63.和解の曲〜名アシスト万能手編〜(128.
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それから"迅から"と一言告げて二人に近づく烏丸とほぼ同時に、佐鳥に用があるらしい男子生徒達が保健室を訪ねてきた。……眠っている柚紀が入り口から見えないとは思うが念の為佐鳥に追随するフブキと、ナニもしないままは気まずい笹森が話を聞いている傍ら、シロに首の包帯を解いて貰い痣を実際に見る為に再び時枝は換装。………それを見て表情を歪ませてしまう。因みに廊下に居た時はずっと正面にいた男性教員と対峙していたので写メする現場等を見ていなかったのだ
それからトリオン体になった時枝を怪訝そうに見た佐鳥に、シロが話を促せば男子生徒が来た理由を説明
「……何か、廊下でのやり取りや硝子破損の件やらで、一部の生徒が"アンチボーダー"的な発言と言うか、暴徒化しちゃって【本当にボーダー隊員は凄いのか証明しろ】的な感じになって今、体育館に元運動部所属の奴中心に有志が集まって待機してるみたい。……同学年にもだけど一年や二年にも少なからずC級の子が居る。でもさ、此処はB級やボーダーの顔である佐鳥達が対処するべき、だよね?」
「……まぁ、俺達は数ヶ月後には卒業するが、後輩達は少なくとも一年は此処で学校生活を過ごす。なら…、万が一ナニが遭っても俺達の方が被害が少ないだろう。それに、……試合をするにしても防衛任務やランク戦程の真剣味、…"生きるか死ぬか"的な空気を経験した事がない奴に、負けないだろう」
「それには俺も賛成だ。後さ、……新学期始まって早々にユズやシロを巡ってウチのクラスの馬鹿がやらかした事案あったろ?………こんな馬鹿げた事を口にする奴は【大抵引退後は体を動かしたり、鍛えるのを止めた奴等】だ。…ずっと続けている奴なら、とっくに帰るなりして【時間を有効活用する】だろうからな。…………ま、つまりは生身でもどうにかなるだろうって話だ。向こうがナニを要求するかは不明だが、……とりあえず一戦付き合って更に難癖つけたりして来たら、ウチの担任を召喚すれば何とかなるって!ってな訳だから時枝と笹森も協力しろよ?……あ、お前も参加しろよ?B級になって防衛任務にも参加してるなら、十分な戦力になるってモンだ!!」
佐鳥達を呼びに来た生徒の中に、笹森と同じクラスメートであるあのガンナー少年も混ざっているのを目敏く見つけていたフブキが、入り口付近で待機している集団に呼び掛ける。……仕方ないと言った表情で柚紀の事をシロに任せて時枝も体育館に行こうとする。……が
- ……………クイッ -
「……えっと、……鶴ヶ峰、さん?」
「あらま、……無意識に不足しているトリオンを摂取しようとしてトリオン体になった時枝くんの服を掴んじゃった感じかな?………コレ、多分引き剥がすと逆にユズちゃんが危うくなるかも知れないから、起きるまで残った方が良いと私は思うけど……そうなると面子が危ないよね?数的に」
- …ガラガラ……ストン -
「なら、俺が助っ人に入るか?とは言っても私服で校内を歩き回ると流石に怪しまれそうだな(……俺的には中学生に混ざりたくはないが、わだかまりは解くべきだ。下手に放置をすれば………鶴ヶ峰と市河に危害が及ぶ。それは避けるべきだろう)」
「グットタイミングです風間さん!!服に関してなら、………今日本当なら体育があってジャージ持参しているので、とっきーの着ますか?サイズ的に柚紀ちゃんの方がピッタリ…(- ギロッ! -)……だとしてもやっぱり駄目!…佐鳥が嫌かもうん!!」
ジャケットの裾を控えめながら柚紀に掴まれて戸惑う時枝だが、烏丸と………シロは気づいていた。柚紀が寝たフリをしているのに。そしてこの行動が意味する事を。そんな中、迅と同様に窓から私服姿で風間が現れると渡りに船の状態な訳でそのまま佐鳥達と保健室を出ていってしまうのだった。さて、残された時枝とシロ(+柚紀)はと言うと……
「さてと、……私はヒナ先輩にこの携帯鑑定を依頼しなきゃいけないから本部に行くね。(テキパキテキパキ)例のメール送信源のパソコンも押収して調べる必要あるしさ。……時枝くんはユズちゃんの側に居てあげてよ、佐鳥くんや風間さんが戻ってくるか……多分言実さんと一緒に諏訪さんが来るだろうからそれまででいいから、…ヨロシクね(フリフリ…スタスタスタ……)(ガラガラ、…ピシャン)」
