63.和解の曲〜名アシスト万能手編〜(128.
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お弁当を受け取りお礼を言って蓋を開けば、主食が何時もはお米な柚紀には珍しくサンドイッチが入っていたのを、少し不思議そうにしている時枝を見て一切れ食べた後に口を開く
『……やっぱり気になる?サンドイッチをお昼に持ってきたの。バレーで腕を負傷して言実さんにお弁当をお願いした時も確か主食はおにぎり、だった気がするし』
「……かな?少なくともおれが一緒に昼食を一緒に食べた時は、ご飯が主食なのしか見たことないよ。………小麦アレルギーじゃないよね?確か看護中にうどんを出された際は普通に食べてたし、歓迎会の食事会の時だって揚げ物食べてたし。……薬の成分はアレルギーあるって市河さんには聞いたけど」
『(モグモグ……ゴックン)うん、食べ物系のアレルギーはないよ。ただ、…………お母さんが小麦アレルギー持ちだったから、パンやうどんとか揚げ物系は小さい頃はほぼ食べなかった。あ!でも米粉の存在を知って、たまーに食べる様になったかな?……(カプッ、モグモグモグモグ…ゴックン)…………(ムスッ)』
「………えっと、…鶴ヶ峰さん?何か不機嫌そうに見えるのは、おれの気のせいかな?何か気に障ること言った??(……アレかな?母親の事を話したから?)」
食べている時は何時も幸せそうな表情をしている柚紀が珍しく不機嫌そうにしているのを見て、時枝は内心焦ってはいるが見た目は変わらず、だが気になったので訊ねてみる。すると半分くらい中身を残した状態で一度手を止めた柚紀は、側に置いてあったタブレットを手に取り画面を見せる。そこには
【だって、時枝くんってさ……自分の事全然話してくれないんだもん!(●`ε´●)その、私だってお喋りは得意じゃないよ?変な事を言って相手を困らせたり、嫌な思いさせたくないもん。……でも、何も話さないで居ると人は離れて行っちゃうから。…………独りは嫌だから頑張っているだけで、話題だって最近の流行りとか知らないから意外と苦労しているんだからね!!だからさ、……ちょっとはそっちから話してよ。自分はこう考えているとか、悩んでいるとか、……それこそ飼い猫の話でも構わないから!!私ばっかり話すのは、不公平だよ(´・ω・`)】
「……………そう、いきなり言われても。(コリコリ)何時も聞き役に徹していて、必要なら意見を述べていたばかりで……話せそうな在り来りな話題はもう話しちゃっている気がするし」
【……別に丸っきり同じ事を話す必要はないよ?食べ物だってみかんと言っても、ゼリーやジュースもあるし、それこそ寒くなってきたから早摘みミカンの話題や、みかん以外にも美味しかったモノとかでも良いんだよ?……変にこだわり過ぎるよ君は。肩肘張らずにちょっとした事で良いんだよ?】
「………………………………」
柚紀からの指摘を受けて、時枝は何も言い返せなくなってしまうのだった。自覚はあったのだ、自分は何かと後手に回りがちで先手をあまり打たないのだ、と。戦闘でも日常でも、……柚紀に関する事でも。それが悪いとは思っていないがどうやら眼の前の少女はそれを気に入らないらしい。だが、いきなりナニかを話せと言われても何も浮かばない時枝を見て、おかずを一つ咀嚼して食べた後に【じゃあ私の質問に答えてよ】とタブレットを見せ、彼が頷いたのを確認してから表示させた
【……菊地原くんに、ナニを話したの?トリガーホルダーすり替えとか、かなりの不祥事に見合うだけの重要な秘密って、ナニ?】
「………………………………………君の、お父さんの事だよ。菊地原は静樹氏の事を"何年も音信不通な碌でもない奴"的な解釈をしていて、……ボーダー関係者だと知らなかった。ま、説明したのはほぼ冬島さんだったけどね。でも、君から話していない事を、おれが勝手に話していい事の訳がない。だって、……知らないんだよね?静樹氏が本当に亡くなっているか、それすら」
