72.親交の曲〜赤き小さな星編〜(137.
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- ……ナデナデ、ナデ、ナデ -
『(んっ、……誰かに、頭、撫でられてる?でも、この撫で方、……ぎこちないというか、優しめと言うか、…………多分、女の人………誰?)……んっ……(スウゥ……パチ、パチ - ピタッ - ……チラッ)………ぇっ?…………き、きと、らちゃ……(ヒュッ)っ!!(ゲホゲホ!!)』
「せ、先輩っ!?無理して話したら駄目ですよっ!!(サスサス)あ、綾辻先輩っ!どうすればっ…」
「(ポン)大丈夫よ藍ちゃん、落ち着いて。……今ベッド起こすからそのまま背中擦って上げてて。(…コトン)それと、貴女が取り乱せば彼女はもっと焦ってしまい無理をするから、見た目や言動は出来るだけ平常心を保つように。……大丈夫、命に関わる状況じゃないから安心して(ウィーン)」
ゆっくりとだが意識が浮上した柚紀が目を開き見たのは、私服(恐らく制服)姿で自分の頭をぎこちなく撫でている木虎の姿であった。その姿に驚き喉が乾燥した状態で話してしまい妙な呼吸音が聞こえ咳き込む柚紀を見て戸惑う木虎を、給湯スペースから飲み物を持って戻って来た綾辻が冷静に指示を出しながら機械を操作。ベッドが起き上がるまでの微妙な間を使って、耐熱性の容器に柚紀に飲ませる白湯(ストロー付き)を用意して"大丈夫、慌てずゆっくり"と声を掛けながら先ずは水分補給をさせる。半分位飲んで落ち着いた柚紀が二人を見て『あの、その、……えっと…』と、どう言葉を掛ければよいか迷っているのを見て、綾辻から優しく声を掛ける
「ねぇ柚紀ちゃん、お腹、空いてない?多分半日位何も食べてないと思うけど、大丈夫?もし食欲あるなる直ぐに用意出来るけど……食べれそう?」
『(…グーーー)っ!???……た、食べれます。食べたい、です。後、……何かクッション、ないですか?この子より小さい、の(ゴニョゴニョ)』
「(…ニコッ)温めるだけだからちょっと待っててね。藍ちゃんはそこに居る子のうちどちらかを彼女に渡してあげて」
「あ、はい。分かりました(スクッ)」
指摘されて空腹感を感じてしまい、オトを鳴らしてしまった事に赤らめる柚紀は小さい声ながらきちんと綾辻の質問に答え更に"お願い"をする。これに対して笑顔を絶やさない綾辻は再び給湯スペースへ行き、木虎は指示通り椅子に置かれているぬいぐるみから……兎の方を持ち上げて柚紀に差し出す。これに対して『ぁ、ぁりが、とぅ』と一応お礼を述べて受け取ると……ぬいぐるみで顔を隠してしまう。が、隙間から顔が未だに赤いのが気になり木虎がタブレットで状況を把握しようとした矢先に綾辻が戻ってくる。耐熱性の容器に入った野菜たっぷりの雑炊らしいのが乗ったお盆を一度木虎に預け、代わりにタブレットを貰い画面を見た後にベッドの縁に一体化していた検査に使用するリストバンドを手に取り、一言掛けて装着すると
「寺島さんから【起きたら数値チェックしてくれ】って言われてるからやっちゃうね。ただ、簡易式だから時間掛かるのと計測中は出来るだけ動かないで欲しいって言ってたから大人しくしててね?で、空腹の柚紀ちゃんを待たせるのも忍びないから、……(ニッコリ)藍ちゃん食べさせて上げてくれないかな?レンゲ半分位掬って、軽く冷ましてゆっくり食べればこの量でも彼女は満腹になるから大丈夫だよ」
『………………へっ?あ、綾辻先輩っ!??そ、そそそんな事木虎ちゃんにさせる訳にはっ!?計測が終わるまで待ち…(グゥ〜〜)…………ぁ、あぅあ〜〜〜〜〜』
