4.親交の曲~黒髪の池様編~(69.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…アンタ達はちゃんと見ていなかったから知らないだろうけど、……この子パスはほぼオーバーのみ使っていたし、サーブも右で打っていた。つまり…(パサッ…スッ)……この痣はさっきのアタックを弾いて出来たモノって訳だけど、…色もだけど見事に腫れてるね。………痛くないの?」
『っ!?……痛くないと、言えば…嘘になりますが……少し前に、"これ以上の痛み"を経験しましたから、これ位ならへい…「駄目だよ!アレとは訳が違うから!?比べちゃダメ!!」えっ?市、河…さん?』
「………市河ちゃんのその言い方、…"知っているの?"彼女があの日"どんな目に遇ったのか"を?でもあれは、…"ボーダー内"での出来事だよ?それに恐らく…"柚紀ちゃんが関わっている事"を知るのはあの場に居合わせた者以外だと、…ごく一部の人しか知り得ない筈。……(スッ)どうしてなの?」
「(キョロキョロ……フリフリ)…今は話せないよ佐鳥くん、……ボーダーに関する事は"基本機密事項"でしょ?もし、知りたいのなら……お昼屋上に来てください。基本私とノンちゃんはそこでご飯を食べますから。今はとりあえず……鶴ヶ峰さん、保健室に行こう。その腕じゃまともに授業出来ないよ、…まだ道のり不安だろうから………!!……わ、私が、送る、ね?わ、私に、日直、だし、せ、せ、先生にも案内とかた、頼まれたから!?」
野々村女子にジャージを引っ剥がされて青紫に変色し右腕に比べて太くなっている左腕を見て、男子二人の表情が曇る。……引き合いに出すべきではないが、"額に銃弾を受けた衝撃や痛み"よりマシと暗に言おうとしたが、何故か市河女子が反論を示す。これに対して佐鳥が疑いの眼差しと一緒に疑問を投げ掛けるが、男女共に視線がこちらに少なからず向けられているのに気づき説明を拒否する。…此処まで流暢に話していたが不意に歯切れが悪くなった市河女子は、柚紀を連れてその場を後にしようとする。それに対して小さく頷き、野々村女子を一瞥後……二人に対して申し訳なさそうに見つめながら柚紀は話始める
『…二人の言う通りだからさ、……保健室に行くね。放置したって良くはならないし、…無理したり処置しなかったら言実さんの雷が落ちるのは明白だし、ね。………二人はちゃんと課題クリアしてね?…"ボーダーの顔"何だから、サボったら駄目だよ。………また、…後でね。…行こっか市河さん』
「う、うん(テクテク)」
「「………………」」
柚紀の言い分は確かに間違いではないが、釈然としない二人であったが「佐鳥!時枝!サボるな!!ちゃんとやれ!!?」と担当教師からの渇が飛んできたので、渋々戻って行く。それと女子の体育担当教師に保健室へ行く旨を話して体育館を後にする市河女子と柚紀を黙って見送るクラス委員長と野々村女子であった
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
保健室で処置を受けた柚紀は直ぐに体育館へ引き返そうとしたが市河女子が"うっかり"先程泣いたことを口にしてしまい、それを聴いた女性保険医が
「あらあら、なら戻らない方が良いわよ?…一応貴女の事を"ある程度"事情を聞いている身として……許可を出せないし、もう授業が終わるから先に着替えて教室に戻りなさいな。さいわい、二人の制服預かってましたから、ね?」
『「………そう、します」』
とかなり意味深な助言をされた二人は"思うところ"があるのか、素直に従う事にした。着替えの際に左手首に付けていた改造された例の腕時計を右に付け、借りたジャージを洗って返す様に言われたので袋に入れて、そのまま授業中の静かな廊下を二人して教室に向かって歩いていた
「あ、あのさ、……鶴ヶ峰さん。よければだけど、一緒に屋上でお昼、どうかな?た、多分時枝くん達も屋上で食べると思うの……お昼に早退するって、朝の仕事中に聞いたんだよね。…多分防衛任務でだと思うけど、………な、仲が良い人がいない空間に一人は、"ツラい"かなって。あ、無理なら全然構わないから!!」
『(フルフル)…お言葉に甘えて良い?……クラスの人達が良い人ばっかりなのは分かるよ?……女子は烏丸くんや時枝くんの事を聞いてこないし、男子はあまり"ちょっかい"や"悪戯"してこないもん。でも(ギュッ)……昼休み、あの教室に居れる自信がない、かな?…少し、……離れたい。…嫌に、なりたくない。学校が…………嫌いじゃないから、勉強するのが』
「……うん、分かるよその気持ち。……私もね、一時期学校行きたくなく…、行けなくなった事があったの。……あの時はノンちゃんが手を引いて学校に連れてきてくれた。無理矢理だったけど【辛くても逃げるな、シロが悪い訳じゃない!?負けるな!!】って励ましてくれたの。たから……今度は私が鶴ヶ峰さんの手を引いて上げるよ。あ、……頼りないかも知れない、けど」
『そんな事ないよ、……(ニッコリ)有り難う市河さん』
…一般の人とは異なる髪色や瞳を持つ二人は、経緯は違えど"似た経験"を有していた。だが柚紀には"市河女子と野々村女子"の様な関係を築いた者が…友達が居なかった。故に抱いてしまったのだ、"心の傷"を……"対人関係の問題"を。…過去は変えれないが【この街でならきっと……】そう以前にあの二人に言われた事を"希望"として、"夢が叶う"を信じていた柚紀には、市河女子の言葉が嬉しかったのだ。この気持ちを共有出来る子が、それも女の子に"初めて"巡り会えたのがとても、………嬉しいのだ