『っ!?(……コクリ)うん、知らない。……お父さんの死体も遺灰も、私達の元に帰って来てない!!ただ"不慮の事故で亡くなり、ご遺体も見つけられない状況だ"って!!そう、城戸さんが、林藤さんが伝えに来た!(…ゴソッ、……ジャラッ)そして、私の手元にこの石が届けられた!!(…ヒック)それじゃあ、納得できないよ、諦めれない!?だから私はっ!……真実を、詳細を知るまでこの街を離れたくない!!それに、また一からその地域に住む人との信頼関係を築くとか、………もう、嫌だよ!せっかく親友と呼べる友達が出来たのに、別れるのは、イヤ!!?……もう、他人を怖がりたくない!疑いたくない!…………安心できる場所が、私らしく居るのを許される居場所が、欲しいよっ(ヒック、……ポロ、ポロ…ポロ、ポロ)』
柚紀の質問を返した筈が、時枝は無意識に言葉を発してしまった。静樹氏関連で気にしていた事を。母親の事は知らないが、本当に父親が死亡していると理解していれば柚紀程の理解力を有していれば辛くても受け入れ、前に進めると時枝は感じていた。だが、例の隔離室にて迅に語った事が真実なら
- 彼女の心の内では、"父親の死"を未だに受け入れられていない。だから自分から誰かに話そうとしない。……思い出したら揺らぐ…泣いてしまうと理解しているから -
そしてこの歳で親を失う子どもは少ない方であり、それをネタに虐められる……そんな例もあるし恐らくこの少女は体験している。だから恐れているのだ、…………誰だって、痛いのや苦しいのは嫌なものだから。…時枝の両親は健在だし、イジメに遭った事もない。……対人関係での苦労はあるが、……自分には仲間が居た。でも柚紀には………なら、今の自分に出来る事は
- クイッ……ポフッ!………ナデナデ -
「大丈夫、大丈夫だよ。君が望まない限り、そんな未来は来ない。【自ら想像した現象を現実に実現させる】………それが鶴ヶ峰さん、貴女が持つ特別な能力だ。(ナデナデ)本当ならさ、おれがどうにかしてあげたいけど、……ボーダー隊員であり広報担当であるが前にただの中学生じゃ、出来る事なんて限られてる。けど、(ナデナデ)君がそう願うなら、おれは君の宿木になるよ。……なれるかは分からない、でも…………心の奥底に沈めていた本音を聞いてあげたり、疲れた君を少し位休ませたり、その間位なら…きっと守ってあげれる。(ナデナデ、…パッ!)ま、一人じゃ無理になれば……佐鳥とか野々村が勝手にしゃしゃり出てきそうだから問題ないか?あの二人は本当に鶴ヶ峰さんが大切みたいだからね。……二人以外にも君を大切に思っている人は沢山居るし、……(…スッ)おれも、その一人だよ?」
- ………………チュッ -
『……やっぱり気になる?サンドイッチをお昼に持ってきたの。バレーで腕を負傷して言実さんにお弁当をお願いした時も確か主食はおにぎり、だった気がするし』
「……かな?少なくともおれが一緒に昼食を一緒に食べた時は、ご飯が主食なのしか見たことないよ。………小麦アレルギーじゃないよね?確か看護中にうどんを出された際は普通に食べてたし、歓迎会の食事会の時だって揚げ物食べてたし。……薬の成分はアレルギーあるって市河さんには聞いたけど」
『(モグモグ……ゴックン)うん、食べ物系のアレルギーはないよ。ただ、…………お母さんが小麦アレルギー持ちだったから、パンやうどんとか揚げ物系は小さい頃はほぼ食べなかった。あ!でも米粉の存在を知って、たまーに食べる様になったかな?……(カプッ、モグモグモグモグ…ゴックン)…………(ムスッ)』
「………えっと、…鶴ヶ峰さん?何か不機嫌そうに見えるのは、おれの気のせいかな?何か気に障ること言った??(……アレかな?母親の事を話したから?)」
食べている時は何時も幸せそうな表情をしている柚紀が珍しく不機嫌そうにしているのを見て、時枝は内心焦ってはいるが見た目は変わらず、だが気になったので訊ねてみる。すると半分くらい中身を残した状態で一度手を止めた柚紀は、側に置いてあったタブレットを手に取り画面を見せる。そこには
【だって、時枝くんってさ……自分の事全然話してくれないんだもん!(●`ε´●)その、私だってお喋りは得意じゃないよ?変な事を言って相手を困らせたり、嫌な思いさせたくないもん。……でも、何も話さないで居ると人は離れて行っちゃうから。…………独りは嫌だから頑張っているだけで、話題だって最近の流行りとか知らないから意外と苦労しているんだからね!!だからさ、……ちょっとはそっちから話してよ。自分はこう考えているとか、悩んでいるとか、……それこそ飼い猫の話でも構わないから!!私ばっかり話すのは、不公平だよ(´・ω・`)】
