35.内心暴露の曲~少女の安寧を保つ為に~(100.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……(ナデナデ)…俺もさ、分からないんだ。どうして静樹さんが亡くなったのかが。………俺はあの人の死に目に遇ってない。それを見たのは最上さん、……俺の師匠だった人で静樹さんとは友人関係を築いていた人、らしんだ。彼の死を知ったのはその人の伝だったから。それとね、(ナデナデ)確かに静樹さんは俺達の仲間だったよ?でもあの時代は、まだちゃんとしたスポンサーが居なくて資金の調達も確立していなかった。……だから静樹さんはエンジニアと医者、…"二足のわらじ"状態で組織を支えてくれていた。ずっと一緒に居た訳じゃない、そして……ちゃんと明確な景色が視えなかった。あの人がナニか細工をして俺に【自分の死に様を見せないようにした】のかも知れない。……ちょっと情緒不安定な時期があってさ、静樹さんに処方してもらった薬飲んでた事あったからね。(ナデナデ)だから、……君が欲しがっている答えを俺は上げれない。…………ボスなら、何か知っているかも知れないけど、今は駄目だ。下手に君を玉狛に招待したら、城戸さんが警戒する。【言実さんが玉狛に引き抜かれる】ってね」
『(……ゴシゴシ)やっぱり、大人って面倒ですね。"同じ組織に属しているなら、派閥なんて関係ない"、……言実さんならそんなの気にしない。ただ自分の出来ることを、すべき事を全うするだけ、だもん(ゴシゴシ)………勿論、仕方ない事だって分かりますよ?人は"存在する人の数だけ色んな考え方や事情、使命を背負っている"、それは年を重ねる毎に増えていくのも。ですからね。……子どもは大人に無性に憧れを抱きやすく、大人は子どもの自由さを羨ましく思う。"無い物ねだり"ですね』
「……………(ナデナデ)本当に変わった子だよね柚紀ちゃんはさ。子どもっぽい一面があると思いきや、そんな風に全てを悟った風な反応をする事もある。……どんな環境で育てばそんな風になるのか、興味があるよ俺は」
『……"子どもで居ることを許されない環境"若しくは"子どもらしくと思いっきり自由を…甘やかされるのを許された環境"、そのどちらかな場所に身を置いていたからです。私を"普通の子ども"と扱ってくれたのは両親二人と、言実さんと数人の大人位だった。……子ども達、…同じ位の年齢の子にもね、確かに居たよ?友達として見てくれた子が。でも、その親が周囲の人が、子ども達が私から遠ざけるの!!【あの子は私達とは"見た目や事情が違うから"関わるな】って!!【関わるならお前と友達を止める】って!!……何でそうなるの?!私はっ、貴方達にナニをしたって言うのさっ!!?他人が口を挟まないでよ!!子どもは親の所有物じゃない!!誰と友達になったって、……良いじゃないのさっ!?(ヒック)』
〔………………〕
迅が、柚紀が暴露して最後にはまた泣き始めてしまう。そんな話をただじっと聞くことしか出来ない佐鳥。……多分、自分が声を掛ければ柚紀は泣き止むのだろう。だが、それで彼女が笑顔になるとは到底思えない。何時も柚紀の"瞳の奥"には悲しみが見え隠れしていると感じている佐鳥は最近思ってしまう。……"どうすれば彼女の心の傷を癒せるのだろうか"と。…"泣かせたくないのに"と
暫く少女が泣く声や音だけが響く中、徐々に治まってきたのを見計らい、迅は柚紀に水分補給をさせてからベッドに横たわらせ、湿らせると冷却効果が出るハンカチを目元に当てて眠るように促す。……確かに本音を吐き出してスッキリして眠たさを覚える柚紀だが
『(……クイッ)……一人は、嫌だよ迅さん。…側に、居てよ』
「………(ナデ)流石に此処に居たらあらぬ誤解を生みそうだからちょっと、ね?……特に言実さんに見つかったらヤバイ。君を泣かせたのが判明したら幾ら俺でも容赦ない仕置き待ったなし!だからね。だから(ガサゴソ、…ポン)はい、代わりにこの子置いていくよ。これで寂しくないでしょ?」