「……(…フー、フー……スッ)………どうぞ先輩。起き上がれるだけのトリオン量に戻ったとは言え、完全ではないのでしょ?きちんと食べて回復に勤しんで下さい。貴女が元気にならないと………佐鳥先輩が何時も以上に騒がしくなったり、時枝先輩や嵐山先輩までもが表情が暗くなりますので」
『うぅ、………ぃ、頂きます。……(ハム、…モグモグモグモグ)』
夏の時より重症化してないらしく、自分で食べる気だった柚紀がまさか年下の木虎のお世話になるとは思っておらずアタフタするが、空腹には耐えきれず恥ずかしながら食事をする事に。特に表情を変えずに黙々と食べさせる木虎と、微笑ましく見守る綾辻。因みに数値チェック指示は本当だが、動いても支障はなかったりする。数値測定に時間が掛かるのは腕時計や検査室でも同じなので、そこは疑問視していないご様子
そして何とか食べ終えたのと同時に測定も終わり、柚紀に水分補給をさせ(これは一人で飲んでます)お皿を下げた綾辻が何かを持って戻ってくる。それは……
『……蜜柑のゼリー、ですか?』
「そうよ、諏訪さんが"病人なんだから甘やかしてやれ"とか言って食事と一緒に持ってきてくれたの。本当なら用意してたお菓子でもとは思ったけど、………あまり消化の良いものじゃないから、もう少し良くなったら皆で食べましょう(ナデナデ)……はい、どうぞ」
『……………………(チラッ)』
「!………気にせず食べて下さい、先輩の為に用意してくれたモノですし、……貴女が美味しそうに食べていると、何だかコチラも……妙に、嬉しく、なりますから(プイッ)」
食後のデザートが出てきて食べたいが一つしかなく、躊躇してしまう柚紀。それを木虎がきっぱり意見した後に綾辻の顔色を見て、恐る恐る食べ始める。そしてやはり美味しいモノを食べるだけで幸せな気分になる柚紀は表情が綻び、先程より元気になった気がする木虎はこっそりため息を漏らす。……どう言う意図のかは不明だが
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- ……ナデナデ、ナデ、ナデ -
『(んっ、……誰かに、頭、撫でられてる?でも、この撫で方、……ぎこちないというか、優しめと言うか、…………多分、女の人………誰?)……んっ……(スウゥ……パチ、パチ - ピタッ - ……チラッ)………ぇっ?…………き、きと、らちゃ……(ヒュッ)っ!!(ゲホゲホ!!)』
「せ、先輩っ!?無理して話したら駄目ですよっ!!(サスサス)あ、綾辻先輩っ!どうすればっ…」
「(ポン)大丈夫よ藍ちゃん、落ち着いて。……今ベッド起こすからそのまま背中擦って上げてて。(…コトン)それと、貴女が取り乱せば彼女はもっと焦ってしまい無理をするから、見た目や言動は出来るだけ平常心を保つように。……大丈夫、命に関わる状況じゃないから安心して(ウィーン)」
ゆっくりとだが意識が浮上した柚紀が目を開き見たのは、私服(恐らく制服)姿で自分の頭をぎこちなく撫でている木虎の姿であった。その姿に驚き喉が乾燥した状態で話してしまい妙な呼吸音が聞こえ咳き込む柚紀を見て戸惑う木虎を、給湯スペースから飲み物を持って戻って来た綾辻が冷静に指示を出しながら機械を操作。ベッドが起き上がるまでの微妙な間を使って、耐熱性の容器に柚紀に飲ませる白湯(ストロー付き)を用意して"大丈夫、慌てずゆっくり"と声を掛けながら先ずは水分補給をさせる。半分位飲んで落ち着いた柚紀が二人を見て『あの、その、……えっと…』と、どう言葉を掛ければよいか迷っているのを見て、綾辻から優しく声を掛ける
「ねぇ柚紀ちゃん、お腹、空いてない?多分半日位何も食べてないと思うけど、大丈夫?もし食欲あるなる直ぐに用意出来るけど……食べれそう?」
