67.星雲の曲〜集まりて形となりつつ〜(132.
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〜地下・スナイパー専用訓練施設〜
半崎と諏訪が施設に到着すると別行動を取る事に。半崎はチームメンバーである穂刈と荒船に合流し、諏訪は東の元へ。……スナイパーのC級隊員の指導をしていた彼は珍しい客人を見て中断し対応する。二・三会話を交わした後に、気になった事を訊ねる事に
「あ!!……そう言えば、来る途中で奈良坂と古寺に会ったんたが"鶴ヶ峰が会ったらマズい奴が居る"的な理由で、一緒に居たアイツを二人に託して来た。……日浦は見当たらねぇし、…………誰を指した言葉か東さんなら分かるか?」
「鶴ヶ峰に会わせたくない奴………多分彼の事だな。今は本人の希望で以前と服装が変わって見分けにくくなっているから諏訪も気付きにくかっただけで、……ちゃんと見知った相手だぞ?…………済まない、ちょっと来てくれ」
「は、ハイ!!(タタタタタ…)」
「んっ??………!!…テメェは確か誤射騒動に居合わせた…………何で此処に?!それも"C級隊員と同じ服装"をしていやがる?!……どう言う事になっているんだ?!説明しろ!!」
先程まで東が指導していたC級隊員が二人に駆け寄って来る。その顔を見て諏訪は驚愕するのだ。……何せ相手は例の誤射騒動の三人組の一人にして、柚紀と熊谷が出会ったきっかけにもなったあの弧月使いの青年なのだから。予想通りの反応をする諏訪に東が説明しようとするが、青年自ら"自分で話します"と告げて真っ向から対峙する。が、彼には以前とは異なる雰囲気を漂わせていた
「………(ペコリ)ちゃんと話すのは初めまして、ですね。基本貴方と会うのは彼女……歌姫と呼ばれているあの子絡みでしたので。………雰囲気が一変した事に戸惑いや警戒されているかも知れませんが、これが本来の姿です。今までは"二人の先輩に合わせて"あんな態度を取ってましたが、……もう辞めました。自分を偽るのを、色んな意味で。……俺は…強くなんかないし、本当は前線で戦いたくも無かった。どっちかと言えばスナイパーの方が性に合っているのに、先輩に【地味だし背中を預けたくない】的な理由で無理矢理弧月を使わされて、………段々攻撃よりサポートメインになって来て、あの洗脳被害にお二人が遭った後からは"もっと前に出て戦えやら役立たず"的な罵倒が増えて、……疲弊していた俺を見て東隊の二人が声を掛けてくれてそれで東さんに相談して……」
「一悶着は遭ったが、何とか二人と縁切りが出来て今はスナイパーとしての腕を磨いている訳だ。……向こうが自分勝手にまた仲間に引き入れない様に風間に協力してもらったが、今はその風間が任務で不在だ。…弧月でマスタークラスに到達してない事等を考慮して、今だけC級隊員に扮している訳だ」
「でもこれも本来の姿ですよ?……俺が弧月でB級に昇格したのだって、実力でとは言い難いが事実です。………先輩のおこぼれや、卑怯な手を使っていた自覚ありますので。……俺、当真や影浦と同じ学校・同学年で、入隊したのは二つ程シーズン前…それこそ熊谷とか奈良坂と同期ですが全然上達しなくて……ボーダーに入ったのだってあの二人に半強制的でした。一つ年上だし、変に逆らうと後が怖くて……ガンナーの先輩はそうでもないんですが、あの…スコーピオン使いの方はかなりキレ者でこう、世渡りが上手で悪知恵や猫かぶりが上手くて中々本性をオモテに出さなかったんですけど、………彼女のお陰でその呪縛から開放されて今では感謝してます。これなら、夏休み中に風間さんに厳重注意を受けた時点で相談すれば良かったんですが……やっぱりA級の方には、話しかけづらいですから」
話を聞いている諏訪はその青年の言い分に同感の考えを抱く。……所属年数や年齢が上がると自然と実力が身に付き大体のメンバーがA級に到達する。同級生である風間や木崎が良い例であり、東も今は指導の為にB級扱いを受けているが実力はA級のソレである。…自分とは違うと、少しネガティブ思考に走りかけたが直ぐに切り替える
「ま、A級なのに威厳がねぇってのもあんま良くはねぇからな。特に風間は見た目が見た目だから仕方ねぇよ。で〜だ、……(ガシガシ)俺は年齢の割には未だにB級に居るからよ〜、………何かあれば言えや。彼奴よりは敷居低いだろ?実力や地位も必要だが、こんな組織だ。………俺みたいなのが一人や二人居たって悪くねぇだろうしな」
