56.鉄板焼の曲(121.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ケッ!!?……それこそ"鶴ヶ峰が会いたがっている奴"じゃねぇのか?あの言葉がコイツの本音なら"ある時から会って話は愚か連絡すら取り合ってない"、今までそれが日常であり、コイツの陰ながらの支えとなっていた忽然と存在が消えた。それも理由も話さずにな。………ソイツが誰かは俺は知らねぇが、お前等は知っているんだろ?なら会わせてやれば「多分無理だよカゲさん、……向こうがそれを望まない限りは逆に先輩を傷つける、と思うから」……ナニをお前は知っていやがるんだユズル」
荒船の分析に影浦が肌で感じた情報を合わせて打開策を提示するが、今まで沈黙を守っていた絵馬が横槍を入れる。そして言実にも詳細説明を要求され……当真と穂刈を一瞥してから、自分が知っている事を語り始める
「………少し前、俺が影浦隊に入って間もない頃、合同訓練後、俺の師である鳩原先輩にアドバイスを頂いて一人で自主練をしていて……………目立ちたくなくてかなり奥でやっていたんです。そしたら……当真先輩が誰かと言い争う…と言うより一方的にナニかを相手に話していたんです。誰に対してはあの時は分かりませんでした、名前を伏せて話をしていましたから。でも……"会わない理由は何だ?"とか"せめて連絡位しろ"的な事を聞いた辺りで向こうが俺に気づいて……」
「打ち切りになった、話は、奴は出ていった、訓練施設を、……俺は居た、その場に、分かっていたからな、無理なのが、当真だけだと、話を聞かない、アイツは」
「……………………(ハァ〜)つまり、鶴ヶ峰の調子を狂わせて症状回復すら影響を与えているのかよ、あの馬鹿は。なら、何で自分から会いに行かねぇんだよ?今までずっと自分から……」
"誰"とは誰も名を口にしないが、流石に犯人は特定出来ているらしく影浦・北添・仁礼以外は複雑な表情を浮かべていた。そして声が出なくなってからそれなりに日時が経過しており、出ないのは不便ではあるがそんな生活にも慣れてきたのなら……そんな疑問を口に諏訪がしたその時
- ウーーーー………… -
「お!?ゲートがどっかで開いたか?最近は亜種にも皆慣れたから大丈夫だろうけ…『(ビクッ!!……ギュゥッ!!!)』……ん?お、おい大丈夫か?!柚紀ちゃんっ!!?」
「えっと……サイレンが嫌なの?でも三門市じゃ日常茶飯事だし、…………言実さん、これは一体…」
『(……コツコツ、…ナデ)ボーダーを連想させるモノ全てが、今の柚紀には苦痛でしかない。……もし、影浦隊やあまり本部におらぬ村上以外の者がこの子を諌めようとしたら、逆効果になっていたやも知れぬ(ナデナデ……シュウーー)……なぁ柚紀、少し前に私の誕生日プレゼントを用意出来なくて落ち込んでおったよな?……ならば、【今一番したい事】を私に話せ。殆ど我儘を言わず逆に家事等を何時もこなしてくれる姪に、………たまには叔母らしい事をさせてくれ』
三門市では当たり前なサイレンの音を聞いた瞬間に、柚紀が怯えた態度を取ったのだ。流石のコレには介抱していた二人も戸惑いを隠せずに居ると、【姪の嫌なモノを連想させる白衣とトリオン体】を解除して側に行けば優しく問い掛ける。……十一月に入り、上旬であった言実の誕生日はとっくに過ぎている。が、色々あって"特別な事"を出来ていない事を気にしていた柚紀の良心に問い掛けるのと……今の状況打破の為に少女の望みを訊ねたのだ。すると、小さい声ながらこう返した
- ……嵐山隊の皆さんに、会いたい -
と
それを聞いた言実は『……分かった、その願い叶えよう。だから今は眠れ、次に起きた時にはきっと良い事がある故にな』と促せば眠りに就く柚紀。それを見て全員がため息を漏らせば、やはり諏訪が先陣を切って口を開く
「……何で嵐山"隊"何だ?コイツが本当に会いたいのは、……………………"あの佐鳥の馬鹿"だろ?」
『声が出ぬせいでこの子は学校に行けても教室には行っておらぬ。そして基地でアレに会うには作戦室かスナイパーの訓練施設に行くしかない。が、……施設に行けばアカネと出会う可能性がある。今は互いに話し合った上であの二人は距離を置いている。だから無意識に嵐山隊と発したのであろうが…………いや、…綾辻は恐らく同じ距離感を保っておろうが、嵐山と時枝は……あの馬鹿程ではないが、距離が前より開いている。それ故に嵐山隊の言葉が出たのだろうな』
