72.親交の曲〜赤き小さな星編〜(137.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゼリーも完食し白湯も無くなったので柚紀用の新しい温かな日本茶を用意して、ひと息ついた綾辻が椅子に座ったのを見て木虎が申し訳なさそうにしながら話し掛ける
「……すみません綾辻先輩。先輩ばかり、働かせてしまって。本来なら私が率先して動くべきなのに…」
「気にしないで藍ちゃん。看病経験がないと"次は何か必要になるか"とか分からないから余計に動いたりしちゃうし、それだと逆に柚紀ちゃんが罪悪感に襲われてしまう。この子は基本自分の事は自分でやる子、だからね。でも今度があれば、その時はヨロシクね。後、……このベッドを維持する為には"それなりのトリオン量保有者"が側に居た方が安心だから」
『???ベッドを、維持?えっと、綾辻先輩。まさかだとは思いますが………コレ、トリオンで作ったモノ、ですか?(ペチペチ)』
生真面目な木虎が落ち込んでいる姿を見て、綾辻が柚紀の事込みで説明をすれば納得した様子。対して綾辻の発言内容からある可能性を見出した柚紀はマットレスを軽く叩きながらソレを口にする。その発言に、やはり驚く木虎と笑顔で「正解だよ」と答える綾辻
「きちんとした寝具で休まないとやっぱり体には良くないし、かと言ってベッドは場所を取るし折りたたみ式のはマットレス部分が硬いし、エアマットは用意も片付けるのも一苦労。で、言実さんが【ならば必要時に生成すれば良い】って考え至って出来たのがコレ。これは"特定の人物やタブレット持ちのみ"が今は使える代物で、現段階では主にエンジニアの方達が試験的に使っているらしいわね。ただ、基地の維持にもトリオンを使うから、基地からだけでなく人からもトリオンを無理なく徴収するシステムが組み込まれているみたい。あ、ベッドに寝てる人から取られる心配はないみたい。と言うより最後のシステムは柚紀ちゃん専用みたいだし、徴収しても体に異変は感じない程度に設定調節中で、今はモニタリング中。試行錯誤して復旧すれば、申請は必要だけどA級及び一部のB級隊員にも使用可能になるみたい」
『……………意外と面倒くさがりな言実さんらしい発想ですね。でも、エンジニアの方達からすれば"モニタリングと休息が一度に取れる"から、……いい事、だとは思います。それに、………何となく何時もより"回復している感"があるので、多分他の方にも効果がある…あれば良いな。特に……支部の方がランク戦以外の理由で本部を訪れる理由の大半が"支部では解決出来ないナニかを解決する為"ですから。………あ、烏丸くんは別か。木虎ちゃん指導の名目があるし、迅さんは……(サイドエフェクト関連、だよな。本部に来る理由って)(ポツリ)……………体調、大丈夫、かな』
「…………………………あ、あの、鶴ヶ峰先輩。かなり、不躾な事、お窺いしても、大丈夫ですか?答えにくい事とは思いますが、出来ればお答え頂けたら、と思います」
『???………ナニ、木虎ちゃん?(コテン)』
何度も倒れる柚紀にも、休むより仕事を優先させがちなエンジニア達にも有効な手段を講じた言実の考えに共感を覚えるが苦笑いをしてしまう柚紀。が、実際に自分が使って"悪くない"と感じているのは事実であり、他の人にも活用されればと願う。……特にほぼ自分のせいで体調が優れない時が多々ある迅に対して。そんな感じで"迅を心配して"表情を暗くする柚紀を見て、………木虎が思いっきってずっと気になってはいたが聞けずにいた事を口にしようとする。介護慣れしている綾辻が側にいるし、トリオン変動が起きてもこの空間やぬいぐるみがあれば大丈夫と理解出来ているからだ。そしてあまり自分に必要最低限な会話しかしない木虎を不思議そうに見つめる柚紀。…軽く咳払いをして、……意を決して疑問点を口にする。それは
「回りくどいのは嫌いなので単刀直入にお訊ねしますが、……先輩はその、………烏丸先輩がお好き、ですか?も、勿論恋愛的な意味で、です!!」
『えっ???……烏丸くん?ん〜……恋愛的、つまりは"Likeじゃなくて"って意味だよね?それなら答えはNOかな。私にとって彼は【同級生だけど頼りになるお兄ちゃん】的な人だからね、……向こうだって多分"妹的感覚"じゃないかな?実際に長男だし、私と関わる理由が"迅さんが〜"的なのが殆ど。…………無いとは思うけど、万が一、彼がその感情を抱いていたとしても、…私は応えれない。彼は良い人だし嫌いじゃないよ?でもきっと私が……(ギュッ)何時か辛くなる、彼の側に居るのが。彼の恋人となり隣に居る姿が、想像できないし、何より……辛くないんだ。彼が側にいなくても、連絡がなくでも、話し掛けられなくても。束縛や独占したい訳じゃないよ?でも、……彼には特別な感情を私は抱かない、抱けない。居るから別に、………そう、無意識に望んでしまう人が、私に。……(ニコッ)これで答えになったかな?』
「………は、ハイッ!その、……わざわざご丁寧に説明までして頂きまして、有難う、御座います(た、確かに烏丸先輩に対してこう、……肩肘を張ってないですし、あのメモだってあくまでも先輩の考えを書いただけで"声とは違い"強制力はない。そして先輩が特別な感情を抱いている相手は…)」
