹さんがそこまで先読み出来るだろうか?………………………俺達に託さなかった件は一旦保留にするとして、……何時か言実さんはこう言っていた【トリオンは生命エネルギーでもあり、自然豊かな場やパワースポットにて感じるマイナスイオンや独特な空気感がそれに類似する】と。だから無意識に柚紀ちゃんが能力を使っていても疲れないから、サイドエフェクトに気づけなかった?(いや、それでもそんな摩訶不思議な能力を持っていれば周りが何かしら反応を示す筈だが、……【それすら日常的であり特別な事じゃ無いのは】)…あり得るのか?そんな事」
- ズキリッ!!…ズキリッ!! -
『ッ!!?(…サスサス)……迅さん、ごめん、なさい。その質問には、答えれそうにない、です。………あの里の事を住民含めて知りたければ、言実さんに、聞いて下さいっ。(…スーハー、スーハー)……記憶が一部あやふやなのと、この時期にあの里で凄く、嫌な思い出が、あって……ッ!!!?(ギュッ!)……はぁっ、はぁ…はぁっ』
核心に迫ろうと努力する柚紀だが、よくは覚えていないのも要因だが"トラウマクラスの嫌な思い出が頭を横切ったらしく"、頭痛もだが呼吸も乱れ始めてしまう。それを見た迅が「うん、分かったから落ち着いて。無理に思い出したら駄目だ」と話を一度中断。……明らかに顔色が悪くなった柚紀を見て煙草を携帯灰皿に押し付けて火を消した後に中に入れ、窓を閉める。体調が優れない子どもの前で平然と煙草を吸える性格を林藤は流石に持ち合わせていない様子だ。……すると、ゆりが新しい飲み物を持って部屋を訪れ各自に手渡す。…………用意された蜂蜜入りのホットミルクを飲んでホッと一息つき、顔色も良くなったのを見て三人が安堵をする中、………ずっと気になっていた事を口にする。それは
『あ、あの〜。……ボーダーで扱うトリガーホルダーって色違いはありますが、形は大体グリップタイプで統一されてますよね?その、……【他とは違う珍しい形のトリガーって存在しますか?】後、【………お父さんって"トリガー作れたり外では眼鏡を何時も付けていたんですか"?】』
『………少し前に、言実さんから聞きました。【トリガーとは近界民文明の根幹となる技術を指す言葉であり、決して武器を指し示す言葉だけを意味していない】と。そして、こちらの世界とは独自に発達・成長を日夜している。…………なら、"死体から生前に蓄えた知識や技術を何らかの方法で後世に残す"…そんな事も出来るんじゃないですか?うぅん、………出来ると知っているから、父は死体すら残さない道を選んだ。あの人は他人より優れている事を知っていた。……わざわざ山奥の里にその力を借りたくて訪れる医学関係者が居る程でしたからね、それが何度もあれば幼い私でも嫌でも分かりますよ。それ以上に………父は【死後も自分は安らかな眠りを約束されていないのを、知っていましたから】尚更かもしれません』
「!!死んだ後もって、……柚紀ちゃん。それはどう言う意味なんだ?」
『……この国では大体の家庭が多数ある何処かの仏門に属しています。そして理由は問わず亡くなれば"死体は火葬され、故人の魂は祭られている神の居る世界へ行く"なのが一般的ですが、……ウチって実は神道に属しているんですよね。で、お葬式の形状はそれ程変わらないんですが、………一箇所だけ、明らかに解釈が違うんです』
「………ン?!?……神道とは俺も聞き慣れない言葉だが、話の流れ的に寺じゃなくて神社に世話になっているって感じか?…………駄目だ、全然分からねぇな。柚紀ちゃん説明を頼む」
