60.和解の曲〜ツインスナイパー編〜(125.
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「(………えっと、……もしかしなくてもこの子って)(スクッ)……柚紀、ちゃん?」
『(……ピタッ、…ムクリ)…………おにいちゃん、だぁれ?なんでゆきのおなまえ、しってるの?』
「(あっ、何か当たりっぽい?!ってか、えっと……オレの事分かっていない、よね。後、何歳位だろう。今も結構小柄だし、………小学生よりは下、かな?)…『(コテン)……しょうがくせい?なにそれ?あと、えっと……ゆきは5さい、です!!おにいちゃん、おなまえは??』えっ?あー、……お兄ちゃんは佐鳥賢、年は十五歳、だよ?(……とりあえず年齢は分かったとして、………今オレの、…………やっぱり、そうなるのかな?)」
身長差があると威圧感を与えるのでしゃがみ込みながら佐鳥は名前を呼んでみる。すると涙目のままだが、顔を上げた幼女は確かに柚紀の面影があるのだった。そして自分を認識していない点と、思考を読まれた事から【前者は一時的な記憶喪失、後者は自分がトリオン体であり少女のサイドエフェクトによるもの】と自己解釈するのである。そして、佐鳥の名と年齢を聞いた"小柚紀"は何かを考えて、一人で何かを決めると涙を拭いてから再び佐鳥に話し掛ける
『じゃあ、"けんくん"だね!!……けんくんは、ことみおねえちゃんのおともだち?ちょっとまえに、おたんじょうびでひとつおとしをとって16さいになったから、………たぶん、そう、だよね?』
「(言実お姉ちゃんって……あ、おつるちゃんか!?で、佐鳥達の年の差が大体十……だし、此処は……)……そう、だよ。言実お姉ちゃんのお友達だよ!でも、オレ的には賢くんより、"賢お兄ちゃん"の方が呼ばれたら嬉しいな〜………なんて」
『(パチ、パチ)……だって、けんくんはゆきのかぞくじゃないから、おにいちゃんってよべない。……まえ、べつのこのおにいちゃんをそうよんだら、…………すごく、おこられた。(…ウルッ)だがら"、よ"べな"い"の"っ!!(エグエグ)』
「あ〜、そ、そっかぁ〜!!そうだったんだ!(ダキッ……ポンポン)意地悪なお願いしちゃってごめんね。……賢くんで良いよ。だから泣かないで(ポンポン)(……呼び方に妙なこだわりがあるし、……うん。この子は柚紀ちゃん確定だね(チラッ)……あの翠の石、首にあるのは確認出来たけど………小さくなった原因って何だろう?もし、能力によるものなら……)あっ!!オレも妹が居てさ、頭を撫でると落ち着くらしいから柚紀ちゃんにもして良い?ただ、君にちゃんとしたいからその"うさちゃんぼうし"取っても大丈夫?」
幼い子に有りがちな"苗字でなく名前呼び"宣言後、同じ年齢=友達?的な方程式が頭で構築されているらしい小柚紀の言い分を、"友達かは微妙だが知り合いだし……"と肯定すればふと佐鳥は【遊び半分でお兄ちゃん呼び】をお願いしてみる。今は実質年上なので違和感や問題ない………そう考えたが、どうやら"呼び方に関する一悶着"を告白すればその時の事を思い出したらしく泣き始めてしまう。そんな小柚紀を慌てて抱き締めてあやす佐鳥は、少女の正体を確定させる。そして元に戻す為にと、ある事を確認する為にひと工夫凝らす。その意図が分からないが嫌では無いらしい小柚紀がウサ耳パーカーのフードを脱ぐ。すると
- パサッ、………サラサラ〜 -
「っ!?(鮮やかな緑色……サイドエフェクトがやっぱり原因みたいだね)『……けんくん?"いいこいいこ"、してくれないの?あと、おひざ、いたい』あ!?ごめんね柚紀ちゃん、(ナデナデ)……綺麗な髪をしているから思わず見惚れちゃってさ。あっ!?えっと、……お兄ちゃんにはその、……年上の知り合いに柚紀ちゃんと同じ綺麗な髪色の人が居るけどさ(ナデナデ)その人は髪がそんなに長くないし、簡単に触れないから………(ニコッ)ちょっと、得した気分かも!!あ〜、確かに膝怪我してるね。ん〜……"ちちんぷいぷい、いたいのいたいのとんでいけ〜!!"ってね!(…シュウー)ってエェエー!!?」
『……………(ニッコリ)わぁー!?すごいすごい!!ことみおねえちゃんのおともだちだから、"おなじこと"できるんだー!!うんとね〜、"かみはおんなのいのち"だからおていれはちゃんとしなきゃ!!あと、……けんくんは"おかあさん"しってるの?だって【ゆきとおなじかみいろでとしうえで、かみのけがみじかいひと】って、………。たぶんおかあさんしか、いないよ?ことみおねえちゃんは"おとうさんみたいな"かみいろだし、って、あー!!!けんくんっ!?おかお、げがしてる!!(……ウルッ)……いたいいたい?』
「(しまった!!頬の傷、忘れてた!)だ、大丈夫だよ柚紀ちゃん!?もうトリ………痛くないから!えっと………そう!これ、古傷で痕が残っちゃって治らないんだよね〜。でもお兄ちゃんは平気だよ!?男にとっては傷は頑張った勲章……証だからね。って、君には理解出来ないか?(ナデナデ)」
フードに隠れていた髪が顕になり、鮮やかな緑色で長さは小柄で幼くなった少女はお尻辺りまである状態だ。そんな小柚紀の頭を撫でられたのと膝の怪我を見て遊び半分におまじないを佐鳥が唱えた際に、それに反応して怪我が消えてしまい、驚きを顕にする。その際に髪にこだわりがあるのとこの髪色は母親譲りと子柚紀は話すが、驚きが勝り耳には入っていない。正気に戻ったのは無理矢理転送した影響で残っていた傷に目敏く気づいてしまいまた涙目になった子柚紀の声と姿を見聞きしたからで、何とか慰め様と言葉を選ぶ佐鳥は、今の幼い少女には意味が通じないかと油断していたが
- ……スッ、………パアァーーー -
『だ・めっ!!……おねえちゃんはめんどうやさんだから、たまーにしかないけど、おとうさんは、だれでもおケガ、なおすもん!!さべつ、しないもん!!!ゆきはゆきのおケガ、なおせないけど、………いたいのは、イヤだもん!!みるのも!うけるのも!!(…グスン)ゆきは、ただのおんなのこ、だもん!"かみのこ"でも、"みこさま"でも……"いけにえ"でもない!!!』