38.白黒の曲 (103.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~とある放置区域内~
‐ ……ダン!! ‐
‐ …………ダン!! ‐
「佐鳥、迷うことなく進んでいるけど……分かるのか?"鶴ヶ峰さんの居場所が"……(ストン!ダン!!)綾辻先輩は"散歩"と言っただけで基地内かも知れないし、それこそ住んでいるマンション周囲かも知れないだろ?……何で"警戒区域内"だって思うんだ?」
「(ストン!…ダン!!)…………警戒区域に居るかなって思った理由は、夏休み中に諏訪さんが気が滅入っていた柚紀ちゃんを"気分転換"と称して外に連れ出したから。……多分、トラブルを収めたのが諏訪さんな気がしてさ、それで。それに散歩なら……"終わったら基地に戻ってくる"って意味でしょ?基地内なら"散策"、自宅付近で散歩するなら"帰った"って言いそうだもん!!で、居場所に関しては…………(スタン!……キョロキョロ)(……"まただ"、また聴こえなくなった。…君の歌声が無いとオレは……)……オレばっかり答えるのはフェアーじゃないよ。…なぁとっきー、お前はさ……"何考えてるの?ナニがそんなに心配なの?"隠しているつもりだろうけど、……佐鳥にはバレバレだよ?……綾辻先輩の話を聞いて、"どんな可能性を見出だした"のさ?」
トリオン体となり二人は屋根伝いに疾走していた。勿論、住宅地は生身で普通に歩道を走って移動していたので多分問題ない。そして移動しながら時枝は、前方を走る佐鳥に声を掛ける。これに対して移動速度を緩めずに返答をしていた佐鳥だが、……亜種二体同時襲撃を受けたせいで柚紀が歌を中断してしまい、"道導"を失ってしまい立ち止まってしまう。……【時枝には彼女の歌声が聞こえていない】と質問内容から察した佐鳥は"自分だけの特別感"が無くなるのが嫌で、悟られない様にと話題をすり替える。これに対して疑問を持たずに佐鳥の言い分に一理あると思った時枝は、佐鳥の隣に着地して周囲を見渡しながらこう口にした
「……おれは【綾辻先輩はわざわざおれ達に助けを求める程の"敵"が誰か】が気になってさ。……多分、ラウンジには綾辻先輩の同級生がかなり集まっている状況だったんだと思う。小佐野先輩を始めとした殆どがオペレーターの方ばかりだけど、"戦闘員がいない"訳じゃない。熊谷先輩や、………恐らく"出水先輩"は居たんじゃないかな?この時間確か三輪隊は任務中だから」
「……あ~、ランク戦したくても必ず"歯応えのある相手が居る"とは限らないなら、出水先輩はロビーに居なさそうだね。………例の実力テストのアクシデントの影響か柚紀ちゃん、あんまり"ロビーでランク戦観戦"しなくなっちゃったから"無理に居る必要がない"もん。…………そこまで考えているのに、何で焦っているの?出水先輩が太刀打ち出来ない人なんておつるちゃん以外に、居る?」
「……そう、"年上"でも出水先輩なら大抵どうにか出来る筈だ。でも【複数の年上相手を一気にするのを強いられた】なら話は変わる。そして、綾辻先輩の同級生で【鶴ヶ峰さんが接触した事のない、でも彼女に興味を持ちそうな年上が複数居るチーム】と言えば……何処だと思う?」
警戒区域一歩手前な地点で周囲を見渡しながら自分が気にしている事を語る時枝。……柚紀が警戒区域内を散歩しているにしても"誰かが同伴している"のは確定であり、移動中にゲート発生のアナウンスやサイレンが鳴った事から【敵と交戦中】までは理解出来ている。が、"どの地域"に居るかが分からないのだ。【防衛任務の担当区域は五か所に区切られているが柚紀の"歌声は三点"でその範囲を網羅出来てしまう】のだ。(……本部とは目と鼻の距離であるあの広場は例外)そして、とある区域は"歌姫使用回数及びサイドエフェクトの暴走"が発生したのが原因か、【通常でも他の地域に比べてゲート発生率が高い】地域が存在している。……散歩ならそこは避ける筈だが残り四ヶ所の内何処に居るかが検討がつかないのだ
