62.硝子の曲(127.
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「(パラ、……パラ)………大丈夫?鶴ヶ峰さん、怪我、していない?」
『……………ぁ、は、ハイ私は、って……先生こそお怪我は…(……パサッ、パラパラパラ)……………えっ?…』
「っ!………あっ(パッ!?……パッパッ!)だ、だ、大丈夫か、市河っ?!!その、……悪ぃな。助ける為とは言えど反射的に………抱き寄せちまってさ」
「(パラパラ…)だ、大丈夫だよ。コレ、……例の服だから幾分かマシだから。庇ってくれて有難う笹森くん。所で、……………何故そんな人を貴方は庇ったのですか?この状況を生み出した元凶だって言うのに、……わざわざユズちゃんを放置してまで助ける意味、ありますか?…………………"迅さん"」
「……君がこの人に対して思うところがあるのは理解出来るが、あくまでも一般人だ。彼が怪我をすれば更なる罪悪感が柚紀ちゃんにのしかかるし、反論材料を与えてしまう。だから俺は、この人を守った。君達はそうしないのが視えたからね。それに………………彼女には"優秀なナイト達"が居るなら俺が離れても、問題ないって訳だ(……賭けは成功した感じ、だな。ぶっちゃけ"どっちが動くか、確率が五分五分過ぎて最後まで未来は確定しなかった"。……つまり、柚紀ちゃんの特別な人はまだ定まっていない、未来は……まだ変わる可能性がある)」
ほんの数秒の出来事だが、辺りは硝子の破片が散らばる大惨事と化していた。そんな中柚紀は女性担任に庇われた状態で居たが自分も先生も外傷はなく、"目の前からに聞こえた物音と後ろ姿"に驚きを隠せずに居た。次に柚紀から比較的近場に居たシロは、更に近くに居た笹森が守っていた。…窓に近くてシールドを張る暇がなかったらしいが換装はきちんと笹森はしていたので、コチラも大した怪我をしていない。そして笹森にお礼を言ってさり気なく距離を取ったシロは、……この未来が視えており何故か柚紀でなく男性教員を庇っていた迅に鋭い眼差しを向けながら問いかける。これに対して相変わらず風刃持ちでシールドを使っていない迅は、シロへの解答を述べながら呆然とする教員を放置して"自ら望む最善の未来に一歩近づいた"と内心安堵していたのだ。因みに他のメンバーはと言うと……
「ウルセェなぁー!?危ねえし見せもんじゃねぇんだから教室にすっこんでろ!!!さもなくば……(チャキッ)………斬るぞ?」
「もう!?そんな脅ししちゃ駄目だよ"風音ちゃん"!!にしても、……柚紀ちゃんでなくドアからこっそり廊下を見ていた生徒をシールドでガードするとか、………佐鳥は予想外だったけと?」
「………ま、シロ同様に迅さんが居たから大丈夫かなって。……………そう言うお前こそ、何でユズを守らなかったんだ?(結局は他人任せにしちまったが、……今回だけは良しとするか)」
「あーうん(コリコリ)……風音ちゃんと同じ理由に加えて佐鳥がスナイパーを選んだ理由を違えない為に、かな?(それに分かってたからオレには。……もし、オレが柚紀を守らなければ…)」
迅が来た事により二歩ほど下がった位置に居た佐鳥とフブキは最寄りの教室への出入り口前に仁王立ちして各自硝子をガードしていたのだ。……この二人でもなく、ならば誰か柚紀と女性担任をあの硝子の雨から守ったかと言うと
- ……パキン -
「……少しは事の重大さを理解できましたか?貴方の後先考えない発言が、この状況を引き起こした、と。ネイバーに関してはおれ達ボーダーですら全貌を未だに掴めていない状況の中、中途半端な情報開示は逆に市民の皆さんが危険なんです。……必要な情報ならきちんと、開示していますよ?例の病原菌騒動みたいに"命に関わる事に関しては特に"包み隠さずに。………彼女、鶴ヶ峰柚紀さんもそうです。彼女が受験を控えた時期にわざわざ三門市に引っ越してきたのも、ボーダーに関わるのも……包帯下に隠された秘密も全てネイバーが関係している。それとは別に、彼女が抱える持病は現代医療では完治が難しく、ボーダーが独自が持つ技術を用いっても"悪化を防ぐのが精一杯"で、……一歩間違えれば今みたいな現象が頻繁に起きてしまう。だから迅さん、……この人が可能な限り彼女を監視し、必要に応じてこうやって干渉してくる訳です。たまに別な人が来たりしますが、一応この人も学生ですし、彼女が休むのは被害を最小限に防ぐための苦肉の策です。………まだ、何か疑いますか?」
