35.内心暴露の曲~少女の安寧を保つ為に~(100.
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「企むとかそんな大層な事を考えてないよ?俺は、ね?それで……聞きたいことは何も無いのか?………佐鳥も悩みを溜め込むと良くないから、言いたい事や聞きたい事があるならハッキリ言いなよ?」
「聞きたいことと言いますか、なんと言えば良いかな?(コリコリ)……迅さんがあんなに柚紀ちゃんの側にいても平気なのに、諏訪さんや出水先輩、……笹森が側に居る…触っている、頼られているのを見るとこう"ドロドロとした嫌な感情……嫉妬心"を抱くんです。………何でかが分からない。何が違うんだろう?」
「……"彼女に出会うきっかけを作ったのが俺だから"じゃないかな?今は彼女から話すようにはなったけど、最初は佐鳥が柚紀ちゃんについて知る機会が出来るのは決まって俺が側にいたり、俺や言実さんの頼み事がきっかけだ。………"恋のキューピット的な立ち位置"にいる俺に嫉妬を抱くのはお門違い、…そう思っているんじゃないかな?佐鳥が内心でね」
「あ~、なるほ……ってじ、じ、じ、迅さんっ!!?こ、恋のキューピットとかっ!さ、佐鳥はっ……オレは別に、彼女の事を、そ、そ、そ、そ、そんな風にはっ!!(……何で否定しているんだろう?オレは確かに彼女の事が……、あれ?何で言えないんだ?"自分の素直な気持ち"なのに)」
佐鳥が感じているモヤモヤ感を思わず聞いてみると、推測も含まれているがほぼ正論的な解答が迅から持たされる。それを最初は納得していた佐鳥だったが……きちんと内容を把握すると顔を真っ赤にさせて否定的な言葉を発したのだった
これに対して時枝は呆れた表情を浮かべ、菊地原は「声も心臓の音も五月蠅いから、静かにしてよね」と毒舌と共に一発頭に拳骨を佐鳥に落とせば、相変わらず余裕の表情を浮かべる迅を見据えて疑問を口にする
「鶴ヶ峰の父親については、……まぁどうにでもなりそうですし良いんですが…………僕、風間さんにお兄さんが居た事知りませんでしたよ?それも旧世代のメンバーとかも初耳です。で、……"何で旧世代のメンバーについての資料が殆どない"んですか?誰が居たかとか現在の所在等含めて。……ボーダー特有の技術や知識を知るなら所在把握はしている筈ですよね?若しくは……"記憶操作を施してボーダーと関わりのない一般人として過ごしている"か。違いますか?」
「……旧世代のメンバーの何人かはボーダーに所属しているよ?城戸さんや忍田さん、……小南にレイジさんとかね。でも"全員じゃない"。……一般人として生活している人も居るけど、殆どが……………"ネイバーとの戦争で死んでしまい、最上さんを初めとした数人は黒トリガーとなっている"のが現状だ。その中には風間さんのお兄さんも含まれている。そして、コレが今のボーダーの方針に転換したきっかけ、……所謂"隠しておきたい汚名…黒歴史"に相当する。だから資料が殆どないのは、これが理由。後、幾ら昔関わったからとは言え、本人が望まない限り再びボーダーに関わらせるべきじゃない。だから今のボーダーに所属していない存命メンバーの所在は、知っているとしても旧世代のメンバーのみ。……無理強いは良くないからね」
「来るものを拒まず、去るものを追わず……ですか?でも"使えそうな……優秀な人員"は引き留めますよね?特に影響力の強い人はあの手この手を使ってでもね。………本人が無自覚なのが、かなり気にくわないですけど(……もしかして、鶴ヶ峰のやりたい事って、…強要された?は、ないか?あの顔は"本人が自ら望んだ"的な感じだし、……音がそれを裏付ける)」
柚紀について探りすぎると……時枝が警戒する可能性があるので上司である風間関連の質問を菊地原は口にした。そして帰ってきた答えを聞いて【二人の鶴ヶ峰は互いを思うばかりにボーダーに縛られている】のでは、と勘繰るが。直ぐに自ら否定するのだった
