35.内心暴露の曲~少女の安寧を保つ為に~(100.
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「……夏の騒動で鶴ヶ峰に陰湿な虐めをしていた奴等がどうなったか、二人も知っているよね?」
「………(…スッ)確か"厳重注意"に留まり、今も普通にボーダーで働いているよね?但し【柚紀ちゃんに接触するのは禁止】を条件に、で合ってる?」
「(……ポン、ナデ)あぁ、そうだ。……アレはエンジニア共"だけ"悪いとは言い切れねぇ。………言実ちゃんがきちんと柚紀ちゃんを気遣っていれば、防げた案件だ。だから"失態を仕事で補え"と鬼怒田室長や本人達も納得した上で、決着は付いている。が、……今回は訳が、…事の重大さが違う。……奴等だって知っている筈だ。【言実ちゃんが如何に姪を大切にしているかを】、【その少女の秘めたる能力がどれだけ強力であり、危うさを持っているかを】、そして【現場に出る者達にとってトリオン体が如何に重要視されるかを】な。特に最後のはエンジニアとして"きちんと理解しなければならない認識"だ。…………少なくとも俺はそう思っていたんだがな~。アレか?ジェネレーションギャップか?」
菊地原が介入してきた事により、幾分か冷静さが戻ってきた佐鳥は冬島に掴みかかっていた手を放して"反省の色"を表情に浮かべていた。それを見て"気にするな"の気持ちを込めて頭を一撫でして、"自分と今時の若者の考え方の違い"に頭を抱えてしまう。それに対して反応したのは
「いえ、違うと思いますよ?……おれでもその考え方は同意や理解できます。認識が薄いのは【実体験していないから】だと思います。………現場経験がない、でも自分は"この手の"専門家だから間違えたりしない。そんな自信過剰が"チェックの甘さ"を生んだのだとおれは考えています(……"他の可能性"だってある、だけど…)」
「……エンジニア側を弁護するならそうなるかな?だけどさ時枝、お前だって分かっているよね?【"わざと"制作者が痛覚をONにした可能性だってある事を】。………あの人は全く気づいていないけど、【目標や憧れの人に対して感情が変化する】何て事もある。……例え同性や身内だろうと"慕っている相手に自分より親しい者が居れば"……嫉妬する馬鹿が出ないとも限らない。それが言実さんみたいな人なら尚更ね。…………あ~、ムカついてきた。どうせだし、エンジニア全員一回味わえば良いのに。【生身と同じとまでは行かないけど、ある程度痛覚をONにした状態で攻撃を受けたらどうなるか】をさ。アレかなりシンドイんだからね」
「……んっ???えっと、……痛覚アリにしたのがどっちかは一回置いておこうか。それは"作った人にしか"分からないからね。でさ、………えっ?!菊地原、知ってるの?切断された時の痛みとかっ!?何でさ?……マゾしゃあるあいし」
柚紀から目を離すべきじゃないと思い、椅子に腰かけたまま話に時枝も参戦してきたのだ。そして菊地原が"別の可能性"を示唆させたり、……聞き捨てならない発言をしたのに流石の佐鳥が反応を示す。【その時の体験を思い出したのか】かなり嫌そうな表情をしている菊地原に代わって"体験した理由"を知る冬島が説明を始める
「……お前達なら知ってても問題ねぇか、広報の仕事があるから多分"体験する事を強いられる事態には"ならない筈だ。…望めば話は違うがな。…………約ニヵ月後に遠征任務があるんだが、今回は風間隊も行く事になっている。でだ、……遠征に参加する隊員には"特別な訓練"を受けるのを義務付けしている。その中にあるんだよ【痛覚アリな状態での手合わせ】がな。他にもサバイバル訓練的なのもあるが、………あれはマジで苦行だ。が、やっていて良かったと感じる場面もあったから、やっぱり必要なんだろうな。…………流石言実ちゃんが考えただけはあるぜ」
