70.幻鏡の曲(135.
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❲………村上、野々村ちゃんの側から離れるなよ!!…風刃起動!!?❳
- ガッ! ガガガガッ!…ザキイィーン!! -
(全)「❲!!?❳」
いきなり迅の声と共に斬撃が飛んでくると、俊敏型や新たにゲートから現れた敵が一刀両断される。そして風刃を起動させたまま姿を現した彼を見て、各自色んな理由で表情も様々なのを浮かべていた
「うぉ〜!!流石は迅さんだ!あのすばしっこい奴もサイドエフェクトを用いれば簡単に仕留めれるってこったな」
「…………いや、迅さんのサイドエフェクトの性質を考えると難しい気が(…ズカズカズカ- パシャパシャパシャ -)って野々村?……濡れるぞ??(タタタタタ…)」
「(スタン!)正解は"言実さんに敵の移動予測経路を割り出しして貰ったのを陽菜さん経由で教えて"……って、野々村ちゃんどうしたのさ?生身でこの時期の雨に当たると幾ら頑丈な君でも簡単に風邪を…(…グニィーーー!)……ふへっ?!?!」
「(グニー)…………何で来たんだよ?!それも"ユズが撤退した後に"!!後、陽菜さんから【今日の迅はグロッキーだから手助け無理そう】って移動中に通信もらって、……だから俺が一層頑張らきゃって思ったのに!!?(グニグニ!)……………来るならもっと早く来やがれ!!若しくは陽菜さん経由で良いから連絡寄越せ!!(グニグニグニ……ピタッ)そう、すれば……ユズが、"あんな無茶"せずに済んだのに………(…ダラ~ン)」
- バチバチバチバチバチ…… -
米屋が絶賛する中、村上がそうではないと否定している途中でフブキが合流した迅に近づいて行く。それを慌てて追い掛け追いつくと、レイガストにて雨避けをする。そのフブキは迅の頬を引っ張りながら愚痴を漏らすが、最後の方では"結局、自分が一番悪い"と結論に達してしまい項垂れる。それを見て複雑な表情を浮かべたまま迅はフブキの頭を撫でながら事情を説明する
「(ナデナデ)……遅くなって御免ね。でも俺、本当に少し前まで動くのも辛かったんだよ?動ける様になったのは【二人の野々村ちゃんが対峙している姿が視えた】瞬間。……今までそんな事無かったのに、あれは不思議な感覚だったよ。謎の疲労感が無くなる…柚紀ちゃんではないナニかによって解消されるなんてね。(ナデナデ……スッ)でも、少し考えたら"ある可能性に辿り着いた"。……この風刃が【君を助けてほしい】、そう願ったのではとね」
「!?…風刃が、ですか?………俺も、一応適合者ですが、そんな摩訶不思議な性能があるなんて……………まさかだとは思いますが、【元になった人物が関係している】…そう言いたいのですか?」
「元??……迅さんのソレが弧月とはまた違う特殊なトリガーなのは荒船から聞いて知っています。………"黒トリガー"、優れたトリオン能力を持つ者が己の全てを注ぎ込んで後世の為に残す強力なチカラを秘めたトリガー…"遺産"だと。故に"トリガーが持ち主を選ぶ"…とも聞きましたが、………野々村の知っている人、だったりするんですか?」
「……俺の知り合いで、ボーダー関係者で、…故人………迅さんとも関わりがありそうな人、……!!?…………まさか、ソレを作ったのはっ?!」
迅の言い分を聞いて風刃が使用可能な三輪が疑問を投げかける。そして護送の一件で風刃の性能を見ていた村上が、荒船に黒トリガー関連の知識を教えて貰っており、そこから推測した事を口にする。更にフブキが考え、……ある可能性、…答えに辿り着く。そう
「……この風刃を造ったのは最上さんだ。つまりは【これは姿を変えた最上さん自身】とも言えるかな?だから君の為にチカラを貸してくれた、その可能性はある。………最上さんと柚紀ちゃんは"直接的な繋がりも接点もないからね"。……………詳しくは基地で、……会議室に行ってからにしよっか。…(スウゥ)そいつの処分含めて城戸さんに話す事あるからね。……誰もアンタを擁護しないよ?お仲間も今回の件で陽菜さんを中心に炙り出ししてるだろうし、……追放した筈のアンタがトリガーを所持してたのもだけど、それと隠れて作り出していた変身トリガー用いて隊員を陥れようとした。幾ら優秀な功績や実力を有していても、………アンタの目的が不明で【直接的・間接的に柚紀ちゃんへの危害を加える未来が消えない】限り、あの人が許す筈がない。覚悟、しておく事だな"土田元エンジニア"」
「……迅、悠一っ!やはりお前が最大の壁となるかっ!?そこの鈴鳴の奴はまんまと騙せたと言うのにっ!!?…このっ、化け…(- ガツンッ!! -)「…おっと、悪いな!雨のせいで手元が滑っちまったぜ!!にしても、……アンアが土田だったのか。弾バカから忠告受けてたぜ?"土田って言う野郎がつる姐の逆鱗に触れた。…絶対に柚紀ちゃんには近づかせるな"って。………悪いがこのまま連行させてもらうぜ?抵抗した所で生身じゃトリオン体に敵わないのは、分かっているよな?」……くっ!?」
「………二人にも悪いが来てほしい。関係ない話も出てくるけど、今後の為にも色々はっきりさせておく必要がある。特に野々村ちゃん、君は【先に言っておかないと、大人達によって自分が望まないルートを強いられる可能性がある】……目先に囚われず、自分が一番優先させる事を阻害されないかを、…常に考えていてほしい。それは巡り巡って、柚紀ちゃんにも必ず影響が出てしまう。だから…」
「ユズに、影響が?……………分かったよ迅さん。……発言には気をつける、もし迷ったら……返事を保留にする。【軽率な言動は身を滅ぼす、特に重大な事柄に関しては慎重を心掛けるべし】………お偉いさん方を待たせ過ぎるのもアレだ。行こうぜ」
迅のアドバイスを胸にフブキ達もやっと帰路に着く。三輪が奈良坂に「犯人が逃げたら迷わず鉛弾を打ち込め」的な指示を出したのを聞いた土田は抵抗を諦めて大人しく米屋に担がれて居た。……村上はフブキを基地に返したら自分も支部に戻る予定だったが、迅の指示で追随継続が決定した。自分に関わる内容が一つでもあるなら、知るべきだと思ったのだ。きっと巡り巡ってソレは柚紀に繋がると直感したのだ。…………自分もあの少女の同類と言えるサイドエフェクト所有者なのは変えられない事実なのだから