木虎の質問を"無意識に恋する女の子"な表情をして解答する柚紀、その姿に見惚れ更に勝手に勘違いや嫉妬をしていた自分が恥ずかしく感じてしまい自己嫌悪に陥りかける木虎、そんな二人を見て綾辻が更なる爆弾発言をする。数秒ナニを言っているか理解出来なかった二人だが、分かった瞬間に同じ位顔を真っ赤にさせ綾辻に"違う"やら"何で"と問い質す。これに対して「あら、違ったかな？私からはそう見えたけど？因みに、嵐山さんも多分気づいてるよ？」と追い打ちを食らう。これには二人とも撃沈し、更に柚紀はオーバーヒートしてしまいベッドに倒れ込む始末。そんな過剰反応を示した柚紀を見て、幾分か冷静を取り戻す木虎と給湯スペースから冷却シートを持って来る綾辻。……処置が終わり落ち着いた柚紀だが話せれる状態ではないのでタブレットにて会話を試みる

【うぅうぅ〜〜〜！！？綾辻先輩にも、バレてた〜〜(｡>﹏<｡)……………もしかして、女性メンバーにはほぼ見破られてたり、しますか？】
「ん〜……少なくとも瑠衣ちゃんと加賀美先輩、後は国近先輩は知ってると思うよ？前二人は夏の歓迎会参加者だし、国近先輩に関しては……確かそう言う話をしたって出水くんから聞いたよ？(情報源は女王討伐時の内部会話内容)宇佐美ちゃんは、…どうかな？あの子も勘は鋭そうだなら多分気づいては居ると思うけど、そう言う話や場面を見てないだろうし…………気になるなら帰って来たら聞いてみたら？」
【………風間さん達が居る所で、そんな事聞けないですよ〜！！電話だと菊地原くんに聞かれそうだし、メールとかだと…………更に内容漏洩が不安です。(……サスッ)この痣の一件がありますから】
「……そう言えばそうだったわね。こう言う話は異性の前ではしづらいし、オペレーターが単独で基地内を歩くのは滅多にないのは事実。…特に少しは改善されては来たけど一時期隊員同士の揉め事が絶えなかったし、仲裁に入った女の子が怪我をした……何て事もあったわね〜。それと、その首にあるであろう痣だけど……錠前部分は兎も角、鎖はどうすれば無くなるのかな？【藍ちゃんと柚紀ちゃんが仲良くなれば大丈夫！！】と、嵐山さんはおっしゃってたけど、……柚紀ちゃん、"まだ何か我慢してない"？言いたい事あるなら言った方が良いよ？」

実は二人とも今は生身の状態で、今は首にある痣は見えていない。が、トリオン体時にそれを見ており【鎖が外れる条件とそれを報せるオトは生身でも聞こえる】と聞いていた。でもオトが鳴らない事から【まだ何かある】と察した綾辻が優しく問い質す。これに対してチラチラ自分を気にする柚紀の視線に気づいていた木虎が「言いたい事があるなら聞きますよ」と言われ、……"願望"をタブレットに反映させる

【ぁ、あの、ね。……私が側に居ない時の二人ってどうなのか、知りたいんだ。別に聞けば話してくれるよ？でもさ、……失敗談とか恥ずかしい気持ちになる事は話してくれないの。私は何でも知りたいし、話すようにしているのにさ！………そう思っちゃう気持ちや理屈は分かるよ？でも知りたいの！！（●｀ε´●）で、それなら綾辻先輩に聞けばって思うかもだけど、……見返りが思いつかなくて。理由もなしに一方的に良くしてもらう事に慣れてなくて、後で何か悪い事が起こりそうで怖くてさ。馬鹿馬鹿しいって思うかも知れないけど、………そう考えてしまう環境で育ったから。後さ、………呼び方私も"藍ちゃん"にしても良いかな？で、出来れば私の事も名前か、渾名呼びしてくれたら嬉しいな( ´∀｀)同級生同士じゃないしフブキやシロとはまた違うけど……もっと仲良くなりたいからさ、私は貴女と。綾辻先輩も名前呼びしたいけど、他の人も名字呼びの方しか居ないから、浮いちゃいそうだから止めておきますね。後、嵐山隊の人って、隊服でもあるそのジャケット何着かあるって賢くんから聞いて……………私も、一着ぐらい欲しいな〜と、思ったりしてるけど、それは流石に図々しいよな〜。それに貰うには同じ位の価値のある服を渡す必要あるだろうけど、………何かあるかな？藍ちゃんが喜びそうな服「柚紀ちゃ〜ん、見られたくない思考もタブレットに反映されちゃってるよ？表示速度が異常に速くなっているから、多分間違えないよ？」………はぅ？！Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉｷｬｰ　ま、マタヤッテシマッター！！？…(´；ω；｀)ぅうぅ〜〜】

さて、服の下りが"見られたくなかった部分"と先に説明した上で、何故綾辻はそれを看破したかと言うと諏訪に聞いたからだ。夕飯を一緒に食べている際もタブレットを気にしており、ふと時枝が物は試し感覚で訊ねたのだ。実際にその表記を見た事は無くても、そんな現象が起きているのを把握はしてそうだと思って。そして帰って来たのが【文字表記される速度が異様に早いのはソレ】だと言う答えであった。理由は「出会った当初に吐き出されていたネガティブ思考時、気持ち早口になっていたから、本音を吐き出す時の癖……じゃねぇか？」との事だ。これには時枝も初期の段階で同じ様な状況が、確かにあったので有り得ると納得し綾辻もそれを覚えていた訳であり、見極めのポイントとなった
さて再び取り乱した柚紀を二人掛かりで落ち着かせ、今度はクールダウン目的でお水を飲ませるが、かなり恥ずかしかったらしく顔を赤くしたままぬいぐるみに顔を埋めてしまう。が、チラチラ二人を……主に木虎を見てはいるので一応意識は向けている様子。……返事を待っていると流石に理解した木虎は軽く咳払いをして返答をする

「まぁ、その………私だけ損したり先輩だけ得をされたりするつもりはない事は、重々承知してます。が、……かなりお人好しな先輩が落ち込まれると、元気な佐鳥先輩や嵐山先輩もですが、……あの時枝先輩も本調子ではなくなるので……………ご要望は可能な限り呑もうと思います。逆に私もフブキ先輩の学校生活を知りたいですし……変な呼び名ではないですから、その…………(プイッ)柚紀、先輩も遠慮しないで下さい。どうせならフブキ先輩みたいにユズ先輩呼びしたいですが、……佐鳥先輩が面倒になりそうなので止めておきます。ただ、最後のは……」
「………(ポン！)今度の仕事で私服指定された時にコーディネートしてもらうとかどう？別に藍ちゃんのセンスが駄目って訳じゃないけど、他人に仕立てて貰うのってお互いに楽しいらしいから私もちょっと興味あるんだよね。柚紀ちゃんの私服センスは悪くないのは藍ちゃんも知ってるよね？……どうかな？物は試しに！」