『(…ペラリ)……えっと、…クジラかな?何か丸っこいフォルムしてるけど、…………どうしてこの子にしたの?』
「……静樹さんにさ、前に【自分を動物類に例えるなら何だと思いますか?】って聞いたら"大きいだけでか弱い無害な鯨かな"だってさ。何処が無害なだよ全く、………あの人が怒ると言実さん以上に厄介であり迫力やら威力が抜群だったんだからね!!大人達ですら逆らえなかったんだから!?……ま、そんな静樹さんを連想させる子が側にいれば柚紀ちゃんだって平気でしょ?形は………クジラのぬいぐるみで可愛いのがそれ位しか無かったから、気に入らないかも知れないけど我慢してね」
一人寝を嫌がる柚紀に密かに持ってきたクジラのぬいぐるみ(某ゲームに出てくる進化前の子)を渡す迅。それを選んだ理由を説明する表情は"懐かしさや複雑さ"をはらんでおり、……年相応の姿に見えた柚紀がクスッと笑えば『折角頂いたんですからこの子で十分ですよ、……おやすみ、なさい迅さん』とぬいぐるみを抱き抱えると、数秒もしない内に柚紀は寝息を立て始めるのだった。最後に「おやすみ柚紀ちゃん」と頭を一撫でして部屋を出た迅は
「(ポチ、ポチポチポチ)これで良しっと。…………起きているだろ佐鳥?"盗み聞き"するならコッチの音が聞こえないようにしないと駄目だろ?ま、柚紀ちゃんは気づいていなかったみたいだけどね。で、(チラッ)……二人も起きているなら出てこいよ。そしたら、"各自一つだけ"質問に答えてあげるよ。俺が答えられる範囲でになるけどね」
「………(ムクリ…シュン!)……もしかして、最初から気づいてましたか?佐鳥が起きていたのに。後……(クルッ)そっちは何時から起きてたの?」
「(カツン)……最初からだけど悪い?僕の耳侮らないでよね?因みに行っておくけど時枝も同じ位には意識が覚醒していたよ。………一人だけ嘘付かせないからね?」
「……………別に何時から聞いていたのは重要じゃないだろ?……貴方なら"わざと"聞かせる様に最初から仕向けた可能性もありますよね?で、そのまま帰らずわざわざ声を掛けた理由は何ですか?ナニを企んでいるのですか?……迅さん」
……実は生身で監視役をしといた佐鳥は寝たフリを解くと同時にトリオン体に換装をし、仮眠室から出てきた二人もトリオン体の状態であった。…別に生身のままでも問題なさそうなのたが、……迅がトリオン体な以上対峙するなら、そう考えたのであった
『(……ゴシゴシ)やっぱり、大人って面倒ですね。"同じ組織に属しているなら、派閥なんて関係ない"、……言実さんならそんなの気にしない。ただ自分の出来ることを、すべき事を全うするだけ、だもん(ゴシゴシ)………勿論、仕方ない事だって分かりますよ?人は"存在する人の数だけ色んな考え方や事情、使命を背負っている"、それは年を重ねる毎に増えていくのも。ですからね。……子どもは大人に無性に憧れを抱きやすく、大人は子どもの自由さを羨ましく思う。"無い物ねだり"ですね』
「……………(ナデナデ)本当に変わった子だよね柚紀ちゃんはさ。子どもっぽい一面があると思いきや、そんな風に全てを悟った風な反応をする事もある。……どんな環境で育てばそんな風になるのか、興味があるよ俺は」
『……"子どもで居ることを許されない環境"若しくは"子どもらしくと思いっきり自由を…甘やかされるのを許された環境"、そのどちらかな場所に身を置いていたからです。私を"普通の子ども"と扱ってくれたのは両親二人と、言実さんと数人の大人位だった。……子ども達、…同じ位の年齢の子にもね、確かに居たよ?友達として見てくれた子が。でも、その親が周囲の人が、子ども達が私から遠ざけるの!!【あの子は私達とは"見た目や事情が違うから"関わるな】って!!【関わるならお前と友達を止める】って!!……何でそうなるの?!私はっ、貴方達にナニをしたって言うのさっ!!?他人が口を挟まないでよ!!子どもは親の所有物じゃない!!誰と友達になったって、……良いじゃないのさっ!?(ヒック)』
