58.天の川の曲〜星座の如く人を繋ぐ星々〜(123.
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"他人の不幸は蜜の味"と、シロは思っていない。だが、家族もナニも失っておらず寧ろ災害のお陰で商売が繁盛する環境にいたせいで具体例を口には出さないが、かなり苦労していると各自が判断した。これでフブキにも被害が無ければ良かったのだが、知っての通りの事態となっている。故に一部の人には【フブキの後継人とは言っても自己満足的な罪滅ぼし】等と思われたりもした。これに対しては乗り物酔い的な理由含めて【一度離れればこの街には帰ってこれなくなる、それを自分は望んでいない】とハッキリ本人が明言しているので、あまり被害は拡大しなかった。が
❲小学校は地元の集まりだが、大学は色んな地方の者も通っている。色んな人が居れば考え方もそれぞれ、……悪くはないがやはりあそこまで被害が出てしまうと、精神的な観点から【あんな凶悪な敵に文句なんて言えないから、身近に居る誰かのせいにして安寧を保つ】……そんな防衛本能が働くのも無理はない。そして、これと似た現象が今のボーダーに起きている。【亜種が発生したせいで今まで特に苦もなく倒せていた通常の敵でも苦戦を強いられ、殆どの隊員は以前から居たのを知らず、存在が公になったタイミングでアレに狙われている少女が現れた】……つまり、行き場の無い怒りや不満が鶴ヶ峰に矛先を向けやすい環境となっている。だから言実さんは今回の療養を基地外にした。リスクや安全性等を考慮しても、そっちの方がまだマシと考えてね。が……❳
「基地外だと同じ学校・学年・クラスでなければ毎日会うのは難しい。例の洗脳被害を受けて"前の性格に戻ってしまった"柚紀ちゃんから会いに行くのも、かなり難しい。これは"夏の騒動"から皆も察しは出来ると思う。更に声が出せなくなった理由も重なり【自由に話すのも動くのもままならない状態】となった。………喉は兎も角、本当に動けない訳じゃない。だが"何故動くか……その明白な理由"が見つからない。………いや、【あるが、相手に迷惑や拒絶されたら嫌だから】…それが本当の理由で最大の不安であり恐れている事なんだろうな。そして彼女がそう一番なって欲しくない相手こそ………」
「………嵐山隊、いや"佐鳥と時枝"、あの二人って訳ですね」
こんな感じで男性陣は話を進めている中、シロと酔いが醒めたフブキは別行動を取っていた。フブキが座っていたイスにシロが座り、以前柚紀にトリオン供給時に装着していた装置をシロが着け、換装後空いている手を柚紀と繋いで能力を使用してバイタルチェックを開始する。そんな動作に気づいた嵐山が「市河ちゃん!無茶したら駄目だ!!」と、慌てて止めようとするが首を降ってこう口にする
「……今のユズちゃんはまだまだ不安定です。そんな状態で機械に直接接続してしまったらサイアク"ボーダーの全システムがダウンします"。…嵐山さんに会えたお陰で幾分か症状は改善されましたし、"楔が一つ無くなりました"が、やはり余談は許さない状況です。………迅さん、どうされるおつもりですか?恐らく【人選や順番を一つでもミスれば…」
「……二人の鶴ヶ峰がこの街を出て行く】でしょ?そんなの上層部が認めないだろうけど、……言実さんは本気でそう考えているだろうね。この街は大切な姪の安寧の地ではないと判断すれば、……流離うってのも一つの手かな?資金はあるし、学力的な理由で柚紀ちゃんを学校に行かせる必要はないし、医師からの診断で【学校はこの子に取って精神的病を悪化させる要因でしかない】と言われてしまえば、流石に無理強いは不可能だろうからね。つまりは一箇所に留まる理由がないんだよ、それがしたいが為に柚紀ちゃんは過去に理不尽な環境を強いられて今の性格や状況に陥った。……もし法や規則のせいで彼女が死んだりしたら責任は誰のせい?ってなる。そうなればあの人ならこの国相手にでも喧嘩を売っちゃう。……………駄目だ、考えるだけで頭が痛くなってきた。と、兎に角!…そんなのは俺は御免だ。だから、悪いけど協力してもらうよ?拒否権はないと、こればかりは諦めてくれ」
「言われなくても俺は協力を惜しまねぇぜ?……つる姐はバイクは乗るが車はねぇ。なら、【国外に行く】可能性だってある。電車だと行動範囲が意外と絞られるし、往生際の悪いボーダー関係者の大人や野郎が追いかけて来る可能性がある、……姐さんを連れ戻しにな。が、そいつ等はユズの事情や意志を絶対に尊重しねぇ。ってか、そう言う奴が居るから"色んな騒動が勃発した"んだろ?………………俺も似た経験があるから分かる。あ〜いう奴等は"自分達の事しか考えてねぇ屑"で、俺が一番嫌いな分類だからな。っと、話の腰を折って悪いな迅さん。で、……具体的にはどうするつもりだ?」
話が壮大なモノとなってしまい、殆どの者が口を出せない状況となっていた。が、誰も"そんな事……"と、否定はしなかった。…あの言実なら本当にやりかねない、そんな確信を全員が抱いているのだった。そしてやっと軌道修正された所で、本題に入る事に