「そうだな。……特に彼女、鶴ヶ峰関連の事案はお前みたいな奴は重宝する。俺もだがA級隊員がこぞって彼女を擁護し過ぎると、上層部がナニをしてくるか不明であり、一番交流のある嵐山隊も……かなり特殊な立ち位置に居るせいで自由に動けない事もあるのは事実だからな。「…えっ?!あ、あの……嵐山隊メンバー"全員"と歌姫って、仲良いですか?」ん?………諏訪、どんな感じだ?」
「全員って事は木虎含めてか?……まぁ、数少ない女子隊員であり、アイツのダチである野々村と同期ってのもあって………仲は悪くねぇと思うが……何か気になる事、あるのか?」
話が纏まりそうになったが、青年が【柚紀と嵐山隊との関係性】を聞いた瞬間、表情が優れないものとなっていく。……先程の訓練室での事もあり流石に気になった諏訪が説明を要求する。………少し躊躇しながら、意を決して話そうとした矢先
《私だ、いきなり通信して済まぬ。が、急を要する事態となった故に"あの子と一定以上仲の良い隊長及び一部隊員に"この声が聞こえておる様になっている事を先ずはご了承願おう。さて本題だが………柚紀が姿を消した。失踪、とは違うぞ?連絡及び居場所特定不可能な状況となっている。今日はとあるお使い目的で基地内に居たのだが、その途中で行方が途絶えた。そのお使いのモノが入った鞄は見つけたが本人はおらず、更に携帯もだが………トリガーホルダーも例の腕時計も未所持であり、不安定なあの子に"精神安定剤"を所持させているせいでトリオン反応すら追えぬ。……そこで、少しでも情報を集めたく思う。柚紀に関する事ならどんな些細な事でも構わぬ、何か気になる事があれば私に通信……だけでは不十分だな。文章をも用いて二重の連絡を求める、どちらか片方では信憑性が欠けそうだからな。それと、同時刻に嵐山隊の木虎も消息が途絶えている。………単なる偶然かも知れぬが、柚紀同様情報を求める。が、こちらはヒナ宛にメッセージを送れ。通信は不要だ。………私事と自覚はある、だが頼む…力を貸してくれ!……以上だ》
言実からの予告なしにいきなりこんな通信が入れば流石の東も表情を曇らせる。そして青年に話を聞き出そうとする傍ら、荒船隊メンバーそして…個人練習をしていたらしい絵馬も集まって来ると全員に話を共有後、別件から入って来た"有力情報"を知ると「日佐人!堤!!出るぞ!!」と諏訪が通信しながら勢いよく訓練施設を後にし、荒船にこの場を任せると東も部下二人と会話しながら施設を後にするのであった
半崎と諏訪が施設に到着すると別行動を取る事に。半崎はチームメンバーである穂刈と荒船に合流し、諏訪は東の元へ。……スナイパーのC級隊員の指導をしていた彼は珍しい客人を見て中断し対応する。二・三会話を交わした後に、気になった事を訊ねる事に
「あ!!……そう言えば、来る途中で奈良坂と古寺に会ったんたが"鶴ヶ峰が会ったらマズい奴が居る"的な理由で、一緒に居たアイツを二人に託して来た。……日浦は見当たらねぇし、…………誰を指した言葉か東さんなら分かるか?」
「鶴ヶ峰に会わせたくない奴………多分彼の事だな。今は本人の希望で以前と服装が変わって見分けにくくなっているから諏訪も気付きにくかっただけで、……ちゃんと見知った相手だぞ?…………済まない、ちょっと来てくれ」
「は、ハイ!!(タタタタタ…)」
「んっ??………!!…テメェは確か誤射騒動に居合わせた…………何で此処に?!それも"C級隊員と同じ服装"をしていやがる?!……どう言う事になっているんだ?!説明しろ!!」
先程まで東が指導していたC級隊員が二人に駆け寄って来る。その顔を見て諏訪は驚愕するのだ。……何せ相手は例の誤射騒動の三人組の一人にして、柚紀と熊谷が出会ったきっかけにもなったあの弧月使いの青年なのだから。予想通りの反応をする諏訪に東が説明しようとするが、青年自ら"自分で話します"と告げて真っ向から対峙する。が、彼には以前とは異なる雰囲気を漂わせていた
「………(ペコリ)ちゃんと話すのは初めまして、ですね。基本貴方と会うのは彼女……歌姫と呼ばれているあの子絡みでしたので。………雰囲気が一変した事に戸惑いや警戒されているかも知れませんが、これが本来の姿です。今までは"二人の先輩に合わせて"あんな態度を取ってましたが、……もう辞めました。自分を偽るのを、色んな意味で。……俺は…強くなんかないし、本当は前線で戦いたくも無かった。どっちかと言えばスナイパーの方が性に合っているのに、先輩に【地味だし背中を預けたくない】的な理由で無理矢理弧月を使わされて、………段々攻撃よりサポートメインになって来て、あの洗脳被害にお二人が遭った後からは"もっと前に出て戦えやら役立たず"的な罵倒が増えて、……疲弊していた俺を見て東隊の二人が声を掛けてくれてそれで東さんに相談して……」
