37.頂点の曲(102.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そんな少女の切実なる願いを泣きながら話す姿を見た二人は目配りをして各自行動を開始する。先ず出水が少し距離が生じている柚紀を引き寄せ"バックワーム"を被せれば頭を撫でたり背中を叩いてやる。それと同時に、作戦室でゲームをしている国近に連絡を取り手短に事情を話す(外に出る時点で"ゲームをしていても構わないが、ヘットフォンは装着していてくれ"とあらかじめ指示をしていたのだった)そして〔柚紀ちゃ~ん、何歌いたい?曲名を言ってくれれば最高の音源、お姉ちゃんが探してあげるよ~〕と"歌いたいなら歌わせよう"的な方に舵切りをする
一方、太刀川は"趣味の…プライベートで柚紀が歌った際に生じる問題"をどうにかする為に手を回し始める。先ずは……
「………お~い、聞こえるか?……ちょっと相談したい事があるんだが~。……………応答してくれよ~"月見ちゃ~ん"」
〔……気持ち悪い呼び方しないてよ太刀川くん。で、何かしら?私達……【三輪隊が防衛任務中】なの、流石に知っているわよね?〕
「そりゃあ【米屋が出水の隣に居ない】時点で気づいてたし、確認したぜ?ま、だから相談したくて連絡を入れた訳。……三輪隊の担当地域って例の"高確率で亜種出現する地域"だろ?だからソコにいる部隊には、話を通すべきだろうと思ってな」
〔………用件はナニかしら?手短にお願いね〕
現在"亜種が出やすい地域"の防衛任務に就いている三輪隊のオペレーターにして、太刀川の幼馴染みである月見蓮に連絡を入れたのであった。最初は任務を理由に断るつもりだったが……【こちらの状況を知った上で】連絡してきたのを知ると【重要案件】と察して話すのを促す。そして"どう話すかと見返り"をある程度整理した太刀川が説得を開始する
「あ~、……お前もさ"歌姫"の存在やら噂を知っているだろ?で……迅から【面倒な新種の亜種が現れる可能性がある】って言われて、今その子と現場に出てきた訳。…………下手にB級隊員が任務に就いている地域にソイツが現れたらマズイのはお前だって理解出来るだろ?」
〔………理解できるし、ウチのメンバーなら亜種相手でも問題無さそうだけど……"亜種の出現ポイントを指定する"のが、その子に出来るの?それとただ面倒事を押し付けられるのはお断りよ?……何がコチラが"得する事"があるなら、話が変わるけど〕
「(お!これなら……)メリットはあるぜ?先ず【噂の歌姫に確実に会える事】だ。……三輪がつる姐を一方的に嫌っているせいで作戦室に招きづらいだろ?で、任務に協力してくれればコッチからお礼を言う為にコイツは必ず出向く。……ま、三輪がどんな態度や行動をするかは不明だが米屋を始めとした三人はコイツと顔見知りだ。…どうにかなるだろう」
〔………確かその子、年下よね?年上の私がその子と仲良くする理由やメリットがな「"トリオン製の花火"見たくはねぇか?」……………詳しく話なさい。それは一体…〕
完全に興味を幼馴染みが持ったのを確信した太刀川は【柚紀が小型で珍しいトリオン製の花火が作れる点及び、"あの時は緑一色だが今なら見たい色や形を再現出来る"】と売り込んだのだった。そして【あくまでも可能性であり絶対ではないが、確実にゲートの出現率が上がるからソッチに柚紀が訪ねるのは確定】とダメ押しすれば〔……良いわ、三輪くん達には"上からの指示"とでも説明しておいて上げる〕と話を通したのだった
月見との交渉を終わらせた太刀川が次に連絡を入れた相手は
「忍田さん太刀川です。……柚紀が今から歌うんで"新種の亜種が出るのを想定した"警戒体制を取って貰えませんか?このままじゃコイツ、…【柚紀の心が死んじまう】そんな気がするんです俺」
〔!!?……心が、死ぬ?………それは一体どういう意味だ慶?何故柚紀くんがそこまで追い込まれているんだ?!〕
「………俺は強い奴と戦えるのがスゲェ楽しみなんですよ、それが"隊員でも敵でも関係ない"です。簡単に言えば俺の趣味であり"生き様"な訳です。……それが出来なくなれば生きている理由がないと言っても過言ではないと、俺は断言出来ます」