そして"柚紀がやりたい事は何か"……それを気にしているのは菊地原だけではない
「…………迅さんはご存じ何ですか?こんな辛い目に遇っても叶えたいと彼女が、…鶴ヶ峰さんが願う"やりたい事"を。一体ナニを……(これ以上負担を掛けない為にも、おれに出来ることがあるなら………)」
「………彼女が望む未来は彼女にしか紡げない、支える事は出来ても代わりを担うのは無理だ。…………俺にも出来ない事を彼女は為し遂げ様としているのだから」
「彼女にしか?……一体ナニをさせるつもりなんですか?(‐ ガチャリ…キイィ………パサリ ‐)『一言で言えば"父親の夢を引き継ぐ"、だろうな』……!!…言実、さん」
「「「!!?」」」
聞きたいことは山程あるが、一番気になる【苦労した先に求めるモノ】が知りたくて時枝は思わず訊ねてしまう。……今まで少女が願った事の殆どはほんの些細なモノばかりだったので、自分が手を貸せれた。ならば……そう思っていたが、迅の複雑な表情を見て"簡単な事ではない"と察する。だがそれは【命懸けで叶える程の大切な事】なのかが知りたくて更に追求した時枝に答えたのは迅ではなく、何時もの白衣姿の言実であった
これには佐鳥や菊地原は勿論、迅ですら驚きを隠せないのであった。そんな男子達を無視してモニターに映る数値を確認し、質問者である時枝を見据えてこう断言した
『……先に行っておくが、兄さんは"誕生日プレゼント"以外に遺書やら遺言をあの子には遺しておらぬ。故に"夢を引き継ぐ"は些か語弊なある言い方やもしれぬ。が、……【技術はあるのにトリオン能力が低くて前線に立つことを許されずサポートに徹する事になった兄さん】と【能力や膨大なトリオン量があるが故に制御や操作技術をマスターする事を求められ、不必要な争いを好まない柚紀】そんな二人が行き着いた目標が"同じ様なニュアンス"とは、不思議なモノよのぅ。………後は私が引き継ぐ故にお前達は帰れ、…ずっと解り合えぬ馬鹿な輩との問答を繰り返した故に(ハァ~)些か疲れたわい。………頼むから一人に、…あの子の側に居させてくれ。私にとって柚紀は【このとても理不尽な世界で生きて行く為の理由、……光】なのだから』
「聞きたいことと言いますか、なんと言えば良いかな?(コリコリ)……迅さんがあんなに柚紀ちゃんの側にいても平気なのに、諏訪さんや出水先輩、……笹森が側に居る…触っている、頼られているのを見るとこう"ドロドロとした嫌な感情……嫉妬心"を抱くんです。………何でかが分からない。何が違うんだろう?」
「……"彼女に出会うきっかけを作ったのが俺だから"じゃないかな?今は彼女から話すようにはなったけど、最初は佐鳥が柚紀ちゃんについて知る機会が出来るのは決まって俺が側にいたり、俺や言実さんの頼み事がきっかけだ。………"恋のキューピット的な立ち位置"にいる俺に嫉妬を抱くのはお門違い、…そう思っているんじゃないかな?佐鳥が内心でね」
「あ~、なるほ……ってじ、じ、じ、迅さんっ!!?こ、恋のキューピットとかっ!さ、佐鳥はっ……オレは別に、彼女の事を、そ、そ、そ、そ、そんな風にはっ!!(……何で否定しているんだろう?オレは確かに彼女の事が……、あれ?何で言えないんだ?"自分の素直な気持ち"なのに)」
佐鳥が感じているモヤモヤ感を思わず聞いてみると、推測も含まれているがほぼ正論的な解答が迅から持たされる。それを最初は納得していた佐鳥だったが……きちんと内容を把握すると顔を真っ赤にさせて否定的な言葉を発したのだった
これに対して時枝は呆れた表情を浮かべ、菊地原は「声も心臓の音も五月蠅いから、静かにしてよね」と毒舌と共に一発頭に拳骨を佐鳥に落とせば、相変わらず余裕の表情を浮かべる迅を見据えて疑問を口にする