「ま、嵐山さんもボーダー基地外じゃ殆ど会っていないらしいよな〜。……あの人が柚紀を気にしていた理由は"迅さんの代わり"的なのもあったのは事実。それにボーダーの仕事以外にも大学受験を控えているから、コイツも気軽に会いたいとか言えねぇだろう性格的にな。ってかつる姐、……【柚紀の髪色がうっすら鮮やかな奴か混在してるが】………これ、大丈夫か?」
眠った柚紀を気にしつつ、口に出すのを避けていた名を紡ぐが起きる気配がないのを見て、仁礼以外の者達が安堵する。……やはり叔母の存在は偉大なのだった。そして【全は一、一は全】的な思考が働き、"佐鳥に会うには必然的に他のメンバーとも顔合わせする"と話すのであった。日浦と柚紀の交わしたやり取りを知っている当真はそれに納得した上で"佐鳥程ではなくても恐らく嵐山にもこの少女は会いたがっている"と仄めかし、…眠っているし言実が側に居るのに髪色の変化……一定以上のトリオンを放出している柚紀の身を案じる。これに対して再び換装…今度は正隊員用のトリオン体を身に纏い、眠っている姪に上着を着させる様に仁礼に依頼。その間に次の動きを話す事に
『良い訳がなかろうが馬鹿者め、……寝ている間も放出を続ければ"敵に狙われるだけでなく、心の病の治療にトリオンを回せぬし、かなり危険な状況だ"。故に今からこの子を基地に護送する。メンバーは…「先に行っておくが、俺はついて行くぜ?実力不足かも知れねぇが、アンタが戦う羽目になったら誰がお姫様を抱えるんだよ?」「後、……俺様も手を貸しますよ?このまま帰ったら隊長の雷確定ですから」……二人の同行は許可しよう。後は……サイドエフェクト持ちの二人も来い。実力的な意味と………二人には"検査"を受けてもらう必要がありそう故にな。…文句なら後で聞いてやる、今は……………手を貸せ、…"カゲ"』
「!!?………チッ!!…アンタがその名を口にするって事はかなりヤベえ状況な訳だな?……………了解だ、…"つる姐"」
有無を言わせぬ雰囲気を漂わせた言実にて方針が提示され、帳が落ちてきたのを確認し柚紀の準備が出来たのを確認すれば、姪を抱き上げた言実は姿を消し((カゲ、その姿のままあまり人目が付かぬルートで基地に迎え。合流ポイントはヒナに座標を送らせる。……遅れるなよ))と言い残して、ドアは勝手に開き先行する。そして北添と荒船に店内の事を任せて四人も店を後にするのであった
荒船の分析に影浦が肌で感じた情報を合わせて打開策を提示するが、今まで沈黙を守っていた絵馬が横槍を入れる。そして言実にも詳細説明を要求され……当真と穂刈を一瞥してから、自分が知っている事を語り始める
「………少し前、俺が影浦隊に入って間もない頃、合同訓練後、俺の師である鳩原先輩にアドバイスを頂いて一人で自主練をしていて……………目立ちたくなくてかなり奥でやっていたんです。そしたら……当真先輩が誰かと言い争う…と言うより一方的にナニかを相手に話していたんです。誰に対してはあの時は分かりませんでした、名前を伏せて話をしていましたから。でも……"会わない理由は何だ?"とか"せめて連絡位しろ"的な事を聞いた辺りで向こうが俺に気づいて……」
「打ち切りになった、話は、奴は出ていった、訓練施設を、……俺は居た、その場に、分かっていたからな、無理なのが、当真だけだと、話を聞かない、アイツは」
「……………………(ハァ〜)つまり、鶴ヶ峰の調子を狂わせて症状回復すら影響を与えているのかよ、あの馬鹿は。なら、何で自分から会いに行かねぇんだよ?今までずっと自分から……」
"誰"とは誰も名を口にしないが、流石に犯人は特定出来ているらしく影浦・北添・仁礼以外は複雑な表情を浮かべていた。そして声が出なくなってからそれなりに日時が経過しており、出ないのは不便ではあるがそんな生活にも慣れてきたのなら……そんな疑問を口に諏訪がしたその時
- ウーーーー………… -
「お!?ゲートがどっかで開いたか?最近は亜種にも皆慣れたから大丈夫だろうけ…『(ビクッ!!……ギュゥッ!!!)』……ん?お、おい大丈夫か?!柚紀ちゃんっ!!?」
「えっと……サイレンが嫌なの?でも三門市じゃ日常茶飯事だし、…………言実さん、これは一体…」
