50.幻想の曲〜私の声は聞こえてますか?〜(115.
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泣いている柚紀とそれをあやしている東。そんな二人を見て何かを考えている小荒井と、誰かに連絡している奥寺。そして考えが纏まった小荒井が柚紀の服を軽く引っ張りこちらを向かせると、些か複雑そうな表情を浮かべながらこう語り出した
「えっとさ、………俺と奥寺は、さ……………その歌騒動が遭った日、本部に居なかったんだよね。それを知らずに次の日に行けばその話題で持ちきり。皆が"凄かった"やら"誰が歌ったんだ?"的な話ばかりでさ、……言えなかった、俺達はその歌を聞いてないって」
『あ、………………そう、だよね。確か風間さんや三輪先輩もあの日居なかったって聞きました。だから、居ても可笑しくないよね。私の歌を"一度も"聞いたことがない人がボーダー内に居ても、あの鈴撒きに菊地原くん達は参加していなかったみたいだし……』
「あ!俺達はその鈴撒きには参加したよ!?で、あの時初めて鶴ヶ峰の歌を聞いた。良い歌声だったけど、やっぱり大半の奴らは【初日のアレが一番】って言ってた。ただ、笹森は【歌姫使用時と初日……プライベートでじゃ聞こえ方に違いがあって当たり前。歌う理由が違うから仕方ない】って聞いて……やっぱり聞きたくなったんだよね【自由気ままに歌っている君の歌】をさ。で、……少し前かな?まだ学校で授業やっている最中、俺達は防衛任務がある…と"嘘を付いて"学校を早退して基地に早く来た事があったんだ。この街の人はボーダーの重要性を理解してはいるが【本音ではあまり良く思っていない人も中には居る】……俺達が隊員になってから日が浅いのや通う中学にそこまでボーダー隊員が居ないのと、"学生は勉強が仕事"的な考えを持つ先生だって居るから風当たりがキツイ事もある。で、………ちょっとシンドイって思ったら"たまになら"ズルして良いって東さんに言われて、それで……」
『…………私も、……私はあの日から丸一日、学校で授業を受けれる日が格段に減っちゃった。うぅん、………ほぼ無理な状態になっている。だから二人の気持ちは分かるよ?それで早退や休んでしまったら"お婆ちゃん"……カウンセリングを受けている元お医者さんがやっているお店に行く事もあるけど、此処に来る事もあって、その時は…………………も、もしかして……"聞いちゃった?あの部屋で気分転換に歌っていた私の歌を"』
ほぼ知り合った隊員が歌騒動経験者であるが為に忘れていたが、あれは予告なしで突発的に行った事なので未経験者が居る可能性を柚紀含めた皆が考慮していない点や、洗脳型の影響を少なからず受けている二人も自分同様に普段の生活を送れなくなっているのも納得出来る。そして数日前、二人が学校をサボったであろう日に柚紀も休んでおりその際に本部に足を運んで……歌っていたのだ。【英語の曲でも能力向上効果があるかを調べる意味合いを含めて】、気分転換的な理由で
これに対して二人は頷き【だから君の歌が凄いってのは肌で感じだよ】と話した上で、こんな事を付け加える
「ってか、鶴ヶ峰は現場で複数の事を同時にやっているだろ?【敵の観察】やら【仲間のサポート】やら【亜種の対処や対策を考えたり、必要なら歌姫発動】的な感じでさ。それって普通に凄くないか?俺には絶対に無理な事だぜ?……俺達もさ弧月だけじゃなくて色んなトリガーを使って戦法手段を増やしたいけど、東さんから禁止を食らっているんだ。【まずは弧月だけだ、どう戦うかを考えてある程度戦術を練って成果を上げてからじゃないと色々疎かになり中途半端な実力になる】みたいな感じに言われたんだ。あ、グラスホッパーはあくまでもサポート系だから気にする必要ないし、東さんも使用許可くれたから問題なし!!」
「ま、実際の所さ……後から入って来た野々村に全然歯が立たないから躍起になって"弾トリガー使いたい"って東さんに言った事あるけど、………それから数日後に誰から聞いたか不明だけど野々村から【楽して勝とうとするな!!男なら"同じ土俵"で勝ちやがれ!!】って怒鳴られたよ。で、その後村上先輩とのランク戦に野々村が負けたのを見て"あ、生身での積み重ね があっても負けるんだな"って思って………変に周囲と比較するのを止めたんだ。【俺達は俺達の速度とやり方で強くなる】ってさ!だから、(ポン)……鶴ヶ峰もあまり気にする必要ないよ?焦ったって良い事なんて一つもない。まぁ、早いに越した事は無いけど"急がなきゃいけない理由"がないだろ?」
「(ナデナデ)ま、つまりはそういう事だ。今じゃ鈴のお陰で"絶対に歌姫が必要"な状況ではなくなった。……性能や効果持続はやっぱり君の能力には劣るから時折補強は必要なのも事実ではある。(ナデナデ)………強制はしない、だが時々"鶴ヶ峰さえ良ければ"協力してくれたら皆助かるって感じだな。(ナデナデ……スッ)さて、そろそろラウンジに行こうか。あんまり遅いと諏訪が怒鳴りながら迎えに来そうだ」
