40.兆しの曲~何かが変わろうとしている~(105.
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‐ ドーーン!! ……ドカン!?‐
「「鶴ヶ峰(っ?!/さんっ!!?)」」
「柚紀っ!!?(バンダーの砲撃を直撃しただと!!?だが、……確かあのトリオン体も"オートシールド機能"がある筈だ。それにベイルアウトもしてないなら、無事……だよな?それに……今、俺が此処を離れる訳には)……国近っ!柚紀の反応はまだあるか?」
〔だ、大丈夫!オート機能のお陰で損傷はないけど、砲撃に押されて思いっきり建物に激突して建物内にまで飛ばされ……マズイっ!?"未登録の反応多数"が柚紀ちゃんに接近している!!嫌~?!柚紀ちゃ~ん、逃げて~!!?〕
〔言実~、よねやんのトリガーから敵の情報収集・分析が終わったよ~。って、……そんな呑気な事言ってられないんだった!?…今、歌姫ちゃんに接近しているのが"トリオンを吸収する亜種"だ!!?更に"あの広範囲に広がる正体不明の反応は"……一種の毒性のあるトリオンみたいなの!!ただ二酸化炭素みたいに空気より重たくて被害に遭うのは前衛組でスナイパー達は恐らく大丈夫!で、効果は"まるで石化するの様に徐々に動きを鈍くさせる"事。後、露出している肌や……傷口から体内に徐々に侵入してくるみたい。そして一定以上体内に入るとそれが敵に狙われる"目印"……トリガーで言うとスタアメーカー的な役割を担う感じだね〕
砲撃を直撃して柚紀は姿を消してしまう。それを見て"トリオン体の耐久がエンジニアやオペレーターのソレと同じ"と前に聞いたスナイパー二人は焦りを覚え、"正隊員と同じトリガー・トリオン体"と知っている太刀川は二人よりは焦りはしないが、一応"歌姫の護衛役"なので職務怠慢と言われかねないと、スナイパーも亜種を倒している以上二人を凶刃から守る必要があるのだ。が、とりあえず国近に柚紀の安否確認。すると敵が接近しているのと、ずっと新種の解析をしていた巽が分かった事実を言実への報告を兼ねて現場にいる太刀川達にも聞こえるように通信を繋げて話す。それを聞いて"何故米屋が三輪より先にベイルアウトしたのか"察する言実は、……サイアクの未来が頭を横切り、それを防ぐために新たな指示を出す
《国近っ!!出水に急がせろ!!?あの子は"万が一のデコイとして……三輪から自分に注意を引くために"片腕を切り落としている!?体質的な原因もだが恐らく毒性のトリオンのせいで"体が思うように動かせぬ可能性がある"!そして接近している亜種はトリオンを吸収する奴、……ならば触手に囚われたら最後、あの子は逃げる術が無くなる!?喰われるか、トリオンを…"生命力"を吸い付くされるかのどちらかだ!!!》
〔柚紀ちゃんが、……歌姫が敵…魔物に囚われたて、……食べられる?吸い付くされる?……い、嫌あぁぁ~~!!?いずみん、早く来てよ~!!このままじゃ柚紀ちゃんが敵に"エロ同人誌的な事されちゃう~"!!?〕
〔エロ同人誌とか、かなりマニアックな例えだね~国近ちゃん。ま、弧月を吸収した際に溶かした的なのを聞いたから、……強ち間違えじゃないかもね。トリオン体もトリオンで出来ているからね~。それと………もうひとつ報告。……この毒性のトリオンを放出しているのは【トリオンを吸収する亜種とは別の亜種】(カタン、…カタカタ)多分、今現在戦っている所から"風上"に根元がいる……のは分かるけど、どうも頭が良い亜種みたいでさ~………【隊員には毒性のあるトリオンだけど、同じトリオン兵には"フェロモン"的な効果があるみたい】で、トリオンを吸収する亜種を隠れ蓑にして自分の正体を隠している感じかな?……みわっちや歌姫ちゃんがソイツの死角に居た時、隠密型がタイミングよく襲ってきたのが何よりも証拠だよ。……コイツ、妨害型を使ってレーダーから逃れている可能性もあるし、……どうするのさ言実〕
言実の珍しい程に焦る声と独特の創造力から、些か錯乱状態に陥る国近が慌てて出水に呼び掛ける。そして更に巽から聞かされた【亜種がもう一種居る事実と、その特性に加えて対処方法】を頭の中で思い描く言実。が、"今のまま"ではリスクが大きすぎると決断に踏み出せずにいると……
〔えっ!?あっ!!ち、ちょっと待てよ二人ともっ!!!?……古寺です、言実さん。あの~…………出水先輩より先に何故か"佐鳥と時枝"が来て、彼女の居場所を訊ねられて答えたらそのまま行っちゃいましたが……大丈夫、ですかコレ??〕
『!!(………ま、及第点だな。ならば)……忍田さん、此方はおまかせします。私は亜種の対処の為に現場に出る。……今から必要なモノや人材を連れて合流する、それまでの動きは各自で………いや、……あの子に一任する(パサッ、コツコツ)』
「分かった、……君もくれぐれも気を付けてくれよ言実くん」
‐ …ウィーン……コツコツ ‐
『……迅〔分かっていますよ言実さん、……"ピースは揃っていますし配置も完了しています"。とりあえず合流ですか?〕……あぁ、屋上で待っていろ。………居るか?…風間(コツコツ、コツコツ、コツコツ)』
「(シュン!…スタスタ、スタスタ)………"集めますか?"」
『……時間との勝負故にな、仕方あるまい。……ヒナ〔ほいほ~い!歌姫ちゃんと仲が良くて現場に出れる子達総動員させるよ~〕宜しく頼む。……私は一度ラボに戻らねば成らぬ。先に屋上に行け』
「了解しました(ブォン)」
また勝手な行動を取る二人だったが、今回は"必要事項"と考え特にそれに対しては指示を出さず【寧ろ対処に踏み切れるだけの勝算が出来た】ので、作戦室から退室して動き始める言実。普段通り歩きながら手短に"最低の人数と言葉で"打ち合わせを済ませれば、……思った以上に冷静となっている言実は確信した
『…………やはり、あの子にはお前達が必要だ。だが、"策士策に溺れる"……仕方ない事とは言えど……その道のりは困難を極めるぞ?それでも、歩み続けれるか?二人いや………"三人よ"』