『(…グーーー)っ!???……た、食べれます。食べたい、です。後、……何かクッション、ないですか?この子より小さい、の(ゴニョゴニョ)』
「(…ニコッ)温めるだけだからちょっと待っててね。藍ちゃんはそこに居る子のうちどちらかを彼女に渡してあげて」
「あ、はい。分かりました(スクッ)」
指摘されて空腹感を感じてしまい、オトを鳴らしてしまった事に赤らめる柚紀は小さい声ながらきちんと綾辻の質問に答え更に"お願い"をする。これに対して笑顔を絶やさない綾辻は再び給湯スペースへ行き、木虎は指示通り椅子に置かれているぬいぐるみから……兎の方を持ち上げて柚紀に差し出す。これに対して『ぁ、ぁりが、とぅ』と一応お礼を述べて受け取ると……ぬいぐるみで顔を隠してしまう。が、隙間から顔が未だに赤いのが気になり木虎がタブレットで状況を把握しようとした矢先に綾辻が戻ってくる。耐熱性の容器に入った野菜たっぷりの雑炊らしいのが乗ったお盆を一度木虎に預け、代わりにタブレットを貰い画面を見た後にベッドの縁に一体化していた検査に使用するリストバンドを手に取り、一言掛けて装着すると
「寺島さんから【起きたら数値チェックしてくれ】って言われてるからやっちゃうね。ただ、簡易式だから時間掛かるのと計測中は出来るだけ動かないで欲しいって言ってたから大人しくしててね?で、空腹の柚紀ちゃんを待たせるのも忍びないから、……(ニッコリ)藍ちゃん食べさせて上げてくれないかな?レンゲ半分位掬って、軽く冷ましてゆっくり食べればこの量でも彼女は満腹になるから大丈夫だよ」
『………………へっ?あ、綾辻先輩っ!??そ、そそそんな事木虎ちゃんにさせる訳にはっ!?計測が終わるまで待ち…(グゥ〜〜)…………ぁ、あぅあ〜〜〜〜〜』
「……(…フー、フー……スッ)………どうぞ先輩。起き上がれるだけのトリオン量に戻ったとは言え、完全ではないのでしょ?きちんと食べて回復に勤しんで下さい。貴女が元気にならないと………佐鳥先輩が何時も以上に騒がしくなったり、時枝先輩や嵐山先輩までもが表情が暗くなりますので」
『うぅ、………ぃ、頂きます。……(ハム、…モグモグモグモグ)』
夏の時より重症化してないらしく、自分で食べる気だった柚紀がまさか年下の木虎のお世話になるとは思っておらずアタフタするが、空腹には耐えきれず恥ずかしながら食事をする事に。特に表情を変えずに黙々と食べさせる木虎と、微笑ましく見守る綾辻。因みに数値チェック指示は本当だが、動いても支障はなかったりする。数値測定に時間が掛かるのは腕時計や検査室でも同じなので、そこは疑問視していないご様子
そして何とか食べ終えたのと同時に測定も終わり、柚紀に水分補給をさせ(これは一人で飲んでます)お皿を下げた綾辻が何かを持って戻ってくる。それは……
『……蜜柑のゼリー、ですか?』
「そうよ、諏訪さんが"病人なんだから甘やかしてやれ"とか言って食事と一緒に持ってきてくれたの。本当なら用意してたお菓子でもとは思ったけど、………あまり消化の良いものじゃないから、もう少し良くなったら皆で食べましょう(ナデナデ)……はい、どうぞ」
『……………………(チラッ)』
「!………気にせず食べて下さい、先輩の為に用意してくれたモノですし、……貴女が美味しそうに食べていると、何だかコチラも……妙に、嬉しく、なりますから(プイッ)」
食後のデザートが出てきて食べたいが一つしかなく、躊躇してしまう柚紀。それを木虎がきっぱり意見した後に綾辻の顔色を見て、恐る恐る食べ始める。そしてやはり美味しいモノを食べるだけで幸せな気分になる柚紀は表情が綻び、先程より元気になった気がする木虎はこっそりため息を漏らす。……どう言う意図のかは不明だが