「…………………………市河さんって、あんなに押しの強い人、だっけ?(別に居るのは構わないし、……運動は嫌いじゃないけど、どっちかと言えばのんびり過ごすのがおれ的には好きでもあるし)………そう言う意味では彼女はあまり我が侭言わない。だから、平気なのかな?」
了承も聞かずにそそくさと保健室を後にするシロを呆然と見送る時枝は、どうするべきかと考えながら未だに眠っている(フリをしている)柚紀を見つめ、このままじゃ身動きも上手く出来ないので裾を掴んでいる手を、自らの手に移動させて屈んで至近距離から顔を覗き込む。疲れているせいか"眠っている柚紀に触れた時に現れる現象が無い"のに気づかない時枝は、内心ドキドキしている柚紀の心情などお構いなしに、ポツリポツリと自分の考えを語り出す
「……君は未だに我慢するよね色々とさ。だけどさ、………佐鳥には甘えるよね。まぁ、向こうが"君でもそうしやすい様に"しているし、きちんと意思表示もしてる。……おれみたいに、波風が立つのを恐れたりしない。変な言動をして目立っても気にしない彼奴が、おれは…………羨ましいと思うけど、なれるとは思えない。誰かを、ナニかを理由にしなきゃ動けないおれは…(二人の……君の邪魔をするべきじゃない、決意を鈍らせる存在には…足枷になるべきじゃない。まるでイブに知恵の実を食べるように唆した……)………狡賢い蛇だから、君の側に、居たら駄目だよね?(……スッ)(……やっぱり、佐鳥と交代しよう。多少なら制服のままでも動け…)
- ガバッ!!…ガシッ! -
『違うっ!?君は、時枝くんはヘビなんかじゃない!!?もしそうなら、私は……君の側に居たいと………好きになんかなる訳がない!!?……………あっ』………えっ?」
本音を口にして改めて"佐鳥と柚紀は一緒に居るべき"と感じた時枝は、携帯を取り出して連絡を取ろうとする。が、掴まれた手が離れて"時枝が二度と側に居てくれなくなる"と本能的に察した柚紀は、慌てて起き上がり反射的に手首を握り締めると自らの心中を語る。……寝たフリがバレる事や、佐鳥には言えなかったあの言葉を無意識に口に出してしまった事に後で気づく程、冷静さを欠けた…今まで見た事のない少女がおり、時枝は色んな意味で驚いたのである
それからトリオン体になった時枝を怪訝そうに見た佐鳥に、シロが話を促せば男子生徒が来た理由を説明
「……何か、廊下でのやり取りや硝子破損の件やらで、一部の生徒が"アンチボーダー"的な発言と言うか、暴徒化しちゃって【本当にボーダー隊員は凄いのか証明しろ】的な感じになって今、体育館に元運動部所属の奴中心に有志が集まって待機してるみたい。……同学年にもだけど一年や二年にも少なからずC級の子が居る。でもさ、此処はB級やボーダーの顔である佐鳥達が対処するべき、だよね?」
「……まぁ、俺達は数ヶ月後には卒業するが、後輩達は少なくとも一年は此処で学校生活を過ごす。なら…、万が一ナニが遭っても俺達の方が被害が少ないだろう。それに、……試合をするにしても防衛任務やランク戦程の真剣味、…"生きるか死ぬか"的な空気を経験した事がない奴に、負けないだろう」
「それには俺も賛成だ。後さ、……新学期始まって早々にユズやシロを巡ってウチのクラスの馬鹿がやらかした事案あったろ?………こんな馬鹿げた事を口にする奴は【大抵引退後は体を動かしたり、鍛えるのを止めた奴等】だ。…ずっと続けている奴なら、とっくに帰るなりして【時間を有効活用する】だろうからな。…………ま、つまりは生身でもどうにかなるだろうって話だ。向こうがナニを要求するかは不明だが、……とりあえず一戦付き合って更に難癖つけたりして来たら、ウチの担任を召喚すれば何とかなるって!ってな訳だから時枝と笹森も協力しろよ?……あ、お前も参加しろよ?B級になって防衛任務にも参加してるなら、十分な戦力になるってモンだ!!」