東が話を締めた所で歩みを再開する。弟子二人が元気に歩き出したかと思えば小荒井が柚紀の手を引き歩き始めて奥寺達は戸惑うが"何だか楽しくなって来た"のか特に嫌そうにせず笑っている柚紀を見て、東は直ぐに落ち着くが、奥寺はやはり心配なのか慌てて付いていくのであった
「えっとさ、………俺と奥寺は、さ……………その歌騒動が遭った日、本部に居なかったんだよね。それを知らずに次の日に行けばその話題で持ちきり。皆が"凄かった"やら"誰が歌ったんだ?"的な話ばかりでさ、……言えなかった、俺達はその歌を聞いてないって」
『あ、………………そう、だよね。確か風間さんや三輪先輩もあの日居なかったって聞きました。だから、居ても可笑しくないよね。私の歌を"一度も"聞いたことがない人がボーダー内に居ても、あの鈴撒きに菊地原くん達は参加していなかったみたいだし……』
「あ!俺達はその鈴撒きには参加したよ!?で、あの時初めて鶴ヶ峰の歌を聞いた。良い歌声だったけど、やっぱり大半の奴らは【初日のアレが一番】って言ってた。ただ、笹森は【歌姫使用時と初日……プライベートでじゃ聞こえ方に違いがあって当たり前。歌う理由が違うから仕方ない】って聞いて……やっぱり聞きたくなったんだよね【自由気ままに歌っている君の歌】をさ。で、……少し前かな?まだ学校で授業やっている最中、俺達は防衛任務がある…と"嘘を付いて"学校を早退して基地に早く来た事があったんだ。この街の人はボーダーの重要性を理解してはいるが【本音ではあまり良く思っていない人も中には居る】……俺達が隊員になってから日が浅いのや通う中学にそこまでボーダー隊員が居ないのと、"学生は勉強が仕事"的な考えを持つ先生だって居るから風当たりがキツイ事もある。で、………ちょっとシンドイって思ったら"たまになら"ズルして良いって東さんに言われて、それで……」
『…………私も、……私はあの日から丸一日、学校で授業を受けれる日が格段に減っちゃった。うぅん、………ほぼ無理な状態になっている。だから二人の気持ちは分かるよ?それで早退や休んでしまったら"お婆ちゃん"……カウンセリングを受けている元お医者さんがやっているお店に行く事もあるけど、此処に来る事もあって、その時は…………………も、もしかして……"聞いちゃった?あの部屋で気分転換に歌っていた私の歌を"』
ほぼ知り合った隊員が歌騒動経験者であるが為に忘れていたが、あれは予告なしで突発的に行った事なので未経験者が居る可能性を柚紀含めた皆が考慮していない点や、洗脳型の影響を少なからず受けている二人も自分同様に普段の生活を送れなくなっているのも納得出来る。そして数日前、二人が学校をサボったであろう日に柚紀も休んでおりその際に本部に足を運んで……歌っていたのだ。【英語の曲でも能力向上効果があるかを調べる意味合いを含めて】、気分転換的な理由で
これに対して二人は頷き【だから君の歌が凄いってのは肌で感じだよ】と話した上で、こんな事を付け加える
「ってか、鶴ヶ峰は現場で複数の事を同時にやっているだろ?【敵の観察】やら【仲間のサポート】やら【亜種の対処や対策を考えたり、必要なら歌姫発動】的な感じでさ。それって普通に凄くないか?俺には絶対に無理な事だぜ?……俺達もさ弧月だけじゃなくて色んなトリガーを使って戦法手段を増やしたいけど、東さんから禁止を食らっているんだ。【まずは弧月だけだ、どう戦うかを考えてある程度戦術を練って成果を上げてからじゃないと色々疎かになり中途半端な実力になる】みたいな感じに言われたんだ。あ、グラスホッパーはあくまでもサポート系だから気にする必要ないし、東さんも使用許可くれたから問題なし!!」
「ま、実際の所さ……後から入って来た野々村に全然歯が立たないから躍起になって"弾トリガー使いたい"って東さんに言った事あるけど、………それから数日後に誰から聞いたか不明だけど野々村から【楽して勝とうとするな!!男なら"同じ土俵"で勝ちやがれ!!】って怒鳴られたよ。で、その後村上先輩とのランク戦に野々村が負けたのを見て"あ、
「(ナデナデ)ま、つまりはそういう事だ。今じゃ鈴のお陰で"絶対に歌姫が必要"な状況ではなくなった。……性能や効果持続はやっぱり君の能力には劣るから時折補強は必要なのも事実ではある。(ナデナデ)………強制はしない、だが時々"鶴ヶ峰さえ良ければ"協力してくれたら皆助かるって感じだな。(ナデナデ……スッ)さて、そろそろラウンジに行こうか。あんまり遅いと諏訪が怒鳴りながら迎えに来そうだ」
東が話を締めた所で歩みを再開する。弟子二人が元気に歩き出したかと思えば小荒井が柚紀の手を引き歩き始めて奥寺達は戸惑うが"何だか楽しくなって来た"のか特に嫌そうにせず笑っている柚紀を見て、東は直ぐに落ち着くが、奥寺はやはり心配なのか慌てて付いていくのであった