「鶴ヶ峰の父親については、……まぁどうにでもなりそうですし良いんですが…………僕、風間さんにお兄さんが居た事知りませんでしたよ?それも旧世代のメンバーとかも初耳です。で、……"何で旧世代のメンバーについての資料が殆どない"んですか?誰が居たかとか現在の所在等含めて。……ボーダー特有の技術や知識を知るなら所在把握はしている筈ですよね?若しくは……"記憶操作を施してボーダーと関わりのない一般人として過ごしている"か。違いますか?」
「……旧世代のメンバーの何人かはボーダーに所属しているよ?城戸さんや忍田さん、……小南にレイジさんとかね。でも"全員じゃない"。……一般人として生活している人も居るけど、殆どが……………"ネイバーとの戦争で死んでしまい、最上さんを初めとした数人は黒トリガーとなっている"のが現状だ。その中には風間さんのお兄さんも含まれている。そして、コレが今のボーダーの方針に転換したきっかけ、……所謂"隠しておきたい汚名…黒歴史"に相当する。だから資料が殆どないのは、これが理由。後、幾ら昔関わったからとは言え、本人が望まない限り再びボーダーに関わらせるべきじゃない。だから今のボーダーに所属していない存命メンバーの所在は、知っているとしても旧世代のメンバーのみ。……無理強いは良くないからね」
「来るものを拒まず、去るものを追わず……ですか?でも"使えそうな……優秀な人員"は引き留めますよね?特に影響力の強い人はあの手この手を使ってでもね。………本人が無自覚なのが、かなり気にくわないですけど(……もしかして、鶴ヶ峰のやりたい事って、…強要された?は、ないか?あの顔は"本人が自ら望んだ"的な感じだし、……音がそれを裏付ける)」
柚紀について探りすぎると……時枝が警戒する可能性があるので上司である風間関連の質問を菊地原は口にした。そして帰ってきた答えを聞いて【二人の鶴ヶ峰は互いを思うばかりにボーダーに縛られている】のでは、と勘繰るが。直ぐに自ら否定するのだった
そして"柚紀がやりたい事は何か"……それを気にしているのは菊地原だけではない
「…………迅さんはご存じ何ですか?こんな辛い目に遇っても叶えたいと彼女が、…鶴ヶ峰さんが願う"やりたい事"を。一体ナニを……(これ以上負担を掛けない為にも、おれに出来ることがあるなら………)」
「………彼女が望む未来は彼女にしか紡げない、支える事は出来ても代わりを担うのは無理だ。…………俺にも出来ない事を彼女は為し遂げ様としているのだから」
「彼女にしか?……一体ナニをさせるつもりなんですか?(‐ ガチャリ…キイィ………パサリ ‐)『一言で言えば"父親の夢を引き継ぐ"、だろうな』……!!…言実、さん」
「「「!!?」」」
聞きたいことは山程あるが、一番気になる【苦労した先に求めるモノ】が知りたくて時枝は思わず訊ねてしまう。……今まで少女が願った事の殆どはほんの些細なモノばかりだったので、自分が手を貸せれた。ならば……そう思っていたが、迅の複雑な表情を見て"簡単な事ではない"と察する。だがそれは【命懸けで叶える程の大切な事】なのかが知りたくて更に追求した時枝に答えたのは迅ではなく、何時もの白衣姿の言実であった
これには佐鳥や菊地原は勿論、迅ですら驚きを隠せないのであった。そんな男子達を無視してモニターに映る数値を確認し、質問者である時枝を見据えてこう断言した
『……先に行っておくが、兄さんは"誕生日プレゼント"以外に遺書やら遺言をあの子には遺しておらぬ。故に"夢を引き継ぐ"は些か語弊なある言い方やもしれぬ。が、……【技術はあるのにトリオン能力が低くて前線に立つことを許されずサポートに徹する事になった兄さん】と【能力や膨大なトリオン量があるが故に制御や操作技術をマスターする事を求められ、不必要な争いを好まない柚紀】そんな二人が行き着いた目標が"同じ様なニュアンス"とは、不思議なモノよのぅ。………後は私が引き継ぐ故にお前達は帰れ、…ずっと解り合えぬ馬鹿な輩との問答を繰り返した故に(ハァ~)些か疲れたわい。………頼むから一人に、…あの子の側に居させてくれ。私にとって柚紀は【このとても理不尽な世界で生きて行く為の理由、……光】なのだから』