佐鳥達を呼びに来た生徒の中に、笹森と同じクラスメートであるあのガンナー少年も混ざっているのを目敏く見つけていたフブキが、入り口付近で待機している集団に呼び掛ける。……仕方ないと言った表情で柚紀の事をシロに任せて時枝も体育館に行こうとする。……が
- ……………クイッ -
「……えっと、……鶴ヶ峰、さん?」
「あらま、……無意識に不足しているトリオンを摂取しようとしてトリオン体になった時枝くんの服を掴んじゃった感じかな?………コレ、多分引き剥がすと逆にユズちゃんが危うくなるかも知れないから、起きるまで残った方が良いと私は思うけど……そうなると面子が危ないよね?数的に」
- …ガラガラ……ストン -
「なら、俺が助っ人に入るか?とは言っても私服で校内を歩き回ると流石に怪しまれそうだな(……俺的には中学生に混ざりたくはないが、わだかまりは解くべきだ。下手に放置をすれば………鶴ヶ峰と市河に危害が及ぶ。それは避けるべきだろう)」
「グットタイミングです風間さん!!服に関してなら、………今日本当なら体育があってジャージ持参しているので、とっきーの着ますか?サイズ的に柚紀ちゃんの方がピッタリ…(- ギロッ! -)……だとしてもやっぱり駄目!…佐鳥が嫌かもうん!!」
ジャケットの裾を控えめながら柚紀に掴まれて戸惑う時枝だが、烏丸と………シロは気づいていた。柚紀が寝たフリをしているのに。そしてこの行動が意味する事を。そんな中、迅と同様に窓から私服姿で風間が現れると渡りに船の状態な訳でそのまま佐鳥達と保健室を出ていってしまうのだった。さて、残された時枝とシロ(+柚紀)はと言うと……
「さてと、……私はヒナ先輩にこの携帯鑑定を依頼しなきゃいけないから本部に行くね。(テキパキテキパキ)例のメール送信源のパソコンも押収して調べる必要あるしさ。……時枝くんはユズちゃんの側に居てあげてよ、佐鳥くんや風間さんが戻ってくるか……多分言実さんと一緒に諏訪さんが来るだろうからそれまででいいから、…ヨロシクね(フリフリ…スタスタスタ……)(ガラガラ、…ピシャン)」
「…………………………市河さんって、あんなに押しの強い人、だっけ?(別に居るのは構わないし、……運動は嫌いじゃないけど、どっちかと言えばのんびり過ごすのがおれ的には好きでもあるし)………そう言う意味では彼女はあまり我が侭言わない。だから、平気なのかな?」
了承も聞かずにそそくさと保健室を後にするシロを呆然と見送る時枝は、どうするべきかと考えながら未だに眠っている(フリをしている)柚紀を見つめ、このままじゃ身動きも上手く出来ないので裾を掴んでいる手を、自らの手に移動させて屈んで至近距離から顔を覗き込む。疲れているせいか"眠っている柚紀に触れた時に現れる現象が無い"のに気づかない時枝は、内心ドキドキしている柚紀の心情などお構いなしに、ポツリポツリと自分の考えを語り出す
「……君は未だに我慢するよね色々とさ。だけどさ、………佐鳥には甘えるよね。まぁ、向こうが"君でもそうしやすい様に"しているし、きちんと意思表示もしてる。……おれみたいに、波風が立つのを恐れたりしない。変な言動をして目立っても気にしない彼奴が、おれは…………羨ましいと思うけど、なれるとは思えない。誰かを、ナニかを理由にしなきゃ動けないおれは…(二人の……君の邪魔をするべきじゃない、決意を鈍らせる存在には…足枷になるべきじゃない。まるでイブに知恵の実を食べるように唆した……)………狡賢い蛇だから、君の側に、居たら駄目だよね?(……スッ)(……やっぱり、佐鳥と交代しよう。多少なら制服のままでも動け…)
- ガバッ!!…ガシッ! -
『違うっ!?君は、時枝くんはヘビなんかじゃない!!?もしそうなら、私は……君の側に居たいと………好きになんかなる訳がない!!?……………あっ』………えっ?」
本音を口にして改めて"佐鳥と柚紀は一緒に居るべき"と感じた時枝は、携帯を取り出して連絡を取ろうとする。が、掴まれた手が離れて"時枝が二度と側に居てくれなくなる"と本能的に察した柚紀は、慌てて起き上がり反射的に手首を握り締めると自らの心中を語る。……寝たフリがバレる事や、佐鳥には言えなかったあの言葉を無意識に口に出してしまった事に後で気づく程、冷静さを欠けた…今まで見た事のない少女がおり、時枝は色んな意味で驚いたのである