「……………そう、いきなり言われても。(コリコリ)何時も聞き役に徹していて、必要なら意見を述べていたばかりで……話せそうな在り来りな話題はもう話しちゃっている気がするし」
【……別に丸っきり同じ事を話す必要はないよ?食べ物だってみかんと言っても、ゼリーやジュースもあるし、それこそ寒くなってきたから早摘みミカンの話題や、みかん以外にも美味しかったモノとかでも良いんだよ?……変にこだわり過ぎるよ君は。肩肘張らずにちょっとした事で良いんだよ?】
「………………………………」
柚紀からの指摘を受けて、時枝は何も言い返せなくなってしまうのだった。自覚はあったのだ、自分は何かと後手に回りがちで先手をあまり打たないのだ、と。戦闘でも日常でも、……柚紀に関する事でも。それが悪いとは思っていないがどうやら眼の前の少女はそれを気に入らないらしい。だが、いきなりナニかを話せと言われても何も浮かばない時枝を見て、おかずを一つ咀嚼して食べた後に【じゃあ私の質問に答えてよ】とタブレットを見せ、彼が頷いたのを確認してから表示させた
【……菊地原くんに、ナニを話したの?トリガーホルダーすり替えとか、かなりの不祥事に見合うだけの重要な秘密って、ナニ?】
「………………………………………君の、お父さんの事だよ。菊地原は静樹氏の事を"何年も音信不通な碌でもない奴"的な解釈をしていて、……ボーダー関係者だと知らなかった。ま、説明したのはほぼ冬島さんだったけどね。でも、君から話していない事を、おれが勝手に話していい事の訳がない。だって、……知らないんだよね?静樹氏が本当に亡くなっているか、それすら」
『っ!?(……コクリ)うん、知らない。……お父さんの死体も遺灰も、私達の元に帰って来てない!!ただ"不慮の事故で亡くなり、ご遺体も見つけられない状況だ"って!!そう、城戸さんが、林藤さんが伝えに来た!(…ゴソッ、……ジャラッ)そして、私の手元にこの石が届けられた!!(…ヒック)それじゃあ、納得できないよ、諦めれない!?だから私はっ!……真実を、詳細を知るまでこの街を離れたくない!!それに、また一からその地域に住む人との信頼関係を築くとか、………もう、嫌だよ!せっかく親友と呼べる友達が出来たのに、別れるのは、イヤ!!?……もう、他人を怖がりたくない!疑いたくない!…………安心できる場所が、私らしく居るのを許される居場所が、欲しいよっ(ヒック、……ポロ、ポロ…ポロ、ポロ)』
柚紀の質問を返した筈が、時枝は無意識に言葉を発してしまった。静樹氏関連で気にしていた事を。母親の事は知らないが、本当に父親が死亡していると理解していれば柚紀程の理解力を有していれば辛くても受け入れ、前に進めると時枝は感じていた。だが、例の隔離室にて迅に語った事が真実なら
- 彼女の心の内では、"父親の死"を未だに受け入れられていない。だから自分から誰かに話そうとしない。……思い出したら揺らぐ…泣いてしまうと理解しているから -
そしてこの歳で親を失う子どもは少ない方であり、それをネタに虐められる……そんな例もあるし恐らくこの少女は体験している。だから恐れているのだ、…………誰だって、痛いのや苦しいのは嫌なものだから。…時枝の両親は健在だし、イジメに遭った事もない。……対人関係での苦労はあるが、……自分には仲間が居た。でも柚紀には………なら、今の自分に出来る事は
- クイッ……ポフッ!………ナデナデ -
「大丈夫、大丈夫だよ。君が望まない限り、そんな未来は来ない。【自ら想像した現象を現実に実現させる】………それが鶴ヶ峰さん、貴女が持つ特別な能力だ。(ナデナデ)本当ならさ、おれがどうにかしてあげたいけど、……ボーダー隊員であり広報担当であるが前にただの中学生じゃ、出来る事なんて限られてる。けど、(ナデナデ)君がそう願うなら、おれは君の宿木になるよ。……なれるかは分からない、でも…………心の奥底に沈めていた本音を聞いてあげたり、疲れた君を少し位休ませたり、その間位なら…きっと守ってあげれる。(ナデナデ、…パッ!)ま、一人じゃ無理になれば……佐鳥とか野々村が勝手にしゃしゃり出てきそうだから問題ないか?あの二人は本当に鶴ヶ峰さんが大切みたいだからね。……二人以外にも君を大切に思っている人は沢山居るし、……(…スッ)おれも、その一人だよ?」
- ………………チュッ -