『っ!?……痛くないと、言えば…嘘になりますが……少し前に、"これ以上の痛み"を経験しましたから、これ位ならへい…「駄目だよ!アレとは訳が違うから!?比べちゃダメ!!」えっ?市、河…さん?』
「………市河ちゃんのその言い方、…"知っているの?"彼女があの日"どんな目に遇ったのか"を?でもあれは、…"ボーダー内"での出来事だよ?それに恐らく…"柚紀ちゃんが関わっている事"を知るのはあの場に居合わせた者以外だと、…ごく一部の人しか知り得ない筈。……(スッ)どうしてなの?」
「(キョロキョロ……フリフリ)…今は話せないよ佐鳥くん、……ボーダーに関する事は"基本機密事項"でしょ?もし、知りたいのなら……お昼屋上に来てください。基本私とノンちゃんはそこでご飯を食べますから。今はとりあえず……鶴ヶ峰さん、保健室に行こう。その腕じゃまともに授業出来ないよ、…まだ道のり不安だろうから………!!……わ、私が、送る、ね?わ、私に、日直、だし、せ、せ、先生にも案内とかた、頼まれたから!?」
野々村女子にジャージを引っ剥がされて青紫に変色し右腕に比べて太くなっている左腕を見て、男子二人の表情が曇る。……引き合いに出すべきではないが、"額に銃弾を受けた衝撃や痛み"よりマシと暗に言おうとしたが、何故か市河女子が反論を示す。これに対して佐鳥が疑いの眼差しと一緒に疑問を投げ掛けるが、男女共に視線がこちらに少なからず向けられているのに気づき説明を拒否する。…此処まで流暢に話していたが不意に歯切れが悪くなった市河女子は、柚紀を連れてその場を後にしようとする。それに対して小さく頷き、野々村女子を一瞥後……二人に対して申し訳なさそうに見つめながら柚紀は話始める
『…二人の言う通りだからさ、……保健室に行くね。放置したって良くはならないし、…無理したり処置しなかったら言実さんの雷が落ちるのは明白だし、ね。………二人はちゃんと課題クリアしてね?…"ボーダーの顔"何だから、サボったら駄目だよ。………また、…後でね。…行こっか市河さん』
「う、うん(テクテク)」
「「………………」」
柚紀の言い分は確かに間違いではないが、釈然としない二人であったが「佐鳥!時枝!サボるな!!ちゃんとやれ!!?」と担当教師からの渇が飛んできたので、渋々戻って行く。それと女子の体育担当教師に保健室へ行く旨を話して体育館を後にする市河女子と柚紀を黙って見送るクラス委員長と野々村女子であった
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
保健室で処置を受けた柚紀は直ぐに体育館へ引き返そうとしたが市河女子が"うっかり"先程泣いたことを口にしてしまい、それを聴いた女性保険医が
「あらあら、なら戻らない方が良いわよ?…一応貴女の事を"ある程度"事情を聞いている身として……許可を出せないし、もう授業が終わるから先に着替えて教室に戻りなさいな。さいわい、二人の制服預かってましたから、ね?」
『「………そう、します」』
とかなり意味深な助言をされた二人は"思うところ"があるのか、素直に従う事にした。着替えの際に左手首に付けていた改造された例の腕時計を右に付け、借りたジャージを洗って返す様に言われたので袋に入れて、そのまま授業中の静かな廊下を二人して教室に向かって歩いていた
「あ、あのさ、……鶴ヶ峰さん。よければだけど、一緒に屋上でお昼、どうかな?た、多分時枝くん達も屋上で食べると思うの……お昼に早退するって、朝の仕事中に聞いたんだよね。…多分防衛任務でだと思うけど、………な、仲が良い人がいない空間に一人は、"ツラい"かなって。あ、無理なら全然構わないから!!」
『(フルフル)…お言葉に甘えて良い?……クラスの人達が良い人ばっかりなのは分かるよ?……女子は烏丸くんや時枝くんの事を聞いてこないし、男子はあまり"ちょっかい"や"悪戯"してこないもん。でも(ギュッ)……昼休み、あの教室に居れる自信がない、かな?…少し、……離れたい。…嫌に、なりたくない。学校が…………嫌いじゃないから、勉強するのが』
「……うん、分かるよその気持ち。……私もね、一時期学校行きたくなく…、行けなくなった事があったの。……あの時はノンちゃんが手を引いて学校に連れてきてくれた。無理矢理だったけど【辛くても逃げるな、シロが悪い訳じゃない!?負けるな!!】って励ましてくれたの。たから……今度は私が鶴ヶ峰さんの手を引いて上げるよ。あ、……頼りないかも知れない、けど」
『そんな事ないよ、……(ニッコリ)有り難う市河さん』
…一般の人とは異なる髪色や瞳を持つ二人は、経緯は違えど"似た経験"を有していた。だが柚紀には"市河女子と野々村女子"の様な関係を築いた者が…友達が居なかった。故に抱いてしまったのだ、"心の傷"を……"対人関係の問題"を。…過去は変えれないが【この街でならきっと……】そう以前にあの二人に言われた事を"希望"として、"夢が叶う"を信じていた柚紀には、市河女子の言葉が嬉しかったのだ。この気持ちを共有出来る子が、それも女の子に"初めて"巡り会えたのがとても、………嬉しいのだ