64.再認識の曲〜君の好きな人は誰?〜(129.
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「…………恋愛感情が全く無いと言えば、嘘になる。が、……鶴ヶ峰の事情をある程度知った後に迅さんに言われたよ【"家族と彼女"……この二択を迫られた際に、迷わず選べなければ、最終的にお互いが傷つき後悔する未来が視える。その未来を覆す覚悟をお前は持てるか】って。……………正直無理だと思った。目の前で彼女が危ないなら助けたいが、それと同時に家族に危機が迫っていると分かったら……きっと俺は迷う。そんな俺を後押ししてくれる存在が、…今だと迅さんやレイジさん、……一応小南先輩もか?な気がする。……………お前達はどうなんだ?【未来は確定した、彼女とは結ばれない】…そう迅さんに言われたら、引き下がるか?それとも……贖うか?」
自分の考えを話した上で二人に問い掛ける烏丸。それを聞いて「嫌だ!!そんなの考えたくない!?」と駄々を捏ねる佐鳥と、「京介だって言いたくない事を話したんだから、おれ達も答えるべきだよ」と指摘する時枝。それから完全に不機嫌丸出しの佐鳥も考えたらしく「あくまで例え話だからね!」と前置きしてから自分の考えを告げる
「本っっっっっっ当は、嫌だよ!そいつ認めるのをさ!!ただ、……ちゃんと相手が柚紀の事好きで、事情やら性格含めて彼女を受け入れて大切にしてくれるなら、まぁ………認めなくもない。勿論、彼女もソイツを好きになったのが大前提ね!!一方通行なのは絶対に駄目!!?……それじゃあ、いつの日か遭ったであろうストーカー被害の再来だもん。って、コレは確定事項、だよね?」
「ストーカー被害に関しては、ほぼ他の人達も同じ見解だし…………確か、市河さんからそれとなく聞いた覚えがあるから間違えない筈。ま、それはさておき、………それで柚紀が幸せになるなら身を引く、…と思うけど実際は微妙かな?暫くは諦めれなさそうだし、その相手とこの街を出て行くとかじゃない限りは、"仲の良い同級生の一人"になるだけな気がするし………現実にならないとやっぱり想像の域を出ないね。とは言っても、…………少なくとも"三門市の人間ひいてはボーダー関係者"が"そうなる可能性は低い"、かな?」
「ん?………とっきーは"何か気になる事"あるの?柚紀が【三門市在住でボーダー関係者じゃ一番付き合いが長いオレ達以外の誰かと恋仲になる】……そんな可能性がさ」
「……………あくまでも可能性の話だけどさ、ボーダー在籍者は"全員が必ず三門市在住"じゃない。本来は別地域に在住している人だっているのは佐鳥も知っているだろ?同級生だと……別役が該当するかな?」
「あっ!?スカウト組!!……でもさ、あり得るのかな?【柚紀が三門市来る以前に住んでいたであろう地域で、同じ位の年齢の男子がボーダーに入隊する】とか、かなり偶然……奇跡的な出来事とかさ?」
自分達以外に特別意識している人物を知らない二人(佐鳥は直接聞いているので、これは自信がある)は、こんな議論を展開し、時枝は先程この場で知り得た事をベースに"有り得そうな話"を語る。先ず【柚紀が生まれ育った山奥の里とは別の地域に、少なくても一回は移り住んでいる点】、【三門市に来る前に在住していたであろう街は学力が高く、運動も盛んらしくレベルが高い子どもが多く在住しており"高望みしなければ"永住出来るらしい点】、【ボーダーがスカウト活動をしている理由】更には【自分達の年齢の子は大体反抗期や思春期のせいで、安定を求めず閉鎖的な空間から飛び出したくなる子が出やすい点】以上の観点から、"可能性はゼロじゃない"と時枝が説明する。まさかと、佐鳥は思ったが……あり得なくはないのだ。柚紀が"何故家出をしてきたのか"………その理由は未だに不明だからだ。そしてさり気なく眠っている少女に視線を向けると"コロン"と寝返りを打ちコチラを向いた少女は……両手をパタパタ動かしてナニかを探しており、それが見つからないと分かるとうっすらと目尻に涙が現れたのに気づいた佐鳥は、席を立ってベッドに近づく。そして横になっている柚紀の腹部近くに控えめに腰を降ろして、上側になった左手を優しく握ってやると