〔……………分からなくもないが、それと柚紀くんの件はどう関係するんだ?〕
防衛任務を指揮する忍田に通信を繋いだのだ。万が一にも三輪が任務内容を確認する為に連絡を入れる可能性があるし、柚紀本人が言った通り【歌えば少なからず何かしらの影響を及ぼす】のはほぼ確定している以上、話を通さない訳にも行かない。そして忍田なら性格上【理由をきちんと話せば柚紀が歌うのを許可する】と確信していた。なぜなら
「……柚紀に取っての【歌がまさにソレ】なんですよ忍田さん。理由はなんであれ、アイツにとって歌が歌えないのは苦痛でしかない!たが柚紀は賢いから理解しちまってる。【好きな歌を使うからこそ"制御が難しい"あのサイドエフェクトが使える】って!?……ボーダーの為に、"ボーダーに居たいが為に"アイツは好きな歌を差し出しているんだ!!何でだよ?!何でそんな事しねぇとアイツは此処に居られないんだ??【つる姐の姪】ってだけじゃ駄目なのか?それだけじゃねぇ!?……アイツの父親は忍田さんにとっても"大切な仲間"だったんなら城戸さんにとってだって………【大切な忘れ形見】だろ?!それでも理由不足なら……アイツをウチに〔……それは駄目だよ太刀川さん。気持ちは分かるけど、それは…"それだけは"しちゃ駄目だ〕っ!!!……止めるな迅、柚紀が安心してボーダーに居れる方法が俺にはコレしか浮かばねぇ。お前だって柚紀やつる姐がボーダーから……【三門市から居なくなるのは嫌だろ】?」
〔……確かに【柚紀ちゃんが太刀川隊に入れば】城戸さんも納得するだろうし、恐らく柚紀ちゃんも"やっていける筈"だ。でも、……太刀川隊は"遠征部隊"だ。所属をすれば明確な理由がない限り柚紀ちゃんも遠征に参加を余儀なくされる。……多分、柚紀ちゃんはそれを拒む筈だ。万が一にも"遠征中に命を落とせば"…………言実さんが悲しむと思うだろうからね。何せ、……あの静樹さんが亡くなった原因がソレ、だから〕
珍しく熱く語る太刀川に水を指すかの様に、迅が乱入してきたのだった。そして淡々と語るのだ
‐ ソレを阻止する理由は柚紀の"実力不足"ではなく、太刀川隊に課せられている役目をあの少女は果たせない。彼女にとって"も今は"言実を悲しませるのを、……一人にさせるのを絶対に是としないのだから ‐
と
一方、太刀川は"趣味の…プライベートで柚紀が歌った際に生じる問題"をどうにかする為に手を回し始める。先ずは……
「………お~い、聞こえるか?……ちょっと相談したい事があるんだが~。……………応答してくれよ~"月見ちゃ~ん"」
〔……気持ち悪い呼び方しないてよ太刀川くん。で、何かしら?私達……【三輪隊が防衛任務中】なの、流石に知っているわよね?〕
「そりゃあ【米屋が出水の隣に居ない】時点で気づいてたし、確認したぜ?ま、だから相談したくて連絡を入れた訳。……三輪隊の担当地域って例の"高確率で亜種出現する地域"だろ?だからソコにいる部隊には、話を通すべきだろうと思ってな」
〔………用件はナニかしら?手短にお願いね〕
現在"亜種が出やすい地域"の防衛任務に就いている三輪隊のオペレーターにして、太刀川の幼馴染みである月見蓮に連絡を入れたのであった。最初は任務を理由に断るつもりだったが……【こちらの状況を知った上で】連絡してきたのを知ると【重要案件】と察して話すのを促す。そして"どう話すかと見返り"をある程度整理した太刀川が説得を開始する
「あ~、……お前もさ"歌姫"の存在やら噂を知っているだろ?で……迅から【面倒な新種の亜種が現れる可能性がある】って言われて、今その子と現場に出てきた訳。…………下手にB級隊員が任務に就いている地域にソイツが現れたらマズイのはお前だって理解出来るだろ?」
〔………理解できるし、ウチのメンバーなら亜種相手でも問題無さそうだけど……"亜種の出現ポイントを指定する"のが、その子に出来るの?それとただ面倒事を押し付けられるのはお断りよ?……何がコチラが"得する事"があるなら、話が変わるけど〕