「………………へっ??!ま、ままままま、待って!待ってよ冬島さんっ!?色々聞きたいことあるけど、………何で此処でおつるちゃん出てくるのさっ?!!?あの人……遠征任務に行ったことない、でしょ?ってか行く筈がない!!あり得ないよっ!!!……【また同じ思いを柚紀ちゃんに味合わせる筈がない!!】だって、彼女のお父さんはっ「駄目だ佐鳥っ!!それは確定事項じゃないっ!?それに二人が知らない可能性だって…」………あっ!」
「………それ、どう言う意味?何で此処に父親が出てくるの?碌でなしで"数年彼女と会っていない"的な話は聞いたけど、佐鳥は何を危惧しているのさ?それと時枝、……そっちも知っている事を話してよ。今回のすり替え事件はウチの隊にも非があるし、……助けに来てくれた恩があるから色々話したけどさ、………多分鶴ヶ峰は"隠すつもりだったよ"?痛みをサイドエフェクトで誤魔化していたのを含めて色々、ね。彼女の意思を無視して、……泣かれるリスクを覚悟で此方だって話したんだ。そっちだって"同じリスク"を負って貰わないと、割りに合わないよ」
菊地原の視界には佐鳥も時枝も見えており、互いに睨み合い、探り合いが行われている。……佐鳥は"不用意な発言"を反省し、時枝は"自分の判断で彼女の秘密を語るべきか"躊躇している。……それを見て再び冬島が口を挟む形で弁明をする
「………【鶴ヶ峰静樹】、…柚紀ちゃんの父親にして言実ちゃんの兄貴でありこのボーダー創立メンバーの一人だ。ま、今みたいに組織が公になる前……所謂"旧世代"のになるがか。今のボーダーを支えている技術の根本的な基礎や研究を確立させた凄腕のエンジニアだったのは確かだ、……資料がきちんと今でも残っているから"確かに所属していた"筈だが、実際に殆どの奴が見たことがない。室長ですらないらしい、…………恐らく旧世代に【引率で行った遠征任務先で命を落とした可能性がある】。……ベイルアウト機能が開発されてから"まだ日が浅い"、C級のにソレがないのが何よりもの証拠だ。だから言実ちゃんは遠征に赴く隊員には"かなり厳しい訓練を強いいる様にした"、……覚悟や経験や認識不足で【仲間を喪わせない様に】する為に。そして家族や親しい者を亡くした悲しみ味合わせない様に、無駄な争いを生む火種にならない様に。……精鋭である前に学生で、まだまだ餓鬼である奴が"ヒトとしての道を踏み外さない様にする為に"な」
「………(…スッ)確か"厳重注意"に留まり、今も普通にボーダーで働いているよね?但し【柚紀ちゃんに接触するのは禁止】を条件に、で合ってる?」
「(……ポン、ナデ)あぁ、そうだ。……アレはエンジニア共"だけ"悪いとは言い切れねぇ。………言実ちゃんがきちんと柚紀ちゃんを気遣っていれば、防げた案件だ。だから"失態を仕事で補え"と鬼怒田室長や本人達も納得した上で、決着は付いている。が、……今回は訳が、…事の重大さが違う。……奴等だって知っている筈だ。【言実ちゃんが如何に姪を大切にしているかを】、【その少女の秘めたる能力がどれだけ強力であり、危うさを持っているかを】、そして【現場に出る者達にとってトリオン体が如何に重要視されるかを】な。特に最後のはエンジニアとして"きちんと理解しなければならない認識"だ。…………少なくとも俺はそう思っていたんだがな~。アレか?ジェネレーションギャップか?」
菊地原が介入してきた事により、幾分か冷静さが戻ってきた佐鳥は冬島に掴みかかっていた手を放して"反省の色"を表情に浮かべていた。それを見て"気にするな"の気持ちを込めて頭を一撫でして、"自分と今時の若者の考え方の違い"に頭を抱えてしまう。それに対して反応したのは
「いえ、違うと思いますよ?……おれでもその考え方は同意や理解できます。認識が薄いのは【実体験していないから】だと思います。………現場経験がない、でも自分は"この手の"専門家だから間違えたりしない。そんな自信過剰が"チェックの甘さ"を生んだのだとおれは考えています(……"他の可能性"だってある、だけど…)」