「……………君が、……"時枝"がそう言うならきっとそうなのだろうな。だが、…………………やはり、包帯下の秘密を僕は知りたい。……本当は生徒を……君みたいな勉強熱心な子を疑いたくない!だが、……バレーで怪我をして手首に包帯を巻いた姿を見た一部の生徒をからは【リストカットをしたのを隠している】なんて音も葉もない出鱈目が影で一時期噂がされていた。それで今度は………無いとは思いたいが、やはり気になってしまって、それで………」
- コツ(パキッ)コツ(ピシッ)コツ(パキンッ) -
「そんなに気になるなら証明するしかないですね。但し、(…スッ)方法は【俺の携帯で彼女の首元を写してその画像を見て確認する】…では先生が納得しないかも知れませんから、【先生の携帯を使わせて頂けませんか?】その代わりに撮影者は市河で。と言うより、彼女でなければそれすら不可能です。………カメラは、鶴ヶ峰の持病発生トリガーなので、これも本来は負担になるとご了承下さい(この先生は"やり方が間違えているだけで、決して根っからの悪者ではない"、だがその生真面目で不器用な性格なせいで損をしているし誤解されやすい。……それを利用した"黒幕"がボーダー関係者に居る。だが、一番の容疑者は数日前に【記憶処置した上でボーダーを追放された】と聞いた。……まだ"ネズミ"が居るのか?)」
柚紀達を守ったのは時枝であった。シールドだけでは完全には防げないのを考慮してバックワームまで展開し、相手の視線から柚紀を隠す役割もしているので未だに解除せずにいるのである。そして【嘘を付かずに相手を納得させる為の言い回し】を披露すれば、筋が通っていると認めてその教員は反論はしなかった。が、やはりコチラも譲れない点を提示すれば……今まで傍観者に徹していた烏丸が口もだが、時枝と教員との間に割って入ってきたのだ。迅の顔色を窺いつつこの場を収める為に………"少し、仕込みをする為に"と
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「(パラ、……パラ)………大丈夫?鶴ヶ峰さん、怪我、していない?」
『……………ぁ、は、ハイ私は、って……先生こそお怪我は…(……パサッ、パラパラパラ)……………えっ?…』
「っ!………あっ(パッ!?……パッパッ!)だ、だ、大丈夫か、市河っ?!!その、……悪ぃな。助ける為とは言えど反射的に………抱き寄せちまってさ」
「(パラパラ…)だ、大丈夫だよ。コレ、……例の服だから幾分かマシだから。庇ってくれて有難う笹森くん。所で、……………何故そんな人を貴方は庇ったのですか?この状況を生み出した元凶だって言うのに、……わざわざユズちゃんを放置してまで助ける意味、ありますか?…………………"迅さん"」
「……君がこの人に対して思うところがあるのは理解出来るが、あくまでも一般人だ。彼が怪我をすれば更なる罪悪感が柚紀ちゃんにのしかかるし、反論材料を与えてしまう。だから俺は、この人を守った。君達はそうしないのが視えたからね。それに………………彼女には"優秀なナイト達"が居るなら俺が離れても、問題ないって訳だ(……賭けは成功した感じ、だな。ぶっちゃけ"どっちが動くか、確率が五分五分過ぎて最後まで未来は確定しなかった"。……つまり、柚紀ちゃんの特別な人はまだ定まっていない、未来は……まだ変わる可能性がある)」
ほんの数秒の出来事だが、辺りは硝子の破片が散らばる大惨事と化していた。そんな中柚紀は女性担任に庇われた状態で居たが自分も先生も外傷はなく、"目の前からに聞こえた物音と後ろ姿"に驚きを隠せずに居た。次に柚紀から比較的近場に居たシロは、更に近くに居た笹森が守っていた。…窓に近くてシールドを張る暇がなかったらしいが換装はきちんと笹森はしていたので、コチラも大した怪我をしていない。そして笹森にお礼を言ってさり気なく距離を取ったシロは、……この未来が視えており何故か柚紀でなく男性教員を庇っていた迅に鋭い眼差しを向けながら問いかける。これに対して相変わらず風刃持ちでシールドを使っていない迅は、シロへの解答を述べながら呆然とする教員を放置して"自ら望む最善の未来に一歩近づいた"と内心安堵していたのだ。因みに他のメンバーはと言うと……
