65.見送りの曲〜安全祈願〜(130.
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〜 ボーダー本部基地・屋上 〜
さて、中庭に届いたヴァイオリンの音色を奏でた人物の正体は………お察しの通り柚紀であった。そしてそれを見守っているのが迅と嵐山、そして
- ♫〜♫〜♪♫♫〜 -
「(ム〜)……あ〜あ、折角佐鳥ととっきーしか知らなかった柚紀ちゃんの知られざる一面、二人にもバレちゃった〜!!…………何か、悔しいし、ムカつく」
「ハイハイ、そう拗ねないの佐鳥。……何時かは分かる事だったんだから、仕方ないでしょ?コレを彼女は隠すつもり無かったみたいだし」
「ま、最近だとあの家で時々練習してたから、多分隊員の中には柚紀ちゃんのヴァイオリンを聴いたことある子は居るんじゃないかな?……人前で奏でるつもりはないらしいけど、歌同様に楽器演奏も好きみたいだからね」
「俺的にはもっと聴いてみたいが、……歌の二の舞にはさせたくはない。だから"聴けたら得をした"程度にするつもりだし、他言する気もない。何をどう楽しむのは個人の自由だ、無理強いは良くないからね。三人だってそうだろ?」
柚紀の性格上、遠征メンバーを見送ると察していた佐鳥と時枝も同行していたのだ。本当はもっと早くから基地に来ていたが、……邪魔をしたら駄目だと嵐山に足止めを食らっていたので、会えなかったのだった。そして【ヴァイオリンを奏でる柚紀の事は他言厳禁】と自然の流れで取り決めをされた辺りで曲が終え、一礼をした柚紀に四人が拍手をする。これに対して嬉しくもあり恥ずかしそうにもしながらヴァイオリンをケースに仕舞った辺りで佐鳥が駆け寄ってくる
「弾いた曲が前とは違うけどさ、……上手くなったかな〜って佐鳥は思ったよ!!でもさ、………柚紀ちゃんは不満そうに見えた。これって気のせい?」
『……ん〜、…"私には合わない曲"かなって。この曲はひまわりって言うんだけど、もう少し力強く、……それこそ夏に大きな花を咲かせる向日葵みたいな感じの曲だから。…私が好む何処かスローテンポな曲じゃ見送りの曲には合わないから、今日は頑張ったけど。……駄目だね、こんなのじゃ』
「……でもきっと、気持ちは皆に届いている筈だよ?【オトに気持ちを乗せて放つ】………君が得意とする事だからね。後、預かっている間に少し調べさせて貰ったけど……この【アマティのヴァイオリン】は優しい音色が特徴だから、力強い曲には不向きだね。もしこだわるなら弾き方を変えるより、楽器を使い分けしたらどう?」
「あ!!何か調べてるって思ったけどヴァイオリンについてだったの??!ってかアマティ………これ、多分本物、だよね?…………前に聞いた"七桁近い物を貰った"って、やっぱりコレだったの?!……………………あの時、壊れなくて良かったよ本当にさ」
佐鳥が"前に聞いた"とは歓迎会解散直後、単独行動をした柚紀を見つけた後に話した言実のお金遣いに関する事で出てきた話題の一つであり、実際の所【柚紀にとってこのヴァイオリンが本当に価値があるのかは知らないのだ】。値段は気にしない、貰えただけで嬉しいのだから。そんな感じで些か曖昧な笑みを浮かべていると、不意に空を見上げた柚紀は"雲に隠れた太陽"をぼんやりと見つめ、こんな事を考えた
『(……そう言えば最近、曇が多くてお天道様を見てないってお婆ちゃん、言ってたな。ずっと空を見上げる余裕なくて、……お父さんを思い出したくなくて、避けていたけど)……(スッ)貴女が、元気じゃないのは、どうして?