「……エンジニア側を弁護するならそうなるかな?だけどさ時枝、お前だって分かっているよね?【"わざと"制作者が痛覚をONにした可能性だってある事を】。………あの人は全く気づいていないけど、【目標や憧れの人に対して感情が変化する】何て事もある。……例え同性や身内だろうと"慕っている相手に自分より親しい者が居れば"……嫉妬する馬鹿が出ないとも限らない。それが言実さんみたいな人なら尚更ね。…………あ~、ムカついてきた。どうせだし、エンジニア全員一回味わえば良いのに。【生身と同じとまでは行かないけど、ある程度痛覚をONにした状態で攻撃を受けたらどうなるか】をさ。アレかなりシンドイんだからね」
「……んっ???えっと、……痛覚アリにしたのがどっちかは一回置いておこうか。それは"作った人にしか"分からないからね。でさ、………えっ?!菊地原、知ってるの?切断された時の痛みとかっ!?何でさ?……マゾしゃあるあいし」
柚紀から目を離すべきじゃないと思い、椅子に腰かけたまま話に時枝も参戦してきたのだ。そして菊地原が"別の可能性"を示唆させたり、……聞き捨てならない発言をしたのに流石の佐鳥が反応を示す。【その時の体験を思い出したのか】かなり嫌そうな表情をしている菊地原に代わって"体験した理由"を知る冬島が説明を始める
「……お前達なら知ってても問題ねぇか、広報の仕事があるから多分"体験する事を強いられる事態には"ならない筈だ。…望めば話は違うがな。…………約ニヵ月後に遠征任務があるんだが、今回は風間隊も行く事になっている。でだ、……遠征に参加する隊員には"特別な訓練"を受けるのを義務付けしている。その中にあるんだよ【痛覚アリな状態での手合わせ】がな。他にもサバイバル訓練的なのもあるが、………あれはマジで苦行だ。が、やっていて良かったと感じる場面もあったから、やっぱり必要なんだろうな。…………流石言実ちゃんが考えただけはあるぜ」
「………………へっ??!ま、ままままま、待って!待ってよ冬島さんっ!?色々聞きたいことあるけど、………何で此処でおつるちゃん出てくるのさっ?!!?あの人……遠征任務に行ったことない、でしょ?ってか行く筈がない!!あり得ないよっ!!!……【また同じ思いを柚紀ちゃんに味合わせる筈がない!!】だって、彼女のお父さんはっ「駄目だ佐鳥っ!!それは確定事項じゃないっ!?それに二人が知らない可能性だって…」………あっ!」
「………それ、どう言う意味?何で此処に父親が出てくるの?碌でなしで"数年彼女と会っていない"的な話は聞いたけど、佐鳥は何を危惧しているのさ?それと時枝、……そっちも知っている事を話してよ。今回のすり替え事件はウチの隊にも非があるし、……助けに来てくれた恩があるから色々話したけどさ、………多分鶴ヶ峰は"隠すつもりだったよ"?痛みをサイドエフェクトで誤魔化していたのを含めて色々、ね。彼女の意思を無視して、……泣かれるリスクを覚悟で此方だって話したんだ。そっちだって"同じリスク"を負って貰わないと、割りに合わないよ」
菊地原の視界には佐鳥も時枝も見えており、互いに睨み合い、探り合いが行われている。……佐鳥は"不用意な発言"を反省し、時枝は"自分の判断で彼女の秘密を語るべきか"躊躇している。……それを見て再び冬島が口を挟む形で弁明をする
「………【鶴ヶ峰静樹】、…柚紀ちゃんの父親にして言実ちゃんの兄貴でありこのボーダー創立メンバーの一人だ。ま、今みたいに組織が公になる前……所謂"旧世代"のになるがか。今のボーダーを支えている技術の根本的な基礎や研究を確立させた凄腕のエンジニアだったのは確かだ、……資料がきちんと今でも残っているから"確かに所属していた"筈だが、実際に殆どの奴が見たことがない。室長ですらないらしい、…………恐らく旧世代に【引率で行った遠征任務先で命を落とした可能性がある】。……ベイルアウト機能が開発されてから"まだ日が浅い"、C級のにソレがないのが何よりもの証拠だ。だから言実ちゃんは遠征に赴く隊員には"かなり厳しい訓練を強いいる様にした"、……覚悟や経験や認識不足で【仲間を喪わせない様に】する為に。そして家族や親しい者を亡くした悲しみ味合わせない様に、無駄な争いを生む火種にならない様に。……精鋭である前に学生で、まだまだ餓鬼である奴が"ヒトとしての道を踏み外さない様にする為に"な」