「一悶着は遭ったが、何とか二人と縁切りが出来て今はスナイパーとしての腕を磨いている訳だ。……向こうが自分勝手にまた仲間に引き入れない様に風間に協力してもらったが、今はその風間が任務で不在だ。…弧月でマスタークラスに到達してない事等を考慮して、今だけC級隊員に扮している訳だ」
「でもこれも本来の姿ですよ?……俺が弧月でB級に昇格したのだって、実力でとは言い難いが事実です。………先輩のおこぼれや、卑怯な手を使っていた自覚ありますので。……俺、当真や影浦と同じ学校・同学年で、入隊したのは二つ程シーズン前…それこそ熊谷とか奈良坂と同期ですが全然上達しなくて……ボーダーに入ったのだってあの二人に半強制的でした。一つ年上だし、変に逆らうと後が怖くて……ガンナーの先輩はそうでもないんですが、あの…スコーピオン使いの方はかなりキレ者でこう、世渡りが上手で悪知恵や猫かぶりが上手くて中々本性をオモテに出さなかったんですけど、………彼女のお陰でその呪縛から開放されて今では感謝してます。これなら、夏休み中に風間さんに厳重注意を受けた時点で相談すれば良かったんですが……やっぱりA級の方には、話しかけづらいですから」
話を聞いている諏訪はその青年の言い分に同感の考えを抱く。……所属年数や年齢が上がると自然と実力が身に付き大体のメンバーがA級に到達する。同級生である風間や木崎が良い例であり、東も今は指導の為にB級扱いを受けているが実力はA級のソレである。…自分とは違うと、少しネガティブ思考に走りかけたが直ぐに切り替える
「ま、A級なのに威厳がねぇってのもあんま良くはねぇからな。特に風間は見た目が見た目だから仕方ねぇよ。で〜だ、……(ガシガシ)俺は年齢の割には未だにB級に居るからよ〜、………何かあれば言えや。彼奴よりは敷居低いだろ?実力や地位も必要だが、こんな組織だ。………俺みたいなのが一人や二人居たって悪くねぇだろうしな」
「そうだな。……特に彼女、鶴ヶ峰関連の事案はお前みたいな奴は重宝する。俺もだがA級隊員がこぞって彼女を擁護し過ぎると、上層部がナニをしてくるか不明であり、一番交流のある嵐山隊も……かなり特殊な立ち位置に居るせいで自由に動けない事もあるのは事実だからな。「…えっ?!あ、あの……嵐山隊メンバー"全員"と歌姫って、仲良いですか?」ん?………諏訪、どんな感じだ?」
「全員って事は木虎含めてか?……まぁ、数少ない女子隊員であり、アイツのダチである野々村と同期ってのもあって………仲は悪くねぇと思うが……何か気になる事、あるのか?」
話が纏まりそうになったが、青年が【柚紀と嵐山隊との関係性】を聞いた瞬間、表情が優れないものとなっていく。……先程の訓練室での事もあり流石に気になった諏訪が説明を要求する。………少し躊躇しながら、意を決して話そうとした矢先
《私だ、いきなり通信して済まぬ。が、急を要する事態となった故に"あの子と一定以上仲の良い隊長及び一部隊員に"この声が聞こえておる様になっている事を先ずはご了承願おう。さて本題だが………柚紀が姿を消した。失踪、とは違うぞ?連絡及び居場所特定不可能な状況となっている。今日はとあるお使い目的で基地内に居たのだが、その途中で行方が途絶えた。そのお使いのモノが入った鞄は見つけたが本人はおらず、更に携帯もだが………トリガーホルダーも例の腕時計も未所持であり、不安定なあの子に"精神安定剤"を所持させているせいでトリオン反応すら追えぬ。……そこで、少しでも情報を集めたく思う。柚紀に関する事ならどんな些細な事でも構わぬ、何か気になる事があれば私に通信……だけでは不十分だな。文章をも用いて二重の連絡を求める、どちらか片方では信憑性が欠けそうだからな。それと、同時刻に嵐山隊の木虎も消息が途絶えている。………単なる偶然かも知れぬが、柚紀同様情報を求める。が、こちらはヒナ宛にメッセージを送れ。通信は不要だ。………私事と自覚はある、だが頼む…力を貸してくれ!……以上だ》
言実からの予告なしにいきなりこんな通信が入れば流石の東も表情を曇らせる。そして青年に話を聞き出そうとする傍ら、荒船隊メンバーそして…個人練習をしていたらしい絵馬も集まって来ると全員に話を共有後、別件から入って来た"有力情報"を知ると「日佐人!堤!!出るぞ!!」と諏訪が通信しながら勢いよく訓練施設を後にし、荒船にこの場を任せると東も部下二人と会話しながら施設を後にするのであった