何故父親の悲惨とも思える最後を知っても柚紀が動揺しないのか、その理由は"鶴ヶ峰家ならでわの理由"が存在するらしい。そのキーワードが【神道】……あまり詳しくない林藤が匙を投げて説明を素直に求める中、迅は何かを考えていた。神道………神社に関する逸話を以前言実から聞いた事もあるが、……何となく見た事があるのだ。【夢で幼い姿の少女が巫女装束を身に纏い、和風な建物内を歩く姿を】そんな思考の底に居る迅を一瞥はしたが先ずは林藤の問に答えるべきと考え、決定的な違いを口にする
『仏教では"お彼岸とかになると、家族が気になって故人が魂だけの存在となり現世に降りてくる"と言われていますよね?ですが神道の場合【故人の魂を家に留めて守護神として祀り、ずっと見守ってもらう】……そんな概念を持っています。更に、お父さんは里の為に色んな貢献を果たした功績を讃えて、祠を作り神として崇めようと考えていた人も居た……らしいです。…流石にもう、理解出来ましたよね?そんなのお父さんが望む訳が無い、ありがた迷惑な話だって』
「…………あぁ。もし神頼みして何の効果もご利益も感じなければ、身内である君や言実ちゃんに苦情が行ってしまう。……他力本願な奴等には有り勝ちな考えであり、静樹さんはそれ等を容易に想像が出来た。なら一つ疑念が残る。【何故自分の死後、娘である柚紀ちゃんを俺達に託さなかったんだ?】そんな碌でなしが居る里に大切な一人娘を独り放置する方が危険な気がするが?確かあの頃の言実ちゃんは大学を通いながら働いていて、姪の世話どころでないのは知っていたが」
「…………懸念、していたから?柚紀ちゃんのサイドエフェクトは強力だから本人の意志を無視して無理矢理近界民との戦いの世界に引き込む事になるのを。若しくは、そんな禄でなしな思考の持ち主はごく一部であり、体が弱いこの子を里から出したくなかったとか。……いや、今の城戸さんなら兎も角、生前時の城戸さんしか知らない静樹さんがそこまで先読み出来るだろうか?………………………俺達に託さなかった件は一旦保留にするとして、……何時か言実さんはこう言っていた【トリオンは生命エネルギーでもあり、自然豊かな場やパワースポットにて感じるマイナスイオンや独特な空気感がそれに類似する】と。だから無意識に柚紀ちゃんが能力を使っていても疲れないから、サイドエフェクトに気づけなかった?(いや、それでもそんな摩訶不思議な能力を持っていれば周りが何かしら反応を示す筈だが、……【それすら日常的であり特別な事じゃ無いのは】)…あり得るのか?そんな事」
- ズキリッ!!…ズキリッ!! -
『ッ!!?(…サスサス)……迅さん、ごめん、なさい。その質問には、答えれそうにない、です。………あの里の事を住民含めて知りたければ、言実さんに、聞いて下さいっ。(…スーハー、スーハー)……記憶が一部あやふやなのと、この時期にあの里で凄く、嫌な思い出が、あって……ッ!!!?(ギュッ!)……はぁっ、はぁ…はぁっ』
核心に迫ろうと努力する柚紀だが、よくは覚えていないのも要因だが"トラウマクラスの嫌な思い出が頭を横切ったらしく"、頭痛もだが呼吸も乱れ始めてしまう。それを見た迅が「うん、分かったから落ち着いて。無理に思い出したら駄目だ」と話を一度中断。……明らかに顔色が悪くなった柚紀を見て煙草を携帯灰皿に押し付けて火を消した後に中に入れ、窓を閉める。体調が優れない子どもの前で平然と煙草を吸える性格を林藤は流石に持ち合わせていない様子だ。……すると、ゆりが新しい飲み物を持って部屋を訪れ各自に手渡す。…………用意された蜂蜜入りのホットミルクを飲んでホッと一息つき、顔色も良くなったのを見て三人が安堵をする中、………ずっと気になっていた事を口にする。それは
『あ、あの〜。……ボーダーで扱うトリガーホルダーって色違いはありますが、形は大体グリップタイプで統一されてますよね?その、……【他とは違う珍しい形のトリガーって存在しますか?】後、【………お父さんって"トリガー作れたり外では眼鏡を何時も付けていたんですか"?】』