「……さて、藍ちゃんの誤解が解けたみたいだし、ついでにもう一つはっきりさせちゃいましょう。………藍ちゃんの好きな人は多分烏丸くんで"二人に対しては大切な仲間でありチームメイト"としか見てないから、…盗られる心配は無用だよ柚紀ちゃん。因みに私も同じ感覚だから安心してね(パチン)」
「……すみません綾辻先輩。先輩ばかり、働かせてしまって。本来なら私が率先して動くべきなのに…」
「気にしないで藍ちゃん。看病経験がないと"次は何か必要になるか"とか分からないから余計に動いたりしちゃうし、それだと逆に柚紀ちゃんが罪悪感に襲われてしまう。この子は基本自分の事は自分でやる子、だからね。でも今度があれば、その時はヨロシクね。後、……このベッドを維持する為には"それなりのトリオン量保有者"が側に居た方が安心だから」
『???ベッドを、維持?えっと、綾辻先輩。まさかだとは思いますが………コレ、トリオンで作ったモノ、ですか?(ペチペチ)』
生真面目な木虎が落ち込んでいる姿を見て、綾辻が柚紀の事込みで説明をすれば納得した様子。対して綾辻の発言内容からある可能性を見出した柚紀はマットレスを軽く叩きながらソレを口にする。その発言に、やはり驚く木虎と笑顔で「正解だよ」と答える綾辻
「きちんとした寝具で休まないとやっぱり体には良くないし、かと言ってベッドは場所を取るし折りたたみ式のはマットレス部分が硬いし、エアマットは用意も片付けるのも一苦労。で、言実さんが【ならば必要時に生成すれば良い】って考え至って出来たのがコレ。これは"特定の人物やタブレット持ちのみ"が今は使える代物で、現段階では主にエンジニアの方達が試験的に使っているらしいわね。ただ、基地の維持にもトリオンを使うから、基地からだけでなく人からもトリオンを無理なく徴収するシステムが組み込まれているみたい。あ、ベッドに寝てる人から取られる心配はないみたい。と言うより最後のシステムは柚紀ちゃん専用みたいだし、徴収しても体に異変は感じない程度に設定調節中で、今はモニタリング中。試行錯誤して復旧すれば、申請は必要だけどA級及び一部のB級隊員にも使用可能になるみたい」
『……………意外と面倒くさがりな言実さんらしい発想ですね。でも、エンジニアの方達からすれば"モニタリングと休息が一度に取れる"から、……いい事、だとは思います。それに、………何となく何時もより"回復している感"があるので、多分他の方にも効果がある…あれば良いな。特に……支部の方がランク戦以外の理由で本部を訪れる理由の大半が"支部では解決出来ないナニかを解決する為"ですから。………あ、烏丸くんは別か。木虎ちゃん指導の名目があるし、迅さんは……(サイドエフェクト関連、だよな。本部に来る理由って)(ポツリ)……………体調、大丈夫、かな』
「…………………………あ、あの、鶴ヶ峰先輩。かなり、不躾な事、お窺いしても、大丈夫ですか?答えにくい事とは思いますが、出来ればお答え頂けたら、と思います」
『???………ナニ、木虎ちゃん?(コテン)』
何度も倒れる柚紀にも、休むより仕事を優先させがちなエンジニア達にも有効な手段を講じた言実の考えに共感を覚えるが苦笑いをしてしまう柚紀。が、実際に自分が使って"悪くない"と感じているのは事実であり、他の人にも活用されればと願う。……特にほぼ自分のせいで体調が優れない時が多々ある迅に対して。そんな感じで"迅を心配して"表情を暗くする柚紀を見て、………木虎が思いっきってずっと気になってはいたが聞けずにいた事を口にしようとする。介護慣れしている綾辻が側にいるし、トリオン変動が起きてもこの空間やぬいぐるみがあれば大丈夫と理解出来ているからだ。そしてあまり自分に必要最低限な会話しかしない木虎を不思議そうに見つめる柚紀。…軽く咳払いをして、……意を決して疑問点を口にする。それは
「回りくどいのは嫌いなので単刀直入にお訊ねしますが、……先輩はその、………烏丸先輩がお好き、ですか?も、勿論恋愛的な意味で、です!!」
『えっ???……烏丸くん?ん〜……恋愛的、つまりは"Likeじゃなくて"って意味だよね?それなら答えはNOかな。私にとって彼は【同級生だけど頼りになるお兄ちゃん】的な人だからね、……向こうだって多分"妹的感覚"じゃないかな?実際に長男だし、私と関わる理由が"迅さんが〜"的なのが殆ど。…………無いとは思うけど、万が一、彼がその感情を抱いていたとしても、…私は応えれない。彼は良い人だし嫌いじゃないよ?でもきっと私が……(ギュッ)何時か辛くなる、彼の側に居るのが。彼の恋人となり隣に居る姿が、想像できないし、何より……辛くないんだ。彼が側にいなくても、連絡がなくでも、話し掛けられなくても。束縛や独占したい訳じゃないよ?でも、……彼には特別な感情を私は抱かない、抱けない。居るから別に、………そう、無意識に望んでしまう人が、私に。……(ニコッ)これで答えになったかな?』
「………は、ハイッ!その、……わざわざご丁寧に説明までして頂きまして、有難う、御座います(た、確かに烏丸先輩に対してこう、……肩肘を張ってないですし、あのメモだってあくまでも先輩の考えを書いただけで"声とは違い"強制力はない。そして先輩が特別な感情を抱いている相手は…)」
「……さて、藍ちゃんの誤解が解けたみたいだし、ついでにもう一つはっきりさせちゃいましょう。………藍ちゃんの好きな人は多分烏丸くんで"二人に対しては大切な仲間でありチームメイト"としか見てないから、…盗られる心配は無用だよ柚紀ちゃん。因みに私も同じ感覚だから安心してね(パチン)」