そして佐鳥は時枝の問題に苦戦していた。【条件に全て当て嵌まる部隊】となると、かなり絞られるが"一つではない"のだ
「(候補は"二宮隊と影浦隊"の二つだけど、とっきーは確信しているんだよね?"初めて接触した相手が誰"なのかを。……そう言えば"二宮さんと柚紀ちゃんが遭った事"を知らないんだっけ?後……"北添先輩なら柚紀ちゃんでも大丈夫そうだし、影浦先輩はあ~見えても優しいし"…………つまりは)……二宮隊と言うより…二宮さん?」
「(コクン)恐らく、…ね。……始業式の時、調べものをしていたら二宮さんに会って少し話をしたんだけど……アッチもやっぱり彼女に興味を持っていた。で、犬飼先輩なら性格的にもだけど荒船先輩や当真さん経由とかで知って絶対に興味を持ちそうだろ?」
「うわぁ~……ソレかなり面倒そうだけど、………二宮さんと柚紀ちゃんなら"前にエンカウントしている"…らしいよ?ただ直接話した訳じゃなくて間に人を挟んだ状態で…だけどね。後、犬飼先輩もかな?……ほら!風間隊との任務中に二宮隊が来た時、風音ちゃんが抱き締めていた"パーカーの子"が柚紀ちゃんだって向こうは気づいてた。髪の毛隠れていたけど【姪っ子ちゃん】って言ってた。そんな呼ばれ方されるであろう子は、彼女しかいないからね。………で、あの時彼女の存在を二宮さんにはバレない様にしてくれた。だから"一番注意が必要な人物"は…
~ 楽しいことだけ 選んで生きてる
その先には何も見えなくて
だからどんな事も
現実から逃げないで受け止めるよ ~
っ!?……聞こえた!!コッチか!!!(ダン!!)」
「!待って佐鳥!?(ダン!!)(聞こえたって……彼女の"心の声"がかな?……おれには聴こえない、基地内でのあの声は聞こえたのに。何でだ?"何が条件"なんだろう?)」
"要注意人物は二宮"、そう二人の認識が噛み合った瞬間……歌が再び聞こえだしたのだ"佐鳥にのみ"だが。そして迷うことなくそちらに移動を始めたのを慌てて追い掛ける時枝。……ほんの少しだけ"彼女の声が聞こえる佐鳥に嫉妬"しながら見失わない様に続くのであった
‐ ……ダン!! ‐
‐ …………ダン!! ‐
「佐鳥、迷うことなく進んでいるけど……分かるのか?"鶴ヶ峰さんの居場所が"……(ストン!ダン!!)綾辻先輩は"散歩"と言っただけで基地内かも知れないし、それこそ住んでいるマンション周囲かも知れないだろ?……何で"警戒区域内"だって思うんだ?」
「(ストン!…ダン!!)…………警戒区域に居るかなって思った理由は、夏休み中に諏訪さんが気が滅入っていた柚紀ちゃんを"気分転換"と称して外に連れ出したから。……多分、トラブルを収めたのが諏訪さんな気がしてさ、それで。それに散歩なら……"終わったら基地に戻ってくる"って意味でしょ?基地内なら"散策"、自宅付近で散歩するなら"帰った"って言いそうだもん!!で、居場所に関しては…………(スタン!……キョロキョロ)(……"まただ"、また聴こえなくなった。…君の歌声が無いとオレは……)……オレばっかり答えるのはフェアーじゃないよ。…なぁとっきー、お前はさ……"何考えてるの?ナニがそんなに心配なの?"隠しているつもりだろうけど、……佐鳥にはバレバレだよ?……綾辻先輩の話を聞いて、"どんな可能性を見出だした"のさ?」
トリオン体となり二人は屋根伝いに疾走していた。勿論、住宅地は生身で普通に歩道を走って移動していたので多分問題ない。そして移動しながら時枝は、前方を走る佐鳥に声を掛ける。これに対して移動速度を緩めずに返答をしていた佐鳥だが、……亜種二体同時襲撃を受けたせいで柚紀が歌を中断してしまい、"道導"を失ってしまい立ち止まってしまう。……【時枝には彼女の歌声が聞こえていない】と質問内容から察した佐鳥は"自分だけの特別感"が無くなるのが嫌で、悟られない様にと話題をすり替える。これに対して疑問を持たずに佐鳥の言い分に一理あると思った時枝は、佐鳥の隣に着地して周囲を見渡しながらこう口にした