『(……コツコツ、…ナデ)ボーダーを連想させるモノ全てが、今の柚紀には苦痛でしかない。……もし、影浦隊やあまり本部におらぬ村上以外の者がこの子を諌めようとしたら、逆効果になっていたやも知れぬ(ナデナデ……シュウーー)……なぁ柚紀、少し前に私の誕生日プレゼントを用意出来なくて落ち込んでおったよな?……ならば、【今一番したい事】を私に話せ。殆ど我儘を言わず逆に家事等を何時もこなしてくれる姪に、………たまには叔母らしい事をさせてくれ』
三門市では当たり前なサイレンの音を聞いた瞬間に、柚紀が怯えた態度を取ったのだ。流石のコレには介抱していた二人も戸惑いを隠せずに居ると、【姪の嫌なモノを連想させる白衣とトリオン体】を解除して側に行けば優しく問い掛ける。……十一月に入り、上旬であった言実の誕生日はとっくに過ぎている。が、色々あって"特別な事"を出来ていない事を気にしていた柚紀の良心に問い掛けるのと……今の状況打破の為に少女の望みを訊ねたのだ。すると、小さい声ながらこう返した
- ……嵐山隊の皆さんに、会いたい -
と
それを聞いた言実は『……分かった、その願い叶えよう。だから今は眠れ、次に起きた時にはきっと良い事がある故にな』と促せば眠りに就く柚紀。それを見て全員がため息を漏らせば、やはり諏訪が先陣を切って口を開く
「……何で嵐山"隊"何だ?コイツが本当に会いたいのは、……………………"あの佐鳥の馬鹿"だろ?」
『声が出ぬせいでこの子は学校に行けても教室には行っておらぬ。そして基地でアレに会うには作戦室かスナイパーの訓練施設に行くしかない。が、……施設に行けばアカネと出会う可能性がある。今は互いに話し合った上であの二人は距離を置いている。だから無意識に嵐山隊と発したのであろうが…………いや、…綾辻は恐らく同じ距離感を保っておろうが、嵐山と時枝は……あの馬鹿程ではないが、距離が前より開いている。それ故に嵐山隊の言葉が出たのだろうな』
「ま、嵐山さんもボーダー基地外じゃ殆ど会っていないらしいよな〜。……あの人が柚紀を気にしていた理由は"迅さんの代わり"的なのもあったのは事実。それにボーダーの仕事以外にも大学受験を控えているから、コイツも気軽に会いたいとか言えねぇだろう性格的にな。ってかつる姐、……【柚紀の髪色がうっすら鮮やかな奴か混在してるが】………これ、大丈夫か?」
眠った柚紀を気にしつつ、口に出すのを避けていた名を紡ぐが起きる気配がないのを見て、仁礼以外の者達が安堵する。……やはり叔母の存在は偉大なのだった。そして【全は一、一は全】的な思考が働き、"佐鳥に会うには必然的に他のメンバーとも顔合わせする"と話すのであった。日浦と柚紀の交わしたやり取りを知っている当真はそれに納得した上で"佐鳥程ではなくても恐らく嵐山にもこの少女は会いたがっている"と仄めかし、…眠っているし言実が側に居るのに髪色の変化……一定以上のトリオンを放出している柚紀の身を案じる。これに対して再び換装…今度は正隊員用のトリオン体を身に纏い、眠っている姪に上着を着させる様に仁礼に依頼。その間に次の動きを話す事に
『良い訳がなかろうが馬鹿者め、……寝ている間も放出を続ければ"敵に狙われるだけでなく、心の病の治療にトリオンを回せぬし、かなり危険な状況だ"。故に今からこの子を基地に護送する。メンバーは…「先に行っておくが、俺はついて行くぜ?実力不足かも知れねぇが、アンタが戦う羽目になったら誰がお姫様を抱えるんだよ?」「後、……俺様も手を貸しますよ?このまま帰ったら隊長の雷確定ですから」……二人の同行は許可しよう。後は……サイドエフェクト持ちの二人も来い。実力的な意味と………二人には"検査"を受けてもらう必要がありそう故にな。…文句なら後で聞いてやる、今は……………手を貸せ、…"カゲ"』
「!!?………チッ!!…アンタがその名を口にするって事はかなりヤベえ状況な訳だな?……………了解だ、…"つる姐"」
有無を言わせぬ雰囲気を漂わせた言実にて方針が提示され、帳が落ちてきたのを確認し柚紀の準備が出来たのを確認すれば、姪を抱き上げた言実は姿を消し((カゲ、その姿のままあまり人目が付かぬルートで基地に迎え。合流ポイントはヒナに座標を送らせる。……遅れるなよ))と言い残して、ドアは勝手に開き先行する。そして北添と荒船に店内の事を任せて四人も店を後にするのであった