- …チカッ…………ズキンッ!! -
…えっ?……くっ!?な、何で、い、いきなりっ……(ズキンッ、ズキンッ!!)め、がっっ!?(ガクン!?)』
「「!?(バッ!…ガシッ!!)柚紀っ!?」」
「柚紀ちゃんっ?!どうした…「(クラッ)くっ!?……いきなり、未来が変わっただとっ!!?一体、ナニか原因だって言うんだ?!」迅っ!!?……大丈夫か?」
まるで太陽を掴むかの様な仕草をする柚紀に応えるかの様に、雲の隙間から日光が差す。その時右目に激しい痛みを覚えると右手で目を押え込みその場に崩れかける。それをトリオン体の二人が瞬時に支えるが、いきなりの状況に戸惑いを覚えてしまう。嵐山も三人に駆け寄ろうとするが、迅も急激な未来変更の余波を受けて立ち眩みを起こしてしまい、そちらを支える事に。こちらも理由が分からず戸惑っていると《そのままで居ろ、全員纏めて検査室に飛ばす。……ヒナ》と、言実から通信が入る。迅は辛うじて意識はあるが、柚紀は気を失っており気が気でない二人だが、無闇に動かして平気かすら分かるないのでそのまま待機していると足元にボーダーのエンブレムが現れ、屋上から姿を消したのである。
………ぽつんと、ヴァイオリンケースだけ残して
さて、中庭に届いたヴァイオリンの音色を奏でた人物の正体は………お察しの通り柚紀であった。そしてそれを見守っているのが迅と嵐山、そして
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「(ム〜)……あ〜あ、折角佐鳥ととっきーしか知らなかった柚紀ちゃんの知られざる一面、二人にもバレちゃった〜!!…………何か、悔しいし、ムカつく」
「ハイハイ、そう拗ねないの佐鳥。……何時かは分かる事だったんだから、仕方ないでしょ?コレを彼女は隠すつもり無かったみたいだし」
「ま、最近だとあの家で時々練習してたから、多分隊員の中には柚紀ちゃんのヴァイオリンを聴いたことある子は居るんじゃないかな?……人前で奏でるつもりはないらしいけど、歌同様に楽器演奏も好きみたいだからね」
「俺的にはもっと聴いてみたいが、……歌の二の舞にはさせたくはない。だから"聴けたら得をした"程度にするつもりだし、他言する気もない。何をどう楽しむのは個人の自由だ、無理強いは良くないからね。三人だってそうだろ?」
柚紀の性格上、遠征メンバーを見送ると察していた佐鳥と時枝も同行していたのだ。本当はもっと早くから基地に来ていたが、……邪魔をしたら駄目だと嵐山に足止めを食らっていたので、会えなかったのだった。そして【ヴァイオリンを奏でる柚紀の事は他言厳禁】と自然の流れで取り決めをされた辺りで曲が終え、一礼をした柚紀に四人が拍手をする。これに対して嬉しくもあり恥ずかしそうにもしながらヴァイオリンをケースに仕舞った辺りで佐鳥が駆け寄ってくる
「弾いた曲が前とは違うけどさ、……上手くなったかな〜って佐鳥は思ったよ!!でもさ、………柚紀ちゃんは不満そうに見えた。これって気のせい?」
『……ん〜、…"私には合わない曲"かなって。この曲はひまわりって言うんだけど、もう少し力強く、……それこそ夏に大きな花を咲かせる向日葵みたいな感じの曲だから。…私が好む何処かスローテンポな曲じゃ見送りの曲には合わないから、今日は頑張ったけど。……駄目だね、こんなのじゃ』
「……でもきっと、気持ちは皆に届いている筈だよ?【オトに気持ちを乗せて放つ】………君が得意とする事だからね。後、預かっている間に少し調べさせて貰ったけど……この【アマティのヴァイオリン】は優しい音色が特徴だから、力強い曲には不向きだね。もしこだわるなら弾き方を変えるより、楽器を使い分けしたらどう?」
「あ!!何か調べてるって思ったけどヴァイオリンについてだったの??!ってかアマティ………これ、多分本物、だよね?…………前に聞いた"七桁近い物を貰った"って、やっぱりコレだったの?!……………………あの時、壊れなくて良かったよ本当にさ」
佐鳥が"前に聞いた"とは歓迎会解散直後、単独行動をした柚紀を見つけた後に話した言実のお金遣いに関する事で出てきた話題の一つであり、実際の所【柚紀にとってこのヴァイオリンが本当に価値があるのかは知らないのだ】。値段は気にしない、貰えただけで嬉しいのだから。そんな感じで些か曖昧な笑みを浮かべていると、不意に空を見上げた柚紀は"雲に隠れた太陽"をぼんやりと見つめ、こんな事を考えた
『(……そう言えば最近、曇が多くてお天道様を見てないってお婆ちゃん、言ってたな。ずっと空を見上げる余裕なくて、……お父さんを思い出したくなくて、避けていたけど)……(スッ)貴女が、元気じゃないのは、どうして?
- …チカッ…………ズキンッ!! -
…えっ?……くっ!?な、何で、い、いきなりっ……(ズキンッ、ズキンッ!!)め、がっっ!?(ガクン!?)』
「「!?(バッ!…ガシッ!!)柚紀っ!?」」
「柚紀ちゃんっ?!どうした…「(クラッ)くっ!?……いきなり、未来が変わっただとっ!!?一体、ナニか原因だって言うんだ?!」迅っ!!?……大丈夫か?」
まるで太陽を掴むかの様な仕草をする柚紀に応えるかの様に、雲の隙間から日光が差す。その時右目に激しい痛みを覚えると右手で目を押え込みその場に崩れかける。それをトリオン体の二人が瞬時に支えるが、いきなりの状況に戸惑いを覚えてしまう。嵐山も三人に駆け寄ろうとするが、迅も急激な未来変更の余波を受けて立ち眩みを起こしてしまい、そちらを支える事に。こちらも理由が分からず戸惑っていると《そのままで居ろ、全員纏めて検査室に飛ばす。……ヒナ》と、言実から通信が入る。迅は辛うじて意識はあるが、柚紀は気を失っており気が気でない二人だが、無闇に動かして平気かすら分かるないのでそのまま待機していると足元にボーダーのエンブレムが現れ、屋上から姿を消したのである。
………ぽつんと、ヴァイオリンケースだけ残して