「ウルセェなぁー!?危ねえし見せもんじゃねぇんだから教室にすっこんでろ!!!さもなくば……(チャキッ)………斬るぞ?」
「もう!?そんな脅ししちゃ駄目だよ"風音ちゃん"!!にしても、……柚紀ちゃんでなくドアからこっそり廊下を見ていた生徒をシールドでガードするとか、………佐鳥は予想外だったけと?」
「………ま、シロ同様に迅さんが居たから大丈夫かなって。……………そう言うお前こそ、何でユズを守らなかったんだ?(結局は他人任せにしちまったが、……今回だけは良しとするか)」
「あーうん(コリコリ)……風音ちゃんと同じ理由に加えて佐鳥がスナイパーを選んだ理由を違えない為に、かな?(それに分かってたからオレには。……もし、オレが柚紀を守らなければ…)」
迅が来た事により二歩ほど下がった位置に居た佐鳥とフブキは最寄りの教室への出入り口前に仁王立ちして各自硝子をガードしていたのだ。……この二人でもなく、ならば誰か柚紀と女性担任をあの硝子の雨から守ったかと言うと
- ……パキン -
「……少しは事の重大さを理解できましたか?貴方の後先考えない発言が、この状況を引き起こした、と。ネイバーに関してはおれ達ボーダーですら全貌を未だに掴めていない状況の中、中途半端な情報開示は逆に市民の皆さんが危険なんです。……必要な情報ならきちんと、開示していますよ?例の病原菌騒動みたいに"命に関わる事に関しては特に"包み隠さずに。………彼女、鶴ヶ峰柚紀さんもそうです。彼女が受験を控えた時期にわざわざ三門市に引っ越してきたのも、ボーダーに関わるのも……包帯下に隠された秘密も全てネイバーが関係している。それとは別に、彼女が抱える持病は現代医療では完治が難しく、ボーダーが独自が持つ技術を用いっても"悪化を防ぐのが精一杯"で、……一歩間違えれば今みたいな現象が頻繁に起きてしまう。だから迅さん、……この人が可能な限り彼女を監視し、必要に応じてこうやって干渉してくる訳です。たまに別な人が来たりしますが、一応この人も学生ですし、彼女が休むのは被害を最小限に防ぐための苦肉の策です。………まだ、何か疑いますか?」
「……………君が、……"時枝"がそう言うならきっとそうなのだろうな。だが、…………………やはり、包帯下の秘密を僕は知りたい。……本当は生徒を……君みたいな勉強熱心な子を疑いたくない!だが、……バレーで怪我をして手首に包帯を巻いた姿を見た一部の生徒をからは【リストカットをしたのを隠している】なんて音も葉もない出鱈目が影で一時期噂がされていた。それで今度は………無いとは思いたいが、やはり気になってしまって、それで………」
- コツ(パキッ)コツ(ピシッ)コツ(パキンッ) -
「そんなに気になるなら証明するしかないですね。但し、(…スッ)方法は【俺の携帯で彼女の首元を写してその画像を見て確認する】…では先生が納得しないかも知れませんから、【先生の携帯を使わせて頂けませんか?】その代わりに撮影者は市河で。と言うより、彼女でなければそれすら不可能です。………カメラは、鶴ヶ峰の持病発生トリガーなので、これも本来は負担になるとご了承下さい(この先生は"やり方が間違えているだけで、決して根っからの悪者ではない"、だがその生真面目で不器用な性格なせいで損をしているし誤解されやすい。……それを利用した"黒幕"がボーダー関係者に居る。だが、一番の容疑者は数日前に【記憶処置した上でボーダーを追放された】と聞いた。……まだ"ネズミ"が居るのか?)」
柚紀達を守ったのは時枝であった。シールドだけでは完全には防げないのを考慮してバックワームまで展開し、相手の視線から柚紀を隠す役割もしているので未だに解除せずにいるのである。そして【嘘を付かずに相手を納得させる為の言い回し】を披露すれば、筋が通っていると認めてその教員は反論はしなかった。が、やはりコチラも譲れない点を提示すれば……今まで傍観者に徹していた烏丸が口もだが、時枝と教員との間に割って入ってきたのだ。迅の顔色を窺いつつこの場を収める為に………"少し、仕込みをする為に"と