「……おれは【綾辻先輩はわざわざおれ達に助けを求める程の"敵"が誰か】が気になってさ。……多分、ラウンジには綾辻先輩の同級生がかなり集まっている状況だったんだと思う。小佐野先輩を始めとした殆どがオペレーターの方ばかりだけど、"戦闘員がいない"訳じゃない。熊谷先輩や、………恐らく"出水先輩"は居たんじゃないかな?この時間確か三輪隊は任務中だから」
「……あ~、ランク戦したくても必ず"歯応えのある相手が居る"とは限らないなら、出水先輩はロビーに居なさそうだね。………例の実力テストのアクシデントの影響か柚紀ちゃん、あんまり"ロビーでランク戦観戦"しなくなっちゃったから"無理に居る必要がない"もん。…………そこまで考えているのに、何で焦っているの?出水先輩が太刀打ち出来ない人なんておつるちゃん以外に、居る?」
「……そう、"年上"でも出水先輩なら大抵どうにか出来る筈だ。でも【複数の年上相手を一気にするのを強いられた】なら話は変わる。そして、綾辻先輩の同級生で【鶴ヶ峰さんが接触した事のない、でも彼女に興味を持ちそうな年上が複数居るチーム】と言えば……何処だと思う?」
警戒区域一歩手前な地点で周囲を見渡しながら自分が気にしている事を語る時枝。……柚紀が警戒区域内を散歩しているにしても"誰かが同伴している"のは確定であり、移動中にゲート発生のアナウンスやサイレンが鳴った事から【敵と交戦中】までは理解出来ている。が、"どの地域"に居るかが分からないのだ。【防衛任務の担当区域は五か所に区切られているが柚紀の"歌声は三点"でその範囲を網羅出来てしまう】のだ。(……本部とは目と鼻の距離であるあの広場は例外)そして、とある区域は"歌姫使用回数及びサイドエフェクトの暴走"が発生したのが原因か、【通常でも他の地域に比べてゲート発生率が高い】地域が存在している。……散歩ならそこは避ける筈だが残り四ヶ所の内何処に居るかが検討がつかないのだ
そして佐鳥は時枝の問題に苦戦していた。【条件に全て当て嵌まる部隊】となると、かなり絞られるが"一つではない"のだ
「(候補は"二宮隊と影浦隊"の二つだけど、とっきーは確信しているんだよね?"初めて接触した相手が誰"なのかを。……そう言えば"二宮さんと柚紀ちゃんが遭った事"を知らないんだっけ?後……"北添先輩なら柚紀ちゃんでも大丈夫そうだし、影浦先輩はあ~見えても優しいし"…………つまりは)……二宮隊と言うより…二宮さん?」
「(コクン)恐らく、…ね。……始業式の時、調べものをしていたら二宮さんに会って少し話をしたんだけど……アッチもやっぱり彼女に興味を持っていた。で、犬飼先輩なら性格的にもだけど荒船先輩や当真さん経由とかで知って絶対に興味を持ちそうだろ?」
「うわぁ~……ソレかなり面倒そうだけど、………二宮さんと柚紀ちゃんなら"前にエンカウントしている"…らしいよ?ただ直接話した訳じゃなくて間に人を挟んだ状態で…だけどね。後、犬飼先輩もかな?……ほら!風間隊との任務中に二宮隊が来た時、風音ちゃんが抱き締めていた"パーカーの子"が柚紀ちゃんだって向こうは気づいてた。髪の毛隠れていたけど【姪っ子ちゃん】って言ってた。そんな呼ばれ方されるであろう子は、彼女しかいないからね。………で、あの時彼女の存在を二宮さんにはバレない様にしてくれた。だから"一番注意が必要な人物"は…
~ 楽しいことだけ 選んで生きてる
その先には何も見えなくて
だからどんな事も
現実から逃げないで受け止めるよ ~
っ!?……聞こえた!!コッチか!!!(ダン!!)」
「!待って佐鳥!?(ダン!!)(聞こえたって……彼女の"心の声"がかな?……おれには聴こえない、基地内でのあの声は聞こえたのに。何でだ?"何が条件"なんだろう?)」
"要注意人物は二宮"、そう二人の認識が噛み合った瞬間……歌が再び聞こえだしたのだ"佐鳥にのみ"だが。そして迷うことなくそちらに移動を始めたのを慌てて追い掛ける時枝。……ほんの少しだけ"彼女の声が聞こえる佐鳥に嫉妬"しながら見失わない様に続くのであった