- ………クイッ、ポフン!………ギュウーーー!! -
「……へっ?……………っ!!?ちょっ?!あのっ!!えっ?えっ??えっ??!ま、…みっ、…む、め、…もぉっっ??!!………柚紀ちゃん?!柚紀っ?!!…歌姫さまっ!?!起きてください!!!?でないと色々困るから佐鳥がー!??!?(バタバタバタ!)」
- ギュウーーー!!!? -
「……………………これ、助けるべき?」
「……と、俺は思うが?佐鳥の理性が何時まで持つか不明なのもだが、起きた鶴ヶ峰が今の状況を見たら……羞恥心やら罪悪感に負けて多分、泣く気がする。と言うより、……お前はあれを放置出来るのか?色んな意味で」
「………………………………(カタン、スタスタスタ…)」
佐鳥が繋いだ手を思いっきり引き寄せ、バランスを崩した佐鳥が見事に柚紀の胸元に倒れ込むと、ガッチリ後頭部をホールド。……最近の柚紀は【人肌や抱き枕がないと安心して眠れないのだ】。少し前までは言実の余韻を感じていたが、それが薄れて安眠を求めて寝返りを打ち、タイミングよく佐鳥がやって来て見事に安眠グッズをゲットした柚紀は満足そうな表情を浮かべつつ眠り続けている
一方で男子三人は心穏やかな訳かないのだ。佐鳥は胸元に顔を押し付けられており、服越しとは言えど女性特有の触感やら弾力を味わっており、更には髪の毛や服から漂う香水の様にキツくなく、何処か心地の良い香りに包まれて色々意識してしまいアタフタしているが、全く起きる気配がない。……自分が声を掛けても起きる可能性が低いのや【起き抜け現場に立ち合った事の無い】事からして、時枝が起こすべきと烏丸は進言。すると渋々ながら時枝は二人に近づきながらどうすれば起きるかを模索する。……よく見ると"うっすらと髪色が変化している"点から無意識にサイドエフェクトを使っているのは危ないから起こすべきなのは分かるが、幾ら懸命に佐鳥が色んな呼び方で呼び掛けても起きる気配がない。で、その呼び方が主に"ちゃん付け"や"呼び捨て"、そして何故か"様付け"。……それを聞いて、微睡みながら口にした柚紀の願いを叶える為に、一つ試してみる事にする。それは…
「(ユサユサ)……起きてよ、"柚紀さん"。佐鳥が苦しそうだから離してあげて(ユサユサ…スッ)……大丈夫、だから。(ナデナデ)君を一人にはもうしないよ、おれも……佐鳥も。……ね?(ナデナデ)」
自分の考えを話した上で二人に問い掛ける烏丸。それを聞いて「嫌だ!!そんなの考えたくない!?」と駄々を捏ねる佐鳥と、「京介だって言いたくない事を話したんだから、おれ達も答えるべきだよ」と指摘する時枝。それから完全に不機嫌丸出しの佐鳥も考えたらしく「あくまで例え話だからね!」と前置きしてから自分の考えを告げる
「本っっっっっっ当は、嫌だよ!そいつ認めるのをさ!!ただ、……ちゃんと相手が柚紀の事好きで、事情やら性格含めて彼女を受け入れて大切にしてくれるなら、まぁ………認めなくもない。勿論、彼女もソイツを好きになったのが大前提ね!!一方通行なのは絶対に駄目!!?……それじゃあ、いつの日か遭ったであろうストーカー被害の再来だもん。って、コレは確定事項、だよね?」
「ストーカー被害に関しては、ほぼ他の人達も同じ見解だし…………確か、市河さんからそれとなく聞いた覚えがあるから間違えない筈。ま、それはさておき、………それで柚紀が幸せになるなら身を引く、…と思うけど実際は微妙かな?暫くは諦めれなさそうだし、その相手とこの街を出て行くとかじゃない限りは、"仲の良い同級生の一人"になるだけな気がするし………現実にならないとやっぱり想像の域を出ないね。とは言っても、…………少なくとも"三門市の人間ひいてはボーダー関係者"が"そうなる可能性は低い"、かな?」
「ん?………とっきーは"何か気になる事"あるの?柚紀が【三門市在住でボーダー関係者じゃ一番付き合いが長いオレ達以外の誰かと恋仲になる】……そんな可能性がさ」