〔………………〕
迅が、柚紀が暴露して最後にはまた泣き始めてしまう。そんな話をただじっと聞くことしか出来ない佐鳥。……多分、自分が声を掛ければ柚紀は泣き止むのだろう。だが、それで彼女が笑顔になるとは到底思えない。何時も柚紀の"瞳の奥"には悲しみが見え隠れしていると感じている佐鳥は最近思ってしまう。……"どうすれば彼女の心の傷を癒せるのだろうか"と。…"泣かせたくないのに"と
暫く少女が泣く声や音だけが響く中、徐々に治まってきたのを見計らい、迅は柚紀に水分補給をさせてからベッドに横たわらせ、湿らせると冷却効果が出るハンカチを目元に当てて眠るように促す。……確かに本音を吐き出してスッキリして眠たさを覚える柚紀だが
『(……クイッ)……一人は、嫌だよ迅さん。…側に、居てよ』
「………(ナデ)流石に此処に居たらあらぬ誤解を生みそうだからちょっと、ね?……特に言実さんに見つかったらヤバイ。君を泣かせたのが判明したら幾ら俺でも容赦ない仕置き待ったなし!だからね。だから(ガサゴソ、…ポン)はい、代わりにこの子置いていくよ。これで寂しくないでしょ?」
『(…ペラリ)……えっと、…クジラかな?何か丸っこいフォルムしてるけど、…………どうしてこの子にしたの?』
「……静樹さんにさ、前に【自分を動物類に例えるなら何だと思いますか?】って聞いたら"大きいだけでか弱い無害な鯨かな"だってさ。何処が無害なだよ全く、………あの人が怒ると言実さん以上に厄介であり迫力やら威力が抜群だったんだからね!!大人達ですら逆らえなかったんだから!?……ま、そんな静樹さんを連想させる子が側にいれば柚紀ちゃんだって平気でしょ?形は………クジラのぬいぐるみで可愛いのがそれ位しか無かったから、気に入らないかも知れないけど我慢してね」
一人寝を嫌がる柚紀に密かに持ってきたクジラのぬいぐるみ(某ゲームに出てくる進化前の子)を渡す迅。それを選んだ理由を説明する表情は"懐かしさや複雑さ"をはらんでおり、……年相応の姿に見えた柚紀がクスッと笑えば『折角頂いたんですからこの子で十分ですよ、……おやすみ、なさい迅さん』とぬいぐるみを抱き抱えると、数秒もしない内に柚紀は寝息を立て始めるのだった。最後に「おやすみ柚紀ちゃん」と頭を一撫でして部屋を出た迅は
「(ポチ、ポチポチポチ)これで良しっと。…………起きているだろ佐鳥?"盗み聞き"するならコッチの音が聞こえないようにしないと駄目だろ?ま、柚紀ちゃんは気づいていなかったみたいだけどね。で、(チラッ)……二人も起きているなら出てこいよ。そしたら、"各自一つだけ"質問に答えてあげるよ。俺が答えられる範囲でになるけどね」
「………(ムクリ…シュン!)……もしかして、最初から気づいてましたか?佐鳥が起きていたのに。後……(クルッ)そっちは何時から起きてたの?」
「(カツン)……最初からだけど悪い?僕の耳侮らないでよね?因みに行っておくけど時枝も同じ位には意識が覚醒していたよ。………一人だけ嘘付かせないからね?」
「……………別に何時から聞いていたのは重要じゃないだろ?……貴方なら"わざと"聞かせる様に最初から仕向けた可能性もありますよね?で、そのまま帰らずわざわざ声を掛けた理由は何ですか?ナニを企んでいるのですか?……迅さん」
……実は生身で監視役をしといた佐鳥は寝たフリを解くと同時にトリオン体に換装をし、仮眠室から出てきた二人もトリオン体の状態であった。…別に生身のままでも問題なさそうなのたが、……迅がトリオン体な以上対峙するなら、そう考えたのであった