「……とりあえず先ずは佐鳥と彼女を会わせるのが第一目的かな?で、二人の問題…わだかまりが解決したら時枝との関係修正を図る。で、ギリギリ言実さんから指定された条件をクリアする筈。他の問題は"遠征メンバーが任務から帰還するまでにどうにかすれば"………二人がこの街を出て行かない、と思うけど、結局は柚紀ちゃんの一存でどうにでもなってしまうから、ちゃんと皆構って上げてよ?【この街に…ボーダーに居たい・居ても良い】と思わせれれば俺達の勝ちな訳だから」
❲小学校は地元の集まりだが、大学は色んな地方の者も通っている。色んな人が居れば考え方もそれぞれ、……悪くはないがやはりあそこまで被害が出てしまうと、精神的な観点から【あんな凶悪な敵に文句なんて言えないから、身近に居る誰かのせいにして安寧を保つ】……そんな防衛本能が働くのも無理はない。そして、これと似た現象が今のボーダーに起きている。【亜種が発生したせいで今まで特に苦もなく倒せていた通常の敵でも苦戦を強いられ、殆どの隊員は以前から居たのを知らず、存在が公になったタイミングでアレに狙われている少女が現れた】……つまり、行き場の無い怒りや不満が鶴ヶ峰に矛先を向けやすい環境となっている。だから言実さんは今回の療養を基地外にした。リスクや安全性等を考慮しても、そっちの方がまだマシと考えてね。が……❳
「基地外だと同じ学校・学年・クラスでなければ毎日会うのは難しい。例の洗脳被害を受けて"前の性格に戻ってしまった"柚紀ちゃんから会いに行くのも、かなり難しい。これは"夏の騒動"から皆も察しは出来ると思う。更に声が出せなくなった理由も重なり【自由に話すのも動くのもままならない状態】となった。………喉は兎も角、本当に動けない訳じゃない。だが"何故動くか……その明白な理由"が見つからない。………いや、【あるが、相手に迷惑や拒絶されたら嫌だから】…それが本当の理由で最大の不安であり恐れている事なんだろうな。そして彼女がそう一番なって欲しくない相手こそ………」
「………嵐山隊、いや"佐鳥と時枝"、あの二人って訳ですね」
こんな感じで男性陣は話を進めている中、シロと酔いが醒めたフブキは別行動を取っていた。フブキが座っていたイスにシロが座り、以前柚紀にトリオン供給時に装着していた装置をシロが着け、換装後空いている手を柚紀と繋いで能力を使用してバイタルチェックを開始する。そんな動作に気づいた嵐山が「市河ちゃん!無茶したら駄目だ!!」と、慌てて止めようとするが首を降ってこう口にする
「……今のユズちゃんはまだまだ不安定です。そんな状態で機械に直接接続してしまったらサイアク"ボーダーの全システムがダウンします"。…嵐山さんに会えたお陰で幾分か症状は改善されましたし、"楔が一つ無くなりました"が、やはり余談は許さない状況です。………迅さん、どうされるおつもりですか?恐らく【人選や順番を一つでもミスれば…」
「……二人の鶴ヶ峰がこの街を出て行く】でしょ?そんなの上層部が認めないだろうけど、……言実さんは本気でそう考えているだろうね。この街は大切な姪の安寧の地ではないと判断すれば、……流離うってのも一つの手かな?資金はあるし、学力的な理由で柚紀ちゃんを学校に行かせる必要はないし、医師からの診断で【学校はこの子に取って精神的病を悪化させる要因でしかない】と言われてしまえば、流石に無理強いは不可能だろうからね。つまりは一箇所に留まる理由がないんだよ、それがしたいが為に柚紀ちゃんは過去に理不尽な環境を強いられて今の性格や状況に陥った。……もし法や規則のせいで彼女が死んだりしたら責任は誰のせい?ってなる。そうなればあの人ならこの国相手にでも喧嘩を売っちゃう。……………駄目だ、考えるだけで頭が痛くなってきた。と、兎に角!…そんなのは俺は御免だ。だから、悪いけど協力してもらうよ?拒否権はないと、こればかりは諦めてくれ」
「言われなくても俺は協力を惜しまねぇぜ?……つる姐はバイクは乗るが車はねぇ。なら、【国外に行く】可能性だってある。電車だと行動範囲が意外と絞られるし、往生際の悪いボーダー関係者の大人や野郎が追いかけて来る可能性がある、……姐さんを連れ戻しにな。が、そいつ等はユズの事情や意志を絶対に尊重しねぇ。ってか、そう言う奴が居るから"色んな騒動が勃発した"んだろ?………………俺も似た経験があるから分かる。あ〜いう奴等は"自分達の事しか考えてねぇ屑"で、俺が一番嫌いな分類だからな。っと、話の腰を折って悪いな迅さん。で、……具体的にはどうするつもりだ?」
話が壮大なモノとなってしまい、殆どの者が口を出せない状況となっていた。が、誰も"そんな事……"と、否定はしなかった。…あの言実なら本当にやりかねない、そんな確信を全員が抱いているのだった。そしてやっと軌道修正された所で、本題に入る事に
「……とりあえず先ずは佐鳥と彼女を会わせるのが第一目的かな?で、二人の問題…わだかまりが解決したら時枝との関係修正を図る。で、ギリギリ言実さんから指定された条件をクリアする筈。他の問題は"遠征メンバーが任務から帰還するまでにどうにかすれば"………二人がこの街を出て行かない、と思うけど、結局は柚紀ちゃんの一存でどうにでもなってしまうから、ちゃんと皆構って上げてよ?【この街に…ボーダーに居たい・居ても良い】と思わせれれば俺達の勝ちな訳だから」