「……………あくまでも可能性の話だけどさ、ボーダー在籍者は"全員が必ず三門市在住"じゃない。本来は別地域に在住している人だっているのは佐鳥も知っているだろ?同級生だと……別役が該当するかな?」
「あっ!?スカウト組!!……でもさ、あり得るのかな?【柚紀が三門市来る以前に住んでいたであろう地域で、同じ位の年齢の男子がボーダーに入隊する】とか、かなり偶然……奇跡的な出来事とかさ?」
自分達以外に特別意識している人物を知らない二人(佐鳥は直接聞いているので、これは自信がある)は、こんな議論を展開し、時枝は先程この場で知り得た事をベースに"有り得そうな話"を語る。先ず【柚紀が生まれ育った山奥の里とは別の地域に、少なくても一回は移り住んでいる点】、【三門市に来る前に在住していたであろう街は学力が高く、運動も盛んらしくレベルが高い子どもが多く在住しており"高望みしなければ"永住出来るらしい点】、【ボーダーがスカウト活動をしている理由】更には【自分達の年齢の子は大体反抗期や思春期のせいで、安定を求めず閉鎖的な空間から飛び出したくなる子が出やすい点】以上の観点から、"可能性はゼロじゃない"と時枝が説明する。まさかと、佐鳥は思ったが……あり得なくはないのだ。柚紀が"何故家出をしてきたのか"………その理由は未だに不明だからだ。そしてさり気なく眠っている少女に視線を向けると"コロン"と寝返りを打ちコチラを向いた少女は……両手をパタパタ動かしてナニかを探しており、それが見つからないと分かるとうっすらと目尻に涙が現れたのに気づいた佐鳥は、席を立ってベッドに近づく。そして横になっている柚紀の腹部近くに控えめに腰を降ろして、上側になった左手を優しく握ってやると
- ………クイッ、ポフン!………ギュウーーー!! -
「……へっ?……………っ!!?ちょっ?!あのっ!!えっ?えっ??えっ??!ま、…みっ、…む、め、…もぉっっ??!!………柚紀ちゃん?!柚紀っ?!!…歌姫さまっ!?!起きてください!!!?でないと色々困るから佐鳥がー!??!?(バタバタバタ!)」
- ギュウーーー!!!? -
「……………………これ、助けるべき?」
「……と、俺は思うが?佐鳥の理性が何時まで持つか不明なのもだが、起きた鶴ヶ峰が今の状況を見たら……羞恥心やら罪悪感に負けて多分、泣く気がする。と言うより、……お前はあれを放置出来るのか?色んな意味で」
「………………………………(カタン、スタスタスタ…)」
佐鳥が繋いだ手を思いっきり引き寄せ、バランスを崩した佐鳥が見事に柚紀の胸元に倒れ込むと、ガッチリ後頭部をホールド。……最近の柚紀は【人肌や抱き枕がないと安心して眠れないのだ】。少し前までは言実の余韻を感じていたが、それが薄れて安眠を求めて寝返りを打ち、タイミングよく佐鳥がやって来て見事に安眠グッズをゲットした柚紀は満足そうな表情を浮かべつつ眠り続けている
一方で男子三人は心穏やかな訳かないのだ。佐鳥は胸元に顔を押し付けられており、服越しとは言えど女性特有の触感やら弾力を味わっており、更には髪の毛や服から漂う香水の様にキツくなく、何処か心地の良い香りに包まれて色々意識してしまいアタフタしているが、全く起きる気配がない。……自分が声を掛けても起きる可能性が低いのや【起き抜け現場に立ち合った事の無い】事からして、時枝が起こすべきと烏丸は進言。すると渋々ながら時枝は二人に近づきながらどうすれば起きるかを模索する。……よく見ると"うっすらと髪色が変化している"点から無意識にサイドエフェクトを使っているのは危ないから起こすべきなのは分かるが、幾ら懸命に佐鳥が色んな呼び方で呼び掛けても起きる気配がない。で、その呼び方が主に"ちゃん付け"や"呼び捨て"、そして何故か"様付け"。……それを聞いて、微睡みながら口にした柚紀の願いを叶える為に、一つ試してみる事にする。それは…
「(ユサユサ)……起きてよ、"柚紀さん"。佐鳥が苦しそうだから離してあげて(ユサユサ…スッ)……大丈夫、だから。(ナデナデ)君を一人にはもうしないよ、おれも……佐鳥も。……ね?(ナデナデ)」