「(お!これなら……)メリットはあるぜ?先ず【噂の歌姫に確実に会える事】だ。……三輪がつる姐を一方的に嫌っているせいで作戦室に招きづらいだろ?で、任務に協力してくれればコッチからお礼を言う為にコイツは必ず出向く。……ま、三輪がどんな態度や行動をするかは不明だが米屋を始めとした三人はコイツと顔見知りだ。…どうにかなるだろう」
〔………確かその子、年下よね?年上の私がその子と仲良くする理由やメリットがな「"トリオン製の花火"見たくはねぇか?」……………詳しく話なさい。それは一体…〕
完全に興味を幼馴染みが持ったのを確信した太刀川は【柚紀が小型で珍しいトリオン製の花火が作れる点及び、"あの時は緑一色だが今なら見たい色や形を再現出来る"】と売り込んだのだった。そして【あくまでも可能性であり絶対ではないが、確実にゲートの出現率が上がるからソッチに柚紀が訪ねるのは確定】とダメ押しすれば〔……良いわ、三輪くん達には"上からの指示"とでも説明しておいて上げる〕と話を通したのだった
月見との交渉を終わらせた太刀川が次に連絡を入れた相手は
「忍田さん太刀川です。……柚紀が今から歌うんで"新種の亜種が出るのを想定した"警戒体制を取って貰えませんか?このままじゃコイツ、…【柚紀の心が死んじまう】そんな気がするんです俺」
〔!!?……心が、死ぬ?………それは一体どういう意味だ慶?何故柚紀くんがそこまで追い込まれているんだ?!〕
「………俺は強い奴と戦えるのがスゲェ楽しみなんですよ、それが"隊員でも敵でも関係ない"です。簡単に言えば俺の趣味であり"生き様"な訳です。……それが出来なくなれば生きている理由がないと言っても過言ではないと、俺は断言出来ます」
〔……………分からなくもないが、それと柚紀くんの件はどう関係するんだ?〕
防衛任務を指揮する忍田に通信を繋いだのだ。万が一にも三輪が任務内容を確認する為に連絡を入れる可能性があるし、柚紀本人が言った通り【歌えば少なからず何かしらの影響を及ぼす】のはほぼ確定している以上、話を通さない訳にも行かない。そして忍田なら性格上【理由をきちんと話せば柚紀が歌うのを許可する】と確信していた。なぜなら
「……柚紀に取っての【歌がまさにソレ】なんですよ忍田さん。理由はなんであれ、アイツにとって歌が歌えないのは苦痛でしかない!たが柚紀は賢いから理解しちまってる。【好きな歌を使うからこそ"制御が難しい"あのサイドエフェクトが使える】って!?……ボーダーの為に、"ボーダーに居たいが為に"アイツは好きな歌を差し出しているんだ!!何でだよ?!何でそんな事しねぇとアイツは此処に居られないんだ??【つる姐の姪】ってだけじゃ駄目なのか?それだけじゃねぇ!?……アイツの父親は忍田さんにとっても"大切な仲間"だったんなら城戸さんにとってだって………【大切な忘れ形見】だろ?!それでも理由不足なら……アイツをウチに〔……それは駄目だよ太刀川さん。気持ちは分かるけど、それは…"それだけは"しちゃ駄目だ〕っ!!!……止めるな迅、柚紀が安心してボーダーに居れる方法が俺にはコレしか浮かばねぇ。お前だって柚紀やつる姐がボーダーから……【三門市から居なくなるのは嫌だろ】?」
〔……確かに【柚紀ちゃんが太刀川隊に入れば】城戸さんも納得するだろうし、恐らく柚紀ちゃんも"やっていける筈"だ。でも、……太刀川隊は"遠征部隊"だ。所属をすれば明確な理由がない限り柚紀ちゃんも遠征に参加を余儀なくされる。……多分、柚紀ちゃんはそれを拒む筈だ。万が一にも"遠征中に命を落とせば"…………言実さんが悲しむと思うだろうからね。何せ、……あの静樹さんが亡くなった原因がソレ、だから〕
珍しく熱く語る太刀川に水を指すかの様に、迅が乱入してきたのだった。そして淡々と語るのだ
‐ ソレを阻止する理由は柚紀の"実力不足"ではなく、太刀川隊に課せられている役目をあの少女は果たせない。彼女にとって"も今は"言実を悲しませるのを、……一人にさせるのを絶対に是としないのだから ‐
と