42.鈴音の曲~オトは回る~(107.
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‐ ドカーン!!…ドーン! ‐
「ぁ、あの~言実さん。俺達はどうしますか?あ、いやっ!……敵を倒すのは分かりますが具体的にどうすべきかと。下手に攻撃するのは逆効果、ですよね?」
『……小さい奴、それこそ掌サイズは柚紀が鳴らずアレで消えるだろうが、やはり効果にムラが出る。それに散布が終了して他の地域でもきちんと"鈴の音"……"歌姫効果"が働くか確める必要もある。…………準備はそろそろ終えて連絡が(‐ ~♪♪~ ‐)……来たな。…烏丸』
「はい言実さん。(コツコツ……スッ)もう一つ、預かってきた。と言うより"生身で現場に出る"ならコレは必須になりそうだな」
‐ ……シャ~ン ‐
『?……あっ!?インカム?!……まぁ、確かに生身じゃ通信機能使えないもんね~。ってか、……(シャンシャンシャン)……何でそれ、まるで着信が入ったかの様に音がしているの??(コテン)』
出水と時枝のメテオラで増殖を抑制しているのを横目で見ながら、具体的に自分達はどう動くべきかを問う古寺。"この地域だけ"で良いなら直ぐに動きたいが、他にもやらないといけないことや"初動チェックをするには柚紀の能力や膨大なトリオンが必須"と分かっているので、合図を待っていると何処からか着信音が鳴り冷静に指示を出す言実。それに答えるかの様にメテオラを撃っている二人から少し離れた場所で鈴を鳴らしていた柚紀(と佐鳥)に近寄りナニかを差し出す烏丸。……モノは見たことあるが、何故??と不思議に思う少女に代わって佐鳥が受け取れば、音を止めるために観察をし、ボタンらしきものを押す。すると
〔無事かっユズっ!!?また腕取れてたりしてねぇだろうなっ?!人手が欲しいなら言え!!速効で駆け付けてやるから!!ってあ"~~、ウッセェぞ外野っ!!?すっこんでろってんだ!!!〕
「『か、風音ちゃんっ?!/ふ、フブキちゃんっ?』」
「おっ?!相変わらず元気な奴だな~野々村ちゃんは。ま、明るくて元気で腕も良いから槍バカと直ぐに仲良くなったし、他の隊員とも元気にランク戦してるから知り合いも増えて当然か(ん?……そう言えば太刀川さんとバトったって話は聞かねぇ~な。あの人にしては珍しいかも)」
インカムからフブキの元気な声が聞こえて驚く二人に対して、出水は攻撃しながら感嘆とした口調で話し時枝に関しては"柚紀関連でフブキが声を張り上げるのは日常茶飯"とスルーし、烏丸は相変わらずのクールさをキープ、古寺は……驚きすぎて固まっていた。そしてナニやらフブキの周辺に色んな人が居るらしく〔誰と話しているんだ?〕やら〔俺にも話させろ〕的なやり取りが聞こえて話が進まずにどうするべきかと柚紀が悩んでいると
〔お~い生きてるか柚紀~。ただの散歩がとんでもねぇ事になったな~。ま、アレだな。……【お姫様行く所に騒動アリ】ってか?……あ"っ!!?だからって引き籠もれとか言わねぇぞ?!お前は悪くねぇんだ、やりたい事は遠慮するな。但し、報連相はきちんとしろよ?若しくは一人になるな!お前が行方不明になった暁には……ボーダー隊員総動員して全力捜索になるからな~多分〕
『へ?……と、当真先輩っ!?(シャンシャン)えっ?先輩も"鈴撒き"に参加したんですか??!だ、駄目だよ危ないからっ!!スナイパーが現場に降り立つとか自殺行為だよ!!?(シャンシャンシャンシャン、シャンシャン)』
〔…………(プッ)アハハハ!現場に出る?この俺様がか??ナイナイ、そんな面倒な事しねぇよ!俺はスナイパーだぜ?現場に降りて鈴を撒くより"狙撃で配置したい場所に鈴を打ち込む"方が楽だってんだ!?ま、今回は"かなり適当感あるし、外しても問題ねぇから"(‐ ドーン!ドーン! ‐)お陰様で後輩共の良い訓練になってるぜ?〕
「(あ、コレ絶対に東さんの案だ。当真さんが後輩育成に興味持ったりしないもん)」
いきなり当真からの横やり通信が入り、最初は吃驚する柚紀だが、"兵隊蟻の生き残り"が何処に潜んでいるか分からない以上、スナイパーが前線に出るのは危ないとアタフタしそれに連動するかの様に頻りに鈴を鳴らす。そんなまさかの言い分に一瞬言葉が無くなるが、直ぐに笑い声と共に当真らしい皮肉さや"柚紀の為だけに動いていない"と責任を感じない様に付け加えるのであった。……尤も、当真が本当に鈴撒きに参加をしたのかは不明であるが
そして〔あ"っ!!当真先輩っ!!インカム返しやがれ!!?〕とフブキの苦情がナニやら聞こえてきたがそれを無視して当真は話を進める
〔でだ、……放置区域含めてゲートが発生する範囲全てに鈴を撒くのに人をかなり集めたんだが、C級含めてかなりの人数が協力してくれてよ~。それも俺やお前も知らない奴も居るが世話になったのは事実だせ?……お前ならナニを持ってその苦労を労う??"全員が喜びそうなモノ"なんてそんなにネェ…(ゴン!!)っイッテェーな~!!いきなりナニしやがるんだよ荒船っ!!?〕
〔鶴ヶ峰は今現場の最前線に居るんだ、あまり意地悪して悩ませるな!それもインカム使って会話って事は生身だ!一瞬の隙が命取りになるのを理解しろ!!……荒船だ、あまり深く考えず"お前が、お前だけが今出来る最大限の事"をしろ。で、結果さえ出せば誰も文句は言わねぇだろう。違うか?……歌姫〕
『………(‐ シャラ~ン ‐)まぁ、元々稼働確認の為に歌うつもりではいました。それに…(‐ シャラ~ン ‐)……歌はこれで"三曲目"で今日はもう歌えない。"アンコール"がないように失敗や不満を持たせないように、(‐ シャラ~ン ‐)全力で歌うのみです!?』
当真が面白半分に囃し立てようとするが、近くに居たらしい荒船が鉄拳制裁を食らわせてそれを阻止。が、彼も具体的にナニをしろとは言わないが柚紀なら分かるようなアドハイスをする。それらを聞いて"これが礼になるかは不明だが今の自分が出来る事を"と、気持ちを切り換えるとスイッチが入ったのか【歌を歌う前から】髪が鮮やかな緑色に変化する。それを見て驚くメンバーの中で唯一満足そうな笑みを一瞬だけ浮かべた言実は直ぐに何時もの表情となり『ヤるぞ!!前衛三人は下に降りて敵と対峙!スナイパー二人は私が放つ弾を撃ち抜いて三人のサポートに回れ!!』と配置指示を出す。各々行動を開始し……叔母に精神安定剤を加工した数珠をクビから下げられ、少し離れた位置に陣取れば弾を生成。それを見た後に鈴を鳴らしながら天高く掲げて、呼吸を整えると……歌を紡ぎ出す
~ 君に届け Northern lights ~